有価証券報告書-第14期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当及び連子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、企業収益が堅調に推移するとともに、良好な雇用・所得環境を背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、世界経済の不透明感は続いており、我が国の景気を下押しするリスクは依然として含んでおります。
このような状況のもと、当社グループは、「日本の成婚の3%をIBJが創出する」中期経営計画実現に向けて、新たに柴田理恵氏をアンバサダーに起用するなど、婚活事業の更なる認知度を高めるとともに、真剣な婚活ユーザーをターゲットとした、創業38年を迎える結婚相談所サンマリエのブランド力を持つサンマリエ社を新たに連結子会社にすることにより、会員基盤の拡大と婚活会員数の増加に努めております。また、韓国語教室の運営と人材紹介を事業とするK Village Tokyo社を連結子会社とすることにより、国際交流の場を提供し、国際結婚への足がかりにするとともに、旅行、保険、住宅ローンに加え、外国人材の就労支援など、婚活から広がる周辺領域をワンストップでサポートするなど、ライフデザイン事業の拡充強化を図っております。また、従来より非連結子会社であったIBJファイナンシャルアドバイザリー株式会社は、シニア分野のヘルスケア事業に着手し、連結子会社とすることで、新たな領域での売上獲得を目指しております。
この結果、当連結会計年度の売上高は15,282,312千円(前年同期比29.3%増)、営業利益は2,339,437千円(同58.4%増)、経常利益は2,346,247千円(同59.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,523,149千円(同44.9%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、株式会社サンマリエ、株式会社K Village Tokyoが新規連結子会社になったこと、また、IBJファイナンシャルアドバイザリー株式会社が非連結子会社から連結子会社となったこと、また、事業の業績の明確化の観点から報告セグメントの区分を変更しております。
以下の前年同期比較につきましては、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等) セグメント情報 」の「1.報告セグメントの概要」をご参照ください。
<婚活事業>当セグメントは、営業本部(コーポレート事業より名称変更)、加盟店本部(連盟事業より名称変更)、FC事業、コミュニティ事業、イベント事業、ラウンジ事業より構成されております。
当連結会計年度は、
・営業本部において、柴田理恵氏をアンバサダーに起用し、知名度を上げると共に、結婚相談事業者等の新規開業支援の強化により、加盟相談所数が増加したこと、
・加盟店本部において、IBJシステム(お見合い管理システム)の機能を増強し、AIを利用したマッチングなどサービス提供のバリエーションを増やしたことや、加盟店集客支援ツールのリニューアルを行い、有料プランの追加利用の増加を図ったこと、
・イベント事業において、アプリのダウンロードを促進し、それに伴って申し込みが増加したこと、また、パーティーのサービスの質の向上を図り、満席率が向上したことや、ゴールデンウィークの大型化により参加者が増加したこと、
・ラウンジ事業において、男性会員比率の増加など、定員制ラウンジのクオリティ強化を図り、お見合い件数と成婚数の増加に継続的に取り組んだこと、
・株式会社Diverseや、株式会社サンマリエが新たに婚活事業に加わったこと、
などの理由により、セグメント売上高は10,415,428千円(前年同期比38.4%増)、セグメント利益は3,445,967千円(同33.8%増)となりました。
<ライフデザイン事業>当セグメントは、ウェディング事業、旅行事業、外国語教室の運営事業、シニア部門におけるヘルスケア事業より構成されております。
当連結会計年度は、
・ウェディング事業において、パンフレット制作の受注が増加したこと、また、雑誌のリニューアルに伴う新規の広告掲載数の増加や、それに伴う式場への送客が増加したこと、
・旅行事業において、ゴールデンウィークの大型化により海外旅行客が増加したこと、
・株式会社K Village TokyoとIBJファイナンシャルアドバイザリー株式会社が新たにライフデザイン事業に加わったこと、
などの理由により、セグメント売上高は4,866,884千円(前年同期比13.3%増)、セグメント利益は106,109千円(前年同期比110.8%増)となりました
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ525,965千円増加(前年同期比13.6%増)し、当連結会計年度末には4,385,400千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,460,517千円(同98.3%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が2,342,372千円、減価償却費が224,576千円、のれん償却額が220,138千円、法人税等の支払い額又は還付額555,571千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2,882,617千円(同444.8%増)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出382,908千円、投資有価証券の取得による支出1,117,999千円、貸付による支出1,105,900千円、関係会社株式の取得による支出160,000千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は935,826千円(前連結会計年度は459,784千円の使用)となりました。これは主に、短期借入による収入385,000千円、長期借入による収入1,400,000千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入165,646千円がありましたが、短期借入金の返済による支出270,000千円、長期借入金の返済による支出495,360千円、配当金の支払額353,421千円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
該当事項はありません。
ロ.受注状況
該当事項はありません。
ハ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表の作成に当たりましては、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える経営者の判断に基づく見積りや判断が必要となります。この判断及び見積りに関しては過去の実績や状況を勘案し合理的に行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これら見積りと異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、両セグメントともに好調に推移しました。
各セグメントにおける事業部別の売上高及びセグメントEBITDAは以下の通りです。
(単位:百万円)
(婚活事業の概況)
・パーティー事業において、ポータルサイトの掲載に頼らず、自社サイトでの集客の強化を図り、費用の節減に努めるとともに、ゴールデンウイークの大型化などにより集客が増加し、過去最高の動員数となりました。
・開業支援事業において、結婚相談事業者の新規加盟を強化し、地銀や法人など新たな営業開拓を行い、加盟開業件数が月間50社ベースを実現しました。このことにより、加盟店数が2,000社を突破し、2,310社となりました。
・加盟店事業において、直営店のカウンセラーのノウハウ向上や、会員の交際管理を厳密におこなうことで、「ほったらかし会員」をなくし、会員活動を活性化させることにより、成婚創出数がアップしました。
これら各サービスのクオリティ向上と、各事業部連携を強化した事で、月間成婚者数が1,408名となり、過去最高となるとともに、2019年に目標としていた成婚組数8,000を達成し、8,286組(16,572名)となりました。また、日本の年間成婚組数に占める割合の1.42%を実現しました。
(ライフデザイン事業の概況)
・ウエディング事業における、サイトのリニューアルによる公告販売の強化や式場への送客数の向上を図りました。
・旅行事業における、個人向け海外パッケージツアー等の積極的な営業活動を行いました。
・ライフデザイン事業全体で公告に頼りすぎない戦略で広告宣伝費の削減に努めました。
これら婚活分野以外の事業における取込みと、IBJグループ会社間での送客強化や、相互シナジーにより各事業の成約件数が増加しました。
今後も、これらの事を継続し、日本最大級の婚活会員基盤を活かした総合ライフデザインカンパニーとして着実に収益力の強化を図ってまいります。
イ.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べて3,463,369千円増加し、15,282,312千円(前年同期比29.3%増)となりました。これは主に、婚活イベント参加者の増加、弊社サービスを利用する結婚相談所事業者の加盟の増加、会員数や成婚者数が増加したことなどによるものです。
各報告セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、婚活事業が68.2%、ライフデザイン事業が31.8%となりました。
(売上総利益)
当連結会計年年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べ3,604,231千円増加し、11,239,284千円(同47.2%増)となりました。売上総利益率は、サービスの業務効率化が進んだことや、原価率の低い事業の売上高比率が増加したことにより、前連結会計年度に比べて8.8%増加し、73.4%となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は人件費や地代家賃、広告宣伝費の増加により、前連結会計年度に比べて2,736,558千円増加し、8,872,054千円(同44.6%増)となりました。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べて862,701千円増加し、営業利益は2,339,437千円(同58.4%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べて31,440千円増加し、34,749千円(同949.9%増)となりました。
営業外費用は、前連結会計年度に比べて16,744千円増加し、27,939千円(同149.6%増)となりました。
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度に比べて877,397千円増加し、2,346,247千円(同59.7%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別損失は、前連結会計年度に比べて26,058千円減少し、8,504千円(同75.4%減)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて472,337千円増加し、1,523,149(同44.9%増)となりました。
ロ.財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度における流動資産は5,762,956千円となり、前連結会計年度末に比べ734,545千円増加いたしました。これは、主に現金及び預金が525,965千円、売掛金が140,798千円、前払費用が58,775千円増加したことによるものであります。固定資産は5,525,954千円となり、前連結会計年度末に比べ2,995,313千円増加いたしました。これは主に、のれんが417,189千円、投資有価証券が1,122,382千円、長期貸付金が1,108,017千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は11,288,911千円となり、前連結会計年度末に比べ3,729,858千円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度における流動負債は3,966,197千円となり、前連結会計年度末に比べ1,194,697千円増加いたしました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が237,000千円、未払費用が114,246千円、短期借入金が165,000千円、未払法人税等が330,374千円、未払消費税128,901千円増加したことによるものであります。固定負債は1,958,942千円となり、前連結会計年度末に比べ727,686千円増加いたしました。これは主に長期借入金が667,640千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は5,925,140千円となり、前連結会計年度末に比べ1,922,384千円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度における純資産は5,363,771千円となり、前連結会計年度末に比べ1,807,474千円増加いたしました。これは主に資本金が83,389千円、資本剰余金が160,789千円、非支配株主持分が397,762千円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益が1,523,149千円、配当金の支払が354,292千円発生したことによるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
ハ.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
ニ.資本の財源及び資金の流動性について
当社グループのは、運転資金需要の内主なものは、航空券の購入費用のほか、人件費、広告宣伝費等の販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&A等によるものであります。
当社グループは、事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持ならびに健全な財政状態を常にめざし、安定的な営業キャッシュ・フローの創出を最優先事項と考えております。
手元流動性につきましては、通常運転資金の3か月分を目安として確保することとしており、当連結会計年度末の現預金残高は4,358,874千円であり、十分に確保している状況であることから、健全な財務状況と認識しております。
また、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資やM&A、長運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における長期借入金(1年内返済予定の長期借入金含む)残高は2,302,220千円であります。また、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計765,000千円のコミットメントライン契約を締結しております。(借入実行残高425,000千円、借入未実行残高340,000千円)。
ホ.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況について
当社グループは、成婚者組数、売上高、営業利益を重要な経営指標とし、経営目標としては、2022年度には、日本の成婚の3%をIBJが創出、売上高300億円、営業利益50億円を目指してまいります。
中期経営計画(2018年1月~2022年12月)の2年目である2019年度の達成・進捗状況及び2020年度の計画は以下の通りです。
へ.経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループ経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針の立案及びその実施に努めており、流動的な市場環境においても継続的に利益を確保するために、工夫と創造や、変革と挑戦に取り組む姿勢を全社的に持ち、顧客満足度及び社会貢献度の高いサービスを提供し続けることが重要と認識しております。
取り組むべき課題については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当及び連子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、企業収益が堅調に推移するとともに、良好な雇用・所得環境を背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、世界経済の不透明感は続いており、我が国の景気を下押しするリスクは依然として含んでおります。
このような状況のもと、当社グループは、「日本の成婚の3%をIBJが創出する」中期経営計画実現に向けて、新たに柴田理恵氏をアンバサダーに起用するなど、婚活事業の更なる認知度を高めるとともに、真剣な婚活ユーザーをターゲットとした、創業38年を迎える結婚相談所サンマリエのブランド力を持つサンマリエ社を新たに連結子会社にすることにより、会員基盤の拡大と婚活会員数の増加に努めております。また、韓国語教室の運営と人材紹介を事業とするK Village Tokyo社を連結子会社とすることにより、国際交流の場を提供し、国際結婚への足がかりにするとともに、旅行、保険、住宅ローンに加え、外国人材の就労支援など、婚活から広がる周辺領域をワンストップでサポートするなど、ライフデザイン事業の拡充強化を図っております。また、従来より非連結子会社であったIBJファイナンシャルアドバイザリー株式会社は、シニア分野のヘルスケア事業に着手し、連結子会社とすることで、新たな領域での売上獲得を目指しております。
この結果、当連結会計年度の売上高は15,282,312千円(前年同期比29.3%増)、営業利益は2,339,437千円(同58.4%増)、経常利益は2,346,247千円(同59.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,523,149千円(同44.9%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、株式会社サンマリエ、株式会社K Village Tokyoが新規連結子会社になったこと、また、IBJファイナンシャルアドバイザリー株式会社が非連結子会社から連結子会社となったこと、また、事業の業績の明確化の観点から報告セグメントの区分を変更しております。
以下の前年同期比較につきましては、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等) セグメント情報 」の「1.報告セグメントの概要」をご参照ください。
<婚活事業>当セグメントは、営業本部(コーポレート事業より名称変更)、加盟店本部(連盟事業より名称変更)、FC事業、コミュニティ事業、イベント事業、ラウンジ事業より構成されております。
当連結会計年度は、
・営業本部において、柴田理恵氏をアンバサダーに起用し、知名度を上げると共に、結婚相談事業者等の新規開業支援の強化により、加盟相談所数が増加したこと、
・加盟店本部において、IBJシステム(お見合い管理システム)の機能を増強し、AIを利用したマッチングなどサービス提供のバリエーションを増やしたことや、加盟店集客支援ツールのリニューアルを行い、有料プランの追加利用の増加を図ったこと、
・イベント事業において、アプリのダウンロードを促進し、それに伴って申し込みが増加したこと、また、パーティーのサービスの質の向上を図り、満席率が向上したことや、ゴールデンウィークの大型化により参加者が増加したこと、
・ラウンジ事業において、男性会員比率の増加など、定員制ラウンジのクオリティ強化を図り、お見合い件数と成婚数の増加に継続的に取り組んだこと、
・株式会社Diverseや、株式会社サンマリエが新たに婚活事業に加わったこと、
などの理由により、セグメント売上高は10,415,428千円(前年同期比38.4%増)、セグメント利益は3,445,967千円(同33.8%増)となりました。
<ライフデザイン事業>当セグメントは、ウェディング事業、旅行事業、外国語教室の運営事業、シニア部門におけるヘルスケア事業より構成されております。
当連結会計年度は、
・ウェディング事業において、パンフレット制作の受注が増加したこと、また、雑誌のリニューアルに伴う新規の広告掲載数の増加や、それに伴う式場への送客が増加したこと、
・旅行事業において、ゴールデンウィークの大型化により海外旅行客が増加したこと、
・株式会社K Village TokyoとIBJファイナンシャルアドバイザリー株式会社が新たにライフデザイン事業に加わったこと、
などの理由により、セグメント売上高は4,866,884千円(前年同期比13.3%増)、セグメント利益は106,109千円(前年同期比110.8%増)となりました
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ525,965千円増加(前年同期比13.6%増)し、当連結会計年度末には4,385,400千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,460,517千円(同98.3%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が2,342,372千円、減価償却費が224,576千円、のれん償却額が220,138千円、法人税等の支払い額又は還付額555,571千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2,882,617千円(同444.8%増)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出382,908千円、投資有価証券の取得による支出1,117,999千円、貸付による支出1,105,900千円、関係会社株式の取得による支出160,000千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は935,826千円(前連結会計年度は459,784千円の使用)となりました。これは主に、短期借入による収入385,000千円、長期借入による収入1,400,000千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入165,646千円がありましたが、短期借入金の返済による支出270,000千円、長期借入金の返済による支出495,360千円、配当金の支払額353,421千円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
該当事項はありません。
ロ.受注状況
該当事項はありません。
ハ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | |
販売高 (千円) | 前年同期比(%) | |
婚活事業 | 10,415,428 | 138.4 |
ライフデザイン事業 | 4,866,884 | 113.3 |
合計 | 15,282,312 | 129.3 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表の作成に当たりましては、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える経営者の判断に基づく見積りや判断が必要となります。この判断及び見積りに関しては過去の実績や状況を勘案し合理的に行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これら見積りと異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、両セグメントともに好調に推移しました。
各セグメントにおける事業部別の売上高及びセグメントEBITDAは以下の通りです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 増減率(%) | |
売上(合計) | 11,818 | 15,282 | +3,463 | +29.3 |
婚活事業 | 7,524 | 10,415 | +2,890 | +38.4 |
開業支援事業(営業本部) | 686 | 997 | +310 | +45.3 |
加盟店事業(加盟店本部) | 620 | 758 | +137 | +22.3 |
FC事業 | 325 | 162 | △163 | △50.2 |
アプリ事業(コミュニティ事業) | 1,962 | 2,999 | +1,036 | +52.9 |
パーティー事業(イベント事業) | 1,962 | 2,150 | +187 | +9.6 |
直営店事業(ラウンジ事業) | 1,966 | 3,347 | +1,381 | +70.2 |
ライフデザイン事業 | 4,294 | 4,866 | +572 | +13.3 |
ライフデザイン事業 | 4,294 | 4,866 | +572 | +13.3 |
セグメントEBITDA(合計) | 1,656 | 2,543 | +887 | +53.6 |
婚活事業 | 2,748 | 3,635 | +887 | +32.3 |
開業支援事業(営業本部) | 483 | 726 | +242 | +50.3 |
加盟店事業(加盟店本部) | 399 | 451 | +51 | +13.0 |
FC事業 | 48 | 57 | +8 | +18.8 |
アプリ事業(コミュニティ事業) | 419 | 487 | +68 | +16.2 |
パーティー事業(イベント事業) | 479 | 724 | +244 | +51.1 |
直営店事業(ラウンジ事業) | 917 | 1,189 | +272 | +29.7 |
ライフデザイン事業 | 57 | 120 | +63 | +110.5 |
ライフデザイン事業 | 57 | 120 | +63 | +110.5 |
全社/消去 | △1,148 | △1,212 | △63 | - |
(婚活事業の概況)
・パーティー事業において、ポータルサイトの掲載に頼らず、自社サイトでの集客の強化を図り、費用の節減に努めるとともに、ゴールデンウイークの大型化などにより集客が増加し、過去最高の動員数となりました。
・開業支援事業において、結婚相談事業者の新規加盟を強化し、地銀や法人など新たな営業開拓を行い、加盟開業件数が月間50社ベースを実現しました。このことにより、加盟店数が2,000社を突破し、2,310社となりました。
・加盟店事業において、直営店のカウンセラーのノウハウ向上や、会員の交際管理を厳密におこなうことで、「ほったらかし会員」をなくし、会員活動を活性化させることにより、成婚創出数がアップしました。
これら各サービスのクオリティ向上と、各事業部連携を強化した事で、月間成婚者数が1,408名となり、過去最高となるとともに、2019年に目標としていた成婚組数8,000を達成し、8,286組(16,572名)となりました。また、日本の年間成婚組数に占める割合の1.42%を実現しました。
(ライフデザイン事業の概況)
・ウエディング事業における、サイトのリニューアルによる公告販売の強化や式場への送客数の向上を図りました。
・旅行事業における、個人向け海外パッケージツアー等の積極的な営業活動を行いました。
・ライフデザイン事業全体で公告に頼りすぎない戦略で広告宣伝費の削減に努めました。
これら婚活分野以外の事業における取込みと、IBJグループ会社間での送客強化や、相互シナジーにより各事業の成約件数が増加しました。
今後も、これらの事を継続し、日本最大級の婚活会員基盤を活かした総合ライフデザインカンパニーとして着実に収益力の強化を図ってまいります。
イ.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べて3,463,369千円増加し、15,282,312千円(前年同期比29.3%増)となりました。これは主に、婚活イベント参加者の増加、弊社サービスを利用する結婚相談所事業者の加盟の増加、会員数や成婚者数が増加したことなどによるものです。
各報告セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、婚活事業が68.2%、ライフデザイン事業が31.8%となりました。
(売上総利益)
当連結会計年年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べ3,604,231千円増加し、11,239,284千円(同47.2%増)となりました。売上総利益率は、サービスの業務効率化が進んだことや、原価率の低い事業の売上高比率が増加したことにより、前連結会計年度に比べて8.8%増加し、73.4%となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は人件費や地代家賃、広告宣伝費の増加により、前連結会計年度に比べて2,736,558千円増加し、8,872,054千円(同44.6%増)となりました。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べて862,701千円増加し、営業利益は2,339,437千円(同58.4%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べて31,440千円増加し、34,749千円(同949.9%増)となりました。
営業外費用は、前連結会計年度に比べて16,744千円増加し、27,939千円(同149.6%増)となりました。
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度に比べて877,397千円増加し、2,346,247千円(同59.7%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別損失は、前連結会計年度に比べて26,058千円減少し、8,504千円(同75.4%減)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて472,337千円増加し、1,523,149(同44.9%増)となりました。
ロ.財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度における流動資産は5,762,956千円となり、前連結会計年度末に比べ734,545千円増加いたしました。これは、主に現金及び預金が525,965千円、売掛金が140,798千円、前払費用が58,775千円増加したことによるものであります。固定資産は5,525,954千円となり、前連結会計年度末に比べ2,995,313千円増加いたしました。これは主に、のれんが417,189千円、投資有価証券が1,122,382千円、長期貸付金が1,108,017千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は11,288,911千円となり、前連結会計年度末に比べ3,729,858千円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度における流動負債は3,966,197千円となり、前連結会計年度末に比べ1,194,697千円増加いたしました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が237,000千円、未払費用が114,246千円、短期借入金が165,000千円、未払法人税等が330,374千円、未払消費税128,901千円増加したことによるものであります。固定負債は1,958,942千円となり、前連結会計年度末に比べ727,686千円増加いたしました。これは主に長期借入金が667,640千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は5,925,140千円となり、前連結会計年度末に比べ1,922,384千円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度における純資産は5,363,771千円となり、前連結会計年度末に比べ1,807,474千円増加いたしました。これは主に資本金が83,389千円、資本剰余金が160,789千円、非支配株主持分が397,762千円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益が1,523,149千円、配当金の支払が354,292千円発生したことによるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
ハ.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
ニ.資本の財源及び資金の流動性について
当社グループのは、運転資金需要の内主なものは、航空券の購入費用のほか、人件費、広告宣伝費等の販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&A等によるものであります。
当社グループは、事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持ならびに健全な財政状態を常にめざし、安定的な営業キャッシュ・フローの創出を最優先事項と考えております。
手元流動性につきましては、通常運転資金の3か月分を目安として確保することとしており、当連結会計年度末の現預金残高は4,358,874千円であり、十分に確保している状況であることから、健全な財務状況と認識しております。
また、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資やM&A、長運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における長期借入金(1年内返済予定の長期借入金含む)残高は2,302,220千円であります。また、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計765,000千円のコミットメントライン契約を締結しております。(借入実行残高425,000千円、借入未実行残高340,000千円)。
ホ.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況について
当社グループは、成婚者組数、売上高、営業利益を重要な経営指標とし、経営目標としては、2022年度には、日本の成婚の3%をIBJが創出、売上高300億円、営業利益50億円を目指してまいります。
中期経営計画(2018年1月~2022年12月)の2年目である2019年度の達成・進捗状況及び2020年度の計画は以下の通りです。
指標 | 2019年度(計画) | 2019年年度(実績) | 2019年度計画比 | 2020年度(計画) | |
売上高 | 15,055百万円 | 15,282百万円 | 227百万円 | ( 1.5%増) | 16,945百万円 |
営業利益 | 1,800百万円 | 2,339百万円 | 539百万円 | (29.9%増) | 2,818百万円 |
成婚組数 | 8,000組 | 8,286組 | 286組増 | ( 3.6%増) | 12,000組 |
へ.経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループ経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針の立案及びその実施に努めており、流動的な市場環境においても継続的に利益を確保するために、工夫と創造や、変革と挑戦に取り組む姿勢を全社的に持ち、顧客満足度及び社会貢献度の高いサービスを提供し続けることが重要と認識しております。
取り組むべき課題については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。