有価証券報告書-第46期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)

【提出】
2019/03/29 14:16
【資料】
PDFをみる
【項目】
71項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善による消費の持ち直し、企業収益の向上による底堅い設備投資などを背景に、緩やかな回復基調で推移しました。しかし一方では、米国発の保護貿易主義の顕在化による貿易摩擦、各国の政治問題、地政学的リスクもあることから、先行き予断を許さない状況が続いております。
当社の事業に係る医療分野では、国は、団塊の世代が75歳以上になる2025年に向け、安全・安心で質の高い医療が受けられる体制構築のための施策の推進、医療費抑制のための様々な医療制度改革に取り組んでいます。また、各都道府県においても、3月までに「地域医療構想」がまとめられ、都道府県主導の医療政策への取り組みも始まりました。個々の医療機関には、「地域医療構想」に対応した病床機能の再編等経営改善に向けた取り組みが求められており、国の政策、都道府県の医療構想を背景に、ICT化をベースとした医療情報の共有化、利活用への参画が期待されています。一方、改正医療法が4月から施行され、「地域医療連携推進法人」の設立によるグループ化の促進が図られ、情報の共有化、医療機材の共同調達の動きがでてまいりました。さらに6月には、「未来投資戦略2017」が閣議決定され、健康寿命の延伸というテーマのもと、具体的な施策として、「データ利活用基盤の構築」、「遠隔診療・AI等のICTを活用した医療」という「新しい健康・医療・介護システム」の確立が求められています。これらの動向を背景に、医療情報システム業界では、クラウド化の推進、AIの活用とともに、「地域包括ケアシステム」の構築に対応した医療と介護の連携が進められつつあります。
このような状況の下、当社では、Web型電子カルテシステムを中心に、同システムの導入率の低い中小規模病院への拡販を従来どおり展開するとともに、一方では、地域医療の中核を担う有力病院グループ、全国に展開している公的あるいは民間病院グループなどへのクラウド型システム導入のアプローチも進めてまいりました。また、開発・技術部門では、システム機能の充実と信頼性の確保という方針を基に、自社で行うシステムの機能強化、レベルアップとともに、AIの活用、介護、その他医療サービス関連分野での他社との連携の可能性を探り、さらには、顧客医療機関に対するサポート体制の強化、顧客満足度の向上に努めてまいりました。
以上の結果、当事業年度の業績は、リプレース件数の拡大等により、売上高は3,321,432千円(前期比0.9%増)
となりました。一方、製造原価の低減に努め、売上原価が2,326,412千円(前期比2.7%減)と減少し、売上総利益が前期比10.4%増加した結果、営業利益は252,469千円(前期比56.1%増)と大きく増加しました。さらには、営業外収支のプラスも加わり、経常利益276,245千円(前期比48.0%増)、当期純利益175,150千円(前期比96.3%増)となり、これらは2013年の株式上場以降最高の利益水準になりました。
また、当事業年度の受注状況につきましては、受注高2,601,102千円(前期比28.4%増)、受注残高1,298,402千円(前期比44.8%増)となりました。
なお、全体としての財政状態につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.財政状態の分析」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動による資金増加の額が投資活動による資金減少の額、財務活動による資金減少の額を上回り、前事業年度末より536,888千円増加し、1,402,087千円となりました。
なお、当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動により増加した資金は、628,214千円となりました。この資金の増加は、売上債権の減少324,593千円、税引前当期純利益の計上266,245千円などによるものであります。なお、前事業年度と比較しますと、売上債権が増加から減少に転じ640,429千円増加したことにより、613,452千円増えております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動により減少した資金は、23,160千円となりました。この資金の減少は、主に定期預金の預入による支出756,857千円が、定期預金の払戻による収入696,714千円を上回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動により減少した資金は、68,165千円となりました。この資金の減少は、配当金の支払39,828千円、長期借入金の収入400,000千円と返済による支出427,540千円の差額によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
(1) 生産実績
当事業年度の生産実績を示すと、次のとおりであります。
事業部門当事業年度
(自 2018年 1月 1日
至 2018年12月31日)
システム事業生産高 (千円)前年同期比 (%)
2,328,676103.9

(注) 1.金額は当期総製造費用によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注実績
当事業年度の受注実績を種類別に示すと、次のとおりであります。
種類別当事業年度
(自 2018年 1月 1日
至 2018年12月31日)
受注高
(千円)
前年同期比
(%)
受注残高
(千円)
前年同期比
(%)
システムソフトウェア1,738,440129.7939,487141.5
ハードウェア862,661125.8358,914154.3
合計2,601,102128.41,298,402144.8

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 販売実績
当事業年度の販売実績を種類別に示すと、次のとおりであります。
種類別当事業年度
(自 2018年 1月 1日
至 2018年12月31日)
販売高 (千円)前年同期比 (%)
システムソフトウェア1,462,79795.5
ハードウェア736,293114.5
保守サービス等1,122,341100.3
合計3,321,432100.9

(注) 1.当事業年度の保守サービス等には、損益計算書上の売上高区分の「商品売上高」35,503千円が含まれております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たっては、会計方針の選択・適用、資産・負債、収益・費用の金額など開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、本書「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 」に記載しておりますので、あわせてご参照ください。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産)
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ、流動資産が292,273千円増加、固定資産が83,197千円減少した結果、209,075千円増加し、4,694,426千円となりました。流動資産の主な増加は、現金及び預金が597,031千円増加したことであり、売掛金の減少319,631千円等を上回ったことによるものです。一方、固定資産の主な減少は、無形固定資産が57,070千円減少したことによるものです。
(負債)
当事業年度末の負債は、前事業年度末に比べ、流動負債が197,602千円増加、固定負債が123,948千円減少した結果、73,653千円増加し、2,909,021千円となりました。流動負債の主な増加は、1年内返済予定の長期借入金が100,000千円増加したことであり、一方、固定負債の主な減少は、長期借入金が127,540千円減少したことによるものです。
(純資産)
当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べ、135,421千円増加し1,785,404千円となりました。当事業年度での資本金及び資本剰余金の増減はなく、当期純利益の計上による増加175,150千円から第45期利益剰余金の配当金39,729千円を差し引いた、利益剰余金135,421千円の増加によるものです。なお、自己資本比率は38.0%となりました。
b. 経営成績の分析
(売上高)
売上高は、リプレース件数の拡大等により、前事業年度に比べ28,501千円増加し3,321,432千円(前年同期比0.9%増)となりました。種類別の内訳では、システムソフトウェアが4.5%減少の1,462,797千円となったもののハードウェアが14.5%増加の736,293千円、保守サービス等が0.3%増加の1,122,341千円となりました。
(売上総利益)
売上総利益は、売上高28,501千円の増加、売上原価65,320千円の減少により、前事業年度に比べ93,822千円増加し995,019千円(前年同期比10.4%増)となりました。システム売上原価の内訳では、当期総製造費用が3.9%増加の2,328,676千円となったものの、仕掛品期首たな卸高が46.5%減少の173,052千円となりました。
(営業利益、経常利益)
営業利益は、売上総利益93,822千円の増加が販売費及び一般管理費3,053千円の増加を大きく上回り、前事業年度に比べ90,768千円増加し252,469千円(前年同期比56.1%増)となりました。さらに営業外損益では、賃貸損益33,987千円等による増加が加わり、経常利益は、前事業年度に比べ48.0%増加の276,245千円となりました。
(当期純利益)
税引前当期純利益は、関係会社株式評価損により10,000千円の特別損失を計上したものの、経常利益の増加により、前事業年度に比べ79,561千円増加し266,245千円(前年同期比42.6%増)となりました。当期純利益は、法人税、住民税及び事業税が33,446千円増加し、法人税等調整額が39,796千円減少したことにより、96.3%増加の175,150千円に伸び、過去最高の水準になりました。

c. 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項及び投資家の投資判判断、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項について、リスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、詳細につきましては、本書「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
d. 資本の財源及び資金の流動性について
当社の資金需要は、主に運転資金、設備資金需要ですが、今後の事業展開を考慮しますと、研究開発資金需要が増えることが想定されます。運転資金、設備資金については、自己資金でまかなうことを原則としておりますが、場合により銀行借入による資金調達も選択肢の一つとしております。また研究開発資金については、有価証券発行による資金調達も視野に入れ、総合的にその調達先を判断する方針であります。
なお、当事業年度につきましては、運転資金の支出はすべて営業キャッシュ・フローにより賄っております。
当事業年度のキャッシュ・フローの状況は、本書「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
e. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
当社は、経営資源を総合医療情報システムの開発、販売、導入指導に集中させ、その基幹システムであるWeb型電子カルテシステムの市場拡大に取り組んでまいりました。近年、医療機関をとりまく環境は大きく変わろうとしており、より質の高い医療サービス、システムが求められております。中でも、医療分野のICT化は国の掲げる政策であり、ICTの普及による医療の効率化、医療費の削減が喫緊の課題となっております。このような環境下、当社では、ICT化の代表的な指標である医療機関における電子カルテシステムの導入率のアップを推進してまいります。このような導入推進とともに、システムの機能強化、次世代システムの開発に取り組むことが、当社の更なる成長の基盤となる見通しです。
なお、詳細につきましては、本書「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。