半期報告書-第38期(2025/11/01-2026/10/31)

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2026/06/15 15:36
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44項目
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当中間連結会計期間(2025年11月1日~2026年4月30日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や企業収益の持ち直しを背景に、緩やかな回復基調で推移しました。
一方で、物価上昇による個人消費への影響に加え、海外経済の減速懸念や米国の通商政策を含む国際情勢の不確実性などもあり、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
当社グループが事業を展開するITサービス業界、金融サービス業界、IoT関連業界及び介護DX業界におきましては、企業の業務効率化ニーズの高まりや、労働人口の減少に伴う人員不足を背景として、DX推進の重要性が引き続き高まっております。また、生成AIの業務活用拡大やクラウドサービスの高度化が進展するなど、先端技術を活用したサービス需要は堅調に推移しており、当社グループが事業を展開する各市場は、今後も拡大が継続するものと見込まれます。
このような状況の下、当社グループは、株式会社CAICAテクノロジーズ(以下「CAICAテクノロジーズ」といいます。)におけるDXソリューションサービスの拡大に加え、IoTソリューションを提供する株式会社ネクス(以下「ネクス」といいます。)の子会社化及び介護DXソリューションを提供する株式会社善光総合研究所(以下「善光総研」といいます。)の子会社化により、労働集約型ビジネスからソリューションサービス型ビジネスへの転換を推進しております。
2026年2月6日付の善光総研の子会社化は、当社グループが推進するソリューションサービス型ビジネスへの転換を加速させる重要な取り組みであり、中長期的な成長ドライバーとして位置付けております。善光総研は、介護事業者向けのDXソリューション及び業務支援サービスを展開しており、介護事業者とのネットワーク及び業務ノウハウを強みとしております。介護事業者向けの業務支援システムの開発、データ活用による業務効率化支援、IoT技術を活用した見守りソリューションなどを展開し、介護業界におけるDXプラットフォームの構築を推進しております。
当社グループは、善光総研が有する介護業界における顧客基盤及び業務知見と、CAICAテクノロジーズのDXソリューション開発力、さらにネクスのIoTソリューションを組み合わせることで、IoT及びデータ活用を前提とした介護DXソリューションの高度化を推進し、「介護IoTデータ経済圏」の構築を進めてまいります。具体的には、介護施設及び在宅介護に設置されたIoT機器から取得されるデータを活用し、介護機器の利用状況に応じた自動決済や介護用品の在庫状況に応じた自動購買などデータ連携型サービスの実現に取り組んでまいります。
さらに、当中間連結会計期間におきましては、ネクスと共同で推進する「Web3型IoT統合ソリューション構想」において、PoC(概念実証)のフェーズ3を完了いたしました。本PoCでは、DID(分散型ID)及びVC(検証可能なデジタル証明書)を活用し、M2M通信における認証基盤の高度化を図ることで、Web3、IoT及びM2Mを組み合わせた認証基盤の構築を進めました。また、2026年4月には、「ステーブルコイン基盤」に関するPoC(概念実証)フェーズ1を完了し、自動運転社会における決済インフラやIoTデータ流通経済圏を見据え、技術面及び運用面から検証を進めました。これらの取り組みを通じて、次世代データ連携基盤及びデジタル決済基盤の構築を推進しております。
また、当社は、2026年7月1日を効力発生予定日として、CAICAテクノロジーズのDXソリューション事業、セキュリティソリューション事業及び投資有価証券等管理事業を吸収分割により承継することを決定しております。本会社分割により、経営資源の集約及び事業運営の効率化を図ることで、ソリューションサービス型ビジネスへの転換を推進してまいります。
なお、善光総研につきましては、当中間連結会計期間末において貸借対照表のみを連結しております。損益計算書につきましては、2026年10月期第3四半期連結会計期間に2026年3月から5月までの3か月分、第4四半期連結会計期間に2026年6月から8月までの3か月分をそれぞれ連結する予定であります。この結果、2026年10月期の連結業績における同社の損益寄与期間は6か月となる予定であります。
これらの結果、当中間連結会計期間における売上高は2,989百万円(前年同期比17.5%増)、営業利益は52百万円(前年同期比103.2%増)、経常利益は71百万円(前年同期比120.0%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は52百万円(前年同期比90.4%減)となりました。
売上高につきましては、ITサービス事業及びIoT関連事業が堅調に推移したことにより、前年同期を上回りました。利益面につきましても、営業利益及び経常利益はいずれも前年同期を上回って推移いたしました。親会社株主に帰属する中間純利益につきましては、善光総研の子会社化に伴い、段階取得に係る差益207百万円を特別利益として計上いたしました。これは、当社の連結子会社である株式会社カイカフィナンシャルホールディングスが、株式交付による追加取得以前から保有していた同社株式について、追加取得時点の時価により再評価を行ったことによるものであります。
一方で、善光総研の子会社化に伴い発生したのれんの一部について、減損損失207百万円を特別損失として計上いたしました。これは、株式交付による善光総研の子会社化の決定公表後に、当社の株価が上昇したことにより、善光総研の株主に交付する当社株式の評価額が当初想定を上回ったためであります。その結果、企業結合日における会計上の取得価額が増加し、取得価額と当初想定していた善光総研の事業価値との差額について会計上の処理として減損損失を計上したものであります。
なお、本減損は当社株価の変動に起因する会計上の処理によるものであり、善光総研の事業価値の低下や業績悪化によるものではありません。
セグメントごとの業績は以下のとおりであります。
1)ITサービス事業
ITサービス事業はCAICAテクノロジーズが主体となってシステム開発及び各種ソリューションサービスを提供しております。
金融機関向けシステム開発分野におきましては、企業による既存システム刷新やAI関連投資への関心の高まりを背景に、金融機関におけるシステム投資需要は底堅く推移いたしました。AI活用については本格導入前の段階であることから、既存システム開発への影響は限定的であり、このような環境のもと、銀行、証券、保険向け案件を中心に堅調に推移いたしました。
非金融向けシステム開発分野におきましては、DX推進、業務効率化及びセキュリティ強化に対する需要は引き続き高い水準で推移いたしました。一方で、技術者及びビジネスパートナー要員の確保に時間を要したことなどから、売上高は概ね横ばいで推移いたしました。
フィンテック関連のシステム開発分野におきましては、既存の暗号資産関連プロジェクトの縮小影響があったものの、AI関連プロジェクトの立ち上げ等に取り組みました。しかしながら、当該縮小影響を補うには至らず、売上高は前年同期を下回って推移いたしました。
DXソリューションサービスは、顧客企業のDX推進を支援するため、大規模エンタープライズ向けDXソリューションを有する海外ベンダーとの連携のもと、プロダクト販売、コンサルティング、設計、システム開発、導入支援、保守・運用までを一体的に提供するサービスであります。コンサルティング案件が引き続き堅調に推移した一方で、一部案件において計画していた受注獲得に至らなかったことなどから、売上高は計画を一部下回る結果となりました。なお、営業体制の強化や既存顧客との取引拡大、新規案件の獲得推進等により、収益機会の拡大に取り組んでおります。
さらに、CAICAテクノロジーズにおきまして、生成AIを活用した新たな取り組みとして、「AI駆動型開発(AI Driven Development)」サービスの提供を開始いたしました。本サービスは、これまで培ってきたシステム開発実績及びノウハウと生成AIを組み合わせることで、設計、開発、テスト等の各工程における生産性向上及び品質向上を図るものであり、顧客企業のDX推進及び開発効率化ニーズへの対応を強化しております。
なお、人材面におきましては、顧客要件に適合した技術者及びビジネスパートナー要員の確保が引き続き課題となっております。採用エージェントとの連携強化やBP推進体制の強化を通じて、優秀な人材の確保に取り組んでまいります。
これらの結果、ITサービス事業の売上高は、2,557百万円(前年同期比0.1%増)、営業利益は301百万円(前年同期比10.3%増)となりました。
2)金融サービス事業
暗号資産の投資・運用につきましては、当中間連結会計期間において、主としてビットコイン等の活発な市場が存在する暗号資産の評価損を反映したことにより低調に推移いたしました。当社グループとしては、暗号資産の高い価格変動リスクをふまえ、今後も市場動向を注視しつつ、適切なリスク管理のもとで慎重に投資・運用を進めてまいります。
審査制NFT一次販売所の売上高は、NFTの販売高に応じた販売手数料を収益源としております。2026年2月にサービス名をINO Fine(アイエヌオーファイン)に変更いたしました。従来のNFT販売に加え、NFTを活用したIP・コンテンツ支援やクリエイターとの共創企画など、事業領域の拡大及び提供価値の多様化を推進しております。また、NFT漫画プロジェクトについては第10弾までの企画を発表しており、NFT購入を通じて作品制作や出版を支援する仕組みを提供するとともに、NFT保有者が作品制作プロセスへ参加できる取り組みを展開しております。さらに、従来型クラウドファンディングサービスとの連携やSNS広告を活用したプロモーション施策、オリジナルグッズ展開等を通じて、NFTに馴染みのない層への認知拡大及びユーザー基盤の拡充に取り組んでおります。加えて、NFT保有者に対する電子書籍印税分配など、NFTの特性を活用した新たなファン参加型モデルの構築を推進しております。こうした取り組みをふまえ、サービスブランドを刷新し、更なる事業拡大を目指しております。
カスタマーディベロップメントのサービスは、暗号資産業界及び金融業界をはじめとした幅広い業界に対応した顧客サポート業務を展開しており、高水準のカスタマーサポートチームを提供することで、顧客との良好な関係構築を支援しています。
これらの結果、金融サービス事業の売上高は△0百万円(前年同期は△6百万円)、営業損失は38百万円(前年同期は営業損失56百万円)となりました。
3)IoT関連事業
当中間連結会計期間より、IoT関連事業を営むネクスの損益を連結損益計算書に反映しております。また、前連結会計年度より当該セグメントを追加いたしました。
ネクスは、自動車テレマティクス分野で培ったIoT技術及びIoTデバイス開発技術を基盤とし、通信機器・IoTデバイスの開発・製造を行ってまいりましたが、当社グループ入りを契機として、CAICAテクノロジーズが有するDXソリューション開発力及びブロックチェーン技術との融合により、IoTデバイス、データ、決済を統合したソリューション事業への進化を推進しております。
当社グループでは、ネクスのIoT通信技術とブロックチェーン技術を組み合わせ、IoT機器同士が安全に接続し、データ連携を行うWeb3型M2M基盤の構築に取り組んでまいりました。当中間連結会計期間に実施したPoCにおいて、その有効性を確認したことから、現在は次フェーズとして、本M2M基盤と接続可能なステーブルコイン基盤の構築を進めております。本基盤では、DID(分散型ID)及びVC(検証可能なデジタル証明書)を活用することでIoT機器の認証及びデータの信頼性確保を実現し、企業間及び機器間での安全なデータ流通を可能とする次世代のIoTインフラの実現を目指しております。
さらに、本M2M基盤と接続可能なステーブルコイン基盤の構築を進めており、IoT機器間のデータ連携に加え、機器間の自動決済を実現することで、IoTデータ流通経済圏の形成や新たなサービスモデルの創出を視野に入れております。これにより、従来のIoT機器販売を中心としたビジネスから、データ連携及び決済を含むIoTソリューション型ビジネスへの転換を推進してまいります。
ネクスが展開する製品群は、このM2M基盤を支える重要なエッジデバイスとして位置付けております。
AI/IoT向け通信規格「5G RedCap」に対応したUSBドングル型データ端末「UNX-35GL」を2026年1月より販売しております。従来の5G通信モジュールは消費電力及びコスト面で小型IoT機器への実装に課題がありましたが、「UNX-35GL」は通信速度を最適化した国際標準仕様「5G RedCap」を採用することで、低消費電力化及び低コスト化を実現し、IoT機器の5G化を促進する製品として市場拡大が期待されております。また、当該製品については、サービス提供事業者や販売パートナー等から実案件を前提とした問い合わせが増加しているほか、接続検証を目的とした評価機の貸出件数も増加しており、市場からの関心の高まりがみられております。
AI分野では、NVIDIA製GPUを活用したリアルタイム画像認識技術と、マルチキャリア対応の高速モバイル通信機能を備えたエッジAIコンピュータ「AIX-01NX」を展開しております。また、「5G RedCap」に対応した「UNX-35GL」を接続することにより、「AIX-01NX」はIoTデバイスやセンサーから取得したデータをクラウドや外部システムへ安全に送信するIoTゲートウェイとして機能します。実際に当社グループが実施したPoCにおいても、IoTゲートウェイとして使用しており、IoTデータをM2M基盤へ接続するエッジコンピューティング基盤としての有効性を確認しております。
テレマティクス分野では、国内主要LTE周波数(NTTドコモ、KDDI、SoftBank)に対応し、みちびき(準天頂衛星システム)を含む5方式のGNSS*1に対応したOBDⅡ*2型データ収集ユニット「GX700NC」を展開しております。同製品は、車両管理や動態管理等のクラウド型車両管理市場に加え、バッテリーの残量や充電回数等といったEV車特有の情報を活用した車両状態管理にも利用されており、当社グループが実施したPoCにおいてもIoTゲートウェイとして使用し、車両データを安全にM2M基盤へ接続する技術検証を行っております。
通信端末分野では、5G(3GPP Release 16)対応でWi-Fi及びEthernetを搭載したバッテリーレス型ルーター・モデム「UNX-05G」を展開しております。5Gは、LTEと比較して超高速・大容量通信、多数同時接続、超低遅延といった特長を有しており、ローカル5G分野及びパブリック5G分野でのIoT活用が期待されています。「UNX-05G」は、KDDI及びNTTドコモとの相互接続試験を完了しており、法人向け回線サービスにおける接続信頼性の確保に対応しております。
今後は、IoT通信機器の開発・販売に加え、当社グループのDX技術及びWeb3技術と融合したIoTデータ流通及びM2M決済を基盤とする新たなソリューションビジネスの創出を推進し、モビリティ、スマートシティ、産業IoT等の分野におけるサービス展開を進めてまいります。
*1 「GNSS」とは、「Global Navigation Satellite System(全球測位衛星システム)」の略で、GPS、GLONASS、Galileo、準天頂衛星(QZSS)等の衛星測位システムの総称です。
*2 自動車のコンピュータ(ECU)に搭載された自己故障診断システムです。
これらの結果、IoT関連事業の売上高は435百万円、営業利益は54百万円となりました。
なお、IoT関連事業の損益は、当中間連結会計期間からの連結であるため、前年同期比は記載しておりません。
4)介護DX事業
2026年2月6日付で子会社化した善光総研が営む事業はセグメント名称を介護DX事業としております。
当中間連結会計期間末においては貸借対照表のみを連結しており、損益計算書については、2026年10月期第3四半期連結会計期間に2026年3月から5月までの3か月分、第4四半期連結会計期間に2026年6月から8月までの3か月分をそれぞれ連結する予定であります。この結果、2026年10月期の連結業績における同社の損益寄与期間は6か月となる予定であります。
② 財政状態の分析
当中間連結会計期間末における総資産は6,836百万円(前連結会計年度比59.5%増)となりました。これは主に、ソフトウェアが320百万円、のれんが2,289百万円増加したことなどによるものであります。
当中間連結会計期間末における負債は715百万円(前連結会計年度比5.8%増)となりました。これは主に、未払消費税等が32百万円、その他流動負債が83百万円増加し、買掛金が60百万円減少したことなどによるものであります。
当中間連結会計期間末における純資産は6,121百万円(前連結会計年度比69.5%増)となりました。これは主に、資本剰余金が2,729百万円増加したことなどによるものであります。
以上のとおり、当中間連結会計期間末においては、自己資本比率が88.8%(前連結会計年度末は84.2%)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて294百万円増加し、934百万円となりました。
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における営業活動による資金の減少は、140百万円(前年同期は29百万円の減少)となりました。主な減少要因としては、段階取得に係る差益207百万円、暗号資産206百万円の増加などによるものであり、主な増加要因としては、減損損失207百万円、税金等調整前中間純利益71百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における投資活動による資金の増加は、331百万円(前年同期は144百万円の増加)となりました。主な増加要因としては、貸付金の回収による収入329百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における財務活動による資金の減少は、0百万円(前年同期は172百万円の減少)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当中間連結会計期間の研究開発費はありません。
(5) 従業員数
① 連結会社の状況
当中間連結会計期間において、従業員数に著しい増減はありません。
② 提出会社の状況
当中間会計期間において、従業員数に著しい増減はありません。
(6) 生産、受注及び販売の実績
当中間連結会計期間において、生産、受注及び販売の実績に著しい変動はありません。
(7) 主要な設備
当中間連結会計期間において、主要な設備の著しい変動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画の著しい変更はありません。

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