有価証券報告書-第30期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/29 11:50
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経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
① 全般的事業の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦の長期化や中東情勢の悪化等に起因する経済の減速に加え、年度末にかけての新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞により景況感が極めて悪化し、世界的な経済危機に直面する中でデフレ再燃の可能性が懸念される状況にあります。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞は、一時的な状況であると認識されながらも収束による回復の時期が見込めない、先行きの極めて不透明な状況で推移いたしました。
当社グループの事業領域である人材ビジネス市場の状況は、令和2年3月の完全失業率(季節調整値)は2.5%(前年同月2.5%、前月2.4%)、有効求人倍率(季節調整値)は1.39倍(前年同月1.63倍、前月1.45倍)、新規求人倍率(季節調整値)は2.26倍(前年同月2.42倍、前月2.22倍)の国内雇用状況であり、令和2年1月度以降は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞の影響を受けて有効求人倍率が下降しながらも、令和2年3月時点では依然として比較的高い水準での労働市場の需要過多の状況が継続しております。
このような環境の中、求人企業と求職者に最適のマッチング機会を提供する人材ビジネスの社会的意義は極めて高いものと認識しております。当社グループは「WORKS for your dreams!(楽しく活き活きと働き、夢を実現できる社会を)」のスローガンの下で、「“一人でも多くの求職者に仕事を提供すること”、“一社でも多くの企業に良い求職者を紹介すること”を常に意識し、“人と組織の強い繋がりの輪”を広げること」を基本方針として、事業を展開してまいりました。
なお、当連結会計年度においても、昨年度より取り組んでいる「持続的成長のための構造改革」に継続して取り組んでまいりました。
主力事業であるメディア&ソリューション事業におきましては、自動車産業を中心とした製造業の経済的な落ち込みや、年度末にかけて新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞の影響が顕著にみられ、当連結会計年度の前半と比して利益率は回復傾向にあるものの、減収減益となりました。
人材紹介事業におきましては、年度前半における環境の追い風を受け、また年度末にかけての新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞の影響は比較的軽微であったことにより、基礎数値は向上し利益率は回復傾向にありますが、当該生産性向上が計画した水準に至らず、減収減益となりました。
採用支援事業におきましては、昨年度来の構造改革に伴い、また年度末にかけての新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞の影響を受け売上高は減少いたしましたが、リストラクチャリングの効果として原価抑制が行える体制への移行が進んだことから、減収増益となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は3,147,677千円(前年同期比20.7%減)、営業利益は124,394千円(前年同期比76.4%減)、経常利益は122,088千円(前年同期比77.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は45,854千円(前年同期比86.5%減)となりました。
② 事業部門の営業概況
(イ)メディア&ソリューション事業
主力事業であるメディア&ソリューション事業におきましては、自動車産業を中心とした製造業の経済的な落ち込みや、年度末にかけての新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞の影響が顕著にみられ、これを反映する結果となりました。これに伴い、主力サービスである「工場WORKS」における主要顧客群でありました製造派遣業界からの引き合いも、当連結会計年度を通じて大幅に減少しました。
これに対し、中長期的な事業の効率化やサービスのセキュリティー強化を目的とした新基盤(システムプラットフォーム)への開発投資等の戦略的投資は継続しつつも、中部地区の営業力強化を目的とした名古屋拠点の開設や他分野の顧客群への営業展開の強化により売上の補完を図り、また適宜適切な費用投下による利益率の改善を図ってまいりましたが、それを補うには至りませんでした。
なお、第1四半期連結累計期間にサービスインしたドライバー系求人に特化した専門求人サイト「ドライバーワークス」については、未だ利益貢献を果たす段階に至っておりません。
これらの結果、同事業の当連結会計年度の業績は、売上高1,403,083千円(前年同期比28.0%減)、セグメント利益64,663千円(前年同期比86.1%減)となりました。
なお、セグメントの売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております(以下同様)。
(ロ)人材紹介事業
人材紹介事業におきましては、年度末にかけて新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞の影響を受けての有効求人倍率の若干の下降兆候はみられるものの、概ね昨年度来の高い水準での労働市場の需要過多の状況と云う環境の追い風を受け、求人獲得数や転職希望者の獲得数と云った基礎数値は向上し、利益率は当連結会計年度の後半にかけて回復傾向であります。しかしながら、人員の最適な活用が追いつかず、期初計画水準までの生産性向上には至りませんでした。
これらの結果、同事業の当連結会計年度の業績は、売上高928,916千円(前年同期比14.1%減)、セグメント利益75,077千円(前年同期比41.9%減)となりました。
(ハ)採用支援事業
採用支援事業におきましては、全体的に人材採用時期が前倒しになっており、特に2020年新卒採用の佳境が早まりました。これに対して、2021年新卒採用の早期取り込み、通年採用、インターンシップ等新たな採用形態に対応したサービスを展開することにより売上高の回復を目指しましたが、例年取引の最盛期となる年度末において新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞の影響があったこともあり、減収となりました。
一方、従来型の採用アウトソーシングのリストラクチャリングの効果として、原価抑制が行える体制への移行を進めることができました。
これらの結果、同事業の当連結会計年度の業績は、売上高815,676千円(前年同期比13.1%減)、セグメント損失15,380千円(前年同期はセグメント損失68,367千円)となりました。
(2)財政状態の状況
(資産の部)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて483,256千円減少し、2,771,204千円となりました。これは主として、配当金の支払、法人税等の納付、経営成績を反映した結果、現金及び預金が473,196千円減少、売掛金が157,213千円減少、持続的成長投資等に伴い無形固定資産のソフトウェアが108,228千円増加したことによるものです。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて251,266千円減少し、250,767千円となりました。これは主として、支払等に伴い買掛金が30,274千円減少、未払金が68,713千円減少、経営成績を反映して未払法人税等が111,120千円減少したことによるものです。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて231,989千円減少し、2,520,437千円となりました。これは主として、譲渡制限付株式報酬(RS)の割当に伴う自己株式の処分により資本剰余金が11,313千円増加、配当金の支払と親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が244,989千円減少したことによるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べて473,196千円減少し、1,592,985千円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は18,278千円(前年同期比282,645千円の減少)となりました。主な増加要因は税金等調整前当期純利益110,453千円、売上債権の減少157,213千円によるものです。主な減少要因は、法人税等の支払額194,651千円、未払金の減少70,953千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は200,779千円(前年同期比52,016千円の減少)となりました。主な要因は、持続的成長のための戦略投資に伴う有形固定資産の取得による支出36,202千円、無形固定資産の取得による支出161,905千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果として使用した資金は290,696千円(前年同期比2,294千円の増加)となりました。これは、配当金の支払額290,696千円によるものです。
(参考)キャッシュ・フロー関連指数の推移
平成30年3月期平成31年3月期令和2年3月期
自己資本比率83.5%84.6%91.0%
時価ベースの自己資本比率309.3%212.7%135.0%
キャッシュ・フロー対有利子負債比率---
インタレスト・カバレッジ・レシオ---

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオについては、有利子負債が存在しないため記載しておりません。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社が用いた重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況」の「注記事項」に「追加情報」として記載しております。
(5)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当社グループは、生産に該当する事項がないため、記載する事項はありません。
② 受注実績
当社グループは、提供するサービスの関係上、受注実績の記載に馴染まないため記載しておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成31年4月1日
至 令和2年3月31日)
前年同期比
(%)
メディア&ソリューション事業(千円)1,403,083△28.0%
人材紹介事業(千円)928,916△14.1%
採用支援事業(千円)815,676△13.1%
合計(千円)3,147,677△20.7%

(注)1.金額は、外部顧客への売上高を示しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(6)経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。具体的には「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前年同期に比べて821,930千円減少し、3,147,677千円(前年同期比20.7%減)となりました。主力事業であるメディア&ソリューション事業におきましては、自動車産業を中心とした製造業の経済的な落ち込みや、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞の影響が大きく反映する結果となりました。製造業界に特化した求人メディアである「工場WORKS」の最大の顧客群である製造系の派遣会社は、自動車産業を主な顧客としている事から、需要動向や顧客(メーカー)の生産抑制に比例して採用を抑制する傾向が顕著であり、これに伴い「工場WORKS」の受注も当連結会計年度を通じて大幅に減少し、売上高1,403,083千円(前年同期比28.0%減)と減収になりました。人材紹介事業におきましては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞の影響を受けて有効求人倍率が下降しているものの、昨年度来の高い水準での労働市場の需要過多の状況と云う環境の追い風を受け、求人獲得数や転職希望者の獲得数と云った基礎数値は向上しました。しかしながら人員の最適な活用が追いつかなかったことにより期初計画水準までの生産性向上には至らず、売上高928,916千円(前年同期比14.1%減)と減収になりました。採用支援事業におきましては、全体的に人材採用時期が前倒しになっており、特に2020年新卒採用の佳境が早まりました。これに対して、2021年新卒採用の早期取り込み、通年採用、インターンシップ等新たな採用形態に対応したサービスを展開することにより売上高の回復を目指しましたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞の影響もあり、売上高815,676千円(前年同期比13.1%減)と減収になりました。
なお、セグメントの売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、前年同期に比べて671,033千円減少し、2,095,720千円(前年同期比24.3%減)となりました。売上総利益率は66.6%(前年同期69.7%)となりました。これは主に、システムや募集広告等の一部の原価が増加した事により、原価が前年同期に比べて150,896千円減少の1,051,956千円(前年同期比12.5%減)と、売上高の減少に比べて抑制できた割合が小さかったことによるものです。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、前年同期に比べて402,503千円減少し、124,394千円(前年同期比76.4%減)となりました。営業利益率は4.0%(前年同期13.3%)となりました。これは主に、売上総利益が減少したことによるものです。原価とは異なり、販売費及び一般管理費は売上高の減少に伴う抑制が難しいですが、持続的成長のための戦略投資を行いつつも、適宜適切な費用管理を行う事により、前年度に比べて268,529千円減少の1,971,326千円(前年同期比12.0%減)と経費抑制を果たしております。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、前年同期に比べて411,157千円減少し、122,088千円(前年同期比77.1%減)となりました。経常利益率は3.9%(前年同期13.4%)となりました。これは主に、営業利益が減少したことによるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期と比べて293,770千円減少し、45,854千円(前年同期比86.5%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益率は1.5%(前年同期8.6%)となりました。これは主に、経常利益の減少によるものです。
(収益性の分析)
当社グループでは、「目標とする経営指標」について利益目標(営業利益、経常利益、当期純利益)に加えて、株主資本の有効活用及び資産の効率的な活用を測る指標としてROE(自己資本当期純利益率)を重視しております。
ROE(自己資本当期純利益率)を指標として重視する意図は、当該指標が株主の持分に対する投資収益率を表し経営者が株主に対して果たすべき責務を表した指標と見ることができること、また、株主に帰属する配当可能利益の源泉となるものであり配当能力を測定する指標として使われること、これらのことから株式の投資尺度としても重要であると認識するからであります。
当連結会計年度のROE(自己資本当期純利益率)は、親会社株主に帰属する当期純利益の減少に伴い、1.7%(前連結会計年度12.5%、前年同期比10.8ポイント減)となりました。
なお、ROE(自己資本当期純利益率)は下記の計算式により算出しております。
ROE(自己資本当期純利益率) =親会社株主に帰属する当期純利益
(期首自己資本 + 期末自己資本) ÷ 2

(7)資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① 資本の財源
当社グループの主たる財源は営業キャッシュ・フローであり、当連結会計年度は18,278千円の資金を得ました。運転資金及び設備投資資金については、全額自己資金でまかなっており外部からの調達は行っておりません。
② 資金の流動性についての分析
当連結会計年度末現在、流動比率等の指標は下記のとおりであります。
平成31年3月期令和2年3月期
流動比率(%)536.9848.5
固定比率(%)21.427.3
売上債権回転日数(日)43.837.1

流動比率 :流動資産/流動負債
固定比率 :固定資産/株主資本
売上債権回転日数:(売上債権/売上高)×365日
(注) いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

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