有価証券報告書-第29期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、消費増税による個人消費の落ち込みが影響し、依然として先行きに対する不透明感が続いております。さらに2020年に入り、新型コロナウイルス感染症の影響により、個人消費に関連する業種の景況感が大きく落ち込むなど、国内景気は過去最大の下落を見せております。
一方、当社を取り巻くビジネス環境としては、社会のインフラとして必要不可欠なICT分野の技術革新の中、モバイル端末上の市場に向けたコンテンツサービスが活況をみせており、中でも消費者向けのゲームはスマートフォン・タブレット向けのアプリケーション市場を牽引する存在となっております(令和元年版情報通信白書)。
このような環境の下、当社は、引き続きスマートフォン向けコンテンツビジネスのさらなる成長およびシェアの拡大を図るべく、既存事業の維持と、アライアンスを中心に新規事業の展開を進めてまいりました。
売上高に関しては、本事業年度は主力事業であるバーチャルホール「グリパチ」が一旦成長停滞期に入り、一方新規事業は立ち上げの準備期間であったことから、売上高は前年を下回る結果となりました。
利益面では、売上原価抑制、徹底したコスト削減により、営業利益、経常利益を計上しておりますが、最終損益では一部事業の減損等の影響から、黒字を達成するには至りませんでした。
以上の結果、当事業年度の売上高は1,171,372千円(前期比13.9%減)、営業利益19,961千円(前期比49.0%減)、経常利益17,693千円(前期比52.9%減)、当期純損失54,755千円(前期は当期純利益20,397千円)となりました。
なお、当社はモバイル事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりませんが、事業におけるサービス分野別の主な取り組みは、以下のとおりであります。
a. ソーシャルゲームについては、主力サービスのバーチャルホール「グリパチ」の成長停滞が響き、想定した売上を達成するには至りませんでした。また、新規タイトルとして期中にリリースした「ファンタジーファーム」については、想定した売上に満たず、早期にサービスを終了し、リソースをその他タイトルに振り分けております。その他のソーシャルゲームについては順調に推移いたしました。以上の結果、ソーシャルゲーム全体の売上は対前期比19.2%の減少となりました。
b. 従量制アプリについては、新タイトルのリリースが実機の状況に左右され、年間の配信本数が2本にとどまりました。第3四半期以降は有力タイトルをリリースするなど堅調に推移しましたが、売上計画を達成するには至りませんでした。以上の結果、従量制アプリは対前期比4.4%の減少となりました。
c. 受託開発および運営業務に関しては、ストック型案件が堅調だったのに対し、フロー型案件が想定を下回り、売上高は対前期比3.4%の減少となりました。
d. その他新規アプリ事業につきましては、第4四半期に株式会社WEAREとの共同プロジェクト第一弾、「ボイメン 祭nine. BMK 〜Secret Message〜」をリリースいたしました。また、ゲームパブリッシング事業では、韓国KRAFTON社と提携し、新作ゲーム「ビッグバッドモンスターズ」日本版独占配信を決定、当期末に事前登録を開始しております。
また、既に中国、台湾、香港等で先行リリースされ、グリー株式会社より日本国内版をリリースする予定となっている大人気アニメ「ワンパンマン」のスマートフォンゲーム「ONE PUNCH MAN 一撃マジファイト」については、当社が日本配信版の企画・開発・運営に参画しておりますが、当期は関係各社と連携しながらリリースに向けた準備を進行いたしました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ279,138千円減少し、352,945千円(対前年同期比44.2%減)となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は72,493千円(前年同期は60,192千円の獲得)となりました。
これは主に、減価償却費20,308千円、減損損失21,189千円、貸倒引当金の増加39,000千円、売上債権の減少21,554千円による資金増加と、税引前当期純損失42,609千円、仕入債務の減少20,519千円、その他流動資産の増加23,500千円、前払費用の増加22,279千円、長期前払費用の増加53,145千円、その他流動負債の減少9,439千円の資金減少によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は225,607千円(前年同期は94,786千円の使用)となりました。
これは主に、無形固定資産の取得による支出97,607千円、関係会社株式の取得による支出70,200千円、関係会社社債の取得による支出59,800千円の資金減少によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は18,962千円(前年同期は31,598千円の使用)となりました。
これは主に、短期借入による収入50,000千円、長期借入による収入100,000千円の資金増加と、短期借入金の返済による支出50,000千円、長期借入金の返済による支出80,984千円の資金減少によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
該当事項はありません。
b. 受注実績
該当事項はありません。
c. 販売実績
当社はモバイル事業のみの単一セグメントであり、当事業年度の販売実績は次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| モバイル事業 | 1,171,372 | △13.9 |
| 合計 | 1,171,372 | △13.9 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.モバイル事業による主な販売先は、一般ユーザーであり、各携帯キャリア及びプラットフォーム提供会社の情報料回収代行サービスを利用し、有料情報サービスを提供しております。
3.最近2事業年度の主要な売上高は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| Google Inc. | 484,885 | 35.7 | 402,952 | 34.4 |
| Apple Inc. | 379,091 | 27.9 | 376,071 | 32.1 |
| KDDI株式会社 | 40,333 | 3.0 | 32,907 | 2.8 |
| グリー株式会社 | 47,021 | 3.5 | 28,168 | 2.4 |
(注)1.相手先は各携帯キャリア及びプラットフォーム提供会社であります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態
当事業年度における資産・負債及び純資産の状況とそれらの要因は次のとおりであります。
1) 資産
当事業年度末における資産は66,526千円減少し、996,091千円(前事業年度末比6.3%減)となりました。
これは主に、前渡金23,850千円、前払費用22,382千円、ソフトウェア仮勘定57,140千円、関係会社株式70,200千円、関係会社社債59,800千円、長期前払費用48,822千円の増加がありましたが、現金及び預金279,138千円、売掛金24,254千円、繰延税金資産9,852千円の減少と貸倒引当金39,000千円の計上によるものです。
2) 負債
当事業年度末における負債は11,660千円減少し、323,654千円(前事業年度末比3.5%減)となりました。
これは主に、長期借入金41,272千円の増加がありましたが、買掛金20,519千円、一年内返済予定長期借入金22,256千円、未払費用3,428千円、未払消費税等3,328千円、預り金3,334千円の減少によるものです。
3) 純資産
当事業年度末における純資産は54,866千円減少し、672,437千円(前事業年度末比7.5%減)となりました。
これは、主に当期純損失の計上による利益剰余金54,755千円の減少によるものです。
以上の結果、当事業年度における当社の財政状態につきましては、前事業年度に引き続き流動比率が高く事業の円滑な運用に必要な流動性の確保があり、経営の安全性はあると考えております。
b. 経営成績
当事業年度において、損益計算書に重要な影響を与えた要因については次のとおりであります。
1) 売上高
売上高は1,171,372千円(前年同期比13.9%減)となりました。当社はモバイル事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりませんが、事業におけるサービス分野別の要因につきましては以下のとおりであります。
・当事業年度において、主力事業であるソーシャルゲームの売上高は対前期比19.6%の減少となりました。
ソーシャルゲームについては、主力サービスのバーチャルホール「グリパチ」の成長停滞が響き、想定した売上を達成するには至りませんでした。また、新規タイトルとして期中にリリースした「ファンタジーファーム」については、想定した売上に満たず、早期にサービスを終了し、リソースをその他タイトルに振り分けております。その他のソーシャルゲームについては順調に推移いたしました。
主力サービスであるバーチャルホール「グリパチ」はサービス開始8周年となりましたが、オンラインでパチンコ・パチスロがプレイできる「グリパチ」は、現在稼働中の機種だけではなく、過去の人気機種やオリジナルコンテンツがプレイでき、またユーザー同士のコミュニケーションや競争が楽しめるオンラインゲームの要素を強く持っているため、実際のパチンコホールのような新型コロナウイルス感染症の感染拡大による営業自粛や遊技人口減少による影響は少ないものと考えております。
当社としましては、今後も既存協賛パチンコ・パチスロメーカーからの定期的なシミュレーターアプリ提供に加え、新たに協賛パチンコ・パチスロメーカーからのコンテンツ参加を推進するとともに、Youtubeを活用したコラボなど新たなプロモーション展開やキャンペーン等の施策、累積会員数の増加に伴う広告収益の拡大によって、当該サービスによる安定的な収益基盤の構築を図る所存であります。
新規アプリ事業としましては、第4四半期に株式会社WEAREとの共同プロジェクト第一弾、「ボイメン 祭nine. BMK 〜Secret Message〜」をリリースいたしました。また、ゲームパブリッシング事業では、韓国KRAFTON社と提携し、新作ゲーム「ビッグバッドモンスターズ」日本版独占配信を決定、当期末に事前登録を開始しております。これらの新規アプリ事業については、一定数の利用者を獲得するまでは先行投資的な支出が続きますが、一定の利用者数を超えた後は利益に直結する収益獲得が見込まれることから、当社が中長期的な目標とする売上高経常利益率10%を目指すうえで、現在の主力サービスに次ぐ第2、第3の柱となるサービスを育成するためには引き続き一定の投資が必要であると考えております。
・当事業年度において、従量制アプリの売上高は対前期比4.4%の減少となりました。
従量制アプリについては、新タイトルのリリースが実機の状況に左右され、年間の配信本数が2本にとどまりました。第3四半期以降は有力タイトルをリリースするなど堅調に推移しましたが、売上計画を達成するには至りませんでした。
従量制アプリについては、「グリパチ」と同様にその主なコンテンツはパチンコ・パチスロジャンルであります。一方こちらは新規のパチスロシミュレーターアプリを提供することから、遊技機市場の直接的な影響を受けやすいサービスと認識しております。このため、当事業年度においてもアプリ開発化の過程で当初予見し得ない許諾契約件数の発生等による版権費用の増加等が見込まれた案件については、利益率を再検証し制作中止を決定したことで、サービス分野別では、配信本数の削減された結果として売上高は減少しましたが、全体としては利益率の確保に結びつく最善の判断であると考えております。
・当事業年度において、受託開発・運営業務の売上高は対前期比3.4%の減少となりました。
受託開発および運営業務に関しては、ストック型案件が堅調だったのに対し、フロー型案件が想定を下回り、売上高は対前期比3.4%の減少となりました。
受託開発および運営業務に関しては、既存事業が好調だったものの、計画していた案件の一部が受注に至らなかったことが減少の要因であります。
当該事業においては、ソーシャルゲーム運営等で培った当社のノウハウを生かして、メーカー公式アプリ運営やアプリ開発等を行うものが主となっております。また、新規案件の獲得と売上寄与のみならず、これまでのナレッジを活かしたアプリ運営により、既存案件に関しては堅調に推移しております。
また、既に中国、台湾、香港等で先行リリースされ、グリー株式会社より日本国内版をリリースする予定となっている大人気アニメ「ワンパンマン」のスマートフォンゲーム「ONE PUNCH MAN 一撃マジファイト」については、当社が日本配信版の企画・開発・運営に参画しておりますが、当期は関係各社と連携しながらリリースに向けた準備を進行いたしました。
当社といたしましては、大手メーカーやプラットフォーム運営会社から受託する運営業務が安定的な収益源となることから、今後もコンテンツホルダーとの連携を促進することで、本事業による安定的な収益基盤の維持・拡大が期待できるものと考えております。
2) 営業利益
・売上原価は720,280千円(前年同期比19.9%減)となりました。
これは、ソーシャルゲーム及び従量制アプリのサービスで売上計画の未達に関連した版権料、システム利用料等の減少と、従量制アプリの配信本数削減と受託開発に関連して外注費が減少したこと、また、社内開発による外注費の原価抑制が主な要因であります。
当社の事業の特性上、新規のアプリ開発費用と売上増加に伴うロイヤリティ、版権料、システム利用料等の増加は必然的に発生いたします。よって、当社といたしましては、アプリ製作過程での内製化率の向上による外注費抑制、契約見直し等による版権料等の抑制を推進することが、全体の利益率向上につながるものと認識しております。
・販売費及び一般管理費は431,131千円(前年同期比2.3%増)となりました。
これは、サーバー利用に関連する通信関係についてクラウド化を進めたことで通信費が抑制されましたが、資本業務提携先とのオンラインクレーンゲーム事業における広告宣伝費が増加したことが主な要因であります。
スマートフォンゲームのビジネス展開において、新サービス開始後に発生する広告宣伝費は、将来の収益獲得のための先行投資的な費用の支出と認識し、その費用対効果については慎重に見極める必要があると認識しております。
また、新サービス開始に向けた要員の確保による人件費につきましても、将来の収益獲得のための先行投資的な費用の支出と認識しており、スマートフォンゲームのビジネス展開においては一定数の利用者を獲得するまでは先行投資的な支出が固定的に続くことから、人材の育成を含め、経営資源となる人件費の有効活用につきましても慎重に見極める必要があると認識しております。
この結果、当事業年度の営業利益は19,961千円(前年同期比49.0%減)となりました。
3) 経常利益
・営業外収益は374千円(前年同期は193千円)となりました。
当事業年度の増加要因は、主に貸付金利息の計上によるものです。
・営業外費用は2,642千円(前年同期は1,786千円)となりました。
当事業年度の増加要因は、金融機関借入金の残高減少と借入利率の低下により支払利息は減少しましたが、主に投資に関する第三者機関への評価算定と株式分割に関連する委託手数料の増加によるものです。
この結果、当事業年度の経常利益は17,693千円(前年同期比52.9%減)となりました。
4) 当期純損益
・特別利益の計上は57千円(前年同期は72千円)となりました。
当事業年度の発生は、退職者による新株予約権(業績条件付ストック・オプション)の失効によるものです。
・特別損失の計上は60,359千円(前年同期の計上はありません。)となりました。
当事業年度においては、ソーシャルゲーム及び従量制アプリサービスの一部タイトルで、当初計画していた収益性との乖離が発生した当該サービスに供する各資産グループの資産価値について回収可能性を検討し、固定資産の減損処理を実施し、減損損失21,189千円を計上しました。
また、当社が保有する投資資産の一部につきましては、投資先事業の収益計画が当初の計画を下回る状況であることから、今後の事業計画について見直し、当社が保有する投資債権の回収可能性と直近の財務状況を慎重に検討した結果、貸倒引当金繰入額39,000千円と投資有価証券評価損169千円を計上しました。
当事業年度において減損と引当処理をせざるを得ない結果につきましては真摯に受け止め、事業化及び運営過程で得られた経験・ノウハウを分析・反省するとともに、今後のソーシャルゲーム事業を展開する上での経営判断とリスク管理に活かす所存であります。
・法人税等
法人税、住民税及び事業税は2,294千円(前年同期は2,296千円)となりました。
特別損失の計上を要因とする申告調整を行った結果においても課税所得は生じず、前年同期とほぼ同じ地方税額を計上しております。
・法人税等調整額は9,852千円(前年同期は14,925千円)となりました。
当事業年度において、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、繰延税金資産を一部取崩し、法人税等調整額9,852千円を計上いたしました。
この結果、当事業年度の当期純損失は54,755千円(前年同期は当期純利益20,397千円)となりました。
当事業年度においても既存事業の維持と、アライアンスを含めた新規事業の準備を並行して進めてまいりましたが、既存事業に関してはソーシャルゲームを中心に収益基盤を維持しておりますが、一部計画未達の事業があり、結果として売上高は前年を下回る結果となりました。
利益面につきましては売上高の減少が影響し、売上原価は減少したものの販売費及び一般管理費の増加により営業利益、経常利益はともに前事業年度を下回り、特別損失の計上と繰延税金資産の取崩により最終損益での黒字を確保するにいたりませんでした。
また、新規事業に関しては、資本業務提携を含む複数のアライアンス案件、パブリッシング案件を進行しさせており、実際の売上寄与は翌事業年度となる見通しです。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当事業年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
キャッシュ・フロー及び資本の財源及び資金の流動性につきまして、当社は事業活動のための適切な資金を確保し、資金の流動性を維持するとともに、健全な財政状態を目指すための安定的な営業キャッシュ・フローの創出が資本財源の最優先事項と考えております。
当社がスマートフォンゲーム事業を展開する上で、スマートフォンネイティブアプリの開発費は資金負担が非常に重く、一定数の利用者を獲得するまでは先行投資的な支出が続くことや、運営費として企画運営の人件費や優良なコンテンツ確保のための契約金及び最低保証許諾金(ミニマムギャランティー)等も先行して支出され、人員採用や契約時から売上金回収までの期間において手元流動性の低下が見込まれます。このため、優良なコンテンツを獲得する際、獲得機会の損失リスクを回避するには機動的に使用できる資金を確保しておく必要があると考えております。
当事業年度末の現預金残高は352,945千円、有利子負債残高は131,544千円であり、手元流動性は確保している状況であり、財務状況は健全であると認識しております。
2020年3月31日現在の有利子負債の概要は以下のとおりであります
| 年度別要支払額(千円) | ||||
| 契約債務 | 合計 | 1年以内 | 1年超3年以内 | 3年超5年以内 |
| 長期借入金 | 131,544 | 30,348 | 60,696 | 40,500 |
| 計 | 131,544 | 30,348 | 60,696 | 40,500 |
上記の表において、貸借対照表の1年以内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
当社の運転資金と投資・設備資金の調達につきましては、その使用目的に応じ調達時点での財政状態と営業キャッシュ・フローの状況や、デットファイナンスとエクイティファイナンスの性格を勘案し、柔軟かつ最適な資金調達方法を選択すべきであると考えております。
資金調達については様々なファイナンス手法がありますが、現時点において当社は機動的に使用できる一定の流動性預金を確保維持するため、金融機関よりの運転資金を調達しております。その調達使途につきましては、短期運転資金を従量制アプリの開発費及び広告宣伝費に、長期運転資金を人件費に、その資金需要を勘案した調達を行っております。なお、長期運転資金は新規事業を展開する上でサービス開始までの人件費が固定的に先行して発生することから、固定金利、返済期間5年の分割返済を条件とし、返済期間が重ならないように返済期限を分散し、返済集中のリスクを回避しております。
また、特に投資・設備資金の調達につきましては、事業計画の規模に応じた資金調達方法を選択すべきであると認識しております。
当事業年度につきましては、主にスマートフォンネイティブアプリのソフトウエア開発による設備支出や関係会社取得に伴う投資支出により、当事業年度末の現預金残高は352,945千円(前年同期は632,084千円)の状況にあります。
このため、当期末に事前登録を開始した新作ゲーム「ビッグバッドモンスターズ」は翌期において大型のプロモーション展開する事業計画であることから、当該計画に資するため、後述の「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」の(重要な後発事象)に記載の第三者割当により発行される第4回無担保転換社債型新株予約権付社債の募集は、その資金使途を新規事業の展開及び既存事業の安定的な運営資金を目的とした資金調達になっております。
これは、資金調達方法の選択過程において、金融機関からの資金調達方法である当座貸越契約に係る借入未実行残高150,000千円については、新型コロナウイルスの感染拡大により想定しえない事業継続の阻害となるリスクに備えるため、現時点では使用しないことが運転資金の効果的な調達方法であると判断したことによるものです。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
財務諸表の作成に際しては、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び予測を行わなければなりません。したがって、当該見積り及び予測については不確実性が存在するため、将来生じる実際の結果はこれらの見積り及び予測と異なる場合があります。
当社は、特に以下の会計上の見積りが当社の財務諸表に重要な影響を与えるものと考えております。
a. 有価証券の評価
当社は、資本業務提携により保有する時価のない投資有価証券については、原価法を採用しその評価は1株当たり純資産額と取得価額とを比較して、1株当たり純資産額が著しく低下した場合に減損処理の要否を検討しております。このため将来において投資先の業績動向が著しく低下した場合、投資有価証券の減損処理が必要となる可能性があります。
b. 貸倒引当金
当社は、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。なお、取引先の財政状態が予測を大幅に超えて悪化し、その支払能力が著しく低下した場合、追加引当処理が必要となる可能性があります。
c. 繰延税金資産
当社は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を慎重に計上しておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積に依存するため、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
繰延税金資産の回収可能性については、翌事業年度の利益計画とタックスプランニングを基礎として検討し、翌事業年度の課税所得を見積もっております。
翌事業年度の利益計画の策定において、近年実績からもその実現性が高いソーシャルゲームにおける主力サービスのバーチャルホール「グリパチ」及び従量制スマートフォンゲームアプリのコンテンツはパチンコ・パチスロジャンルが主であります。
パチンコ・パチスロ市場は、遊技参加人口の減少を背景にパチンコホール数も減少傾向であることから、遊技機市場も影響をうけ低調に推移することも予想されます。
また、新型コロナウイルス感染症の影響により実際のパチンコホールのように営業自粛や遊技参加人口が減少傾向ではありますが、当社はモバイルデバイス向けにインターネットを通じてユーザーに対しコンテンツの提供や情報の配信を行う事業を展開していることから、当事業年度末における売上減少の影響はありません。
当社としましては、新型コロナウイルス感染症の収束時期を予測することが困難ではあるものの、当該収束が2021年3月期末までに収束すると仮定した場合においても、経営成績等の状況に重要な影響を与える可能性は低いものと認識しております。
d. 固定資産の減損処理
当社は、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。