有価証券報告書-第12期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)やウクライナ情勢等に伴う影響については、当社グループの経営成績等の状況に重要な影響を及ぼす可能性がある事象が発生していないことから、軽微であると判断しております。
(1) 経営成績
2021年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が続くものの、徐々に経済活動の正常化に向けた動きが見られました。一方足元ではウクライナ情勢により先行き不透明な状況になりました。今後につきましても、感染症の動向やウクライナ情勢等による半導体供給不足、原材料・エネルギー価格の高騰、サプライチェーンを通じた影響による下振れリスクに注意する必要があります。
当社グループを取り巻く事業環境については、引き続き工事部材の納入遅れなどにより一部工事の進捗に遅れが生じているものの、第5世代移動通信システム(5G)関連サービス拡大に向けた基地局整備計画前倒しによるモバイル工事の増加や、オンラインサービスの利用拡大や社内システムのクラウド化などデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進等に伴う新たなICTソリューションに対するニーズの高まりに加え、脱炭素社会の実現に向けた再生可能エネルギーをはじめとする政府のグリーン成長戦略を支えるデジタルインフラの強化や地方創生に資する地域脱炭素の推進が期待されております。
こうしたなか、当社グループは、「総合エンジニアリング&サービス会社」として、新型コロナウイルス感染症拡大防止策を継続しながら、未来の社会インフラ(通信・エネルギー)を「創り・守る」、信頼あるグループであり続けるよう、当社グループ自身の働き方改革の進展とDXの推進による事業運営の効率化に取り組み、企業価値の向上と持続的な成長を目指してまいりました。
また、当社は、気候変動が当社グループ事業に与えるリスクと機会を経営戦略に反映するとともに、適切な非財務指標の開示、脱炭素へ向けた取り組みと、事業を通して環境全般の課題を含めた社会全体への貢献に取り組むため、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同を表明するとともに、TCFDコンソーシアムにも加盟いたしました。
NTT事業においては、高度無線環境整備推進事業による光ファイバ整備工事の増加により売上高の拡大に努めるとともに、設備運営業務の稼働効率化による利益率の改善を図りました。
マルチキャリア事業においては、5G関連サービスの拡大に向けたモバイル工事の増加や楽天モバイル向け工事の増加に加え、CATV工事の増加により売上高の拡大に努めるとともに、技術力・人材基盤の強化を目的に固定通信設備とモバイル通信設備の工事・保守を複合的に行えるマルチスキル技術者の育成に取り組みました。
環境・社会イノベーション事業においては、大型太陽光発電設備工事の減少はあったものの、電気・照明工事や空調工事の受注獲得に取り組み、受注高の拡大を図りました。
ICTソリューション事業においては、DC・クラウド工事の増加や海外においてラントロビジョングループによるグローバル事業の増加などにより売上高の拡大に努めました。さらに、中長期的なグローバル事業拡大を目的として、フィリピンにおいて通信タワー事業を営むLBS Digital Infrastructure Corp.に出資することを決定いたしました。
一方、株主還元の充実と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の一環として、自己株式の取得(合計 248万株、50億円)を実施いたしました。
以上の結果、当期の連結業績につきましては、受注高は5,213億1千万円(前期比9.8%増)、売上高は4,703億8千5百万円(前期比1.4%増)、営業利益は328億4百万円(前期比8.9%増)、経常利益は341億5千2百万円(前期比7.6%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益については、政策保有株式の売却もあり、251億6千3百万円(前期比4.0%増)となりました。なお、営業利益率は7.0%、ROEは10.7%となりました。
当社は、2022年2月10日に公表しましたとおり、当社及び連結子会社である㈱ミライト、㈱ミライト・テクノロジーズとの3社の合併契約を締結し、2022年7月1日より株式会社ミライト・ワンとして新たなスタートをいたします。グループ間の意思決定の一層の迅速化や経営体制の効率化、経営資源の集中などを通じてコスト削減を図り、収益力を一層強化し、さらなる企業価値の向上に努めてまいります。
報告セグメント別の業績の概況は以下のとおりです。
[ミライトの業績]
ミライトは、継続的な新型コロナウイルス感染症拡大防止策や働き方改革(出社とテレワークのベストミックス)に取り組むなか、高度無線環境整備推進事業による光ファイバ整備工事の増加や5G関連工事の増加、環境事業における電気・照明工事等の増加やモバイル関連の工事部材等物販の増加により、受注高は2,337億3千5百万円(前期比1.8%増)、売上高は2,331億5千万円(前期比3.3%増)、営業利益は175億6百万円(前期比6.3%増)となりました。
[ミライト・テクノロジーズの業績]
ミライト・テクノロジーズは、高度無線環境整備推進事業による光ファイバ整備工事の増加やCATV設備構築工事の完工促進、携帯基地局工事や次期基幹系システム案件の増加に加え、データセンター建設関連工事等の拡大に取り組み、受注高は1,258億1千4百万円(前期比7.1%増)、売上高は1,234億円(前期比3.4%増)、営業利益は68億3千万円(前期比38.4%増)と創業以来最高益となりました。
[ラントロビジョンの業績]
ラントロビジョンは、一年を通して新型コロナウイルス感染症による各国の経済活動制限により事業運営は不安定となったものの、継続的に取り組んできた感染症拡大防止策を含めた事業継続運営とその対策コストの合理化に取り組み、受注高は226億6千3百万円(前期比18.2%増)、売上高は211億8千6百万円(前期比39.9%増)、営業利益は13億3千6百万円(前期比103.5%増)となりました。
[TTKの業績]
TTKは、高度無線環境整備推進事業による光ファイバ整備工事の増加、NCC系キャリア設備工事の拡大に取り組んだものの、電気事業及びICTソリューション事業における半導体等の工事部材の納入遅れの影響等により、受注高は350億9千9百万円(前期比9.2%減)、売上高は363億4千1百万円(前期比3.3%減)、営業利益は22億7千6百万円(前期比8.8%減)となりました。
[ソルコムの業績]
ソルコムは、高度無線環境整備推進事業による光ファイバ整備工事の増加や5G関連サービス拡大に向けた基地局整備計画の前倒しによるモバイル工事の増加などに加え、設備運営業務の生産性向上に取り組み、受注高は354億1千3百万円(前期比23.5%減)、売上高は434億2千8百万円(前期比5.1%増)、営業利益は26億8千2百万円(前期比29.4%増)となりました。
[四国通建の業績]
四国通建は、高度無線環境整備推進事業による光ファイバ整備工事や5G関連工事の拡大、大型インフラ基盤工事の増加があったものの、ICTソリューション事業におけるGIGAスクール等大型案件の減少に加え、半導体等の工事部材の納入遅れの影響等により、受注高は225億6千2百万円(前期比33.3%減)、売上高は251億4千5百万円(前期比26.7%減)、営業利益は24億4千1百万円(前期比29.3%減)となりました。
[当社(持株会社)の業績]
当社は、持株会社として、グループの経営戦略などの企画機能や、財務・IR・総務機能を担っていること等から、事業会社から経営管理料及び受取配当金を受領し、グループの経営管理や事業戦略の推進等を実施してまいりました。その結果、営業収益は166億5千2百万円(前期比19.6%増)、営業利益は144億3千5百万円(前期比18.6%増)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
なお、当社グループが営んでいる事業の大部分を占める情報通信エンジニアリング事業においては生産実績を定義することが困難であるため、「生産実績」は記載しておりません。
また、「受注実績」及び「売上実績」については、当社の連結での受注及び売上の状況をセグメント別に記載しております。
a. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 西武建設の受注高は2022年3月分から計上しております。なお、受注高には子会社化時点での繰越工事額を含めております。
b. 売上実績
当連結会計年度における売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、4,326億8千3百万円で前連結会計年度末比739億3千1百万円の増加となりました。内訳は、流動資産で前連結会計年度末比426億4千万円増加し、固定資産で前連結会計年度末比312億9千1百万円増加しております。流動資産は完成工事高の増加に伴い完成工事未収入金が増加し、固定資産は西武建設株式会社の株式取得に伴うのれんの計上により増加しております。なお、西武建設株式会社の株式取得に伴い、流動資産が479億5千6百万円、固定資産が55億7千1百万円増加しております。
負債は、1,834億4千6百万円で前連結会計年度末比560億1千8百万円の増加となりました。内訳は、流動負債で前連結会計年度末比556億6千4百万円増加し、固定負債で前連結会計年度末比3億5千3百万円増加しております。主な要因は、工事未払金等の買掛債務の増加や、短期借入金の増加によるものであります。なお、西武建設株式会社の株式取得に伴い、流動負債が152億1千1百万円、固定負債が53百万円増加しております。
純資産は、2,492億3千7百万円で前連結会計年度末比179億1千3百万円の増加となりました。これは配当金の支払いや、自己株式の取得があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益251億6千3百万円の計上等により利益剰余金が205億7千5百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は56.0%(前連結会計年度末は63.1%)となり、1株当たり純資産は2,446.54円となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度と比較して60億4千9百万円増加し、489億1百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額144億2千9百万円等による資金の減少があったものの、税金等調整前当期純利益375億4百万円を計上したこと等により、129億7千2百万円の増加(前連結会計年度は416億2百万円の増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、西武建設株式会社の株式取得による支出434億1千万円により、462億4百万円の減少(前連結会計年度は18億6千9百万円の増加)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出50億3百万円及び配当金の支払額47億9千4百万円があったものの短期借入金の純増減額499億2千万円による資金の増加があったことにより383億9千5百万円の増加(前連結会計年度は322億円の減少)となりました。
(4) 資本の財源、資金の流動性に係る情報
①財務政策
当社グループは、安定した財務基盤と資本効率の両立を基本方針とし、新たな事業機会を創出するとともに事業構造の転換を加速させ、企業価値向上に努めます。そのため、健全な財務体質を維持しつつ資本コストを意識し、戦略的に経営資源を配分してまいります。また、株主還元については、総還元性向50%を目線に、資本政策および業績・資金状況等を勘案し総合的に判断してまいります。
②資金需要
当社グループの資金需要は、経常運転資金として工事に係る材料費・外注費及び労務費等があり、投資活動に関する支出として、事業用資産取得にかかる設備投資資金、今後の成長に向けたM&A等の投融資資金があります。
また、総還元性向50%を目線に、安定的・継続的な配当の成長と機動的な資本政策として自己株式取得を行う等、株主還元にも当社グループのキャッシュフローを充当してまいります。
③資金調達の方法・状況
資金調達については、内部資金を基本としており、キャッシュマネジメントシステム(CMS)導入によってグループ資金の有効活用を図っておりますが、一時的に必要となる資金については、金融機関からの短期資金調達にて対応しております。また、緊急時やM&A等の成長投資に向けた資金需要に備え、適正な手元現預金の確保に努めるとともに、金融機関とのリレーションを維持強化し短期資金借入枠を設定しているほか、外部格付の取得を行う等、資金調達体制の構築に努めております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、損益又は資産の状況に影響を与える見積り及び判断は、過去の実績やその時点での入手可能な情報に基づいた合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で行っております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。
(一定の期間にわたり認識される完成工事高の計上及び工事損失引当金の計上)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(新型コロナウイルス感染症やウクライナ情勢等の影響に関する会計上の見積り)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)やウクライナ情勢等に伴う影響については、先行き不透明な時期が継続するものと予想されますが、翌期における当社グループの(中期)経営計画を推進する環境に与える影響は、現時点では軽微であると判断し、繰延税金資産の回収可能性やのれんの減損の判断等の会計上の見積りを行っております。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)やウクライナ情勢等に伴う影響については、当社グループの経営成績等の状況に重要な影響を及ぼす可能性がある事象が発生していないことから、軽微であると判断しております。
(1) 経営成績
2021年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が続くものの、徐々に経済活動の正常化に向けた動きが見られました。一方足元ではウクライナ情勢により先行き不透明な状況になりました。今後につきましても、感染症の動向やウクライナ情勢等による半導体供給不足、原材料・エネルギー価格の高騰、サプライチェーンを通じた影響による下振れリスクに注意する必要があります。
当社グループを取り巻く事業環境については、引き続き工事部材の納入遅れなどにより一部工事の進捗に遅れが生じているものの、第5世代移動通信システム(5G)関連サービス拡大に向けた基地局整備計画前倒しによるモバイル工事の増加や、オンラインサービスの利用拡大や社内システムのクラウド化などデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進等に伴う新たなICTソリューションに対するニーズの高まりに加え、脱炭素社会の実現に向けた再生可能エネルギーをはじめとする政府のグリーン成長戦略を支えるデジタルインフラの強化や地方創生に資する地域脱炭素の推進が期待されております。
こうしたなか、当社グループは、「総合エンジニアリング&サービス会社」として、新型コロナウイルス感染症拡大防止策を継続しながら、未来の社会インフラ(通信・エネルギー)を「創り・守る」、信頼あるグループであり続けるよう、当社グループ自身の働き方改革の進展とDXの推進による事業運営の効率化に取り組み、企業価値の向上と持続的な成長を目指してまいりました。
また、当社は、気候変動が当社グループ事業に与えるリスクと機会を経営戦略に反映するとともに、適切な非財務指標の開示、脱炭素へ向けた取り組みと、事業を通して環境全般の課題を含めた社会全体への貢献に取り組むため、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同を表明するとともに、TCFDコンソーシアムにも加盟いたしました。
NTT事業においては、高度無線環境整備推進事業による光ファイバ整備工事の増加により売上高の拡大に努めるとともに、設備運営業務の稼働効率化による利益率の改善を図りました。
マルチキャリア事業においては、5G関連サービスの拡大に向けたモバイル工事の増加や楽天モバイル向け工事の増加に加え、CATV工事の増加により売上高の拡大に努めるとともに、技術力・人材基盤の強化を目的に固定通信設備とモバイル通信設備の工事・保守を複合的に行えるマルチスキル技術者の育成に取り組みました。
環境・社会イノベーション事業においては、大型太陽光発電設備工事の減少はあったものの、電気・照明工事や空調工事の受注獲得に取り組み、受注高の拡大を図りました。
ICTソリューション事業においては、DC・クラウド工事の増加や海外においてラントロビジョングループによるグローバル事業の増加などにより売上高の拡大に努めました。さらに、中長期的なグローバル事業拡大を目的として、フィリピンにおいて通信タワー事業を営むLBS Digital Infrastructure Corp.に出資することを決定いたしました。
一方、株主還元の充実と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の一環として、自己株式の取得(合計 248万株、50億円)を実施いたしました。
以上の結果、当期の連結業績につきましては、受注高は5,213億1千万円(前期比9.8%増)、売上高は4,703億8千5百万円(前期比1.4%増)、営業利益は328億4百万円(前期比8.9%増)、経常利益は341億5千2百万円(前期比7.6%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益については、政策保有株式の売却もあり、251億6千3百万円(前期比4.0%増)となりました。なお、営業利益率は7.0%、ROEは10.7%となりました。
当社は、2022年2月10日に公表しましたとおり、当社及び連結子会社である㈱ミライト、㈱ミライト・テクノロジーズとの3社の合併契約を締結し、2022年7月1日より株式会社ミライト・ワンとして新たなスタートをいたします。グループ間の意思決定の一層の迅速化や経営体制の効率化、経営資源の集中などを通じてコスト削減を図り、収益力を一層強化し、さらなる企業価値の向上に努めてまいります。
報告セグメント別の業績の概況は以下のとおりです。
[ミライトの業績]
ミライトは、継続的な新型コロナウイルス感染症拡大防止策や働き方改革(出社とテレワークのベストミックス)に取り組むなか、高度無線環境整備推進事業による光ファイバ整備工事の増加や5G関連工事の増加、環境事業における電気・照明工事等の増加やモバイル関連の工事部材等物販の増加により、受注高は2,337億3千5百万円(前期比1.8%増)、売上高は2,331億5千万円(前期比3.3%増)、営業利益は175億6百万円(前期比6.3%増)となりました。
[ミライト・テクノロジーズの業績]
ミライト・テクノロジーズは、高度無線環境整備推進事業による光ファイバ整備工事の増加やCATV設備構築工事の完工促進、携帯基地局工事や次期基幹系システム案件の増加に加え、データセンター建設関連工事等の拡大に取り組み、受注高は1,258億1千4百万円(前期比7.1%増)、売上高は1,234億円(前期比3.4%増)、営業利益は68億3千万円(前期比38.4%増)と創業以来最高益となりました。
[ラントロビジョンの業績]
ラントロビジョンは、一年を通して新型コロナウイルス感染症による各国の経済活動制限により事業運営は不安定となったものの、継続的に取り組んできた感染症拡大防止策を含めた事業継続運営とその対策コストの合理化に取り組み、受注高は226億6千3百万円(前期比18.2%増)、売上高は211億8千6百万円(前期比39.9%増)、営業利益は13億3千6百万円(前期比103.5%増)となりました。
[TTKの業績]
TTKは、高度無線環境整備推進事業による光ファイバ整備工事の増加、NCC系キャリア設備工事の拡大に取り組んだものの、電気事業及びICTソリューション事業における半導体等の工事部材の納入遅れの影響等により、受注高は350億9千9百万円(前期比9.2%減)、売上高は363億4千1百万円(前期比3.3%減)、営業利益は22億7千6百万円(前期比8.8%減)となりました。
[ソルコムの業績]
ソルコムは、高度無線環境整備推進事業による光ファイバ整備工事の増加や5G関連サービス拡大に向けた基地局整備計画の前倒しによるモバイル工事の増加などに加え、設備運営業務の生産性向上に取り組み、受注高は354億1千3百万円(前期比23.5%減)、売上高は434億2千8百万円(前期比5.1%増)、営業利益は26億8千2百万円(前期比29.4%増)となりました。
[四国通建の業績]
四国通建は、高度無線環境整備推進事業による光ファイバ整備工事や5G関連工事の拡大、大型インフラ基盤工事の増加があったものの、ICTソリューション事業におけるGIGAスクール等大型案件の減少に加え、半導体等の工事部材の納入遅れの影響等により、受注高は225億6千2百万円(前期比33.3%減)、売上高は251億4千5百万円(前期比26.7%減)、営業利益は24億4千1百万円(前期比29.3%減)となりました。
[当社(持株会社)の業績]
当社は、持株会社として、グループの経営戦略などの企画機能や、財務・IR・総務機能を担っていること等から、事業会社から経営管理料及び受取配当金を受領し、グループの経営管理や事業戦略の推進等を実施してまいりました。その結果、営業収益は166億5千2百万円(前期比19.6%増)、営業利益は144億3千5百万円(前期比18.6%増)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
なお、当社グループが営んでいる事業の大部分を占める情報通信エンジニアリング事業においては生産実績を定義することが困難であるため、「生産実績」は記載しておりません。
また、「受注実績」及び「売上実績」については、当社の連結での受注及び売上の状況をセグメント別に記載しております。
a. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) |
| ミライト | 231,958 | 1.5 |
| ミライト・テクノロジーズ | 116,586 | 7.1 |
| ラントロビジョン | 21,973 | 14.6 |
| TTK | 35,017 | △9.1 |
| ソルコム | 35,339 | △23.6 |
| 四国通建 | 22,404 | △33.6 |
| 西武建設 | 58,034 | - |
| その他 | - | - |
| 合計 | 521,310 | 9.8 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 西武建設の受注高は2022年3月分から計上しております。なお、受注高には子会社化時点での繰越工事額を含めております。
b. 売上実績
当連結会計年度における売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 売上高(百万円) | 前年同期比(%) |
| ミライト | 231,425 | 3.0 |
| ミライト・テクノロジーズ | 113,880 | 2.4 |
| ラントロビジョン | 20,497 | 35.4 |
| TTK | 36,228 | △2.8 |
| ソルコム | 43,365 | 5.2 |
| 四国通建 | 24,987 | △26.9 |
| その他 | 0 | △75.0 |
| 合計 | 470,385 | 1.4 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 売上高 (百万円) | 割合(%) | 売上高 (百万円) | 割合(%) | |
| 東日本電信電話株式会社 | 86,828 | 18.7 | 90,257 | 19.2 |
| 西日本電信電話株式会社 | 62,108 | 13.4 | 63,066 | 13.4 |
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、4,326億8千3百万円で前連結会計年度末比739億3千1百万円の増加となりました。内訳は、流動資産で前連結会計年度末比426億4千万円増加し、固定資産で前連結会計年度末比312億9千1百万円増加しております。流動資産は完成工事高の増加に伴い完成工事未収入金が増加し、固定資産は西武建設株式会社の株式取得に伴うのれんの計上により増加しております。なお、西武建設株式会社の株式取得に伴い、流動資産が479億5千6百万円、固定資産が55億7千1百万円増加しております。
負債は、1,834億4千6百万円で前連結会計年度末比560億1千8百万円の増加となりました。内訳は、流動負債で前連結会計年度末比556億6千4百万円増加し、固定負債で前連結会計年度末比3億5千3百万円増加しております。主な要因は、工事未払金等の買掛債務の増加や、短期借入金の増加によるものであります。なお、西武建設株式会社の株式取得に伴い、流動負債が152億1千1百万円、固定負債が53百万円増加しております。
純資産は、2,492億3千7百万円で前連結会計年度末比179億1千3百万円の増加となりました。これは配当金の支払いや、自己株式の取得があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益251億6千3百万円の計上等により利益剰余金が205億7千5百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は56.0%(前連結会計年度末は63.1%)となり、1株当たり純資産は2,446.54円となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度と比較して60億4千9百万円増加し、489億1百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額144億2千9百万円等による資金の減少があったものの、税金等調整前当期純利益375億4百万円を計上したこと等により、129億7千2百万円の増加(前連結会計年度は416億2百万円の増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、西武建設株式会社の株式取得による支出434億1千万円により、462億4百万円の減少(前連結会計年度は18億6千9百万円の増加)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出50億3百万円及び配当金の支払額47億9千4百万円があったものの短期借入金の純増減額499億2千万円による資金の増加があったことにより383億9千5百万円の増加(前連結会計年度は322億円の減少)となりました。
(4) 資本の財源、資金の流動性に係る情報
①財務政策
当社グループは、安定した財務基盤と資本効率の両立を基本方針とし、新たな事業機会を創出するとともに事業構造の転換を加速させ、企業価値向上に努めます。そのため、健全な財務体質を維持しつつ資本コストを意識し、戦略的に経営資源を配分してまいります。また、株主還元については、総還元性向50%を目線に、資本政策および業績・資金状況等を勘案し総合的に判断してまいります。
②資金需要
当社グループの資金需要は、経常運転資金として工事に係る材料費・外注費及び労務費等があり、投資活動に関する支出として、事業用資産取得にかかる設備投資資金、今後の成長に向けたM&A等の投融資資金があります。
また、総還元性向50%を目線に、安定的・継続的な配当の成長と機動的な資本政策として自己株式取得を行う等、株主還元にも当社グループのキャッシュフローを充当してまいります。
③資金調達の方法・状況
資金調達については、内部資金を基本としており、キャッシュマネジメントシステム(CMS)導入によってグループ資金の有効活用を図っておりますが、一時的に必要となる資金については、金融機関からの短期資金調達にて対応しております。また、緊急時やM&A等の成長投資に向けた資金需要に備え、適正な手元現預金の確保に努めるとともに、金融機関とのリレーションを維持強化し短期資金借入枠を設定しているほか、外部格付の取得を行う等、資金調達体制の構築に努めております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、損益又は資産の状況に影響を与える見積り及び判断は、過去の実績やその時点での入手可能な情報に基づいた合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で行っております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。
(一定の期間にわたり認識される完成工事高の計上及び工事損失引当金の計上)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(新型コロナウイルス感染症やウクライナ情勢等の影響に関する会計上の見積り)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)やウクライナ情勢等に伴う影響については、先行き不透明な時期が継続するものと予想されますが、翌期における当社グループの(中期)経営計画を推進する環境に与える影響は、現時点では軽微であると判断し、繰延税金資産の回収可能性やのれんの減損の判断等の会計上の見積りを行っております。