四半期報告書-第25期第3四半期(2022/10/01-2022/12/31)

【提出】
2023/02/10 15:28
【資料】
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【項目】
40項目
(1)財政状態の状況
① 資産
当第3四半期連結会計期間における資産合計は14,522,533千円となり、前連結会計年度末に比べ1,927,814千円増加しました。この主な要因は、その他の金融資産(主に投資有価証券)1,541,608千円の増加によるものです。
② 負債
当第3四半期連結会計期間における負債は、4,058,862千円となり、前連結会計年度末に比べ445,505千円増加しました。この主な要因は、営業債務及びその他の債務282,777千円の減少に対し、その他の流動負債209,512千円及び繰延税金負債515,435千円の増加によるものです。
③ 資本
当第3四半期連結会計期間における資本は10,463,671千円となり、前連結会計年度末に比べ1,482,309千円増加しました。この主な要因は、その他の資本の構成要素466,228千円、利益剰余金844,548千円及び非支配持分158,102千円の増加によるものです。
(2)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2022年4月~12月)における当社グループの業績は、売上収益については前年同期比で19.8%増の2,547,325千円となりました。事業別には、ソフトウェア事業の好調が続き前年同期比14.3%増、デザイン事業が前年同期比52.4%増となりました。
利益については、ソフトウェア事業の増収に加え、Asteria Vision Fund Ⅰ,L.P.(AVF-1)を通じた企業投資事業において、出資先の株価下落があったものの1,155,641千円の未実現評価益を計上したことなどにより、営業利益1,291,189千円(32.7%増)、税引前四半期利益1,519,868千円(42.5%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益936,573千円(37.7%増)となりました。
≪当社グループの取り組み≫
当社グループでは、各国の新型コロナウイルス感染状況に応じて、出社とテレワーク勤務を柔軟に切り替え、事業のスムーズな遂行と社員の感染予防を両立しています。また国内では、サテライトオフィス等を充実させるなかでオフィスのあり方を再定義し、社員が自律的に選択するマルチワークプレイスによる新しい働き方を推進しています。本年7月には、長野県軽井沢町に新たなオフィスの開設も予定するなど、ウイズコロナ時代に適応した生産性の高いワークスタイルの定着と環境整備を進めています。
今後、当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染拡大に端を発したデジタル化の加速は不可逆であると考えており、数年間にわたって大きく成長すると考えられる「D4G」(Data, Device, Decentralized, Design for Green)領域への事業展開及び戦略的投資を継続します。また当社ソフトウェア製品から培ってきた強みである「ノーコード」関連領域の取組を強化します。2022年4月ノーコードに特化したリスキリングポータルサイト「NoCode Gate(ノーコードゲート)」開設に続き、同年9月ノーコードによるソフトウェア文化の変革を目的とした「ノーコード推進協会」を発起人企業の一社として設立しました。普及啓発活動を通じて、企業や社会の生産性向上に寄与するDXを推進してまいります。
当第3四半期連結累計期間(以下、「当第3四半期」)における連結業績は以下のとおりです。
区分前第3四半期当第3四半期増減率
売上収益2,126,931千円2,547,325千円19.8%
営業利益972,944千円1,291,189千円32.7%
税引前四半期利益1,066,883千円1,519,868千円42.5%
親会社の所有者に帰属する
四半期利益
680,325千円936,573千円37.7%

≪当社の報告セグメント≫
当社の報告セグメントは、当社の経営資源の配分の決定及び業績の評価を行うための区分を基礎とし、「ソフトウェア事業セグメント」と「投資事業セグメント」の2つを報告セグメントとしています。「ソフトウェア事業セグメント」は、当社が創業来拡大している企業向けの「ソフトウェア事業」と、2017年に買収したThis Place社にて提供する「デザイン事業」の2つの事業で構成されます。「投資事業セグメント」は、2019年に開始したAsteria Vision Fundで実施する企業投資事業で構成されます。
≪ソフトウェア事業セグメント≫
ソフトウェア事業セグメントは2つの事業で構成され、それぞれの売上状況は以下の通りです。
ソフトウェア事業
前第3四半期当第3四半期前年同期比
売上収益1,821,254千円2,081,429千円114.3%

<売上収益の状況>データ連携ツール「Warp」は、幅広い業界でクラウドサービスと社内システムとの新たな連携ニーズの拡大や、改正電子帳簿保存法などバックオフィス業務でのDX対応に伴うIT投資の拡大基調が継続しています。特にサブスクリプション版「Core」は新規顧客開拓が好調で、約40%の増収を記録しました。また、12月に「IIJクラウドデータプラットフォームサービス」のデータ連携基盤としてWarpが採用され、新たなビジネス領域となるiPaaS市場への参入も果たしました。
AI搭載IoT統合エッジウェア「Gravio」はノーコードでAIやIoTを活用したシステムを構築できることから、人手不足やオフィス回帰に伴うワークプレイスの見直しにより、人流把握や三密状態を回避する効率的なオペレーションを実現するシステムの導入に向け、企業のオフィスでの利用用途や観光業での引き合いが増加しました。
モバイルアプリ作成ツール「Platio」は、プログラミング経験がない人でも現場のDXや各種業務アプリの内製化を実現するノーコードツールとして注目されるなか、業務の効率化に向けた幅広い業界からの引き合いにより、約60%の増収を記録しました。また、2022年4月に発売を開始したPlatio Connectは、スマホアプリの開発プラットフォームとしてソフトウェアベンダーからの受注が拡大しています。
商談支援アプリ「Handbook X」は、営業職を中心に幅広いニーズがあり、導入の手軽さや多様なコンテンツへのアクセスのしやすさなどが評価されています。
デザイン事業
前第3四半期当第3四半期前年同期比
売上収益305,678千円465,896千円152.4%

<売上収益の状況>米国におけるIT系新規顧客を中心とした売上増のほか、英国・米国の既存顧客からの追加受注を獲得できたことにより、前年同期比で増収となりました。
≪投資事業セグメント≫
投資事業セグメントは、2019年に開始したAsteria Vision Fund Ⅰ,L.P.(AVF-1)を通じた企業投資事業です。当社のソフトウェア事業と同じ「D4G」領域への投資を実施しており、その業績は、国際会計基準に基づき投資先の評価額の増減を計上しています。
前第3四半期当第3四半期前年同期比
評価額の増減(△は減少)694,818千円1,155,641千円166.3%

主として、AI開発のGorilla Technology Group社、宇宙開発のSpace X社の評価額が増加しました。
※「評価額の増減(△は減少)」は、要約四半期連結損益計算書の「(その他の収益)又は(その他の費用)」に
含まれております。
また、セグメント状況は下記のとおりとなります。
①報告セグメントの概要
当社グループは、「ソフトウェア事業」および「投資事業」の2つを報告セグメントとし、2つの事業を基礎として組織が構成されております。
「ソフトウェア事業」には、当社が創業来拡大している企業向けの「ソフトウェア事業」と「デザイン事業」の2つの事業で構成されます。
「投資事業」は、米国に拠点を置く100%子会社Asteria Vision Fund Inc.が管理する投資で構成されています。
前第3四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)
報告セグメント調整額
(注1)
連結
ソフトウェア事業投資事業
千円千円千円千円千円
売上収益
外部収益2,126,931-2,126,931-2,126,931
セグメント間収益5020,00020,050△20,050-
合計2,126,98120,0002,146,981△20,0502,126,931
セグメント利益(△損失)(注2)266,904673,233940,136158940,295
その他の収益及び費用32,650
金融収益105,395
金融費用6,201
持分法による投資損益(△損失)△5,256
税引前四半期利益1,066,883
その他の項目
減価償却費及び償却費130,776264131,040-131,040

(注)1.「調整額」は、主としてセグメント間取引消去額を表示しております。
2.セグメント利益は、売上収益から売上原価及び販売費及び一般管理費を控除しておりますが、その他の収益及び費用のうち、Asteria Vision Fund Ⅰ,L.P.で保有する純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に関する評価損益は投資事業のセグメント利益に振り替えております。
当第3四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年12月31日)
報告セグメント調整額
(注1)
連結
ソフトウェア事業投資事業
千円千円千円千円千円
売上収益
外部収益2,547,325-2,547,325-2,547,325
セグメント間収益12324,56624,689△24,689-
合計2,547,44824,5662,572,014△24,6892,547,325
セグメント利益(△損失)(注2)148,0951,134,9961,283,091△2881,282,803
その他の収益及び費用8,386
金融収益299,060
金融費用71,950
持分法による投資損益(△損失)1,569
税引前四半期利益1,519,868
その他の項目
減価償却費及び償却費102,707325103,031-103,031

(注)1.「調整額」は、主としてセグメント間取引消去額を表示しております。
2.セグメント利益は、売上収益から売上原価及び販売費及び一般管理費を控除しておりますが、その他の収益及び費用のうち、Asteria Vision Fund Ⅰ,L.P.で保有する純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に関する評価損益は投資事業のセグメント利益に振り替えております。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末より245,204千円増加し、2,061,310千円となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は378,009千円(前年同期304,310千円の獲得)となりました。主に税引前四半期利益1,519,868千円の獲得に対し、その他の収益1,164,403千円(主に投資にかかる未実現収益)及び営業債務及びその他の債務288,542千円の減少によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、獲得した資金は70,857千円(前年同期47,477千円の使用)となりました。主に貸付金の回収による収入431,590千円のほか、有形固定資産の取得による支出386,158千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は219,390千円(前年同期233,508千円の使用)となりました。主に配当金の支払額75,510千円及び長期借入金の返済による支出107,100千円によるものです。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社が優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、136,975千円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当第3四半期連結累計期間において、経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断する客観的な指標等については、重要な変更はありません。