有価証券報告書-第48期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、国内外における新型コロナウイルス感染症拡大の影響による企業収益の低下や雇用環境の悪化などが経済活動に大きな打撃を与え、景況感はかつてない厳しさとなっております。先行きも、回復の時期が見通せない不透明な状況が続いております。
医療業界での新型コロナウイルス感染症拡大の影響はより大きく、わが国の医療制度、個々の医療機関の運営においても、早急な対応を迫られております。その中でも、医療分野のオンライン化の整備が喫緊の課題となっており、2020年7月に閣議決定された「骨太方針2020」において、また、同年9月に発足した新政権においても、医療分野のデジタル化推進が最重要テーマの一つとなっております。一方、団塊の世代が75歳以上になる2025年に向け、安全・安心で質の高い医療が受けられる体制構築、医療費抑制のための様々な施策は継続して実行されております。2020年度政府予算では、「健康寿命延伸等に向けた保健・医療・介護の充実」をテーマに掲げ、「地域包括ケアシステムの構築」などの施策に重点的に予算配分がなされております。その中で、2020年3月に厚生労働省より「オンライン資格確認の導入」を主施策とした2021年3月の開始に向けた補助金を含む支援策の内容が公表されております。また、2020年4月の診療報酬改定においては、「医療従事者の負担軽減」、「医師等の働き方改革の推進」などが新たに重点課題として取り上げられています。これらの施策の実現には、その基盤となる医療情報システムが必要不可欠であり、同システムの開発を手掛けるベンダー各社の役割は益々重要なものになっております。
このような状況の下、当社では、コロナ禍での医療機関側の状況に配慮しつつ、Web型電子カルテシステムを中心に、同システムの導入率の低い中小規模病院への拡販を展開するとともに、一方では、地域医療の中核を担う有力病院グループへのクラウド型システム導入のアプローチも進めてまいりました。また、開発・技術部門では、システム機能の充実と信頼性の確保という方針を基に、医療分野のデジタル化・DX(デジタルトランスフォーメーション)に対応したソリューションとの連携、システムの開発、機能強化、バージョンアップなどに取り組むとともに、顧客医療機関に対するサポート体制の強化、顧客満足度の向上に努めてまいりました。さらには、営業、開発・技術両面での業容拡大を目的として、人材の採用、他社との業務提携などを推進してまいりました。
以上の結果、当事業年度の業績は、新型コロナウイルス感染症拡大による医療機関の厳しい経営環境のもと、院内での感染防止対策として非接触型の医療情報システムに対するニーズの高まりはあるものの、医療機関の入館規制等によりシステムソフトウェアの導入の遅延が発生したため、売上高は4,023,201千円(前期比7.1%減)となりました。一方各種利益は、コスト削減を図ったことにより、営業利益445,721千円(前期比9.8%増)、経常利益488,628千円(前期比13.8%増)、当期純利益334,809千円(前期比23.8%増)となり、いずれも過去最高の利益を計上することができました。
また、当事業年度の受注状況につきましては、受注高3,117,011千円(前期比4.0%減)、受注残高1,634,239千円(前期比21.7%増)となりました。
なお、財政状態につきましては、後記の「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.財政状態の分析」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末より71,207千円減少し、1,942,669千円となりました。
なお、当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動により得られた資金は、429,041千円(前事業年度は423,251千円の収入)となりました。主な要因は、たな卸資産の増加168,488千円、仕入債務の減少187,658千円などの資金減少があったものの、税引前当期純利益の計上489,628千円、売上債権の減少485,911千円などの資金増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動により使用した資金は、400,127千円(前事業年度は24,242千円の支出)となりました。主な要因は、定期預金の払戻による収入816,921千円などの資金増加があったものの、定期預金の預入による支出876,991千円、有形固定資産の取得による支出384,614千円などの資金減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動により使用した資金は、100,121千円(前事業年度は212,779千円の収入)となりました。主な要因は、短期借入金の増加850,000千円の資金増加があったものの、長期借入金の返済による支出877,540千円、配当金の支払71,312千円などの資金減少によるものであります
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当事業年度の生産実績を示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は当期総製造費用によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当事業年度の受注実績を種類別に示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績を種類別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1.当事業年度の保守サービス等には、損益計算書上の売上高区分の「商品売上高」40,736千円が含まれております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、本文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産)
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ、流動資産が328,152千円減少し、固定資産が375,233千円増加した結果、47,081千円増加し、5,689,263千円となりました。流動資産の減少は、主に仕掛品が168,640千円増加したものの、売掛金が484,022千円減少したことによるものです。一方、固定資産の増加は、主に有形固定資産が373,892千円増加したことによるものです。
(負債)
当事業年度末の負債は、前事業年度末に比べ、流動負債が400,305千円増加し、固定負債が616,399千円減少した結果、216,093千円減少し、3,429,865千円となりました。流動負債の増加は、主に1年内返済予定の長期借入金が250,000千円、買掛金が123,385千円それぞれ減少したものの、短期借入金が850,000千円増加したことによるものです。また、固定負債の減少は、主に長期借入金が627,540千円減少したことによるものです。
(純資産)
当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べ、263,174千円増加し2,259,398千円となりました。その主な要因は、当期純利益の計上334,809千円及び第47期利益剰余金の配当金71,510千円の支払いによるものです。なお、自己資本比率は39.7%となりました。
b. 経営成績の分析
(売上高)
売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大による一部医療機関の入館規制等による影響のため、導入の遅延が発生し前事業年度に比べ309,547千円減少し4,023,201千円(前期比7.1%減)となりました。種類別の内訳では、システムソフトウェアが13.8%減少の1,980,883千円となり、ハードウェアが6.5%減少の845,167千円、保守サービス等が5.8%増加の1,197,150千円となりました。
(売上総利益)
売上総利益は、売上高の減少309,547千円から売上原価の減少343,399千円を差し引き、前事業年度に比べ33,852千円増加し1,243,879千円(前期比2.8%増)となりました。システム売上原価の内訳では、当期製造費用において材料費、外注費及び経費の金額及び構成比が低下したものの、導入案件の増加を見込んだ人員増加により労務費の金額及び構成比が上昇しました。
(営業利益、経常利益)
営業利益は、売上総利益33,852千円の増加と販売費及び一般管理費6,005千円の減少により、前事業年度に比べ39,857千円増加し445,721千円(前期比9.8%増)となりました。さらに営業外損益の42,907千円(益)が加わり、経常利益は、前期比13.8%増加の488,628千円となりました。
(当期純利益)
税引前当期純利益は、経常利益の増加と特別利益として固定資産売却益999千円を計上したことにより、前事業年度に比べ76,532千円増加し489,628千円(前期比18.5%増)となりました。当期純利益は、法人税、住民税及び事業税が11,631千円増加、法人税等調整額が578千円増加したことにより、23.8%増加の334,809千円となりました。
c. 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項及び投資家の投資判断、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項について、リスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、詳細につきましては、本書「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
d. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
当社は、経営資源を総合医療情報システムの開発、販売、導入指導に集中させ、その基幹システムであるWeb型電子カルテシステムの市場拡大に取り組んでまいりました。近年、医療機関をとりまく環境は大きく変わろうとしており、より質の高い医療サービス、システムが求められております。中でも、医療分野のICT化は国の掲げる政策であり、ICTの普及による医療の効率化、医療費の削減が喫緊の課題となっております。このような環境下、当社では、ICT化の代表的な指標である医療機関における電子カルテシステムの導入率のアップを推進してまいります。このような導入推進とともに、システムの機能強化、次世代システムの開発に取り組むことが、当社の更なる成長の基盤となる見通しです。
なお、詳細につきましては、本書「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の当事業年度のキャッシュ・フローの状況は、本書「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社の資金需要は、主に運転資金、設備資金需要ですが、今後の事業展開を考慮しますと、研究開発資金需要が増えることが想定されます。運転資金、設備資金については、自己資金で賄うことを原則としておりますが、場合により銀行借入による資金調達も選択肢の一つとしております。また研究開発資金については、有価証券発行による資金調達も視野に入れ、総合的にその調達先を判断する方針であります。
なお、当事業年度につきましては、運転資金の支出はすべて営業キャッシュ・フローにより賄っております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たっては、会計方針の選択・適用、資産・負債、収益・費用の金額など開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、当社の採用する重要な会計方針及び新型コロナウイルス感染症の影響に伴う会計上の見積りの仮定については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)及び(追加情報)」に記載のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、国内外における新型コロナウイルス感染症拡大の影響による企業収益の低下や雇用環境の悪化などが経済活動に大きな打撃を与え、景況感はかつてない厳しさとなっております。先行きも、回復の時期が見通せない不透明な状況が続いております。
医療業界での新型コロナウイルス感染症拡大の影響はより大きく、わが国の医療制度、個々の医療機関の運営においても、早急な対応を迫られております。その中でも、医療分野のオンライン化の整備が喫緊の課題となっており、2020年7月に閣議決定された「骨太方針2020」において、また、同年9月に発足した新政権においても、医療分野のデジタル化推進が最重要テーマの一つとなっております。一方、団塊の世代が75歳以上になる2025年に向け、安全・安心で質の高い医療が受けられる体制構築、医療費抑制のための様々な施策は継続して実行されております。2020年度政府予算では、「健康寿命延伸等に向けた保健・医療・介護の充実」をテーマに掲げ、「地域包括ケアシステムの構築」などの施策に重点的に予算配分がなされております。その中で、2020年3月に厚生労働省より「オンライン資格確認の導入」を主施策とした2021年3月の開始に向けた補助金を含む支援策の内容が公表されております。また、2020年4月の診療報酬改定においては、「医療従事者の負担軽減」、「医師等の働き方改革の推進」などが新たに重点課題として取り上げられています。これらの施策の実現には、その基盤となる医療情報システムが必要不可欠であり、同システムの開発を手掛けるベンダー各社の役割は益々重要なものになっております。
このような状況の下、当社では、コロナ禍での医療機関側の状況に配慮しつつ、Web型電子カルテシステムを中心に、同システムの導入率の低い中小規模病院への拡販を展開するとともに、一方では、地域医療の中核を担う有力病院グループへのクラウド型システム導入のアプローチも進めてまいりました。また、開発・技術部門では、システム機能の充実と信頼性の確保という方針を基に、医療分野のデジタル化・DX(デジタルトランスフォーメーション)に対応したソリューションとの連携、システムの開発、機能強化、バージョンアップなどに取り組むとともに、顧客医療機関に対するサポート体制の強化、顧客満足度の向上に努めてまいりました。さらには、営業、開発・技術両面での業容拡大を目的として、人材の採用、他社との業務提携などを推進してまいりました。
以上の結果、当事業年度の業績は、新型コロナウイルス感染症拡大による医療機関の厳しい経営環境のもと、院内での感染防止対策として非接触型の医療情報システムに対するニーズの高まりはあるものの、医療機関の入館規制等によりシステムソフトウェアの導入の遅延が発生したため、売上高は4,023,201千円(前期比7.1%減)となりました。一方各種利益は、コスト削減を図ったことにより、営業利益445,721千円(前期比9.8%増)、経常利益488,628千円(前期比13.8%増)、当期純利益334,809千円(前期比23.8%増)となり、いずれも過去最高の利益を計上することができました。
また、当事業年度の受注状況につきましては、受注高3,117,011千円(前期比4.0%減)、受注残高1,634,239千円(前期比21.7%増)となりました。
なお、財政状態につきましては、後記の「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.財政状態の分析」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末より71,207千円減少し、1,942,669千円となりました。
なお、当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動により得られた資金は、429,041千円(前事業年度は423,251千円の収入)となりました。主な要因は、たな卸資産の増加168,488千円、仕入債務の減少187,658千円などの資金減少があったものの、税引前当期純利益の計上489,628千円、売上債権の減少485,911千円などの資金増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動により使用した資金は、400,127千円(前事業年度は24,242千円の支出)となりました。主な要因は、定期預金の払戻による収入816,921千円などの資金増加があったものの、定期預金の預入による支出876,991千円、有形固定資産の取得による支出384,614千円などの資金減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動により使用した資金は、100,121千円(前事業年度は212,779千円の収入)となりました。主な要因は、短期借入金の増加850,000千円の資金増加があったものの、長期借入金の返済による支出877,540千円、配当金の支払71,312千円などの資金減少によるものであります
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当事業年度の生産実績を示すと、次のとおりであります。
| 事業部門 | 当事業年度 (自 2020年 1月 1日 至 2020年12月31日) | |
| システム事業 | 生産高 (千円) | 前年同期比 (%) |
| 2,937,068 | 95.1 | |
(注) 1.金額は当期総製造費用によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当事業年度の受注実績を種類別に示すと、次のとおりであります。
| 種類別 | 当事業年度 (自 2020年 1月 1日 至 2020年12月31日) | |||
| 受注高 (千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) | |
| システムソフトウェア | 2,172,988 | 91.8 | 1,201,934 | 119.0 |
| ハードウェア | 944,023 | 107.4 | 432,305 | 129.6 |
| 合計 | 3,117,011 | 96.0 | 1,634,239 | 121.7 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績を種類別に示すと、次のとおりであります。
| 種類別 | 当事業年度 (自 2020年 1月 1日 至 2020年12月31日) | |
| 販売高 (千円) | 前年同期比 (%) | |
| システムソフトウェア | 1,980,883 | 86.2 |
| ハードウェア | 845,167 | 93.5 |
| 保守サービス等 | 1,197,150 | 105.8 |
| 合計 | 4,023,201 | 92.9 |
(注) 1.当事業年度の保守サービス等には、損益計算書上の売上高区分の「商品売上高」40,736千円が含まれております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、本文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産)
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ、流動資産が328,152千円減少し、固定資産が375,233千円増加した結果、47,081千円増加し、5,689,263千円となりました。流動資産の減少は、主に仕掛品が168,640千円増加したものの、売掛金が484,022千円減少したことによるものです。一方、固定資産の増加は、主に有形固定資産が373,892千円増加したことによるものです。
(負債)
当事業年度末の負債は、前事業年度末に比べ、流動負債が400,305千円増加し、固定負債が616,399千円減少した結果、216,093千円減少し、3,429,865千円となりました。流動負債の増加は、主に1年内返済予定の長期借入金が250,000千円、買掛金が123,385千円それぞれ減少したものの、短期借入金が850,000千円増加したことによるものです。また、固定負債の減少は、主に長期借入金が627,540千円減少したことによるものです。
(純資産)
当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べ、263,174千円増加し2,259,398千円となりました。その主な要因は、当期純利益の計上334,809千円及び第47期利益剰余金の配当金71,510千円の支払いによるものです。なお、自己資本比率は39.7%となりました。
b. 経営成績の分析
(売上高)
売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大による一部医療機関の入館規制等による影響のため、導入の遅延が発生し前事業年度に比べ309,547千円減少し4,023,201千円(前期比7.1%減)となりました。種類別の内訳では、システムソフトウェアが13.8%減少の1,980,883千円となり、ハードウェアが6.5%減少の845,167千円、保守サービス等が5.8%増加の1,197,150千円となりました。
(売上総利益)
売上総利益は、売上高の減少309,547千円から売上原価の減少343,399千円を差し引き、前事業年度に比べ33,852千円増加し1,243,879千円(前期比2.8%増)となりました。システム売上原価の内訳では、当期製造費用において材料費、外注費及び経費の金額及び構成比が低下したものの、導入案件の増加を見込んだ人員増加により労務費の金額及び構成比が上昇しました。
(営業利益、経常利益)
営業利益は、売上総利益33,852千円の増加と販売費及び一般管理費6,005千円の減少により、前事業年度に比べ39,857千円増加し445,721千円(前期比9.8%増)となりました。さらに営業外損益の42,907千円(益)が加わり、経常利益は、前期比13.8%増加の488,628千円となりました。
(当期純利益)
税引前当期純利益は、経常利益の増加と特別利益として固定資産売却益999千円を計上したことにより、前事業年度に比べ76,532千円増加し489,628千円(前期比18.5%増)となりました。当期純利益は、法人税、住民税及び事業税が11,631千円増加、法人税等調整額が578千円増加したことにより、23.8%増加の334,809千円となりました。
c. 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項及び投資家の投資判断、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項について、リスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、詳細につきましては、本書「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
d. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
当社は、経営資源を総合医療情報システムの開発、販売、導入指導に集中させ、その基幹システムであるWeb型電子カルテシステムの市場拡大に取り組んでまいりました。近年、医療機関をとりまく環境は大きく変わろうとしており、より質の高い医療サービス、システムが求められております。中でも、医療分野のICT化は国の掲げる政策であり、ICTの普及による医療の効率化、医療費の削減が喫緊の課題となっております。このような環境下、当社では、ICT化の代表的な指標である医療機関における電子カルテシステムの導入率のアップを推進してまいります。このような導入推進とともに、システムの機能強化、次世代システムの開発に取り組むことが、当社の更なる成長の基盤となる見通しです。
なお、詳細につきましては、本書「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の当事業年度のキャッシュ・フローの状況は、本書「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社の資金需要は、主に運転資金、設備資金需要ですが、今後の事業展開を考慮しますと、研究開発資金需要が増えることが想定されます。運転資金、設備資金については、自己資金で賄うことを原則としておりますが、場合により銀行借入による資金調達も選択肢の一つとしております。また研究開発資金については、有価証券発行による資金調達も視野に入れ、総合的にその調達先を判断する方針であります。
なお、当事業年度につきましては、運転資金の支出はすべて営業キャッシュ・フローにより賄っております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たっては、会計方針の選択・適用、資産・負債、収益・費用の金額など開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、当社の採用する重要な会計方針及び新型コロナウイルス感染症の影響に伴う会計上の見積りの仮定については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)及び(追加情報)」に記載のとおりであります。