有価証券報告書-第19期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/24 14:55
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は社会・経済活動の正常化に伴い、インバウンドの増加や賃上げ率の上昇などによる雇用・所得環境の改善が進み、緩やかな景気回復の動きがみられました。一方、円安による原材料価格の高騰、国際情勢の不安定化など、世界経済は依然として先行き不透明な状態が続いております。
このような環境の中で当社グループが運営する介護事業におきまして、2024年度は医療、介護、障がい福祉サービス等報酬の改定も同時に行われる、いわゆる「トリプル改定」の年となります。なお、介護保険制度改定では、①地域包括ケアシステムの深化・推進②自立支援・重度化防止に向けた対応③良質なサービスの効率的な提供に向けた働きやすい職場づくり④制度の安定性・持続可能性の確保、の4つの視点に基づいた内容が定められております。また、介護報酬の改定率についてはプラス1.59%、内訳としては介護職員の処遇改善分がプラス0.98%、介護職員以外の処遇改善分がプラス0.61%となりました。
今後の介護事業をとりまく状況として、65歳以上の高齢者数は2025年には約3,657万人、2042年には約3,878万人となることが予測されており、IT化による介護負担の軽減が期待されております。
しかし、デジタル化の進展だけでは人間性を低下させる可能性があるためテクノロジーを活用し、利用者様にとって最適なサービスを提供するためのデータ集積、業務の改善や効率化を進めることで職員の負担を軽減し、利用者様、職員にとってより良質な時間創出を図れる運営が必要となります。その上で、多様化する高齢者ニーズへの対応スキル向上、科学的根拠に基づいたデータ基点でのケアの最適化、利用者様の生活の質(QOL)向上、介護現場における働きやすい職場環境づくりの強化に取組んでおります。その為、当社グループが展開する介護事業におきましては、より専門性をもつ従業員を育成する社内認定資格制度において、あらたに利用者様の生活の質の向上を目的として、排泄ケアを中心とした多職種連携でのチームケアの実践に取組める人材育成を目的とした「排泄ケア専門士」、認知症ケアにおける基本的な知識や理念を理解し、多職種連携による効果的な認知症ケアの実践を目指す「認知症ケアリーダー」および介護ロボット等のテクノロジーを活用し、業務の改善や効率化を進めることで職員の負担を軽減し、利用者様、職員にとってより良質な時間創出を図れる人材育成を目的とした「ケアクリエイター」3種の認定資格を開始しております。
また、カラオケ事業および飲食事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響は収まったものの、コロナ前の生活習慣が元に戻ることはなく、完全な回復と言えるまでの状況には至っておりません。その他、原材料をはじめ光熱費や物流費、さらに人手不足に伴う人件費の増加など、さまざまなコストが上昇したことにより、想定よりも回復に遅れが見られております。
この結果、当連結会計年度の売上高は29,105,853千円(前年同期比0.9%増)、営業利益は208,513千円(同64.6%減)、経常利益は565,694千円(同52.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は法人税等調整額(益)1,651,084千円を計上したことにより2,051,278千円(同858.9%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
a. 介護事業
介護事業におきましては、介護付ホーム1カ所を開設しました。また、介護付ホーム1カ所および認知症対応型共同生活介護1カ所を事業譲受により開設しました。その他、住宅型有料老人ホーム1カ所、デイサービスセンターを1事業所、小規模多機能型居宅介護施設1事業所を閉鎖、放課後等デイサービス2事業所を近隣事業所と統合、2事業所を移転しており、当連結会計年度末時点での営業拠点は118カ所197事業所となりました。
なお、当連結会計年度での既存施設の平均入居率は93.1%(前年同期既存平均入居率91.5%)と安定的に推移しました。
それらの結果、売上高は23,718,502千円(前年同期比3.9%増)、セグメント利益は1,704,857千円(同7.5%増)となりました。
b. カラオケ事業
カラオケ事業におきましては、円安が進行し、原材料費、光熱費の高騰に伴う消費者の節約志向が高まり、不採算店舗については退店等を進め、固定費の削減に努めたものの、深夜帯や二次会需要の低迷により、店舗運営に厳しい状況となっております。
それらの結果、売上高は4,390,007千円(前年同期比11.1%減)、セグメント損失は311,028千円(前年同期はセグメント損失324,471千円)となりました。
なお、当連結会計年度において新規開店は行っておらず退店を9店舗行ったことから、当連結会計年度末時点での店舗数は67店舗(前年同期76店舗)となりました。
c.飲食事業
飲食事業におきましては、カラオケ事業と同様に、厳しい環境下でありましたが、業務の効率化やコスト削減に取組、収支の改善を図りました。この結果、売上高は646,524千円(前年同期比1.8%減)、セグメント利益は23,085千円(同26.5%増)となりました。
なお、当連結会計年度において新規開店及び退店は行っておらず、当連結会計年度末時点での店舗数は10店舗となりました。
d.不動産事業
不動産事業におきましては、販売用不動産の売買及び賃貸不動産の仲介業務等を中心に行っております。賃貸用不動産及び収益不動産が、堅調に収益を確保することができており、今後も当該事業においては情報収集の強化と積極的な展開を検討して参ります。
この結果、売上高は279,514千円(前年同期比20.2%減)、セグメント利益は97,907千円(同23.9%減)となりました。
e.その他
その他におきましては、特定技能外国人材の支援業務の委託を受けることができる登録支援機関として、外部への特定技能外国人材の紹介および登録支援機関として支援業務に注力しております。
また、グループ内の特定技能外国人材の支援業務についても内製化することでコスト削減に取組んでおります。
この結果、売上高は71,304千円(前年同期比11.6%増)、セグメント利益は53,196千円(同39.7%増)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べ62,555千円減少し、31,060,604千円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末より739,992千円増加し、15,736,778千円となりました。主な要因は、現金及び預金が858,421千円、売掛金が55,823千円増加し、有価証券が200,000千円減少したこと等によるものです。
固定資産は、前連結会計年度末より802,547千円減少し、15,323,826千円となりました。主な要因は、建物及び構築物が2,035,678千円、土地が426,207千円減少し、繰延税金資産が1,266,074千円、その他(投資その他の資産)が292,632千円増加したこと等によるものです。
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末と比べ1,937,549千円減少し、16,818,401千円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末より1,146,566千円減少し、8,116,903千円となりました。主な要因は、短期借入金が443,000千円、未払法人税等が509,682千円、その他(流動負債)が179,435千円減少したこと等によるものです。
固定負債は前連結会計年度末より790,982千円減少し、8,701,498千円となりました。主な要因は、長期借入金が327,718千円、繰延税金負債が386,229千円減少したこと等によるものです。
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末より1,874,993千円増加し、14,242,203千円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加と配当金の支払による減少により利益剰余金が1,856,790千円増加したこと等によるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて890,562千円増加し、10,984,263千円となりました。
各キャッシュ・フローの状況については下記のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、254,625千円(前年同期は1,986,306千円の収入)となりました。収入の主な内訳は税金等調整前当期純利益が685,467千円、減価償却費の計上が570,174千円、減損損失の計上が306,333千円であり、支出の主な内訳は固定資産売却益の計上が440,979千円、法人税等の支払額が920,100千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、1,738,941千円(前年同期は708,820千円の支出)となりました。収入の主な内訳は有形固定資産の売却による収入が3,190,517千円、投資有価証券の償還による収入が700,000千円、定期預金の払戻による収入が650,025千円であり、支出の主な内訳は有形固定資産の取得による支出が1,049,163千円、投資有価証券の取得による支出が633,158千円、定期預金の預入による支出が622,233千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,103,511千円(前年同期は255,610千円の支出)となりました。支出の主な内訳は短期借入金の減少額が443,000千円、長期借入金の返済による支出が5,946,408千円であり、収入の主な内訳は、長期借入れによる収入が5,522,000千円であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
該当事項はありません。
b. 受注実績
該当事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高
(千円)
前年同期比(%)
介護事業23,718,5023.9
カラオケ事業4,390,007△11.1
飲食事業646,524△1.8
不動産事業279,514△20.2
その他71,30411.6
合計29,105,8530.9

(注)1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 当連結会計年度のその他は、介護事業・カラオケ事業・飲食事業・不動産事業以外の合計であり、株式会社ウチヤマホールディングスの有料職業紹介事業、特定技能外国人材等への支援業務及び合弁会社PT. Sawayaka Fujindo Indonesiaの職業訓練事業等が該当します。
3 前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
福岡県国民健康保険団体連合会4,883,77716.94,831,00716.6

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等は、以下のとおりであります。
a.経営成績の分析
(売上高)
売上高につきましては、29,105,853千円(前年同期比0.9%増)となりました。介護事業におきましては、前期開設した施設の入居者が増加したこと、また当期において介護付きホームを1カ所の新規施設開設等を行ったことにより、売上高は順調に推移いたしました。カラオケ事業及び飲食事業におきましては、物価高騰による個人の消費動向の変化や不採算店舗の退店等により、前年同期の売上高を下回る結果となりました。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識並びに分析・検討内容は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(売上総利益)
売上総利益につきましては、原材料、光熱費等様々なコストの上昇による厳しい環境が続いており、1,792,462千円(前年同期比14.7%減)となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費につきましては、業務効率化により、継続的にコスト削減に努めましたが、1,583,948千円(前年同期比4.7%増)となりました。主な内容は人件費及び租税公課となります。この結果、営業利益は、208,513千円(前年同期比64.6%減)となりました。
(経常利益)
営業外収益につきましては、補助金収入が減少したことにより、570,186千円(前年同期比20.9%減)となりました。営業外費用につきましては、支払利息及び災害損失が増加したことにより、213,005千円(前年同期比76.5%増)となりました。この結果、経常利益は、565,694千円(前年同期比52.4%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益につきましては、介護施設4施設及び不動産テナントビル1棟を売却したことによる固定資産売却益を計上し、440,979千円(前年同期比129.4%増)となりました。特別損失につきましては、介護事業、カラオケ事業及び飲食事業等において減損損失を計上したことから、321,206千円(前年同期比42.7%減)となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、法人税等調整額(益)1,651,084千円を計上したことにより2,051,278千円(同858.9%増)となりました。
b.財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期
自己資本比率(%)46.042.140.839.745.8
時価ベースの自己資本比率(%)25.520.617.423.019.3
キャッシュ・フロー対有利子
負債比率(年)
-7.81,878.46.950.0
インタレスト・カバレッジ・
レシオ(倍)
-28.50.133.02.2

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利息の支払額
(注) 1 いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
2 キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを利用しています。
3 株式時価総額は、期末株価×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
4 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。
5 2021年3月期の営業キャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率並びにインタレスト・カバレッジ・レシオは算定しておりません。
b.資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当連結会計年度におきましては、1,306,854千円の設備投資を行い、その主なものは、介護事業における介護施設及び不動産事業の賃貸マンションの取得によるものです。これらの設備投資においては、借入金及び自己資金等で賄っております。また、資金の流動性については、当連結会計年度における流動比率は、193.9%となっており、今後、十分な流動性を確保するために、比率を高めてまいります。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成の状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2025年5月20日に公表した「中期経営計画」(2026年3月期~2028年3月期の3ヵ年)において「成長戦略」及び「持続可能な成長への基盤作り」をこれからのテーマの中心におき、既存事業の充実に加えて、介護事業を中心としたM&Aや、新規事業の開発などを積極的に検討し、将来の企業の成長に向けての体制強化に取組、また、積極的な外国人材の採用及び廃棄物の削減等に注力し、中期経営計画の実現を進めてまいります。財務目標としては、2028年3月期においてROEは2.4%以上を確保できるよう努めてまいります。

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