四半期報告書-第24期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)

【提出】
2022/02/14 15:21
【資料】
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【項目】
40項目
(1)財政状態の状況
① 資産
当第3四半期連結会計期間における資産合計は、9,289,504千円となり、前連結会計年度末に比べ1,382,061千円増加しました。この主な要因は、その他の金融資産868,374千円及び有形固定資産(主に使用権資産)324,352千円の増加によるものです。
② 負債
当第3四半期連結会計期間における負債は、2,736,508千円となり、前連結会計年度末に比べ550,351千円増加しました。この主な要因は、繰延税金負債215,088千円、営業債務及びその他の債務216,227千円、その他の金融負債(主にリース負債)160,879千円の増加によるものです。
③ 資本
当第3四半期連結会計期間における資本は、6,552,995千円となり、前連結会計年度末に比べ831,709千円増加しました。この主な要因は、その他の資本の構成要素154,292千円の増加及び利益剰余金586,337千円の増加によるものです。
(2)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2021年4月~12月)における当社グループの業績は、売上収益については6.7%増の増収となり、利益については営業利益110.9%増、税引前四半期利益154.9%増、親会社の所有者に帰属する四半期利益131.6%増と大幅増益となりました。
売上収益については、欧米(特に米国と英国)において、未だに収まらない新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、デザイン事業が前年同期比で減収となったものの、「ASTERIA Warp」(アステリア ワープ)を主力製品とするソフトウェア事業が伸張したことが全体の売上収益を押し上げました。
利益については、中期経営計画「STAR」に沿った人員の拡充やマーケティング施策を実施したことにより、ソフトウェア事業は販売費及び一般管理費が増加したものの、投資事業による収益が増益の要因となりました。
≪当社グループの取り組み≫
当社グループでは、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けて積極的な対応を継続しております。中国以外の全ての拠点において、各国の感染状況に合わせ全社的なテレワークを継続するとともに、働く環境の多様化を推進することで、事業のスムーズな遂行と社員の感染予防を両立しています。
また、当社の製品/サービスにおいても、当社が主催する全てのイベント/セミナーをオンライン化して顧客企業の感染拡大防止に努めるとともに、個別の製品/サービスにおいて、顧客企業のクラウド化(Cloud)、自動化
(Automation)、遠隔化(Remote)を支援するための数々の取り組みを実施しています。
当第3四半期連結累計期間における連結業績は以下のとおりです。
区分前第3四半期当第3四半期増減率
売上収益1,993,512千円2,126,931千円6.7%
営業利益461,282千円972,944千円110.9%
税引前四半期利益418,586千円1,066,883千円154.9%
親会社の所有者に帰属する
四半期利益
293,701千円680,325千円131.6%

≪当社の報告セグメント≫
当社の報告セグメントは、当社の経営資源の配分の決定及び業績の評価を行うための区分を基礎とし、「ソフトウェア事業セグメント」と「投資事業セグメント」の2つを報告セグメントとしています。「ソフトウェア事業セグメント」は、当社が創業来拡大している企業向けの「ソフトウェア事業」と、2017年に買収したThis Place社にて提供する「デザイン事業」の2つの事業で構成されます。「投資事業セグメント」は、2019年に開始したAsteria Vision Fund Inc.で実施する企業投資事業で構成されます。
≪ソフトウェア事業セグメント≫
ソフトウェア事業セグメントは2つの事業で構成され、それぞれの売上状況は以下の通りです。
ソフトウェア事業
前第3四半期当第3四半期前年同期比
売上収益1,592,669千円1,821,254千円114.4%

「ASTERIA Warp」は、テレワークに対応した社内システムの構築や、改正電子帳簿保存法の施行に伴う新たな連携ニーズの拡大が継続していることから、製品シリーズ全体として販売が好調でした。特に、旗艦製品となるライセンス版の売上は30%を超える増収を記録するなど、ソフトウェア事業全体を牽引しています。
AI搭載IoT統合エッジウェア「Gravio」は、CO2を可視化し3密回避に対応するニーズが引き続き旺盛であったことと、販売パートナーとの協業による新たなビジネス機会の獲得等で約2倍の増収を記録しました。
モバイルアプリ作成ツール「Platio」は、現場のDX推進や業務アプリの内製化を実現するノーコード開発ツールとして各種プロモーション施策を展開した結果、地方自治体を含めた幅広い業界からの引き合いが好調です。また、2021年12月にデータ連携機能を搭載した「Platio Connect」のラインアップ追加を発表し、利用シーンを広げる機能強化も実施しました。
「Handbook」は社内業務のペーパーレス化ニーズが拡がり、既存顧客での利用拡大やオンラインミーティング用途等で堅調に推移しました。
デザイン事業
前第3四半期当第3四半期前年同期比
売上収益400,843千円305,678千円76.3%

世界的な新型コロナウイルス感染拡大による影響で、顧客企業におけるプロジェクト受注が減少しています。一部の既存顧客においては追加受注を獲得できたほか、新規顧客獲得に向けた動きを強化したものの、前年同期比で減収となりました。一方で、四半期単位では第3四半期は復調の兆しも見える結果となりました。
≪投資事業セグメント≫
投資事業セグメントは、2019年に開始したAsteria Vision Fund Ⅰ,L.P.(AVF-1)を通じた企業投資事業です。AVF-1は「4D戦略」(Data, Device, Decentralized, Design)に基づく投資を実施しており、その業績は、国際会計基準に基づき投資先の評価額の増減を計上しています。
前第3四半期当第3四半期前年同期比
評価額の増減-千円694,818千円-

第2四半期中に発生した、Gorilla Technology社(台湾) の評価増、Imagine Intelligent Material社(オーストラリア)の評価減に加えて、第3四半期中にはJPYC社(日本)において評価増が発生しました。なお、第3四半期中に公表したGorilla Technology社のNASDAQ上場計画については現時点ではその評価額を含んでいません。
※要約四半期連結損益計算書において、投資事業の評価額増減総額は「その他の収益」に含まれております。
また、セグメント状況は下記のとおりとなります。
①報告セグメントの概要
当社グループは、「ソフトウェア事業」および「投資事業」の2つを報告セグメントとし、2つの事業を基礎として組織が構成されております。
「ソフトウェア事業」には、当社が創業来拡大している企業向けの「ソフトウェア事業」と「デザイン事業」の2つの事業で構成されます。
「投資事業」は、米国に拠点を置く100%子会社Asteria Vision Fund Inc.が管理する投資で構成されています。
前第3四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日)
報告セグメント調整額
(注)1
連結
ソフトウェア事業投資事業
千円千円千円千円千円
売上収益
外部収益1,993,512-1,993,512-1,993,512
セグメント間収益4819,10219,149△19,149-
合計1,993,56019,1022,012,661△19,1491,993,512
セグメント利益(△損失)(注)2426,239△13,074413,166398413,564
その他の収益及び費用47,718
金融収益39,540
金融費用83,429
持分法による投資損益1,193
税引前四半期利益418,586
その他の項目
減価償却費及び償却費138,852153139,005-139,005

(注)1.「調整額」は、主としてセグメント間取引消去額を表示しております。
2.セグメント利益(△損失)は、売上収益から売上原価及び販売費及び一般管理費を控除しております。
当第3四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)
報告セグメント調整額
(注)1
連結
ソフトウェア事業投資事業
千円千円千円千円千円
売上収益
外部収益2,126,931-2,126,931-2,126,931
セグメント間収益5020,00020,050△20,050-
合計2,126,98120,0002,146,981△20,0502,126,931
セグメント利益(注)2266,904673,233940,136158940,295
その他の収益及び費用32,650
金融収益105,395
金融費用6,201
持分法による投資損益(△損失)△5,256
税引前四半期利益1,066,883
その他の項目
減価償却費及び償却費130,776264131,040-131,040

(注)1.「調整額」は、主としてセグメント間取引消去額を表示しております。
2.セグメント利益は、売上収益から売上原価及び販売費及び一般管理費を控除しておりますが、その他の収益及び費用のうち、Asteria Vision Fund Ⅰ,L.P.で保有する純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に関する評価損益は投資事業のセグメント利益に振り替えております。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より34,869千円増加し、2,486,296千円となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は304,310千円(前年同期591,026千円の獲得)となりました。主に税引前四半期利益1,066,883千円の獲得、その他の収益734,018千円(主に投資有価証券の評価)の発生によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は47,477千円(前年同期431,060千円の使用)となりました。主に投資の償還による収入400,063千円に対し、貸付けによる支出333,390千円及び投資の取得による支出111,140千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は233,508千円(前年同期294,673千円の使用)となりました。主に配当金の支払額75,277千円及び長期借入金の返済による支出143,039千円によるものです。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社が優先的に対処すべき課題については、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、151,793千円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社の研究開発活動の状況については、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当第3四半期連結累計期間において、経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断する客観的な指標等については、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。