有価証券報告書-第18期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当連結会計年度におけるわが国経済は、下期からの消費税の増税による一時的な個人消費の落ち込みが見られ
たものの、継続的な人手不足による雇用環境の改善などにより緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、米中貿易摩擦の長期化や英国のEU離脱問題に見られる不安定要素に加え、新型コロナウイルスの感染拡大による
世界経済への影響は全く見通すことができず、今後の景気動向については注意深く見守る必要があります。当社
が属する情報サービスの市場においては、17ヶ月連続で前年同月比の売上高増加となり、減少する月が見られた
ソフトウエアプロダクツ分野でも2020年2月には前年同月比で11%を上回る増加となりました。(経済産業省
2020年2月分特定サービス産業動態統計月報(2020年4月15日))
このような状況の下、当社グループは「売上拡大」「研究開発強化」「組織力強化と人材育成」を重点施策に
掲げ、新規顧客の獲得を目指したマーケティング プロモーション活動の強化、新製品開発や新サービス企画、パッケージソフトウエア事業へのグループ人材集中などに取り組んでまいりました。しかし、主力事業であるパ
ッケージソフトウエア事業において、代理店を経由した重要インフラ事業者への提案が想定どおりに進まなかっ
たことや戦略的な営業活動が停滞したこと等により、案件の商談化に遅延が発生し、売上が減少いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、1,928,853千円(前年同期比15.0%減)、営業利益は162,569千円(同
71.2%減)、経常利益は172,005千円(同69.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は83,673千円(同
79.5%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
パッケージソフトウエア事業
当連結会計年度におけるパッケージソフトウエア事業は、製品開発面において、急速な広がりを見せるテレワ
ークによる働き方改革の推進をサポートする新製品「ESS REC NEAO」(読み:イーエスエス レック ネオ)を2020
年3月にリリースするなど、新製品の開発や既存製品の拡張、改良、品質向上に注力いたしました。
営業面では、代理店を経由した重要インフラ事業者への提案が想定どおりに進まず、戦略的な営業活動の停
滞、案件の商談化も遅延が発生いたしました。その結果、ライセンス売上における見込案件の受注が計画を下回
りました。想定外となった主な要因は、当社の主要顧客である金融業界で金融庁が主導する脅威ベースのペネト
レーションテスト(TLPT)対策等の外部攻撃に対する強化策に予算が優先されたこと、人手不足などを背景に
RPA導入など企業の省力化や競争力強化に向けた投資が優先されたことなどの外部要因が挙げられます。同時
に、営業人員の離脱等により期中に体制を再整備したことによる内部要因が加わったことによります。当該ライ
センス売上の計画未達により、付随するコンサルティング売上やSIO常駐サービス売上も遅延が発生いたしまし
た。保守サポートサービスにおいては、顧客のコスト削減ニーズが高まる中、本番環境システム以外の開発環境
等のシステムに対する契約見直しにより解約が増加いたしました。また、第4四半期においては、新型コロナウ
イルスの感染拡大防止に伴う顧客の事務処理遅延などの影響により、目標としていた95%の保守契約更新率は達
成できず92.5%となりました。「ESS Admin Gate」を中心に提供しているクラウドサービスは、サブスクリプシ
ョン形式による提供を背景に順調に売上が増加しており、新製品「ESS REC NEAO」もラインナップに加えて提供
を開始しました。
以上の結果、セグメント売上高は1,885,708千円(前年同期比11.2%減)となりました。セグメント利益は、売上減少に加えて、製品開発を加速させるためシステム開発サービス事業からの人員シフトや組織強化による人
員の増加、外注加工費の増加などにより、646,355千円(同39.1%減)となりました。
システム開発サービス事業
2019年8月26日付け「子会社の事業休止に関するお知らせ」に記載のとおり、2019年9月末をもって、システ
ム開発サービス事業を休止しております。
なお、セグメント売上高は43,144千円(前年同期比70.3%減)となりました。セグメント損失は、18,834千円
(前年同期はセグメント利益11,653千円)となりました。
(財政状態)
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ332,388千円減少し、3,877,342千円(前連結会計年
度末比7.9%減)となりました。主として現金及び預金の減少283,736千円、売掛金の減少91,146千円によるもの
であります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ228,510千円減少し、624,117千円(前連結会計年度
末比26.8%減)となりました。主として未払法人税等の減少86,958千円によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ103,878千円減少し、3,253,224千円(前連結会計
年度末比3.1%減)となりました。主として親会社株主に帰属する当期純利益83,673千円、剰余金の配当124,628
千円によるものであります。
②生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、パッケージソフトウエア事業とシステム開発サービス事業を主たる事業としており、生産の
概念を有しないため生産実績の記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループは、受注確定から売上日までの期間は1ヶ月程度であります。よって、期末日現在の受注残高
は、年間売上高に比して僅かであるため、その記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
(注)1.その他の主なものはSEER INNERのタームライセンス及び保守35,491千円、レンタル売上18,212千円等であります。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成に当たっては決算日における財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積りおよび予測を必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
また、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しております。
なお、当社グループは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が少なくとも一定期間続くとの仮定のもと会計
上の見積りを会計処理に反映しております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は不確
定要素が多く、翌連結会計年度の当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②経営成績の分析
当社グループは、2020年3月期において3つの分野で12の重点施策を定め、事業活動に取り組んで参りまし
た。当該施策の結果と分析は以下の通りです。
以下は、前年度実績対比及び2019年5月10日に公表の業績予想対比の分析を記載しています。
(売上高の状況)
前年度の実績対比においては、ライセンスが前期の公共分野における大型案件と同規模の案件を獲得できなかったことによりライセンス売上が前期比294百万円、41%減少したため、前連結会計年度を大きく下回りました。また、業績予想対比においても、代理店を経由した重要インフラ事業者への提案が進まなかったことや新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴う顧客の事務処理遅延などの影響により、保守サポート売上においても5年ぶりに契約更新率が95%を割り込んだこともあり、業績予想を大きく下回りました。
(営業利益の状況)
前年度の実績対比においては、売上高の大幅な減少、定期採用及びキャリア採用による人件費増加や外注費、広告宣伝費の増加により、前連結会計年度を大きく下回りました。また、業績予想対比においては、費用削減に努めるも売上の減少幅が大きく、業績予想を大きく下回りました。
(経常利益の状況)
前年度の実績対比においては、営業利益の減少により前連結会計年度を大きく下回りました。また、業績予想対比においても、営業利益の減少により業績予想を大きく下回りました。
(親会社株主に帰属する当期純利益の状況)
前年度の実績対比においては、経常利益の減少により前連結会計年度を大きく下回りました。また、業績予想対比においても、経常利益の減少により業績予想を大きく下回りました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループを取り巻く事業環境は、主として企業のIT投資の動向によって影響を受け、とりわけ、金融業界
への依存度が比較的高いため、規制当局の監査や指針による影響は無視できないものがあります。また、クラウ
ド化の進展に伴ってデータセンター事業者の顧客情報保護のためのセキュリティ投資などが当社グループの経営
成績に影響を及ぼす一因となります。その他当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因に
つきましては、「第2 事業の状況2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
・当連結会計年度における各キャッシュ・フローの分析・検討内容
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,040,009千円(前連結会計年
度末比283,736千円減)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローは次のとおりでありま
す。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末において営業活動の結果得られた資金は、64,083千円(前連結会計年度末比692,863千円
減)となりました。主な収入要因は、税金等調整前当期純利益147,639千円、売上債権の減少額91,146千円、主
な支出要因は、法人税等の支払額146,251千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末において投資活動の結果支出した資金は、174,552千円(前連結会計年度末比37,064千円の
支出減)となりました。主な支出要因は、無形固定資産、主に製品の拡張・改良に伴う市場販売目的ソフトウエ
アの取得による支出112,959千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末において財務活動の結果支出した資金は、173,268千円(前連結会計年度末比86,587千円の支出増)となりました。主な支出要因は、配当金の支払額124,628千円によるものであります。
・資本の財源及び資金の流動性に係る情報
投資活動および財務活動における必要な資金は、営業活動によるキャッシュ・フローにて賄っております。自己資金の使途につきましては、IT人材の確保に投資を行うとともに日々進化し続ける情報技術に対する設備投資及び研究開発投資、並びにM&Aなどに充当し、事業基盤の安定と企業価値の向上に努めて参ります。
また、株主配当においても、配当性向33.3%以上を目安とし、自己資金で対応する予定です。なお、配当政策
につきましては「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当連結会計年度におけるわが国経済は、下期からの消費税の増税による一時的な個人消費の落ち込みが見られ
たものの、継続的な人手不足による雇用環境の改善などにより緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、米中貿易摩擦の長期化や英国のEU離脱問題に見られる不安定要素に加え、新型コロナウイルスの感染拡大による
世界経済への影響は全く見通すことができず、今後の景気動向については注意深く見守る必要があります。当社
が属する情報サービスの市場においては、17ヶ月連続で前年同月比の売上高増加となり、減少する月が見られた
ソフトウエアプロダクツ分野でも2020年2月には前年同月比で11%を上回る増加となりました。(経済産業省
2020年2月分特定サービス産業動態統計月報(2020年4月15日))
このような状況の下、当社グループは「売上拡大」「研究開発強化」「組織力強化と人材育成」を重点施策に
掲げ、新規顧客の獲得を目指したマーケティング プロモーション活動の強化、新製品開発や新サービス企画、パッケージソフトウエア事業へのグループ人材集中などに取り組んでまいりました。しかし、主力事業であるパ
ッケージソフトウエア事業において、代理店を経由した重要インフラ事業者への提案が想定どおりに進まなかっ
たことや戦略的な営業活動が停滞したこと等により、案件の商談化に遅延が発生し、売上が減少いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、1,928,853千円(前年同期比15.0%減)、営業利益は162,569千円(同
71.2%減)、経常利益は172,005千円(同69.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は83,673千円(同
79.5%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
パッケージソフトウエア事業
当連結会計年度におけるパッケージソフトウエア事業は、製品開発面において、急速な広がりを見せるテレワ
ークによる働き方改革の推進をサポートする新製品「ESS REC NEAO」(読み:イーエスエス レック ネオ)を2020
年3月にリリースするなど、新製品の開発や既存製品の拡張、改良、品質向上に注力いたしました。
営業面では、代理店を経由した重要インフラ事業者への提案が想定どおりに進まず、戦略的な営業活動の停
滞、案件の商談化も遅延が発生いたしました。その結果、ライセンス売上における見込案件の受注が計画を下回
りました。想定外となった主な要因は、当社の主要顧客である金融業界で金融庁が主導する脅威ベースのペネト
レーションテスト(TLPT)対策等の外部攻撃に対する強化策に予算が優先されたこと、人手不足などを背景に
RPA導入など企業の省力化や競争力強化に向けた投資が優先されたことなどの外部要因が挙げられます。同時
に、営業人員の離脱等により期中に体制を再整備したことによる内部要因が加わったことによります。当該ライ
センス売上の計画未達により、付随するコンサルティング売上やSIO常駐サービス売上も遅延が発生いたしまし
た。保守サポートサービスにおいては、顧客のコスト削減ニーズが高まる中、本番環境システム以外の開発環境
等のシステムに対する契約見直しにより解約が増加いたしました。また、第4四半期においては、新型コロナウ
イルスの感染拡大防止に伴う顧客の事務処理遅延などの影響により、目標としていた95%の保守契約更新率は達
成できず92.5%となりました。「ESS Admin Gate」を中心に提供しているクラウドサービスは、サブスクリプシ
ョン形式による提供を背景に順調に売上が増加しており、新製品「ESS REC NEAO」もラインナップに加えて提供
を開始しました。
以上の結果、セグメント売上高は1,885,708千円(前年同期比11.2%減)となりました。セグメント利益は、売上減少に加えて、製品開発を加速させるためシステム開発サービス事業からの人員シフトや組織強化による人
員の増加、外注加工費の増加などにより、646,355千円(同39.1%減)となりました。
システム開発サービス事業
2019年8月26日付け「子会社の事業休止に関するお知らせ」に記載のとおり、2019年9月末をもって、システ
ム開発サービス事業を休止しております。
なお、セグメント売上高は43,144千円(前年同期比70.3%減)となりました。セグメント損失は、18,834千円
(前年同期はセグメント利益11,653千円)となりました。
(財政状態)
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ332,388千円減少し、3,877,342千円(前連結会計年
度末比7.9%減)となりました。主として現金及び預金の減少283,736千円、売掛金の減少91,146千円によるもの
であります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ228,510千円減少し、624,117千円(前連結会計年度
末比26.8%減)となりました。主として未払法人税等の減少86,958千円によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ103,878千円減少し、3,253,224千円(前連結会計
年度末比3.1%減)となりました。主として親会社株主に帰属する当期純利益83,673千円、剰余金の配当124,628
千円によるものであります。
②生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、パッケージソフトウエア事業とシステム開発サービス事業を主たる事業としており、生産の
概念を有しないため生産実績の記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループは、受注確定から売上日までの期間は1ヶ月程度であります。よって、期末日現在の受注残高
は、年間売上高に比して僅かであるため、その記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) | ||
| うちESS REC(REC) | 284,098 | △21.0 | ||
| うちその他ライセンス | 132,354 | △62.3 | ||
| ライセンス | 416,452 | △41.4 | ||
| 保守サポートサービス | 1,116,227 | 8.0 | ||
| クラウドサービス | 76,018 | 11.6 | ||
| コンサルティングサービス | 177,275 | △21.3 | ||
| SIO常駐サービス | 33,414 | 14.0 | ||
| その他 | 66,319 | 19.8 | ||
| パッケージソフトウエア事業 計 | 1,885,708 | △11.2 | ||
| システム開発サービス事業 | 43,144 | △70.3 | ||
| 合 計 | 1,928,853 | △15.0 | ||
(注)1.その他の主なものはSEER INNERのタームライセンス及び保守35,491千円、レンタル売上18,212千円等であります。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ | 614,973 | 27.1 | 367,762 | 19.1 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成に当たっては決算日における財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積りおよび予測を必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
また、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しております。
なお、当社グループは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が少なくとも一定期間続くとの仮定のもと会計
上の見積りを会計処理に反映しております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は不確
定要素が多く、翌連結会計年度の当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②経営成績の分析
当社グループは、2020年3月期において3つの分野で12の重点施策を定め、事業活動に取り組んで参りまし
た。当該施策の結果と分析は以下の通りです。
| 重点施策 | 活動結果と分析(改善に向けた取り組み) | |
| 売上拡大 | ||
| マーケティングプロモーション強 化による市場開拓 | 新規顧客の獲得を目指し、大型イベント等への出展やセミナー開催などマーケ ティングプロモーション活動を強化するなど、7つの施策に取り組みました。 結果としては、目標としていた商談数に対して50%強の成約にとどまっており ます。2021年3月期からは、質の高い引き合いの獲得に向けた活動とともに、マーケティング活動と営業活動の連携強化を実現する体制づくりと施策を計画 しております。 なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、大型イベント等は中止ま たはオンラインイベントへ変更し、有価証券報告書提出時点においても集合形 式のイベントは開催されておりません。ただし、メールマガジンの開封率や電 話・メールによる問い合わせ件数は前年同月比で増加傾向が見られています。 | |
| 重要インフラ14業種への販売代理 店協業強化 | (内部要因) 営業人員の離脱等により、計画 に対して十分な活動が行えませ んでした。期中に体制を再整備 するとともに、当期より新体 制で営業活動に取り組んでおり ます。 | (外部要因) ・当社の主要顧客である金融業界で金融庁が主 導する脅威ベースのペネトレーションテスト (TLPT)対策等の外部攻撃に対する強化策に予 算が優先されました。 ・人手不足などを背景にRPA導入など企業の省 力化や競争力強化に向けた投資が優先されまし た。 |
| パートナーソリューションとの連 携による市場開拓 | ||
| BPO/コンサルティングサービスの 営業強化 | ||
| 研究開発強化 | ||
| 研究開発への投資強化による新た な価値創造 | 2020年3月期の研究開発費は214百万円(前期比87百万円増加)となりまし た。当該投資により、2020年3月に「ESS REC NEAO」のリリースを行うととも に当期以降の製品のリニューアルを計画しております。 | |
| ビジネスパートナーとの連携によ る新ソリューション創造 | 新しいソリューションを創造するためビジネスパートナーとの協議を進めてお りましたが、新型コロナウイルスの感染拡大による影響を受け、現在は中断し ております。協業の再開時期は未定です。 | |
| プロジェクトマネジメント強化に よる開発計画達成 | 技術部門のマネジメント強化により、2020年3月期における開発計画は概ね順 調に推移いたしました。 | |
| テスト自動化による製品品質なら びに生産性の向上 | テスト自動化の環境を構築し、主力製品であるESS RECから適用を開始いたし ました。当期は、ESS RECのテスト工数において30%の削減を見込んでおりま す。またあわせて、他製品への適用の拡大を進めていく予定です。 | |
| 組織力強化と人材育成 | ||
| チームワークを重視したマネジメ ント体制への移行 | 営業部門、技術部門において管掌役員、部長職の人心を一新いたしました。技 術部門においては開発工程の見える化や課題の明確化が実現しました。営業部 門においては上記「売上拡大」に記載の課題の通り、営業人員の離脱により業 績の停滞に繋がりました。営業部門を立て直すため、当期より人材の補強とと もに新たな管理体制を構築しております。 | |
| パッケージソフトウエア事業への グループ人材集中 | 2019年10月にシステム開発サービス事業を担っていた株式会社アクロテックの 社員28名全員を当社へ転籍し、パッケージソフトウエア事業に人材を集中いた しました。当該転籍により、同社事業は休止しております。 | |
| 次世代リーダーの育成および管理 職への登用 | 2020年3月期においては技術部門のリーダー育成が着実に実施され、株式会社 アクロテックからの転籍者を含めて新たなリーダー人材が活躍しております。 他部門においては当期より本格的な育成期間となる予定です。 | |
| 人事部門ならびに管理職拡充によ る社員一人一人の育成強化 | 人事部門においては3名増員し、労務管理の改善や評価制度の見直し、採用活 動の強化に取り組んでおります。また、2020年3月期の活動方針に「チームワ ーク」のキー・ワードを取り入れ、管理職と部員のコミュニケーション強化に 取り組みました。 | |
以下は、前年度実績対比及び2019年5月10日に公表の業績予想対比の分析を記載しています。
(売上高の状況)
| 当連結会計年度の実績値 | 比較情報 | 増減金額 | 増減率 |
| 1,928百万円 | 前年度実績対比 | △339百万円 | 15.0%の減少 |
| 業績予想対比 | △371百万円 | 16.1%の減少 |
前年度の実績対比においては、ライセンスが前期の公共分野における大型案件と同規模の案件を獲得できなかったことによりライセンス売上が前期比294百万円、41%減少したため、前連結会計年度を大きく下回りました。また、業績予想対比においても、代理店を経由した重要インフラ事業者への提案が進まなかったことや新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴う顧客の事務処理遅延などの影響により、保守サポート売上においても5年ぶりに契約更新率が95%を割り込んだこともあり、業績予想を大きく下回りました。
(営業利益の状況)
| 当連結会計年度の実績値 | 比較情報 | 増減金額 | 増減率 |
| 162百万円 | 前年度実績対比 | △401百万円 | 71.2%の減少 |
| 業績予想対比 | △237百万円 | 59.4%の減少 |
前年度の実績対比においては、売上高の大幅な減少、定期採用及びキャリア採用による人件費増加や外注費、広告宣伝費の増加により、前連結会計年度を大きく下回りました。また、業績予想対比においては、費用削減に努めるも売上の減少幅が大きく、業績予想を大きく下回りました。
(経常利益の状況)
| 当連結会計年度の実績値 | 比較情報 | 増減金額 | 増減率 |
| 172百万円 | 前年度実績対比 | △393百万円 | 69.6%の減少 |
| 業績予想対比 | △227百万円 | 57.0%の減少 |
前年度の実績対比においては、営業利益の減少により前連結会計年度を大きく下回りました。また、業績予想対比においても、営業利益の減少により業績予想を大きく下回りました。
(親会社株主に帰属する当期純利益の状況)
| 当連結会計年度の実績値 | 比較情報 | 増減金額 | 増減率 |
| 83百万円 | 前年度実績対比 | △323百万円 | 79.5%の減少 |
| 業績予想対比 | △216百万円 | 72.1%の減少 |
前年度の実績対比においては、経常利益の減少により前連結会計年度を大きく下回りました。また、業績予想対比においても、経常利益の減少により業績予想を大きく下回りました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループを取り巻く事業環境は、主として企業のIT投資の動向によって影響を受け、とりわけ、金融業界
への依存度が比較的高いため、規制当局の監査や指針による影響は無視できないものがあります。また、クラウ
ド化の進展に伴ってデータセンター事業者の顧客情報保護のためのセキュリティ投資などが当社グループの経営
成績に影響を及ぼす一因となります。その他当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因に
つきましては、「第2 事業の状況2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
・当連結会計年度における各キャッシュ・フローの分析・検討内容
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,040,009千円(前連結会計年
度末比283,736千円減)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローは次のとおりでありま
す。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末において営業活動の結果得られた資金は、64,083千円(前連結会計年度末比692,863千円
減)となりました。主な収入要因は、税金等調整前当期純利益147,639千円、売上債権の減少額91,146千円、主
な支出要因は、法人税等の支払額146,251千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末において投資活動の結果支出した資金は、174,552千円(前連結会計年度末比37,064千円の
支出減)となりました。主な支出要因は、無形固定資産、主に製品の拡張・改良に伴う市場販売目的ソフトウエ
アの取得による支出112,959千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度末において財務活動の結果支出した資金は、173,268千円(前連結会計年度末比86,587千円の支出増)となりました。主な支出要因は、配当金の支払額124,628千円によるものであります。
・資本の財源及び資金の流動性に係る情報
投資活動および財務活動における必要な資金は、営業活動によるキャッシュ・フローにて賄っております。自己資金の使途につきましては、IT人材の確保に投資を行うとともに日々進化し続ける情報技術に対する設備投資及び研究開発投資、並びにM&Aなどに充当し、事業基盤の安定と企業価値の向上に努めて参ります。
また、株主配当においても、配当性向33.3%以上を目安とし、自己資金で対応する予定です。なお、配当政策
につきましては「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりです。