四半期報告書-第23期第3四半期(令和2年10月1日-令和2年12月31日)

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2021/02/12 15:00
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文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間のわが国においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止を目的として国・地方自治体・企業・市民がかつてない広範な取り組みを行い、その影響が社会経済全般に大きな影響を与えました。特に4月7日から5月25日まで発令されていた緊急事態宣言の下では社会経済活動の抑制が大掛かりに行われ、わが国経済は、諸政策による下支えはあるものの、消費・生産の急速な減速、雇用情勢の悪化が顕著に現れるものとなりました。一方で、緊急事態宣言の解除後においては、産業による程度の差はありながらも経済活動全体としては回復傾向を示すとともに、雇用情勢では雇用者数等の動きに底堅さもみられるようになっています。また、企業活動・社会活動においては従来型の活動スタイルとニューノーマルといわれる新スタイルがモザイク模様をみせながらも活発さを取り戻す動きが続くとともに、業種毎・地域毎に回復と先行き見通しに差があるような状況も見受けられています。
当社グループ(当社及び当社の連結子会社)が主力とする不動産賃貸仲介の業界におきましては、緊急事態宣言解除後の社会経済活動の回復に向けた動きを背景に転居の需要水準が持ち直したものの、第3四半期連結会計期間においては東京を中心とした都市部における転居需要の低下が見受けられるなど、社会経済の動向による需要水準の変動が地域別・時期別に顕著に表れるようになりました。一方、事業の運営スタイルについては、「不動産テック」と呼ばれるIT技術を活用して部屋探しのお客様のニーズを満たすことの重要性がかねてより増しつつありましたが、今般の社会情勢下では対面接客ではなくオンライン上でサービスを受けることが利用者にとって選択肢の一つとして浸透しており、そのニーズに対応するためのIT技術の導入範囲・活用における習熟の度合が企業の競争力に影響を与え得るものと考えられています。また、企業間の競争という観点では、地域別・時期別の変動を吸収するための事業規模を備えていることや、広域にわたる集客・コスト削減など規模の経済の活用余地を備えていることが重要性をもつ環境になっているといえます。
このような事業環境の下で、当社グループは、従業員・お客様・お取引先様の新型コロナウイルス感染予防を重視しながら事業運営を継続いたしました。各店舗・オフィスにおける飛沫防止設備の導入や消毒薬の常備、ソーシャル・ディスタンスの確保、マスク着用の徹底等の直接的な衛生管理をはじめとして、テレワーク・時差出勤・時短勤務などの労務環境面の工夫も全社的に行いました。また、オンラインサービスへのニーズにお応えするため、お客様が来店しなくても部屋探しのできるハウスコム「オンライン部屋探し」を4月にご提案いたしました。「オンライン部屋探し」は、オンライン接客、オンライン内見、IT重説、契約書類・鍵の郵送やりとりにより、対面接触しないでも部屋探しをすることのできるサービスであり、お客様ニーズの充足と運営の効率性の双方に好影響を与えるものとなっています。なお、前連結会計年度の一年間で約1万8千件のIT重説を実施するなど、かねてより個別のツール等を導入して利用スタッフの習熟度も一定以上であったため、「オンライン部屋探し」はスムーズに全店舗で対応し、お客様にサービスを提供することができました。
また、「オンライン部屋探し」以外にも、お客様の利便性向上と事業者の生産性向上をもたらすIT技術の活用を更に進めることができました。業務効率化を目的としたRPAについては、社内プロジェクトにてテーマを選定して継続的に導入が進んでおります。契約事務のIT化においては、賃貸借の更新契約の電子化は昨年度より取り入れられており既に6,000件以上の締結実績があり、また、電子申込・電子契約手続きをスタートして将来的に新規賃貸借契約締結の電子化が許可されたときにはいち早く対応できる体制を整えました。IT重説については、次世代のIT重説の実施方法に関する知見を蓄積するため、国土交通省の「賃貸取引における重要事項説明書等の電磁的方法による交付に係る社会実験」に参加登録しております。このように、当社グループはDX(デジタルトランスフォーメーション)時代に適合すべくIT技術活用の取り組みを進めていますが、同時に、リアルとデジタルをまたがる消費者のリアルな反応に関する知見とノウハウの蓄積にも注力しています。一例としては、オンライン上のやりとりによって店舗に来訪する前に入居決定への動機を高め、来店後の成約率を高めるノウハウが挙げられます。
また、コロナ収束後を見据えて、将来に向けての投資を積極的に推進いたしました。当第3四半期連結累計期間においては4店舗の新規出店を行い、2020年12月末においては直営店188店舗、フランチャイズ1店舗の合計189店舗体制となりました。そして事業領域拡張の一環として、当社グループとして初となる不動産売買専門の拠点を10月に設けるとともに、家主様向けの新サービス「ハウスコムスマートシステム」を7月に上市して継続的にサービス内容を追加してきました。更に、12月23日付の適時開示「株式会社宅都の株式の取得(子会社化)及び株式会社宅都ホールディングスとの業務提携に関するお知らせ」で公表したように、大阪を中心に不動産賃貸仲介店舗を23店舗保有する株式会社宅都の株式を2021年3月1日付(予定)で取得することを決定いたしました。なお、株式会社宅都を取得することで、当社直営店188店舗及び株式会社宅都直営店23店舗の合計211店舗の体制を当社グループとして構築できることになり、2019年4月26日に公表した中期経営計画の目標値である「2022年3月末の直営店舗数208店舗」を前倒しで実現できる見通しとなりました。システム投資の重要性の高まるDX時代においては投下資金を回収するための事業規模の確保が重要性を増すことが予想されますが、店舗網拡充の加速はその下支えになると考えております。
これらの結果、当社グループの経営成績は、営業収益8,328百万円(前年同期比7.5%減、675百万円減)、営業損失356百万円(前年同期比548百万円減)、経常損失336百万円(前年同期比533百万円減)、親会社株主に帰属する四半期純損失331百万円(前年同期比440百万円減)となりました。
セグメント毎の業績は、次のとおりです。なお、当社グループは前連結会計年度の有価証券報告書よりセグメント毎の業績を開示いたしました。前第3四半期連結累計期間ではセグメント業績は算定していないため、新たに同期間のセグメント業績を計算して前年対比として記載しております。また、セグメント区分による各事業の内容は(注1)(注2)に記載しております。
① 不動産関連事業(注1)
不動産関連事業は、営業収益は7,213百万円(前年同期比10.1%減)、セグメント利益は821百万円(前年同期比31.3%減)となりました。これらの業績は、新型コロナウイルス感染症拡大による社会経済情勢の影響を受けて不動産賃貸仲介件数が前年同期比4,809件減少の47,296件(前年同期比9.2%減)となったことにより、仲介手数料をはじめ周辺商品販売など営業収益全般が低調となったことが主たる要因であります。この間において広告宣伝費をはじめとした費用面の見直しや会議・研修等のオンライン化によるコスト低減効果があるものの、営業収益の減額を補うことはできず、利益においても減額となりました。なお、仲介件数の動向については、時期別の内訳として4月~6月の3か月間の仲介件数は14,182件(前年同期比19.0%減、3,321件減少)、7月~9月の3か月間の仲介件数は17,906件(前年同期比0.3%減、55件減少)、10月~12月の3か月間の仲介件数は15,208件(前年同期比8.6%減、1,433件減少)でした。緊急事態宣言に伴う影響を大きく受けた後、転居需要の回復が始まりながらも、10月~12月においては地域による動向差が顕著に表れ、好調な地域がある一方で、当社の事業展開の中心である東京圏及び中京圏を中心に地域市場全体の転居需要が低下した地域もあったこと等が業績伸長の足かせとなりました。
今後は、引っ越しシーズンである1月から3月の繁忙期での収入回復のために、感染防止策を継続しながら、「オンライン部屋探し」をはじめとした新しいニーズや様々なお客様層の需要を取り込むために、よりきめ細やかなサービスの提供に注力するとともに、将来の成長のための新規店舗開発、情報システム投資、新規商品の導入・販売強化、人材採用等を推し進めてまいります。
② 施工関連事業(注2)
施工関連事業は、営業収益は1,115百万円(前年同期比14.1%増)、セグメント利益は51百万円(前年同期比59.3%減)となりました。これらの業績は、ハウスコム株式会社内のリフォーム事業の営業収益が社会情勢の影響下で前期に比べ75百万円減少した701百万円(前年同期比9.7%減)となったこと、エスケイビル建材株式会社の業績(営業収益413百万円)が当第3四半期連結累計期間においては連結対象として取り込まれたことが反映されたものであります。
今後は、市場環境の回復のなかで受注機会の確実な獲得とともに、グループ内送客の強化、受注単価の高い工事の受託への取り組み、エスケイビル建材株式会社の経営資源を活用した事業拡大に注力する予定です。
(注1)「不動産関連事業」は、不動産仲介、広告・損害保険・各種サービス等に関する事業です。
(注2)「施工関連事業」はリフォーム、請負建築工事等であり、ハウスコム株式会社内のリフォーム事業及び100%子会社のエスケイビル建材株式会社の事業により構成されています。
当社グループの当第3四半期連結累計期間における経営成績は、以下のとおりです。(単位:千円)
2020年3月期
第3四半期
2021年3月期
第3四半期
増減額増減率
(%)
営業収益
不動産関連事業8,026,7337,213,372△813,360△10.1%
施工関連事業977,4081,115,242137,83414.1%
合計9,004,1418,328,614△675,526△7.5%
営業利益又は営業損失(△)
不動産関連事業1,194,910821,250△373,659△31.3%
施工関連事業126,21651,309△74,907△59.3%
調整額△1,128,866△1,229,083△100,216
合計192,260△356,523△548,784
経常利益又は経常損失(△)196,244△336,835△533,080
四半期純利益
又は四半期純損失(△)
109,203△331,377△440,581

② 財政状況の分析
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、8,446百万円(前連結会計年度末は9,802百万円)とな
り、前連結会計年度末と比べ1,356百万円減少しました。
(流動資産)
当第3四半期連結会計期間末における流動資産の残高は、4,577百万円(前連結会計年度末は6,717百万円)
となり、前連結会計年度末と比べ2,139百万円減少しました。これは現金及び預金が1,935百万円減少したこ
とが主たる要因であります。
(固定資産)
当第3四半期連結会計期間末における固定資産の残高は、3,868百万円(前連結会計年度末は3,085百万円)
となり、前連結会計年度末と比べ783百万円増加しました。これはソフトウエア等の無形固定資産が617百万
円増加したことが主たる要因であります。
(流動負債)
当第3四半期連結会計期間末における流動負債の残高は、1,874百万円(前連結会計年度末は2,655百万円)
となり、前連結会計年度末と比べ780百万円減少しました。これは税金の支払を行ったことにより未払法人税
等が409百万円減少したこと、賞与引当金が325百万円減少したことが主たる要因であります。
(固定負債)
当第3四半期連結会計期間末における固定負債の残高は、703百万円(前連結会計年度末は687百万円)とな
り、前連結会計年度末と比べ15百万円増加しました。これは退職給付に係る負債が24百万円増加したことが
主たる要因であります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産の残高は、5,869百万円(前連結会計年度末は6,459百万円)と
なり、前連結会計年度末と比べ590百万円減少しました。これは剰余金の配当を139百万円行ったこと、並び
に四半期純損失331百万円を計上したことが要因であります。
当社グループの当第3四半期連結会計期末における財政状態は、以下のとおりです。(単位:千円)
2020年3月末2020年12月末増減額
流動資産6,717,3914,577,745△2,139,645
有形固定資産443,612443,888275
無形固定資産575,4061,192,668617,262
投資その他の資産2,066,2262,232,284166,057
資産合計9,802,6378,446,587△1,356,049

2020年3月末2020年12月末増減額
流動負債2,655,5151,874,530△780,985
固定負債687,348703,05115,703
純資産6,459,7735,869,005△590,767

2020年3月末2020年12月末
自己資本比率65.6%69.1%

当社グループの財政状態は、これまでの事業活動の結果として資金と資本の蓄積が進み、借入金等の有利子負債がなく高い水準の自己資本比率(69.1%) であり、安全性の高い状況にあると認識しています。企業環境
と事業戦略により重視すべき基準が変わり得るため単独の指標による評価は行っておりませんが、現時点で
は、成長投資向け資金・株主還元用原資が確保されているとともに、不確実性に対応することのできる財務内
容だと評価しております。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動
該当事項はありません。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

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