有価証券報告書-第33期(平成29年7月1日-平成30年6月30日)

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2018/09/28 10:05
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次の通りであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況
当連結会計年度の当社グループ業績を牽引した要因は以下のとおりです。
1.PR市場の成長に合わせ、拡大を続ける「マーケティング・コミュニケーション事業」
2.スポーツ関連市場の拡大と共に成長する「スポーツ事業」
3.収益基盤の拡大と強化が進む「bills事業」
前連結会計年度の連結業績を下回った要因は「SP・MD事業」にあり、継続的な受注を見込んでいた大型案件において顧客側の方針によりその内容の企画変更等の影響があったことから当セグメントの売上高・営業利益が減少いたしました。好調な「マーケティング・コミュニケーション事業」を中心にその他の事業で売上減少分を概ね補ったものの、収益面については「SP・MD事業」の不調の影響を十分に補うに至らず、当連結会計年度では当初の連結業績予想の下方修正を行いました。
その他、当連結会計年度では財務体質の改善を図るべく、当社保有の賃貸用不動産を売却したことで特別利益を計上いたしました。
なお、今後のグループ事業拡大に向け、下記の課題解決に向けた改善策に着手しております。
1.経営リソースの選択と集中による収益体質の強化
2.人財の拡充(質・量)と業務効率化の強化
3.グローバルビジネスへの本格参入と収益化
その結果、当連結会計年度の財政状態および経営成績は以下のとおりとなりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ、372百万円減少し、5,333百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ、706百万円減少し、3,444百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ、333百万円増加し、1,888百万円となりました。
(経営成績)
当連結会計年度の連結業績は、売上高13,537百万円(前期比2.6%減)、営業利益355百万円(前期比8.2%減)、経常利益365百万円(前期比26.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益380百万円(前期比24.8%増)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりであります。
イ. マーケティング・コミュニケーション事業
PR事業を中心としたマーケティング・コミュニケーション事業では、大きな話題を創出する企画力と強力なメディアネットワークを活用し、食品・飲食業界や小売業などの従来の得意分野だけでなく、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催を目前に控えて次々にオープンする大規模商業施設の開業PRおよびプロモーション、大手コンビニチェーン等で継続的に実施されている人気のキャンペーンおよび物販施策、自治体と連携したイベント、独自のキャスティングノウハウを活用した企業ブランディング等、幅広い領域において多数の案件を受注し、基幹事業にふさわしい業績を達成しております。
特に、商業施設案件については前連結会計年度に手掛けた「GINZA SIX」の開業PRの成功に代表されるように、開業時において最大限の露出を実現させる戦略的なブランディング視点を強みに同様の案件を数多く受注しており、当該領域における成功事例を増やし続けております。
なお、好調に推移する当事業では、拡大するマーケティング市場を見据えて事業基盤を強化すべく、積極的な人財投資を継続しております。
その結果、当連結会計年度の売上高は6,194百万円(前期比8.4%増)、セグメント利益は715百万円(前期比20.1%増)となりました。
ロ. SP・MD事業
店頭等の消費者とのコンタクトポイントにおける購買・成約の意思決定を促すためのノウハウ・ソリューションを提供するSP・MD事業では、継続的な受注を見込んでいた大型案件において、顧客側の方針によりその内容の企画変更等の影響があったことが業績に大きく影響いたしました。
受託型であるがゆえに需要の波が大きいという特徴をもつ当事業を安定収益化すべく、キャンペーンおよびノベルティグッズの製造ノウハウを活かしたテーマパーク向けの雑貨商品のOEM事業、コンタクトポイントにおいて消費者を購買活動に促すノウハウを活かした国際支援団体のマーケティングサポート事業、小学校における必修化を見据えたプログラミング用の教材開発事業など、SP・MD事業の強みを最大限に活かしつつも、特定の大型キャンペーンに依存しない新たなビジネススキームへの転換にも取り組んでおります。
その結果、当連結会計年度の売上高は1,451百万円(前期比43.9%減)、セグメント損失は150百万円(前期はセグメント利益34百万円)となりました。
ハ. スポーツ事業
日本のスポーツビジネスを牽引してきたスポーツ事業では、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催を目前に控え、活況を迎えるスポーツ関連市場に向けた幅広いソリューションを提供することで、着実な成長を遂げております。当連結会計年度においては、当社所属のアスリート・文化人の肖像権ビジネス・関連イベント、日本ラグビーフットボール協会の年間活動のサポートおよび2019年に日本開催を控えるラグビーワールドカップ関連イベントの開催、プロ野球等のプロスポーツチームのマーケティングサポート等が堅調に推移いたしました。
著名なアスリートのマネジメントにおいて大きな成果を残してきた当社のスポーツ事業ですが、現在では、マネジメント業務にとどまらないPR発想を活用したスポーツマーケティングをはじめ、各種スポーツ団体のブランディングおよびコンサルティング、スポーツイベントの企画運営等、スポーツを中心とした総合的なソリューションプロバイダーへと事業拡大を目指しており、それに対応した人財育成に注力しながら今後活況を迎えるスポーツ関連市場を見据えた準備・体制強化を行っております。
その結果、当連結会計年度の売上高は1,278百万円(前期比1.9%減)、セグメント利益は178百万円(前期比3.6%増)となりました。
ニ. bills事業
オールデイカジュアルダイニング「bills」のブランディング・ライセンシングビジネスおよび海外店舗の運営業務を手掛けるbills事業では、国内における新規店舗出店および海外既存店の収益性改善により、収益基盤の拡大と強化を進めてまいりました。それぞれの状況は下記のとおりです。
(国内)
前連結会計年度には「bills 福岡」および「bills 銀座」を出店し、当連結会計年度においては、2017年11月に関西エリア初となる「bills 大阪」を新規出店する等、着実な出店を遂行した結果、店舗の全国展開による知名度向上、インバウンド需要の着実な取り込みにより既存店が堅調に推移しております。1号店(bills 七里ヶ浜)の出店から、2018年3月ではや10年を迎えましたが、一過性の「パンケーキ・ブーム」で終わらない、長く愛されるブランドとして成長し続けております。
(海外)
グローバル戦略の旗艦店として事業基盤強化に取り組む「bills Waikiki」および収益性が改善した韓国の既存2店舗(bills 蚕室およびbills 光化門)が出店投資の回収期を迎える等、今後の更なるグローバル展開に向けた土台ができつつあります。
その結果、当連結会計年度の売上高は4,421百万円(前期比7.8%増)、セグメント利益は166百万円(前期比31.1%増)となりました。
ホ. 開発事業
当社ならではのPR発想を活用して「bills」などの新規ビジネスを創出してきた開発事業では、現在、下記の2社が、新たな収益源の確立に取り組んでおります。
・㈱サニーサイドアップキャリア
活性化する転職市場において独自のネットワークを駆使し、マーケティング・コミュニケーション業界を中心に成長を目指す転職エージェント
・㈱エアサイド
少数精鋭で特化した領域における高い専門性を発揮したサービスを提供するPRブティック
なお、前第3四半期連結会計期間よりENGAWA㈱を持分法適用会社に変更したことに加え、既存2社の事業進捗により、当事業は黒字で推移しております。
その結果、当連結会計年度の売上高は191百万円(前期比3.7%増)、セグメント利益40百万円(前期はセグメント損失25百万円)となりました。
② キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、1,696百万円(前連結会計年度末比701百万円増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により取得した資金は757百万円(前連結会計年度より404百万円の取得増)となりました。主な要因としましては、固定資産除売却損益336百万円、売上債権の減少486百万円、法人税等の支払額250百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動により獲得した資金は738百万円(前連結会計年度は325万円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出189百万円、有形固定資産の売却による収入974百万円、敷金及び保証金の差入による支出44百万円が主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動により支出した資金は794百万円(前連結会計年度より702百万円の支出増)となりました。これは、短期借入金の純減額555百万円、長期借入れによる収入300百万円、長期借入金の返済による支出458百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(生産実績)
当社グループの主たる業務は、PR及びSP活動の支援やマネジメント業務等の役務を提供する業務であるため、生産に該当する事項はありません。
(受注実績)
当社グループの主たる業務は、PR及びSP活動の支援やマネジメント業務等の役務を提供する業務であり、受注販売を行っておりませんので、該当する事項はありません。
(販売実績)
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2017年7月1日
至 2018年6月30日)
前年同期比(%)
マーケティング・コミュニケーション事業 (千円)6,194,849108.4
SP・MD事業 (千円)1,451,79856.1
スポーツ事業 (千円)1,278,29498.1
bills事業 (千円)4,421,364107.8
開発事業 (千円)191,495103.7
合計 (千円)13,537,80297.4

(注)1.セグメント間の取引は、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2016年7月1日
至 2017年6月30日)
当連結会計年度
(自 2017年7月1日
至 2018年6月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社トランジットダイニングオペレーション1,745,35412.61,831,39813.5

3.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営成績に重要な影響を与える要因について
詳細につきましては、「2.事業等のリスク」をご参照ください。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度において営業活動により取得した資金は757百万円(前連結会計年度より404百万円の取得増)となりました。主な要因としましては、固定資産除売却損益336百万円、売上債権の減少486百万円、法人税等の支払額250百万円によるものであります。
当連結会計年度において、投資活動により獲得した資金は738百万円(前連結会計年度は325万円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出189百万円、有形固定資産の売却による収入974百万円、敷金及び保証金の差入による支出44百万円が主な要因であります。
当連結会計年度において、財務活動により支出した資金は794百万円(前連結会計年度より702百万円の支出増)となりました。これは、短期借入金の純減額555百万円、長期借入れによる収入300百万円、長期借入金の返済による支出458百万円によるものであります。
その結果、自己資本比率は、当連結会計年度の25.5%から33.4%と上昇しました。
② 資金の流動性
財務健全性の向上を目指し、グループ全体としての資金の効率的な調達・運用を方針としております。
(運転資金)
原則として、自己資金でまかないますが、一時的な運転資金を効率的に調達するため、当座貸越を利用することがあります。SP・MD事業においては、キャンペーン・ノベルティグッズ等の制作を中国を中心とした海外に発注しており、各案件が大規模になることが多いため、資金繰りに細心の注意を払い、外貨保有のバランスも考慮した資金調達を行っております。
(設備資金)
bills事業における新規店舗開発や既存店舗の設備改修等多額の資金を必要とする事案につきましては、投資回収期間を精査した上で、長期借入金として効率的な資金の調達・運用を行っております。
(4) 経営者の視点による中長期的な経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、当連結会計年度末時点の資産・負債及び当連結会計年度の収益・費用を認識・測定するため、合理的な見積り及び仮定を使用する必要がありますが、結果としてこのような見積りと実績が異なる場合があります。当社グループが採用しております会計方針のうち、重要なものにつきましては、「第5 経理の状況」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度は、従来からの採用活動および教育の効果があらわれ始め、マーケティング・コミュニケーション事業を中心に着実な成長を実現しておりますが、SP・MD事業による大幅な減少が要因となり、売上高13,537百万円(前期比2.6%減)となりました。
(売上原価)
売上原価に関しましては、SP・MD事業の売上原価の減少により、11,364百万円(前連結会計年度比3.3%減)となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費に関しましては、人件費等の増加により、1,817百万円(前連結会計年度比3.4%増)となりました。
(営業利益)
売上高と同様、SP・MD事業における大幅な減益の影響により、営業利益355百万円(前期比8.2%減)となりました。
(営業外収益・営業外費用)
営業外収益に関しましては、前連結会計年度に計上した為替差益109百万円が当連結会計年度は大幅に減少した 結果、営業外収益は47百万円(前連結会計年度比70.6%減)となりました。また、営業外費用は持分法による投資損失10百万円等により37百万円(前連結会計年度比30.2%減)となりました。
(特別利益・特別損失)
特別利益に関しましては、所有していた賃貸用不動産を売却したこと等により固定資産売却益として336百万円の計上を含め、347百万円となりました。また、特別損失は投資有価証券評価損として5百万円となりました。
当社グループは、東京に世界中の注目が集まる2020年を企業体としての発展における重要なマイルストーンと位置付け、利益性・効率性・生産性の向上を重要課題として戦略的な事業成長を図りつつ、企業価値の最大化を図っております。
基幹事業を中心に当社グループの連結経営成績は着実に伸長しているものの、受託型ビジネスによる業績の変動性や構造的な問題から利益性の改善が進みづらいビジネスモデルの影響により、営業利益率等の経営指標は十分なレベルには至っていないと認識しております。そのため、今後の持続的な事業規模拡大に向けて、利益性のみならず効率性や生産性の向上を重要経営課題として戦略的な事業成長を図りつつ、企業体としての飛躍的進化における重要なマイルストーンと位置付けている2020年に向けて、企業価値の最大化を図っております。
各セグメントの状況として、マーケティング・コミュニケーション事業においては、PR市場の拡大に伴い積極的な人財投資の継続を実施していくことによる生産性の向上、その人財リソースを効率性の向上を図るためのマネジメント力強化、ソリューション力の拡充とコスト管理の厳格化による利益性の向上を実現することで、今後飛躍的な成長を実現させるための盤石な事業基盤を構築しております。
結果として、当連結会計年度においては、人財投資に伴う生産性の向上による売上増加に加え、利益性・効率性を実現することで、売上高の増加率を上回るセグメント利益の増加率を実現しております。
SP・MD事業においては、事業規模が大きく業績に対するボラティリティが高い事業であるため、クライアントポートフォリオの再構築とそれに伴う営業力強化、OEM事業や開発事業への経営リソースの選択と集中を実施することで、利益性の安定化を実現し、連結業績への変動要因を抑制していきます。
スポーツ事業においては、マーケティング・コミュニケーション事業と同様に利益性・効率性の向上を図りつつも、今後活況を迎えるスポーツ市場を見据え、引き続き人財育成に注力してまいります。
bills事業においては、PRノウハウを活かしたブランディングの奏功により、国内においては着実な店舗展開を実現しており、今後の更なる成長を実現するため、グローバル戦略の旗艦店であるbills Waikikiや主要エリアで3店舗を構えるbills韓国の海外店舗運営のナレッジを活かし、カントリーリスクに対する管理を徹底しながらグローバル展開に注力してまいります。
上記の実現による盤石な経営基盤の構築が、既存事業の継続的な成長に加えて、今後のグローバルビジネスへの本格参入、新規事業開発やM&A等による中長期に向けた飛躍的成長の根幹となると考えております。

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