有価証券報告書-第50期(平成30年10月1日-令和1年9月30日)
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(1)経営成績の状況
当連結会計年度(2018年10月1日~2019年9月30日)は、米中貿易摩擦の激化などにより海外経済はやや減速した一方で、わが国経済は国内需要を中心に緩やかに回復しました。製造業に加え、流通・サービス業等においても、製品・サービスの競争力強化に向けた投資は堅調に推移しており、その中でもAIやIoT、クラウドを活用したコンサルティング、ITサービスに対する活用ニーズが高まっています。
このような環境の下、当社グループは品質及び顧客満足を最優先しつつ、総合シンクタンクとして培った科学的手法、先端的な科学技術や政策・制度の知見及び総合的なソリューション提供力を活かした事業展開を進めました。
当連結会計年度は、「中期経営計画2020」の2年目にあたり、計画に基づいて取り組みを進めています。計画では、従来の強みを活かして安定的に当社事業を支える公共分野や金融・カード分野を基盤事業と位置づけるとともに、公共分野の政策・制度の知見を活かして民間企業向けのコンサルティングとITソリューションへ展開する事業や、AI等を活用した新たなサービスを提供する事業を成長事業と位置づけ、メリハリを付けた事業運営を進めています。新たなサービスでは、エネルギーの市場予測情報サービスが拡大し、住宅ローン審査の自動化を目指した審査AIサービスの実証が始まり、AIを活用した自治体相談業務支援サービスの本格開発に着手するなど、成長事業も着実に進展しています。加えて、これらを迅速に展開していくための営業体制を整え、エネルギー、ヘルスケア・ウェルネス、運輸・交通などを重点分野として営業活動を強化し、成果も出ています。
以上のとおり計画の着実な進展がみられる一方で、前連結会計年度にITサービスセグメントで発生した大型システム開発における品質課題案件の対応が続いており、当連結会計年度においても受注損失引当金を追加計上しました。
このような結果、当社グループの当連結会計年度における業績は、売上高は90,029百万円(前年度比0.2%減)、営業利益は5,130百万円(同3.4%増)、経常利益は5,718百万円(同6.6%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は3,599百万円(同5.8%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(シンクタンク・コンサルティングサービス)
当連結会計年度は、当社の基盤事業においてエネルギー、運輸・交通、情報・通信等の分野が堅調に推移しました。加えて、営業体制を強化して取り組んできた民間向け事業においても、ITシステム・セキュリティ分野、新規事業開発コンサルティング、新サービスであるエネルギーの市場予測モデルなどが伸長し、利益面でも貢献しました。こうした結果、売上高(外部売上高)は34,099百万円(同1.8%増)、経常利益は、3,351百万円(同3.7%増)となりました。
(ITサービス)
当連結会計年度は、複数のシステム開発案件の完了に伴う反動減や主要顧客の大型開発計画の見直しなどに伴い、売上高(外部売上高)は55,930百万円(同1.5%減)となりました。一方、経常利益は前連結会計年度に計上した受注損失引当金の洗い替えなどにより、2,325百万円(同13.4%増)となりました。
(2)財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べて5,967百万円増加し、84,568百万円(前年度末比7.6%増)となりました。内訳としては、流動資産が47,635百万円(同6.1%増)、固定資産が36,932百万円(同9.5%増)となりました。流動資産は、現金及び預金が3,595百万円、たな卸資産が797百万円それぞれ増加、受取手形及び売掛金が1,640百万円減少しております。固定資産は、リースによるソフトウェアの取得や追加投資による投資有価証券の増加等により3,217百万円増加しております。
負債は、前連結会計年度末と比べて4,408百万円増加し、29,724百万円(同17.4%増)となりました。これは固定資産の増加要因同様、リースによるソフトウェアの取得におけるリース債務及び投資有価証券の取得に係る未払金等により増加したものであります。
純資産は、利益剰余金が2,121百万円増加、その他有価証券評価差額金が836百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,558百万円増加し、54,843百万円(同2.9%増)となりました。自己資本比率は、56.7%となっております。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3,595百万円増加し、25,657百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、8,726百万円の収入(前連結会計年度は7,013百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益5,850百万円及び減価償却費3,660百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、2,768百万円の支出(前連結会計年度は3,129百万円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出1,111百万円、有形固定資産の取得による支出1,048百万円、無形固定資産の取得による支出893百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,360百万円の支出(前連結会計年度は1,826百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額1,478百万円及びリース債務の返済による支出753百万円によるものであります。
(4)生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっております。なお、セグメント間の取引は、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注状況
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引は、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.継続的に役務提供を行い実績に応じて料金を受領するサービスにつきましては、翌連結会計年度の売上見込みを受注残高に計上しております。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引は、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(注)株式会社三菱UFJ銀行は、2018年4月1日付で株式会社三菱東京UFJ銀行から商号変更しております。
(5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (注記事項) 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
当社グループの連結財務諸表の作成においては、期末日における資産及び負債、報告期間における収益及び費用等に影響を与えるような仮定や見積りを必要としております。過去の経験やその時点の状況として妥当と考えられる見積りを行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合には、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度の90,250百万円に対し220百万円減少し、90,029百万円(前年度比0.2%減)となりました。
一方、経常利益は、前連結会計年度の5,364百万円に対して354百万円増加し、5,718百万円(同6.6%増)となりました。
(シンクタンク・コンサルティングサービス)
当連結会計年度は、前年度に拡充した営業体制のもと営業効率を高めたうえで民間企業向けの事業展開をさらに加速させました。特に、エネルギー、次世代インフラ、ヘルスケア・ウェルネス、革新産業技術、食・農を重点分野と位置づけ、同分野における受注活動に注力しました。これらの取り組みが奏功し、民間企業向け事業は受注・売上が前年度に続いて伸長しております。例えば、再生可能エネルギーや情報セキュリティ関連、海外におけるインフラ関連案件に加え、AIやデータ分析を用いた新たなサービスも業績に寄与しています。官公庁向けは基盤事業として堅調に推移するとともに、案件の大型化・戦略的な受注の取り組みも進展しました。これらの結果、売上高は前年度比1.8%増、経常利益は前年度比3.7%増となりました。
(ITサービス)
当連結会計年度は、金融機関向けのマネ―ロンダリングシステム防止規制対応、ビッグデータ活用基盤などのシステム、カード関連システム運用、中高大学向けサービス、ICTに関わるBPO業務拡大などに取り組みました。しかしながら、売上高は、複数の大型システム開発案件の完了に伴う反動減や前年度に発生した品質課題案件対応に伴う機会逸失などにより、前年度比1.5%減となりました。品質課題案件については、当年度末において将来発生すると見込まれる損失額1,188百万円を受注損失引当金として計上しております。これが、481百万円の利益押し下げ要因となりましたが、前年度は1,216百万円の減益要因でしたので、前年度との対比では利益プラスに作用し、経常利益は前年度比13.4%増となりました。なお、この減益要因の額は、受注損失引当金繰入から、業績連動賞与の減少分など経費減の影響分を差し引いたものとなっております。当該課題案件の受注損失引当金については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (注記事項) 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項 (3)重要な引当金の計上基準 ハ 受注損失引当金 (追加情報)」に記載のとおりであります。
③ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2018年9月期に「中期経営計画2020」(以下、「本中計」)を開始し、本中計最終年度の目標水準として、売上高目標1,000億円、経常利益目標80億円、目標ROE水準10%を掲げておりましたが、本中計2年目にあたる当年度の業績を踏まえ、本中計の最終年度の目標水準を、売上高940億円、経常利益60億円、ROE8%と修正しました(注)。その主な理由は、2018年9月期に発生した品質課題案件の影響ですが、背景としてITサービスセグメントでの成長戦略の見直しやグループガバナンスの強化が本質的な課題と認識しており、次期中期経営計画に向けて検討・対応を進めてまいります。他方、当該課題案件の影響を除けば、本中計で推進している事業ポートフォリオ、ビジネスモデル、働き方の三大改革は着実に進み、成果も現れてきました。
事業ポートフォリオ改革では、本中計における成長をけん引する事業のひとつとして掲げた「官民共創ソリューション事業」について、シンクタンク・コンサルティングサービスセグメントの業績にみられるように、その成果が進展しています。
ビジネスモデル改革では、新事業として注力しているストック型サービスにおいて、売上、収益性ともに進展がみられます。2018年5月に業務・資本提携した株式会社アイネスとの協業は順調に進展し、多数のサービス開発・提供が進行中です。今後の一層の協業拡大を目指し、2019年10月には同社を持分法適用関連会社化いたしました。ストック型サービスの開発・運用を中心に、ビジネスパートナーとのネットワーク網の拡充に引き続き取り組んでおります。
働き方改革では、2019年9月期から複線型のキャリア、シニアの一層の活躍、社員の副業などを盛り込んだ人事制度を導入し、適切な運用と継続的な改善を行ってまいります。
本中計の最終年度となる2020年9月期は、三大改革を完遂するとともに、次期中期経営計画での新たな成長戦略への布石として、ガバナンス・経営基盤の強化並びに将来に向けた先行投資に注力していきます。
シンクタンク・コンサルティングサービスは、順調な受注状況のもと、本中計に沿って業容拡大を図るとともに、併せてストック型サービス開発など、持続的成長に向けた先行投資を継続していく予定です。ITサービスでは、新事業や経常的な案件を中心に売上拡大を図りつつ、経営基盤を固め、将来への投資を優先的に行ってまいります。
(注)2020年9月期通期連結業績予想として2019年11月13日に公表したものであります。
なお、本連結業績予想には「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (注記事項) 重要な後発事象」に記載している(株式追加取得による持分法適用関連会社化)及び(持分法適用関連会社に対する公開買付けへの応募)による影響は、含まれておりません。
④ 財政状態、キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度の財政状態、キャッシュ・フローの分析につきましては、(2)財政状態の状況、(3)キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要は、運転資金に加え、データセンターの設備・機器装置への投資、ソフトウェア開発費用、成長分野への事業投資や研究開発投資などがあります。これらの資金需要に対して、主に自己資金を充当し、必要に応じて金融機関からの借入等により調達する方針としております。
また、当社グループは売上高の季節変動が大きく、第2四半期までは支出が先行し営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスになる傾向があります。季節的な資金需要に機動的かつ安定的に対応するため、当座貸越契約を締結しております。
当連結会計年度に実施した設備投資5,361百万円の所要資金は、自己資金とリースによっております。当年度末における有利子負債(リース債務)の残高は、3,435百万円となっております。また、当年度末の現金及び現金同等物は25,657百万円となっており、当社グループの事業活動を推進していくうえで十分な流動性を確保していると考えております。なお、当年度に取得した投資有価証券の所要資金の一部として、2019年10月に長期借入により1,700百万円を調達しております。
(1)経営成績の状況
当連結会計年度(2018年10月1日~2019年9月30日)は、米中貿易摩擦の激化などにより海外経済はやや減速した一方で、わが国経済は国内需要を中心に緩やかに回復しました。製造業に加え、流通・サービス業等においても、製品・サービスの競争力強化に向けた投資は堅調に推移しており、その中でもAIやIoT、クラウドを活用したコンサルティング、ITサービスに対する活用ニーズが高まっています。
このような環境の下、当社グループは品質及び顧客満足を最優先しつつ、総合シンクタンクとして培った科学的手法、先端的な科学技術や政策・制度の知見及び総合的なソリューション提供力を活かした事業展開を進めました。
当連結会計年度は、「中期経営計画2020」の2年目にあたり、計画に基づいて取り組みを進めています。計画では、従来の強みを活かして安定的に当社事業を支える公共分野や金融・カード分野を基盤事業と位置づけるとともに、公共分野の政策・制度の知見を活かして民間企業向けのコンサルティングとITソリューションへ展開する事業や、AI等を活用した新たなサービスを提供する事業を成長事業と位置づけ、メリハリを付けた事業運営を進めています。新たなサービスでは、エネルギーの市場予測情報サービスが拡大し、住宅ローン審査の自動化を目指した審査AIサービスの実証が始まり、AIを活用した自治体相談業務支援サービスの本格開発に着手するなど、成長事業も着実に進展しています。加えて、これらを迅速に展開していくための営業体制を整え、エネルギー、ヘルスケア・ウェルネス、運輸・交通などを重点分野として営業活動を強化し、成果も出ています。
以上のとおり計画の着実な進展がみられる一方で、前連結会計年度にITサービスセグメントで発生した大型システム開発における品質課題案件の対応が続いており、当連結会計年度においても受注損失引当金を追加計上しました。
このような結果、当社グループの当連結会計年度における業績は、売上高は90,029百万円(前年度比0.2%減)、営業利益は5,130百万円(同3.4%増)、経常利益は5,718百万円(同6.6%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は3,599百万円(同5.8%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(シンクタンク・コンサルティングサービス)
当連結会計年度は、当社の基盤事業においてエネルギー、運輸・交通、情報・通信等の分野が堅調に推移しました。加えて、営業体制を強化して取り組んできた民間向け事業においても、ITシステム・セキュリティ分野、新規事業開発コンサルティング、新サービスであるエネルギーの市場予測モデルなどが伸長し、利益面でも貢献しました。こうした結果、売上高(外部売上高)は34,099百万円(同1.8%増)、経常利益は、3,351百万円(同3.7%増)となりました。
(ITサービス)
当連結会計年度は、複数のシステム開発案件の完了に伴う反動減や主要顧客の大型開発計画の見直しなどに伴い、売上高(外部売上高)は55,930百万円(同1.5%減)となりました。一方、経常利益は前連結会計年度に計上した受注損失引当金の洗い替えなどにより、2,325百万円(同13.4%増)となりました。
(2)財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べて5,967百万円増加し、84,568百万円(前年度末比7.6%増)となりました。内訳としては、流動資産が47,635百万円(同6.1%増)、固定資産が36,932百万円(同9.5%増)となりました。流動資産は、現金及び預金が3,595百万円、たな卸資産が797百万円それぞれ増加、受取手形及び売掛金が1,640百万円減少しております。固定資産は、リースによるソフトウェアの取得や追加投資による投資有価証券の増加等により3,217百万円増加しております。
負債は、前連結会計年度末と比べて4,408百万円増加し、29,724百万円(同17.4%増)となりました。これは固定資産の増加要因同様、リースによるソフトウェアの取得におけるリース債務及び投資有価証券の取得に係る未払金等により増加したものであります。
純資産は、利益剰余金が2,121百万円増加、その他有価証券評価差額金が836百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,558百万円増加し、54,843百万円(同2.9%増)となりました。自己資本比率は、56.7%となっております。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3,595百万円増加し、25,657百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、8,726百万円の収入(前連結会計年度は7,013百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益5,850百万円及び減価償却費3,660百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、2,768百万円の支出(前連結会計年度は3,129百万円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出1,111百万円、有形固定資産の取得による支出1,048百万円、無形固定資産の取得による支出893百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,360百万円の支出(前連結会計年度は1,826百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額1,478百万円及びリース債務の返済による支出753百万円によるものであります。
(4)生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) | 前年同期比 (%) |
| シンクタンク・コンサルティングサービス(百万円) | 33,761 | △1.3 |
| ITサービス (百万円) | 46,039 | △1.5 |
| 合計 (百万円) | 79,801 | △1.4 |
(注)1.金額は販売価格によっております。なお、セグメント間の取引は、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注状況
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) | ||||
| 受注高 (百万円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (百万円) | 前年同期比 (%) | ||
| シンクタンク・コンサルティングサービス | 35,405 | △0.1 | 26,306 | 5.2 | |
| ITサービス | 59,826 | 5.0 | 40,373 | 10.7 | |
| システム開発 | 37,381 | 4.6 | 20,223 | 18.4 | |
| アウトソーシングサービス | 22,444 | 5.7 | 20,149 | 3.9 | |
| 合計 | 95,232 | 3.0 | 66,680 | 8.5 | |
(注)1.セグメント間の取引は、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.継続的に役務提供を行い実績に応じて料金を受領するサービスにつきましては、翌連結会計年度の売上見込みを受注残高に計上しております。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) | 前年同期比 (%) | |
| シンクタンク・コンサルティングサービス(百万円) | 34,099 | 1.8 | |
| ITサービス (百万円) | 55,930 | △1.5 | |
| システム開発 (百万円) | 34,234 | △7.3 | |
| アウトソーシングサービス (百万円) | 21,695 | 9.5 | |
| 合計 (百万円) | 90,029 | △0.2 | |
(注)1.セグメント間の取引は、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2017年10月1日 至 2018年9月30日) | 当連結会計年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) | ||
| 金額 (百万円) | 割合(%) | 金額 (百万円) | 割合(%) | |
| 三菱UFJニコス㈱ | 12,032 | 13.3 | 11,224 | 12.5 |
| ㈱三菱UFJ銀行 | 9,507 | 10.5 | 9,529 | 10.6 |
(注)株式会社三菱UFJ銀行は、2018年4月1日付で株式会社三菱東京UFJ銀行から商号変更しております。
(5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計基準は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (注記事項) 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
当社グループの連結財務諸表の作成においては、期末日における資産及び負債、報告期間における収益及び費用等に影響を与えるような仮定や見積りを必要としております。過去の経験やその時点の状況として妥当と考えられる見積りを行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合には、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度の90,250百万円に対し220百万円減少し、90,029百万円(前年度比0.2%減)となりました。
一方、経常利益は、前連結会計年度の5,364百万円に対して354百万円増加し、5,718百万円(同6.6%増)となりました。
(シンクタンク・コンサルティングサービス)
当連結会計年度は、前年度に拡充した営業体制のもと営業効率を高めたうえで民間企業向けの事業展開をさらに加速させました。特に、エネルギー、次世代インフラ、ヘルスケア・ウェルネス、革新産業技術、食・農を重点分野と位置づけ、同分野における受注活動に注力しました。これらの取り組みが奏功し、民間企業向け事業は受注・売上が前年度に続いて伸長しております。例えば、再生可能エネルギーや情報セキュリティ関連、海外におけるインフラ関連案件に加え、AIやデータ分析を用いた新たなサービスも業績に寄与しています。官公庁向けは基盤事業として堅調に推移するとともに、案件の大型化・戦略的な受注の取り組みも進展しました。これらの結果、売上高は前年度比1.8%増、経常利益は前年度比3.7%増となりました。
(ITサービス)
当連結会計年度は、金融機関向けのマネ―ロンダリングシステム防止規制対応、ビッグデータ活用基盤などのシステム、カード関連システム運用、中高大学向けサービス、ICTに関わるBPO業務拡大などに取り組みました。しかしながら、売上高は、複数の大型システム開発案件の完了に伴う反動減や前年度に発生した品質課題案件対応に伴う機会逸失などにより、前年度比1.5%減となりました。品質課題案件については、当年度末において将来発生すると見込まれる損失額1,188百万円を受注損失引当金として計上しております。これが、481百万円の利益押し下げ要因となりましたが、前年度は1,216百万円の減益要因でしたので、前年度との対比では利益プラスに作用し、経常利益は前年度比13.4%増となりました。なお、この減益要因の額は、受注損失引当金繰入から、業績連動賞与の減少分など経費減の影響分を差し引いたものとなっております。当該課題案件の受注損失引当金については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (注記事項) 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項 (3)重要な引当金の計上基準 ハ 受注損失引当金 (追加情報)」に記載のとおりであります。
③ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2018年9月期に「中期経営計画2020」(以下、「本中計」)を開始し、本中計最終年度の目標水準として、売上高目標1,000億円、経常利益目標80億円、目標ROE水準10%を掲げておりましたが、本中計2年目にあたる当年度の業績を踏まえ、本中計の最終年度の目標水準を、売上高940億円、経常利益60億円、ROE8%と修正しました(注)。その主な理由は、2018年9月期に発生した品質課題案件の影響ですが、背景としてITサービスセグメントでの成長戦略の見直しやグループガバナンスの強化が本質的な課題と認識しており、次期中期経営計画に向けて検討・対応を進めてまいります。他方、当該課題案件の影響を除けば、本中計で推進している事業ポートフォリオ、ビジネスモデル、働き方の三大改革は着実に進み、成果も現れてきました。
事業ポートフォリオ改革では、本中計における成長をけん引する事業のひとつとして掲げた「官民共創ソリューション事業」について、シンクタンク・コンサルティングサービスセグメントの業績にみられるように、その成果が進展しています。
ビジネスモデル改革では、新事業として注力しているストック型サービスにおいて、売上、収益性ともに進展がみられます。2018年5月に業務・資本提携した株式会社アイネスとの協業は順調に進展し、多数のサービス開発・提供が進行中です。今後の一層の協業拡大を目指し、2019年10月には同社を持分法適用関連会社化いたしました。ストック型サービスの開発・運用を中心に、ビジネスパートナーとのネットワーク網の拡充に引き続き取り組んでおります。
働き方改革では、2019年9月期から複線型のキャリア、シニアの一層の活躍、社員の副業などを盛り込んだ人事制度を導入し、適切な運用と継続的な改善を行ってまいります。
本中計の最終年度となる2020年9月期は、三大改革を完遂するとともに、次期中期経営計画での新たな成長戦略への布石として、ガバナンス・経営基盤の強化並びに将来に向けた先行投資に注力していきます。
シンクタンク・コンサルティングサービスは、順調な受注状況のもと、本中計に沿って業容拡大を図るとともに、併せてストック型サービス開発など、持続的成長に向けた先行投資を継続していく予定です。ITサービスでは、新事業や経常的な案件を中心に売上拡大を図りつつ、経営基盤を固め、将来への投資を優先的に行ってまいります。
(注)2020年9月期通期連結業績予想として2019年11月13日に公表したものであります。
なお、本連結業績予想には「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (注記事項) 重要な後発事象」に記載している(株式追加取得による持分法適用関連会社化)及び(持分法適用関連会社に対する公開買付けへの応募)による影響は、含まれておりません。
④ 財政状態、キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度の財政状態、キャッシュ・フローの分析につきましては、(2)財政状態の状況、(3)キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要は、運転資金に加え、データセンターの設備・機器装置への投資、ソフトウェア開発費用、成長分野への事業投資や研究開発投資などがあります。これらの資金需要に対して、主に自己資金を充当し、必要に応じて金融機関からの借入等により調達する方針としております。
また、当社グループは売上高の季節変動が大きく、第2四半期までは支出が先行し営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスになる傾向があります。季節的な資金需要に機動的かつ安定的に対応するため、当座貸越契約を締結しております。
当連結会計年度に実施した設備投資5,361百万円の所要資金は、自己資金とリースによっております。当年度末における有利子負債(リース債務)の残高は、3,435百万円となっております。また、当年度末の現金及び現金同等物は25,657百万円となっており、当社グループの事業活動を推進していくうえで十分な流動性を確保していると考えております。なお、当年度に取得した投資有価証券の所要資金の一部として、2019年10月に長期借入により1,700百万円を調達しております。