四半期報告書-第18期第1四半期(平成30年4月1日-平成30年6月30日)

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2018/08/10 14:45
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文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部訂正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善により緩やかな回復基調にあるものの、米国の政策運営や近隣諸国の地政学リスクの高まりなど、景気の先行きは不透明な状況が続いております。また、個人消費においても緩やかな回復傾向で推移いたしましたが、賃金の伸び悩みや社会保険料の負担増加など将来不安を背景とした消費者の節約志向は依然として強く、さらに人手不足とこれに伴う労務コストの上昇、加えて業種・業態の垣根を越えた競争の激化から、経営環境は引続き厳しい状況が続いております。当社グループは当四半期において、連結子会社であるシダックス・コミュニティー㈱(以下「SC社」という)の持分81%及び当社が保有するSC社への債権を外部へ譲渡する事を決定し、赤字セグメントに係る抜本的な事業ポートフォリオの変革を致しました。このような環境のもと、当社グループは、“フードサービスから公共サービスまで提供可能な水平垂直統合型の企業構造”で他社との差別化を図り、プレミアムブランド戦略による高品質・高付加価値のサービスを提供するとともに、より一層の「安心・安全」な管理体制の強化、グループ総合力を活かしたトータルアウトソーシングサービスによる積極的な営業拡大を行うとともに、時間外労働の削減、消耗品の見直し等に係る原価圧縮施策、本部コスト削減による間接費の圧縮に取り組んでまいりました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高につきましてはトータルアウトソーシング事業の売上は増加したものの、SC社事業譲渡による売上減少分をカバーするまでには至らず、33,358百万円(前年同四半期比7.8%減)となりました。利益面につきましては、SC社事業譲渡による利益改善効果があったものの、営業損失は、967百万円(前年同四半期は634百万円の営業損失)となりました。これは、SC社の譲渡に係る業績改善の目途が立った事から、夏季賞与は不支給としたものの、役員を除く従業員に対して1,331百万円の業績回復感謝金の支給をした事によるものであります。経常損失につきましては、SC社事業譲渡による利益改善効果及び持分法による投資損失等が減少したものの、営業損益による一時的な労務費計上の影響で、1,352百万円(前年同四半期は1,403百万円の経常損失)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純損失につきましては、SC社事業譲渡による関係会社株式等売却損4,334百万円を計上した事により、3,989百万円(前年同四半期は、1,217百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
なお、当第1四半期連結会計期間期首をみなし売却日として、当社の連結子会社であるSC社の持分の一部を譲渡し、SC社を連結の範囲から除外したことに伴い、当第1四半期連結累計期間より「レストランカラオケ事業」を報告セグメントから除外しております。
①コントラクトフードサービス事業
大手同業他社との競争激化に加え原材料価格の高騰など経営環境は依然として厳しい状況にあります。このような環境のもと、「豪快!大海老フライ&ヒレカツ」「国産牛100%極ビーフハンバーグ」「厳選!サーロインステーキ」など創立記念・オープン記念のイベント時に集客力のある高付加価値メニューや、5月に佐賀県鹿島市産の新たまねぎをテーマ食材として実施した社内の料理コンテストで優秀な成績を収めた3作品を「料理コンテスト受賞メニューフェア」と題して提供するなど季節に合わせたフェアを展開、テイクアウト、ビュッフェスタイルの導入による売上向上策を実施するとともに、コスト管理の徹底、既存店舗の解約防止、赤字店舗の撤退並びに損益改善などによって既存店舗の活性化と収益力の強化に取り組んでまいりました。また、多様化するお客様のニーズを的確に捉え、グループ総合力を活かしたソリューションサービスの提案を行い、営業開発とも連動して新規案件の獲得を強化し事業拡大と経営効率の改善に努めてまいりました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は7,232百万円(前年同四半期比1.6%減)、セグメント利益は23百万円(前年同四半期比90.9%減)となりました。
②メディカルフードサービス事業
大手同業他社との競争激化に加え原材料価格の高騰など経営環境は依然として厳しい状況にあります。このような環境のもと、4月に“さくら”をテーマにした「桜ロールケーキ」5月に“あんず・抹茶”をテーマにした「あんず流し」や「抹茶生どらやき」など季節のスイーツを展開、また、園様にもご協力を頂き様々な食育イベントを実施するなど、高品質なサービスの提供を行うとともに、セントラルキッチンを活用した「やわらかマザーフード」や、季節の彩り溢れる食材を重箱へ盛り付けし、高級感をアップした「御膳シリーズ」の商品提供を行うなど、お客様満足度の向上に努めてまいりました。一方で院外調理品の充実、既存店舗の解約防止、赤字店舗の撤退並びに運営改善強化などによって既存店舗の活性化と収益性の向上に取り組んでまいりました。また、お客様の潜在的なニーズを的確に捉え、グループ総合力を活かしたソリューションサービスの提案を行い、営業開発とも連動して新規案件の獲得を強化し事業拡大に努めるとともに、収益力の強化と経営効率の改善を進めてまいりました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は8,054百万円(前年同四半期比0.5%増)、セグメント損失は203百万円(前年同四半期は42百万円のセグメント利益)となりました。
③トータルアウトソーシング事業
政府が掲げる「地方創生」政策のもと、地方自治体においては財政再建と地域活性化へのニーズが高まっており、自治体が提供するサービスを民間に委託する流れが続いております。更にコンパクトタウン・スモールタウン化構想のもと、住民サービスの効率的な運用を目指した施設の統合や交通体系の整備が進められております。また、民間企業においては、景気回復傾向にあるものの、世界情勢においてやや不透明な状況が続いており、なお一層のコスト削減が迫られている状況にあります。
このような環境のもと、車両運行管理事業・社会サービス事業とも、現場でサービスにあたる社員の教育に力を入れ、お客様のニーズに応じた業務を適正な価格にて受託するように努めてまいりました。
車両運行管理事業においては、既存顧客の掘起しを中心に事業拡大を図り、黒塗役員車の他、スクールバス・貸切運送等の運行業務を受託するとともに、コスト管理を徹底し収益確保に努めてまいりました。
社会サービス事業においては、従来の学校給食・施設管理業務に加え、学童保育・児童館業務において、多くの自治体から業務を受託し事業拡大に努めてまいりました。また、既存契約においてもコスト管理の徹底、解約防止、不採算店舗の改善等を図りました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は11,548百万円(前年同四半期比7.2%増)、セグメント利益は339百万円(前年同四半期比50.6%減)となりました。
④コンビニエンス中食事業
同業他社・大手コンビニエンスストアとの出店競争が厳しい環境のもと、当第1四半期に新規店舗を5店舗出店し、お客様の生活ニーズに応じた利便性向上・満足度向上の実現に取り組んでまいりました。
新規営業活動においては、クライアントニーズに柔軟に対応するべく、大手コンビニFC、中堅コンビニモデル、小規模独自売店と3モデルによる営業展開強化に取り組み、営業ツールの策新や担当者研修を行いました。
商品・サービス面においては、メーカータイアップでの飲料販促強化や、電子マネー決済導入店の拡大により、お客様のお役に立てるようなサービスメニューを拡充してまいりました。
運営面では、労務費及び廃棄の適正化、赤字店舗をはじめ既存店の改善に取り組むとともに、店舗-本社支店コミュニケーション深耕ツールのテスト導入を進め、人材育成・現場力強化に注力してまいりました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は3,363百万円(前年同四半期比6.6%減)、セグメント利益は24百万円(前年同四半期比60.3%減)となりました。
⑤エスロジックス事業
当社グループのスケールメリットを最大限に活かし、安全性・信頼性の高い商品を徹底した衛生管理体制で一括発注・配送を展開してまいりました。また、一元物流システムをより合理的に活用できるよう、標準メニュー導入の促進、調達コスト上昇の抑制、物流費の値上げ抑制などに努めるとともに、同業他社とのアライアンスによる共同購買機構によって、スケールメリットを最大限に活用し、収益性の向上にも努めてまいりました。また、健康効果が期待される食事メニューの開発、トレーサビリティ、アレルゲン関連など、付加価値の向上にも努め「安心・安全」な食材の供給を行い、グループ外への食材・消耗品等の更なる販売強化により、外部売上の増加を図ってまいりました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の内部売上高を含めた売上高は9,086百万円(前年同四半期比4.2%減)、セグメント利益は647百万円(前年同四半期比4.8%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ6,384百万円減少し41,758百万円(前連結会計年度末比13.3%減)となりました。流動資産においては、713百万円増加し26,902百万円となりました。これは主に、SC社が連結子会社から除外されたことによる影響があったほか、現金及び預金が944百万円、受取手形及び売掛金が896百万円増加したことによります。固定資産においては、7,097百万円減少し14,856百万円となりました。これは主に、SC社が連結子会社から除外されたこと等により有形固定資産が3,718百万円、SC社の持分譲渡に合わせてSC社の持分法適用会社であったシダックストラベラーズコミュニティー㈱に対する債権を譲渡したこと等により投資その他の資産が3,394百万円減少したことによります。
当第1四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べ2,545百万円減少し40,557百万円(前連結会計年度末比5.9%減)となりました。流動負債においては、1,537百万円増加し29,422百万円となりました。これは主に、SC社が連結子会社から除外されたことによる影響があったほか、1年内返済予定の長期借入金が550百万円減少した一方、買掛金が466百万円、未払金が1,382百万円、賞与引当金が656百万円増加したことによります。固定負債においては、4,083百万円減少し11,134百万円となりました。これは主に、SC社が連結子会社から除外されたことによる影響があったほか、長期借入金が1,889百万円減少したことによります。
当第1四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ3,838百万円減少し1,201百万円(前連結会計年度末比76.2%減)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失3,989百万円の計上と剰余金の配当584百万円、SC社の連結除外による利益剰余金の増加額652百万円の計上及び新株予約権が34百万円、為替相場の変動により為替換算調整勘定が42百万円増加したことによります。
以上の結果、当第1四半期連結会計期間末における自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ7.7ポイント低下し2.5%となりました。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
特記すべき事項はありません。
(6)従業員数
当第1四半期連結累計期間において、シダックス・コミュニティー㈱の持分の一部の譲渡を行い、連結の範囲より除外したことにより、レストランカラオケ事業の従業員数は0名(前連結会計年度末比176名減)となりました。
なお、従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外からの当社グループへの出向者を含む)であります。
(7)生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間において、レストランカラオケ事業の実績が前年同四半期に比べて著しく変動いたしました。これはシダックス・コミュニティー㈱を連結の範囲より除外したことによるものであります。
(8)主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、シダックス・コミュニティー㈱の持分の一部の譲渡を行い、連結の範囲より除外したことにより、同社の主要設備は当社グループにおける主要な設備から除外されております。前連結会計年度末における同社の主要設備は以下のとおりであります。
平成30年3月31日現在

事業所名
(所在地)
セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数
(人)
建物及び構築物敷金、差入保証金及び建設協力金器具備品リース資産その他合計
北海道地区
札幌駅前クラブ
(北海道札幌市中央区)
他3店舗
レストランカラオケ事業、その他レストランカラオケ店舗1392021120-3743
東北地区
仙台定禅寺通クラブ
(宮城県仙台市青葉区)
他5店舗
レストランカラオケ事業、その他レストランカラオケ店舗48106829-1924
関東地区
横浜関内クラブ
(神奈川県横浜市中区)
他79店舗
レストランカラオケ事業、その他レストランカラオケ店舗6171,16218963712,608107
中部地区
名古屋鳴海クラブ
(愛知県名古屋市緑区)
他27店舗
レストランカラオケ事業、その他レストランカラオケ店舗3537397512901,29817
近畿地区
京都丹波口クラブ
(京都府京都市下京区)
他14店舗
レストランカラオケ事業、その他レストランカラオケ店舗1385743159080313
中国地区
広島本通クラブ
(広島県広島市中区)
他11店舗
レストランカラオケ事業レストランカラオケ店舗1322461241-4338
四国地区
高知追手筋クラブ
(高知県高知市)
他5店舗
レストランカラオケ事業、その他レストランカラオケ店舗383177184106214
九州地区
博多駅前クラブ
(福岡県福岡市博多区)
他19店舗
レストランカラオケ事業、その他レストランカラオケ店舗600915739601,68720

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 上記の他、同様の理由により連結会社以外からの主要な賃借及びリース設備についても除外されております。