訂正有価証券報告書-第26期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2022/03/25 9:05
【資料】
PDFをみる
【項目】
121項目
(1)経営成績等の状況の概要
経営者の視点による当社グループの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。
a.財政状態
当社グループは、適切なる流動性の維持、事業活動のための資金確保および健全なバランスシートの維持を財務方針としております。
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は8,648百万円(前連結会計年度末比1,239百万円の増加)となりました。これは主として、のれんが50百万円、使用権資産が49百万円、その他の金融資産が30百万円減少したものの、現金及び現金同等物が1,025百万円、営業債権及びその他の債権が234百万円、繰延税金資産が132百万円増加したことによるものです。
(負債)
負債合計は、4,034百万円(前連結会計年度末比814百万円の増加)となりました。これは主として営業債務及びその他の債務が79百万円減少したものの、契約負債が220百万円、その他の流動負債が575百万円増加したことによるものです。
(資本)
資本合計は、4,614百万円(前連結会計年度末比425百万円の増加)となりました。これは主として、資本剰余金が245百万円、非支配持分が67百万円減少したものの、利益剰余金が718百万円増加したことによるものです。
b.経営成績
本事業領域においては大手企業向けにデジタルを活用したビジネス成果とユーザーエンゲージメントを向上し続ける専任チーム“EMC(Engagement Marketing Center)”を編成し、顧客企業のDX推進を支援しております(※1)。顧客視点での課題発見・要件定義からデジタルサービスやプロダクトの開発・運用までを包括的に支援するサービスを提供しております。
EMC事業では2020年4月の緊急事態宣言を受けて一時的に営業活動の低下が生じておりましたが、企業のデジタルシフト加速を背景に既存顧客の売上が順調に拡大しております。新型コロナウイルス感染症拡大の影響による一部案件の縮小によりEMCモデル提供社数は47社(前期末比3社減)となりましたが、当第4四半期連結会計期間における売上は2,814百万円(IFRS ※参考値:前年同四半期比9.7%増)と成長力が回復しており、当連結会計年度におけるEMC事業の売上は9,206百万円(IFRS ※参考値:前期比8.0%増)と堅調に推移しております。また、EMC事業に所属するデジタルクリエイター数は775名(前期末比82名増)となりました。
<デジタル人材事業の概況>当社グループは事業の第二の柱としてデジタル人材事業を展開しております。当事業においてはインターネット/デジタルテクノロジーに精通するクリエイター人材を、成長性の高いインターネット企業やソーシャルイノベーションベンチャーに提供します。また、データアナリストやUX(※2)デザイナー等、高付加価値領域に特化した社内カンパニーを積極的に立ち上げ、デジタルクリエイターを育成・配置しております。なお今期においては以下の社内カンパニーを設立しております。
・地方中堅企業にクリエイター人材を時間単位かつリモートで提供するDX推進サービス(メンバーズルーツカンパニー):2020年4月設立
・プロジェクトマネジメントスキルを保有する人材の常駐支援サービス(メンバーズブリッジカンパニー):2020年4月設立
・EC事業の成長支援に特化した人材の常駐支援サービス(メンバーズイーシーグロウカンパニー):2020年11月設立
・デジタルマーケティングのプランニングスキルを保有するクリエイター人材の常駐支援サービス(メンバーズグッドコミュニケーションズカンパニー):2020年12月設立
・DXを目指す企業の戦略立案・実行計画策定・要件定義支援を行うクリエイター人材の常駐支援サービス(メンバーズディーエックスコンパスカンパニー):2021年3月設立
当事業は企業のデジタル投資の拡大および高付加価値人材のニーズの増大を背景として引き続き順調に成長しており、グループ全体の拡大を牽引しております。当連結会計年度におけるデジタル人材事業全体の売上は3,469百万円(IFRS ※参考値:前期比32.5%増)、顧客数は176社(前期末比78社増)、デジタルクリエイター数は529名(前期末比92名増)となりました。
<当社グループ全体の方針および取組み>当社グループは、インターネットやデジタルテクノロジーに精通したクリエイター人材の大幅な不足を予測し、先行投資として継続的な採用活動を実施しております。美術・芸術系大学、高等専門学校、Webクリエイティブ関連の専門学校、四年制大学および大学院から幅広く採用を行っており、2021年4月には当社グループ合計で前年より128名増の364名の新卒社員が入社いたしました(地方拠点を含む。)。
また、当社グループにおいては全社的な在宅勤務の推奨やリモート環境の活用を推進しております。今後もより高い成果の創出につながる勤務体系の確立に向けて、オフィススペースの削減及びより円滑なリモートワーク実現に向けた設備投資を継続的に実施してまいります。
なお、当連結会計年度において、当社グループは以下のとおり合併を行い、各社の事業を社内カンパニー等として再編し、経営基盤の強化を行うことといたしました。これは営業・マーケティング、拠点戦略、採用、人材配置、研修体制および管理部門業務をより統合的に実行し、グループ横断で行うことで、当社グループの成長を一層加速させることを目的とするものであります。
1. 連結子会社7社(株式会社エンゲージメント・ファースト、株式会社メンバーズキャリア、株式会社メンバーズエッジ、株式会社メンバーズシフト、株式会社メンバーズデータアドベンチャー、株式会社メンバーズユーエックスワンおよび株式会社メンバーズメディカルマーケティング)を吸収合併消滅会社、当社を吸収合併存続会社とする合併(2020年4月1日付)
2. 連結子会社2社(株式会社マイナースタジオおよび株式会社ポップインサイト)を吸収合併消滅会社、当社を吸収合併存続会社とする合併(2020年10月1日付)
また、脱炭素社会実現に向けた取組みとして、2020年10月1日に再生可能エネルギー発電事業を行う株式会社メンバーズエナジーを設立いたしました。
<連結決算の概況>当連結会計年度の売上収益は12,087百万円(前期比13.9%増)、営業利益は1,261百万円(前期比1.0%増)、税引前利益は1,248百万円(前期比0.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は896百万円(前期比4.0%増)となりました。
EMC事業、デジタル人材事業ともに第2四半期末においては顧客企業の在宅勤務等により受注状況にマイナスの影響が発生し、稼働率の低下が生じておりましたが、第3四半期連結会計期間より受注状況が正常化し、稼働率も前年並みの水準まで回復しております。
売上収益は主にDX領域を中心とした既存顧客の売上拡大および高付加価値領域に特化した社内カンパニーの伸長により前期比で増収となり、過去最高を更新いたしました。営業利益も当連結会計年度において増益となり、過去最高を更新いたしました。当第4四半期連結会計期間における営業利益は697百万円(前年同四半期比13.1%増)となり、これは主に一人あたり付加価値売上高の上昇ならびにリモートワーク主体の勤務体系の浸透による経費の削減、および期初計画から中途採用が遅れたことによる経費の抑制によるものです。なお、通期利益目標達成に際し決算賞与の支給を決定したことにより、販管費が前年比で増加しております。
引き続き、長期ビジョンであるVISION2030(https://www.members.co.jp/ir/pdf/20200508_04.pdf)の達成に向け、重要KPIであるソーシャルクリエイター(※3)10万人、ソーシャルエンゲージメント(※4)総量100億、社員数1万人、営業利益100億円の達成を目指して取組みを推進してまいります。
(※1)EMC事業には、EMCサービスの提供を主力事業とする株式会社メンバーズ EMCカンパニー、EMCサービスとの業務関連性の高いサービスを展開するメンバーズメディカルマーケティングカンパニー、ポップインサイトカンパニーが含まれます。
(※2)UX(ユーザーエクスペリエンス):製品やサービスなどを利用するにあたって得られる「体験・経験」のこと。
(※3)ソーシャルクリエイター:デザイン思考を持ち、ビジネスの推進や制度設計、アウトプットを通じて社会課題の解決を図ろうとするクリエイター(職人)志向性の高い人材のこと。
(※4)ソーシャルエンゲージメント:社会課題解決施策としてメンバーズグループが手がけたコンテンツ・プロダクト・サービスに対する接触回数のこと。

②キャッシュ・フローの状況
a.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ1,025百万円増加し、4,140百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は、1,834百万円(前年同期は967百万円の獲得)となりました。収入の主な内訳は、税引前利益1,248百万円、減価償却費及び償却費350百万円によるものであり、支出の主な内訳は、法人所得税の支払額345百万円、営業債務及びその他の債務の減少額72百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、57百万円(前年同期は62百万円の使用)となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出56百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、751百万円(前年同期は383百万円の使用)となりました。収入の主な内訳は、ストック・オプションの行使による収入16百万円、ストック・オプションの発行による収入13百万円によるものであり、支出の主な内訳は、非支配持分の取得による支出322百万円、リース負債の返済による支出278百万円、配当金の支払額179百万円によるものであります。
b.資金調達の方法及び状況並びに資金の主要な使途を含む資金需要の動向
(ア)持続的な成長のための財務戦略
当社グループは持続的な成長を実現するため、財務の安全性と収益性、およびステークホルダーへの収益還元の優先順位づけとバランスに留意した財務戦略を立案し、実施しております。
ⅰ.健全な挑戦のためのリスクに見合った適正現預金の確保
当社グループではクリエイター人材の旺盛な需要を見込み、積極的に体制増強を進めております。しかしながら、固定化した人件費はリスクを伴います。体制増強の推進を担保するためのリスクヘッジ策として、想定する危機を回避できるだけの現預金を常に保持することとし、指標化により管理しております。
具体的にはリーマンショックと同等の経済混乱ならびに、大口顧客との取引中止および信用不和による新規取引ゼロの事態が発生し、いずれもその状態の解消に1.5年から2年かかると想定した場合、最大の赤字幅は月間平均社内総経費の2.8~3.3ヶ月分と試算しております。
したがって、最適現預金を月間社内総経費予算の3ヶ月分と定めております。当連結会計年度(第26期)の最適現預金額は2,715百万円を確保し、第27期の適正現預金額は3,489百万円としております。
ⅱ.資本コストを上回る高収益性の確保
資本コストを上回る高い収益性を確保するため、連結ROE指標と事業ROE指標を設定しております。
・連結ROE指標は、事業ROE指標をもとに運営される事業から生み出される利益に加え、適正現預金指標によって保持される現預金を加味した値とし、25%を目標としております。
・事業ROE指標は、メンバーズグループが行う事業が生み出す利益水準を示し、35%を目標としております。事業運営やM&A等、すべての事業における収益面で本指標をクリアすることを前提として行っております。
ⅲ.株主還元・配当方針
当社は、株主への利益還元の充実とさらなる企業価値の向上を図る観点から、ミッション実現に向けた新たな事業への投資及び業容の拡大に備えるための内部留保を行うとともに、経営成績の伸長に見合った成果の配分や配当金額の継続的な増額を実施してまいります。この方針に基づき、目標とする配当の指標を中長期的な目標連結親会社所有者帰属持分配当率5%としております。
(イ)持続的な成長のための事業投資
サービス産業である当社グループにとって、研究開発とは事業投資やサービス開発投資であり、高収益・高成長を持続的に維持するためには当該領域への投資が不可欠であると認識しております。当社グループでは持続的な成長に向けて、サービスの向上・開発に向けた継続的なサービス開発投資、新規事業開発を進めるための投資枠、経費枠の指標を次のとおり設けております。
項 目内 訳当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
指 標付加価値売上高に
占める割合
事業開発
投資
サービス開発投資
新規事業開発投資
生産性向上投資
EMC推進
241百万円事業開発投資+人材育成投資
毎期、連結社売(付加価値
売上高)の3.5%~5%
4.2%
人材育成
投資
教育研修費
教育研修部門
総経費
231百万円

③生産、受注及び販売の実績
a.制作実績
区分当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
ネットビジネス支援事業(千円)8,225,511115.67
合計(千円)8,225,511115.67

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.上記金額は、製造原価によっております。
b.広告及び商品の仕入実績
区分当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
ネットビジネス支援事業(千円)44483.88
合計(千円)44483.88

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.上記金額は、仕入価格によっております。
c.受注実績
区分受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
ネットビジネス支援事業12,245,632115.11751,819126.68
合計12,245,632115.11751,819126.68

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.上記金額は、販売価格によっております。
d.販売実績
区分当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
ネットビジネス支援事業(千円)12,087,276113.95
合計(千円)12,087,276113.95

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.外部顧客への販売実績において、連結損益計算書の売上収益の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の重要指標・KPIに対する経営成績は次のとおりであります。
重要な指標前連結会計年度当連結会計年度増減
デジタルクリエイター数(連結)1,133名1,306名+15.3%
デジタルクリエイター数(EMC事業)693名775名+11.8%
デジタルクリエイター数(デジタル人材事業)(注)437名529名+21.1%
付加価値売上高(連結)9,514百万円11,240百万円+18.1%
EMCモデル提供社数50社47社▲3社
デジタル人材事業取引社数(注)98社176社+78社
連結親会社所有者帰属持分配当率(DOE)4.8%5.2%+0.4%

(注)2021年4月に「デジタル人材事業」から「PGT(Product Growth Team)事業」に名称を変更しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
資金需要及び資金調達
当社グループは、事業の競争力を維持・強化することによる持続的な成長を実現するために、事業投資やサービス開発投資や人材育成投資に取り組んでいく考えであります。これらの資金需要は手元資金で賄うことを基本とし、必要に応じて資金調達を実施いたします。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。