四半期報告書-第29期第2四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)

【提出】
2022/08/12 16:07
【資料】
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【項目】
39項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しております。このため、前年同期比較は基準の異なる算定方法に基づいた数値を用いております。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更等)」をご参照ください。
(1) 経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(自2022年1月1日至2022年6月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症下3年目となり、感染拡大の落ち着きを受け、まん延防止等重点措置が全面解除され景気の回復が期待されたものの、オミクロン変異株BA.5が主流となり、新たな感染の波の可能性も指摘されるに至っております。また、2022年2月24日のロシアによるウクライナ侵攻は長期化の様相を呈し、急激な原油高騰や円安進行などの影響により、景気は依然として厳しい状況が続くと見込まれます。
当社の情報サービス事業と関連する国内株式市場におきましては、米連邦準備制度理事会の金融引き締め加速と、ロシアによるウクライナ侵攻により、波乱の展開となりました。加えて、長引くインフレや円安の影響により、日本企業の業績は予断を許さない状況にあります。
また、当社の暗号資産・ブロックチェーン事業と関連性の高い暗号資産市場は、世界的なインフレの進行、ロシアのウクライナ進行による地政学リスクの高まりにより、各国が金融引き締めに転じるなか、厳しい様相を呈しています。
このようなマクロ経済動向のなかではありますが、当社グループは「事業計画及び成長可能性に関する事項」を指針として、金融情報配信サービスを中核に事業規模の拡大、収益力の向上を目指してまいりました。今後も、フィスコブランドを生かした広告事業の拡充、暗号資産フィスココイン(以下「FSCC」といいます。)経済圏の拡大及びFSCCの価値向上を通じて、フィスコの企業価値の向上を目指してまいります。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は623百万円(前年同期は632百万円の売上高)、売上原価は220百万円(前年同期は237百万円の売上原価)、売上総利益は403百万円(前年同期は394百万円の売上総利益)となりました。販売費及び一般管理費は、276百万円(前年同期は274百万円の販売費及び一般管理費)となり、営業利益は126百万円(前年同期は119百万円の営業利益)となりました。
営業外収益で暗号資産売却益34百万円を計上したことなどにより、経常利益は156百万円(前年同期は195百万円の経常利益)となりました。
当第2四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純利益は154百万円(前年同期は785百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
なお、当第2四半期連結累計期間におけるセグメントごとの業績は、次のとおりであります。
① 情報サービス事業
金融・経済情報配信サービス分野におきましては、法人向けリアルタイムサービス及びアウトソーシングサービスが前期比で減少しているものの、ポータルサイト向けコンテンツ提供からの収益が底堅く推移したこと、フィスコブランドを活用したプラットフォームの利用増加により、広告売上が大幅に増加したことなどから、前期比で62百万円増加し、売上高は333百万円(前年同期は271百万円の売上高)となりました。
上場企業を対象としたIR支援及びコンサルティングサービス分野におきましては、軟調な株価から、引き続きIRを積極化する企業ニーズを受けて、中核サービスであるスポンサー型アナリストレポート(企業調査レポート)の受注及び改訂コーポレートガバナンスコード対応を意識した統合報告書、決算説明資料・翻訳等の受注によって概ね昨年通りに推移し、売上高は234百万円(前年同期は234百万円の売上高)となりました。この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は568百万円(前年同期は505百万円の売上高)となり、セグメント利益は235百万円(前年同期は154百万円のセグメント利益)となりました。
② 広告代理業
広告代理業分野では、従来からのビジネス媒体による定期広告出稿は順調に推移し、加えてネット広告制作や動画制作も堅調に推移しております。特にHPのリニューアルやLP制作は、月次キャンペーンがスポットからレギュラー化の傾向にあるため増加の推進力となっております。また案件が小型化しているものの、パンフレット等の営業ツール制作案件の受注も回復しつつあり、今後幅広い分野での受注に向けた営業力強化を継続してまいります。この結果、売上高は31百万円(前年同期は25百万円の売上高)となり、セグメント利益は4百万円(前年同期は4百万円のセグメント利益)となりました。
③ 暗号資産・ブロックチェーン事業
フィスコ・コンサルティングは暗号資産に対する自己勘定投資を行っておりますが、第1四半期連結累計期間よりフィスコも暗号資産に対する自己勘定投資を開始し、トレーディング収益に係る損益の純額を売上高に計上しております。ビットコインを中心とした取引価格が年初から下落傾向が続いており、保有する暗号資産の売却損及び評価損などにより、売上高は△3百万円(前年同期は99百万円の売上高)、セグメント損失は5百万円(前年同期は99百万円のセグメント利益)となりました。
(2) 財政状態の概況
(資産)
当第2四半期連結累計期間の総資産は、前連結会計年度末に比して123百万円増加し、5,506百万円となりました。これは、主に保有する投資有価証券に係る株式評価差額金の計上により、投資有価証券が160百万円増加した一方で、主にソフトウェアの売却により、ソフトウェアが28百万円減少したことなどによるものです。
(負債)
負債につきましては、前連結会計年度末に比して48百万円減少し、1,710百万円となりました。これは、短期及び長期借入金が19百万円減少したこと、未払金の42百万円減少及びその他流動負債が11百万円減少したことなどによるものであります。
(純資産)
純資産につきましては、前連結会計年度末に比して171百万円増加し、3,796百万円となりました。これは、利益剰余金が17百万円増加したこと、その他有価証券評価差額金が154百万円増加したことなどが主たる要因であります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比して47百万円増加し、344百万円となりました。
なお、当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は194百万円の獲得(前年同期は135百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益157百万円の計上及び売上債権の減少82百万円による増加、未払金の減少43百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は10百万円の獲得(前年同期は45百万円の獲得)となりました。これは主に、子会社の清算による収入が36百万円増加したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は157百万円の支出(前年同期は165百万円の支出)となりました。これは主に、短期及び長期借入金の返済による支出19百万円、配当金の支払額による支出137百万円があったこと等によるものであります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発活動に該当するものはありません。
(6) 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
今後の新型コロナウイルス感染症の状況等により、当社の業績が大きな影響を受け、通期の業績予想について修正の必要が生じた場合には、速やかに開示いたします。