有価証券報告書-第47期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/03/31 15:18
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【項目】
113項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、堅調な雇用・所得環境を背景に緩やかな回復基調が持続しているものの、米中貿易摩擦、中東情勢の緊迫化等に加え、国内で相次いだ自然災害や消費税増税などの影響が懸念され、依然として先行きが不透明な状況で推移いたしました。
当社の事業に係る医療分野では、医療費の伸びの抑制という国の方針のもと、団塊の世代が75歳以上になる2025年に向け、安全・安心で質の高い医療が受けられる体制構築のための施策、また、様々な医療制度改革が検討、実施されています。2019年度予算では、既存の地域医療介護総合確保基金に加え、医療情報化支援基金が創設され、「オンライン資格確認」や「電子カルテシステム導入」のために国が医療機関を資金面で支援する仕組みができました。また、5月には改正医療保険関連法が成立し、マイナンバーカードを健康保険証として利用できる仕組みの導入が決まりました。さらに6月には、「経済財政運営と改革の基本方針2019」(骨太方針2019)が公表され、地域医療構想、医師偏在対策、医療従事者の働き方改革を三位一体で推進することが方針として示されました。さらには、マイナンバーカードの活用等によるデータヘルス改革を推進し、個人が自身のデータを確認できる「保険医療データプラットフォーム」の2020年度からの運用実現も掲げられました。医療情報システム業界においても、既存の医療情報システムに加え、国の政策、都道府県の医療構想の実現、医療機関の経営改善に資するため、クラウド化の推進、AIの活用、介護との連携などをベースとした「データ利活用」、「オンラインでの医療・多職種連携」など「新しい健康・医療・介護システム」の基盤構築、普及推進が求められております。
このような状況の下、当社では、Web型電子カルテシステムを中心に、同システムの導入率の低い中小規模病院への拡販を従来どおり推進するとともに、一方では、地域医療の中核を担う有力病院グループ、全国展開の公的あるいは民間病院グループへのクラウド型システム導入のアプローチも展開してまいりました。また、開発・技術部門では、システム機能の充実と顧客の信頼性の確保という基本方針を基に、システムの機能強化、部門システムの充実を図るとともに、AI、BI等新技術の活用、介護、その他医療サービス関連分野での連携の可能性を探り、さらには、顧客医療機関に対するサポート体制の強化、顧客満足度の向上に努めてまいりました。
以上の結果、当事業年度の業績は、医療機関のIT導入ニーズの拡大傾向とともに、システム導入件数が増加したことに加え、ソフトウェアの仕様追加、ハードウェアの更新件数も増加したため、売上高4,332,749千円(前期比30.4%増)、営業利益405,864千円(前期比60.8%増)、経常利益429,275千円(前期比55.4%増)、当期純利益270,485千円(前期比54.4%増)となり、いずれも過去最高の業績を計上することができました。
また、当事業年度の受注状況につきましては、受注高3,246,272千円(前期比24.8%増)、受注残高1,343,278千円(前期比3.5%増)となりました。
なお、全体としての財政状態につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.財政状態の分析」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末より611,789千円増加し、2,013,876千円となりました。
なお、当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動により得られた資金は、423,251千円(前事業年度は628,214千円の収入)となりました。主な要因は、売上債権の増加368,507千円などの資金減少があったものの、税引前当期純利益の計上413,095千円、仕入債務の増加387,592千円などの資金増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動により使用した資金は、24,242千円(前事業年度は23,160千円の支出)となりました。主な要因は、定期預金の払戻による収入756,857千円などの資金増加があったものの、定期預金の預入による支出816,921千円などの資金減少があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動により得られた資金は、212,779千円(前事業年度は68,165千円の支出)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出527,540千円、配当金の支払59,540千円などの資金減少があったものの、短期借入金の増加300,000千円、長期借入れによる収入500,000千円といった資金増加によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当事業年度の生産実績を示すと、次のとおりであります。
事業部門当事業年度
(自 2019年 1月 1日
至 2019年12月31日)
システム事業生産高 (千円)前年同期比 (%)
3,089,199132.7

(注) 1.金額は当期総製造費用によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当事業年度の受注実績を種類別に示すと、次のとおりであります。
種類別当事業年度
(自 2019年 1月 1日
至 2019年12月31日)
受注高
(千円)
前年同期比
(%)
受注残高
(千円)
前年同期比
(%)
システムソフトウェア2,367,491136.21,009,829107.5
ハードウェア878,780101.9333,44992.9
合計3,246,272124.81,343,278103.5

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績を種類別に示すと、次のとおりであります。
種類別当事業年度
(自 2019年 1月 1日
至 2019年12月31日)
販売高 (千円)前年同期比 (%)
システムソフトウェア2,297,150157.0
ハードウェア904,245122.8
保守サービス等1,131,353100.8
合計4,332,749130.4

(注) 1.当事業年度の保守サービス等には、損益計算書上の売上高区分の「商品売上高」42,186千円が含まれております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たっては、会計方針の選択・適用、資産・負債、収益・費用の金額など開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、本書「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 」に記載しておりますので、あわせてご参照ください。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産)
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ、流動資産が1,035,628千円増加、固定資産が87,872千円減少した結果、947,755千円増加し、5,642,182千円となりました。流動資産の主な増加は、現金及び預金が671,853千円、売掛金が366,090千円増加したことによるものです。一方、固定資産の主な減少は、無形固定資産が56,910千円減少したことによるものです。
(負債)
当事業年度末の負債は、前事業年度末に比べ、流動負債が500,956千円、固定負債が235,980千円増加した結果、736,937千円増加し、3,645,958千円となりました。流動負債の主な増加は、短期借入金が300,000千円、買掛金が243,318千円、支払手形が144,273千円それぞれ増加し、1年内返済予定の長期借入金の250,000千円の減少を上回ったことによるものです。また、固定負債の主な増加は、長期借入金が222,460千円増加したことによるものです。
(純資産)
当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べ、210,818千円増加し1,996,223千円となりました。その主な要因は、当期純利益の計上270,485千円及び第46期利益剰余金の配当金59,593千円の支払いによるものです。なお、自己資本比率は35.4%となりました。
b. 経営成績の分析
(売上高)
売上高は、導入件数の増加に加え、ソフトウェアの仕様追加、ハードウェアの更新件数も増加したため、前事業年度に比べ1,011,316千円増加し4,332,749千円(前年同期比30.4%増)となりました。種類別の内訳では、システムソフトウェアが57.0%増加の2,297,150千円と大きく伸び、ハードウェアが22.8%増加の904,245千円、保守サービス等が0.8%増加の1,131,353千円となりました。
(売上総利益)
売上総利益は、売上高の増加1,011,316千円から売上原価の増加796,309千円を差し引き、前事業年度に比べ215,007千円増加し1,210,026千円(前年同期比21.6%増)となりました。システム売上原価の内訳では、労務費及び経費の構成比が低下したものの、売上高の増加に連動し、材料費及び外注費の構成比が上昇しました。
(営業利益、経常利益)
営業利益は、売上総利益215,007千円の増加が販売費及び一般管理費61,612千円の増加を大きく上回り、前事業年度に比べ153,394千円増加し405,864千円(前年同期比60.8%増)となりました。さらに営業外損益の23,410千円が加わり、経常利益は、前年同期比55.4%増加の429,275千円となりました。
(当期純利益)
税引前当期純利益は、投資有価証券評価損により16,179千円の特別損失を計上したものの、経常利益の増加により、前事業年度に比べ146,849千円増加し413,095千円(前年同期比55.2%増)となりました。当期純利益は、法人税、住民税及び事業税が49,551千円増加、法人税等調整額が1,963千円増加したことにより、54.4%増加の270,485千円となりました。

c. 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項及び投資家の投資判断、あるいは当社の事業活動を理解する上で重要と考えられる事項について、リスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、詳細につきましては、本書「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
d. 資本の財源及び資金の流動性について
当社の資金需要は、主に運転資金、設備資金需要ですが、今後の事業展開を考慮しますと、研究開発資金需要が増えることが想定されます。運転資金、設備資金については、自己資金で賄うことを原則としておりますが、場合により銀行借入による資金調達も選択肢の一つとしております。また研究開発資金については、有価証券発行による資金調達も視野に入れ、総合的にその調達先を判断する方針であります。
なお、当事業年度につきましては、運転資金の支出はすべて営業キャッシュ・フローにより賄っております。
当事業年度のキャッシュ・フローの状況は、本書「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
e. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
当社は、経営資源を総合医療情報システムの開発、販売、導入指導に集中させ、その基幹システムであるWeb型電子カルテシステムの市場拡大に取り組んでまいりました。近年、医療機関をとりまく環境は大きく変わろうとしており、より質の高い医療サービス、システムが求められております。中でも、医療分野のICT化は国の掲げる政策であり、ICTの普及による医療の効率化、医療費の削減が喫緊の課題となっております。このような環境下、当社では、ICT化の代表的な指標である医療機関における電子カルテシステムの導入率のアップを推進してまいります。このような導入推進とともに、システムの機能強化、次世代システムの開発に取り組むことが、当社の更なる成長の基盤となる見通しです。
なお、詳細につきましては、本書「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

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