有価証券報告書-第23期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/27 15:54
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高が、147億10百万円(前連結会計年度比54.9%増)となりました。主な要因は、2018年9月に発表したAI通訳機「POCKETALK W」を中心に国内外での販売が好調に推移したためです。本製品は発売以降雑誌やテレビなど多数のメディアに取り上げられ、評判も良く好調に推移しております。2019年1月には株式会社日本経済新聞社の「2018年日経優秀製品・サービス賞最優秀賞」や、一般社団法人ジェネリック家電推進員会公認の「ジェネリック家電製品大賞」の「ユニーク家電部門賞」を受賞するなど、様々な栄えある賞を受賞いたしました。
しかしながら、販売費及び一般管理費では、「POCKETALK」ブランドを通訳機のデファクトスタンダードとするための先行投資として、電車・タクシー等の交通広告やTVCM、テレビショッピングを始めとする広告宣伝費の大幅増額や家電量販店等での展開強化のための販促費、自社システムの開発・改修に伴う業務委託費等、販売費及び一般管理費の伸びが、結果として売上の伸びを上回りました。
この結果、当連結会計年度の営業利益は8億59百万円(前期比30.5%減)、経常利益は9億5百万円(28.1%減)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券の売却益が発生したものの、子会社にあった繰越欠損金が当期解消されたことで法人税等が増加し、6億15百万円(前期比51.2%減)となりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較し71億48百万円増加し、173億98百万円となりました。主な要因は現金及び預金の増加56億55百万円、製品の増加10億27百万円によるものです。
負債は、前連結会計年度末と比較し17億29百万円増加し54億75百万円となりました。主な要因は広告宣伝費などの販売費及び一般管理費の増加に伴う未払金の増加9億62百万円によるものです。
純資産は、前連結会計年度末と比較し54億19百万円増加し119億23百万円となりました。主な要因は第9
回及び第10回新株予約権の行使等による資本金の増加19億2百万円、資本剰余金の増加26億42百万円によるも
のです。
② 連結キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ56億55百万円増加し、75億62百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度が1億81百万円の支出であったのに対して、当連結会計年度は、13億46百万円の収入となりました。主な要因は、未払金が前連結会計年度は92百万円の減少であったのに対して、当連結会計年度は10億8百万円の増加であったこと、前渡金が前連結会計年度は7億70百万円の増加であったのに対して、当連結会計年度は1億76百万円の減少であったこと、前受収益の増加による収入が5億8百万円増加したこと、たな卸資産の増加による支出が9億91百万円増加したこと、売上債権の増加による支出が5億20百万円増加したことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ支出が8億40百万円減少し、1億60百万円の支出となりました。主な要因は、前連結会計年度に契約関連無形資産の取得による支出3億95百万円があったこと、当連結会計年度に投資有価証券の売却による収入8億10百万円があったことに対して、ソフトウェアの取得による支出が2億56百万円増加したこと、投資有価証券の取得による支出が1億15百万円増加したことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度は、6億7百万円の支出であったのに対して、当連結会計年度は、44億67百万円の収入となりました。主な要因は、前連結会計年度に短期借入金の純減少が20億70百万円、長期借入れによる収入が21億10百万円あったことに対して、当連結会計年度に新株予約権の行使による株式の発行による収入が37億85百万円、新株予約権の行使による自己株式の処分による収入が11億72百万円あったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、生産活動を行なっておりませんので、生産実績は記載しておりません。
b.受注実績
当社グループは、受注生産を行なっておりませんので、受注状況は記載しておりません。
c.販売実績
当社グループの事業は、単一セグメントであるため、販売実績については製品分野別に記載しております。当連結会計年度における製品分野別の販売実績及び総販売実績は次の通りであります。
製品分野販売高(千円)前年同期比(%)
セキュリティ584,86153.3
Androidアプリ1,454,15591.9
ハガキ作成1,515,88693.6
RosettaStone184,02040.2
その他10,971,598231.6
合計14,710,520154.9

(注)1 販売チャネル別の状況
販売チャネル販売高(千円)前年同期比(%)
自社オンラインショップ6,299,197143.5
家電量販店及び他社ECサイト6,103,587190.4
スマートフォン通信事業者(キャリア)828,53468.6
その他1,479,202214.0
合計14,710,520154.9

2 主な相手先別の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が、100分の10未満のため、記載を省略しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
この連結財務諸表の作成に当たり、経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りが必要となります。
これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表作成のための重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績)
当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費は緩やかに持ち直しているものの、中国経済の減速に伴い製造業を中心に景気の足踏み感があることから、引き続き慎重な見方が残存する見通しとなっております。
当社グループを取り巻く環境におきましては、当連結会計年度のパソコン出荷台数は109.3%と好調に推移しました(2019年4月、JEITA調べ)。
また、2019年3月の訪日外客数は前年同月比5.8%増の276万人となりました。2018年3月の260万8千人を約15万人上回り、3月として過去最高を記録しています。(2019年4月、日本政府観光局調べ)
こうした状況の中、当社グループは、IoT製品やスマートフォン向けアプリ及びパソコンソフトの新規ユーザーの獲得と、マーケットの拡大に取り組んで参りました。
AI通訳機「POCKETALK®(ポケトーク)W」は、2018年9月に発売以降雑誌やテレビなど多数のメディアに取り上げられ評判も好調に推移しております。2019年1月には株式会社日本経済新聞社の「2018年日経優秀製品・サービス賞最優秀賞」や、一般社団法人ジェネリック家電推進員会公認の「ジェネリック家電製品大賞」の「ユニーク家電部門賞」を受賞するなど、様々な栄えある賞を受賞いたしました。
また、本製品の認知度拡大のため、電車・タクシー等での交通広告やTVCM、テレビショッピング等での露出を推進しております。製品の翻訳精度の高さや通信速度の速さを存分に紹介することで、多くの消費者に受け入れられ、順調に売上を拡大しました。
国内の家電量販店や自社オンラインショップを始め、交通機関や全国の自治体・観光協会などの法人、企業へも積極的に販路を拡大し、下期には米国や欧州での販売も開始いたしました。2019年2月には累計出荷台数が30万台を突破し、同年4月には早くも40万台を突破しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は147億10百万円(前期比54.9%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、「POCKETALK」ブランドを通訳機のデファクトスタンダードとするための先行投資として、電車・タクシー等の交通広告やTVCM、テレビショッピングを始めとする広告宣伝費を大幅増額し、積極的に投入しました。
また、全国の家電量販店等での展開強化のための販売促進費、自社システムの開発・改修に伴う業務委託費、企画開発及び営業人員増加に伴い人件費なども増加し、販売費及び一般管理費は83億22百万円(前期比62.7%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は8億59百万円(前期比30.5%減)、経常利益は9億5百万円(28.1%減)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券の売却益が発生したものの、子会社にあった繰越欠損金が当期解消されたことで法人税等が増加し、6億15百万円(前期比51.2%減)となりました。
なお、当社グループは単一セグメントでありますが、各販売チャネルの営業概況は以下の通りです。
ア)自社オンラインショップ
当チャネルでは、当社のwebサイトに併設されたオンラインショップで、「POCKETALK」やソフトウェアを中心に、IoT・ハードウェア等の販売を行なっております。
「POCKETALK W」は、昨年10月よりテレビショッピングでの放映を開始しました。従来にない新しいユーザー層からの反響も良く、第4四半期からは更に放映量を拡大し、認知度向上と収益拡大に繋げました。また、自社オンラインショップならではのサービスとして、「名入れサービス」や「お試しキャンペーン」などを実施しました。3万台の数量限定で発売した「LIMITED RED」につきましても、好評につき完売いたしました。
その他、ハガキ作成ソフト「筆王」「筆まめ」「宛名職人」の3ブランドや、紙書類に、パソコンで文字をぴったり印字する「さよなら手書き5」など人気製品のバージョンアップも好調に推移しました。
この結果、売上高は、62億99百万円(前期比43.5%増)となりました。
イ)家電量販店及び他社ECサイト
当チャネルでは、主に全国の家電量販店及び他社が運営するECサイトにおいて、個人ユーザー向けのIoT製品及びパソコンソフト等の販売を行なっております。
「POCKETALK W」は、大手通信販売会社の「ジャパネットたかた」を始めとするテレビショッピングでの販売が開始したことや、年末年始にTVCMを放映した効果が相乗し、店頭展開を更に後押しする形となりました。特に都心部の家電量販店では、各フロアでの展開強化を実施しました。更に、全国の店頭販売員向けに研修を実施したことで、郊外店舗の売上が上昇しました。また、日本最大級の総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」や免税店など、多くの販路へも拡大を推進しました。
その他、ハガキ作成ソフトの3ブランド「筆王」「筆まめ」「宛名職人」やセキュリティソフトなどの主力製品が売上に寄与しました。
この結果、売上高は61億3百万円(前期比90.4%増)となりました。
ウ)スマートフォン通信事業者(キャリア)
当チャネルでは、国内主要3キャリア(「auスマートパス(KDDI)」・「App Pass(ソフトバンク)」・「スゴ得コンテンツ(NTTドコモ)」が提供する定額アプリ使い放題サービスへのコンテンツ提供及び販売に注力して参りました。
「auスマートパス」には、海外の人気アプリを中心に、現在35アプリ(前年同期:41アプリ)を提供中です。
「App Pass」には、現在34アプリ(前年同期:28アプリ)を提供中です。
「スゴ得コンテンツ」には現在5サイト25アプリ(前年同期:5サイト24アプリ)を提供中です。
主力アプリでは製品間の連携機能や常駐機能を追加することで利用者を増やすことに努めたものの、各キャリアが提供する定額アプリ使い放題サービスの会員数が減少してきたことでコンテンツ提供事業者への収益分配原資の削減等が影響し、この結果、売上高は8億28百万円(前期比31.4%減)となりました。
エ)その他
上記の他、主に法人向けの「POCKETALK」の販売・レンタル提供や、パソコンソフト・スマートフォンアプリの使い放題サービス等を行なっております。
法人向け「POCKETALK」は、発売開始から多くのお問い合わせをいただいております。下期には全国各地の展示会へ参加することで法人向け販売・レンタルの認知度向上に努めました。これにより、各地の商工会議所や商店街組合からインバウンド対策としての翻訳機ニーズが高まり、説明会や講演会の場への招待が増えるなど、益々需要が増加しております。空港や鉄道などの交通機関を始めとする大手グループ企業でも導入が進んでおり、特にJRグループ各社を始めとする鉄道・バス各社での接客ツールとしての導入が大きく進み、収益拡大しました。
既存製品では、格安スマホやSIM関連事業者向けに提供した留守番電話が読めるアプリ「スマート留守電」などの月額利用が引き続き拡大し、収益に寄与しました。
また、2019年2月には株式会社INFORICH(インフォリッチ)が実施する第三者割当増資を引き受けることによる株式の取得を決議し、当該契約を締結しました。これに伴い、同社の提供するモバイルバッテリーのシェアリングサービス「ChargeSPOT」の取り扱いを開始しました。渋谷駅周辺を始め、設置先店舗が1,400ヶ所を超えており、好評いただいております。
これに子会社の売上も加わり、上記の結果、売上高は14億79百万円(前期比114.0%増)となりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の総資産は173億98百万円(前期比71億48百万円増)となりました。
流動資産は、新株予約権の行使による株式の発行に伴う現金及び預金や、「POCKETALK」の製品在庫が増加しました。その結果、流動資産は130億84百万円(前期比69億64百万円増)となりました。
固定資産は、投資有価証券の取得により、投資その他の資産勘定が増加しました。その結果、固定資産は43億14百万円(前期比1億83百万円増)となりました。
負債合計は、54億75百万円(前期比17億29百万円増)となりました。
流動負債は、広告宣伝費を大幅に増額し積極的に投入したことや販売促進費、業務委託費等が増額したことによる未払金、及び前受収益が増加しました。その結果、流動負債は40億87百万円(前期比18億37百万円増)となりました。
固定負債は、長期借入金の返済が進み、減少しました。その結果、固定負債は13億88百万円(前期比1億8百万円減)となりました。
純資産合計は、119億23百万円(前期比54億19百万円増)となりました。
株主資本については、当社が2018年6月に発行した、第9回及び第10回新株予約権(第三者割当による行使価額修正条項付新株予約権)の行使により、資本金、資本剰余金が増加しました。その結果、株主資本は118億37百万円(前期比54億11百万円増)となりました。
(連結キャッシュ・フローの状況)
(単位:千円)
通期増減
2018年3月期2019年3月期
営業活動によるキャッシュ・フロー△181,4061,346,0831,527,489
投資活動によるキャッシュ・フロー△1,000,739△160,478840,260
財務活動によるキャッシュ・フロー△607,2174,467,9825,075,199
現金及び現金同等物期末残高1,906,2527,562,1925,655,939

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、税金等調整前当期純利益が10億16百万円(前期比44.1%減)と減少したものの、新株予約権の行使による株式の発行による収入やたな卸資産の増加があったこと等により、前連結会計年度末に比べ56億55百万円増加し、当連結会計年度末には75億62百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、13億46百万円(前年同期△1億81百万円)の収入となりました。主な増加は、税金等調整前当期純利益10億16百万円、広告宣伝費を大幅に増額し積極的に投入したことや販売促進費、業務委託費等が増額したことによる未払金の増加額10億8百万円、前受収益の増加額5億59百万円であり、主な減少は「POCKETALK W」を始めとするたな卸資産の増加額11億42百万円、法人税等の支払額5億73百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、1億60百万円(前年同期10億円)の支出となりました。主な内訳は、前連結会計年度に保有資産の効率化を図るため投資有価証券の一部を売却したこと等に伴う投資有価証券の売却による収入8億10百万円に対して、販売目的及び自社利用のソフトウェアの償却が進んだことによる更新投資や新規のソフトウェアの取得による支出7億50百万円、当連結会計年度に新たに取得した投資有価証券の取得による支出1億86百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、44億67百万円(前年同期△6億7百万円)の収入となりました。主な内訳は、新株予約権の行使による株式の発行による収入が37億85百万円、新株予約権の行使による自己株式の処分による収入が11億72百万円、長期借入れの返済による支出が4億22百万円です。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社の資本の財源及び資金の流動性については、主として自己資金によって充当し、必要に応じて外部から資金調達を行なっております。
当連結会計年度末までの財政状態の主な変動としましては、資産については流動資産が130億84百万円(前連結会計年度末比69億64百万円増)となり、主な要因としては新株予約権の行使による株式の発行による収入等に伴う現金及び預金の増加があげられます。
負債については、流動負債が40億87百万円(前連結会計年度末比18億37百万円増)となり、主な要因としては「POCKETALK」の広告宣伝や販促活動等に伴う未払金の増加があげられます。純資産は119億23百万円(前連結会計年度比54億19百万円増)となり、主な要因としては第9回及び第10回新株予約権の行使等による資本 金及び資本剰余金の増加があげられます。
経営の安定性を示す自己資本比率は、当連結会計年度において68.0%(前連結会計年度比5.3ポイント増)と上昇しており、財務の安全性が保持されております。
今回の資金調達により、当社のさらなる成長と安定的な財務体質の構築を実現し、喜びと感動を広げる製品を世界中の人々へ提供することで利益の最大化につとめて参ります。

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