有価証券報告書-第12期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)
(業績等の概要)
(1) 業 績
当連結会計年度における我が国経済は、国内の人手不足を背景に雇用環境の改善が続いていることなどで、緩やかな回復が続いております。
米国の貿易政策による影響が本格化してくる兆しも見え、我が国経済の先行きには不透明感があります。
当社が属する情報通信業界は、IoT(モノのインターネット化)、AI(人工知能)、ビッグデータ、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、通信速度向上、通信規格の高度化といった、今後の社会一般を変貌させる力を秘めた技術革新が、今までにないスピードで進んでおります。当社は、ITの浸透が人々の生活をあらゆる面で、より良い方向に変化させるデジタルトランスフォーメーションの実現に、IoTが重要な技術であるとの認識に立ち、引き続き、事業を展開してまいります。
当社の事業は、技術の特徴で大きく分けると、無線接続技術や著作権認証技術を活かしたワイヤレスコネクティビティ事業と脆弱性診断やデータバックアップといった技術を活かしたセキュリティ&プライバシー事業に分けられます。
(ワイヤレスコネクティビティ事業)・・・当社が主体
Blu-ray再生ソフトウェアや高解像度(4K/8K)画像処理技術を基盤とした事業になります。当事業は、ロイヤリティ収入を主体としているため、Blu-rayなどを再生するデジタル家電機器(TV、Blu-rayレコーダー、PCなど)の出荷台数に影響を受けます。国内のデジタル家電機器の出荷台数は底を打った感が出てきましたが、依然、低調であることには変わりなく、厳しい事業環境が続いております。
当事業においては、画像解析AIエンジンを軸とした製品群(sMedio AI Technologies)も取り扱っており、建設業や流通業等での商用化を見据えた実証実験を複数実施しております。
(セキュリティ&プライバシー事業)・・・タオソフトウエア㈱および㈱情報スペースが主体
Androidのセキュリティ脆弱性診断やBLE(Bluetooth Low Energy)を使った位置情報ソリューション、データ移行・バックアップアプリ(JSバックアップ)に関する開発収入を中心とした事業であります。開発収入からロイヤリティ収入への転換および月額課金サービス収入の育成を図っております。
① 売上高の分析
このような状況において、グループ全体としては、国内PC出荷台数が低調であったことや前年同期の子会社での開発受託案の反動減があり、売上高は985百万円(前期比6.7%減)となりました。
売上形態別の売上高は、下表のとおりであります。
(単位:百万円、百万円未満切捨て)
② 販売費及び一般管理費、営業利益の分析
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は544百万円(前期比5.1%減)、営業損失は107百万円(前期より損失額が46百万円拡大)となりました。
営業損失を計上した主な要因は、売上高が落ち込んだことに、初期開発で開発工数が想定以上にかかった案件が複数発生し、開発原価がかさんだことが重なり、売上総利益が大きく落ち込んだことによります。
③ 営業外損益、経常利益の分析
当連結会計年度における営業外損益は、営業外収益は2百万円(前期比10.8%減)となり、営業外費用は2百万円(同37.5%減)となり、結果、経常損失は107百万円(前期より損失額が45百万円拡大)となりました。
④ 親会社株主に帰属する当期純損益の分析
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は110百万円(前期より損失額が31百万円縮小)となりました。
(単位:百万円、百万円未満切捨て)
当社グループが、中長期的な事業拡大と企業価値向上のため、重要と考える営業収益は、2期連続赤字となる営業損失107百万円となりました。営業赤字が続くことで中長期的な事業拡大と企業価値向上が覚束なくなると考えており、早期の営業収益の黒字化に向け、取り組んでまいります。
また、当社グループが重要と考える、顧客別、製品別の売上および出荷台数は、主に国内PC出荷台数全体が低調であった影響を受け、落ち込みました。ロイヤリティ収入の回復に向け、高解像度(4K/8K)画像処理に関連する製品の拡充に取り組んでまいります。
(2)資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における純資産は、親会社株主に帰属する当期純損失110百万円を計上したことなどで、前連結会計年度末に比べ、118百万円減少し、1,175百万円になりました。
当社グループは、現預金を1,083百万円保有しており、借入金残高124百万円および原材料及び貯蔵品92百万円を差し引いても、867百万円相当の手許流動性があります。
また、当社グループの売上高は、ここ数年、販売先上位3社合計で7割程度を占めておりますが、いずれも販売代金回収に懸念するべき点はなく、その点においても、手元流動性には大きな影響はないと考えております。
当社グループの投資は、主として、人材に対するものとなり、有形固定資産の取得に多額の支出をする予定はありませんが、原材料費の前払いや企業価値向上に資すると考えるM&Aなどへの投資は必要に応じ適宜実施する意向であります。その際に必要となる財源には、保有する現預金を活用し、機動的に対応することを基本としますが、場合によっては、金融機関からの借入を実施することも検討いたします。
当連結会計年度末におけるのれん残高は85百万円となっています。前連結会計年度におけるのれんの減損損失のように、将来において一時に費用計上されたとしても、定期償却が進んでいるため、のれん残高が当社グループの財政状態の健全性に与える影響は小さいと考えております。
(単位:百万円、百万円未満切捨て)
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローが23百万円のプラスとなりましたが、長期借入金の返済による支出125百万円の影響により財務活動によるキャッシュ・フローが124百万円のマイナスとなったことで、前連結会計年度末に比べ135百万円減少し、当連結会計年度末には1,083百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べプラス幅が縮小し、23百万円のプラスとなりました。主な増減要因は、たな卸資産の減少額の増加126百万円と海外子会社での預り金の返済によるその他の減少61百万円になります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度の本社移転等に伴う支出がなくなったことで、25百万円の支出となりました。主な支出要因は、無形固定資産の取得による支出17百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度の自己株式の取得による支出がなくなり、124百万円の支出となりました。主な支出要因は、長期借入金の返済による支出125百万円であります。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当連結会計年度の受託開発に係る生産実績は、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注状況
当連結会計年度の受託開発に係る受注状況は、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、販売価格によっております。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績を販売形態別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
当連結会計年度の経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当社グループが当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定の設定を行っております。当該見積りにつきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる各種の要因に関して仮定設定、情報収集を行い、見積金額を算出しておりますが、実際の結果は見積り自体に不確実性があるために、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 財政状態の分析
① 流動資産
当連結会計年度末の流動資産は、1,293百万円であり、前連結会計年度末と比べ263百万円減少しました。これは、主に現金及び預金が135百万円、前払いしたライセンス費用の払い出しにより原材料及び貯蔵品が137百万円減少したことなどによります。
② 固定資産
当連結会計年度末の固定資産は、156百万円であり、前連結会計年度末と比べ52百万円減少しました。これは、償却によりのれんが32百万円減少したことなどによります。
③ 流動負債
当連結会計年度末の流動負債は、265百万円であり、前連結会計年度末と比べ68百万円減少しました。これは、預り金を返金したことにより、その他の流動負債に含まれる預り金が74百万円減少したことなどによります。
④ 固定負債
当連結会計年度末の固定負債は、8百万円であり、前連結会計年度末と比べ129百万円減少しました。これは、主に借入金の約定返済により長期借入金が124百万円減少したことなどによります。
⑤ 純資産
当連結会計年度末の純資産は、1,175百万円であり、前連結会計年度末と比べ118百万円減少しました。これは、主に親会社株主に帰属する当期純損失110百万円を計上したことなどによります。
(3) 経営成績の分析
① 売上高の分析
「(業績等の概要)(1)業績」をご参照下さい。
② 販売費及び一般管理費、営業利益の分析
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、544百万円(前期比+5.1%減)となり、営業損失を107百万円(前期は60百万円の営業損失)計上しました。
③ 営業外損益、経常利益の分析
当連結会計年度における営業外収益は2百万円(前期比10.8%減)、営業外費用は2百万円(同37.5%減)となり、結果、経常損失を107百万円(前期は61百万円の経常損失)計上しました。
④ 親会社株主に帰属する当期純利益の分析
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失を110百万円(前期の141百万円の損失から縮小)計上しました。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社は、主にマルチメディアとワイヤレスコネクティビティの要素技術を駆使した分野でスマートデバイス向けのソフトウエア製品を提供することにより事業規模を拡大させてまいりました。従いまして、中期的な成長を実現させるためには、当該市場における技術的な優位性の確保と市場ニーズに迅速に適応した付加価値の高い製品をタイムリーに市場に投入する必要があります。また、事業領域の拡大により他分野においても当社技術及び製品の普及拡大を実現させる事が必要となります。
昨今ハードウエアデバイスの低価格化と陳腐化がより一層早まっており、当社は従来の開発収入、ライセンス収入またサポート収入以外に、サブスクリプションモデルやサービスモデルを伸ばしていく必要性があると考えております。
当社では、これらの市場環境の変化に迅速に対応し技術的な優位性を維持しつつ、且つ市場ニーズに適応した付加価値の高い競争力のある製品の投入と合わせて、新しい市場の開拓も必要となるであろう事を認識しており、これらの市場の変化、事業環境の変化に迅速かつ柔軟に対応できなければ経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
その他の経営成績に重要な影響をあたえるリスクに関しては、「2 事業等のリスク」をご参照下さい。
(5) キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(業績等の概要)(3)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
(6) 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しにつきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(7)経営者の問題意識と今後の方針
当社グループは、3期連続の最終赤字を計上し、その額は、当該期間累計で256百万円に達し、非常に厳しい業績となっております。当連結会計年度末の自己資本比率は81.1%と健全な水準にあると考えておりますが、翌連結会計年度の最終利益の予想は52百万円の赤字であり、引き続き、業績面での厳しい状況が続くと考えております。
早期に赤字体質からの脱却を図ることを目指して、現在の保有技術、事業環境および入手可能な各種情報に基づき、最善の経営方針を立案するよう努めてまいります。
詳しくは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
(1) 業 績
当連結会計年度における我が国経済は、国内の人手不足を背景に雇用環境の改善が続いていることなどで、緩やかな回復が続いております。
米国の貿易政策による影響が本格化してくる兆しも見え、我が国経済の先行きには不透明感があります。
当社が属する情報通信業界は、IoT(モノのインターネット化)、AI(人工知能)、ビッグデータ、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、通信速度向上、通信規格の高度化といった、今後の社会一般を変貌させる力を秘めた技術革新が、今までにないスピードで進んでおります。当社は、ITの浸透が人々の生活をあらゆる面で、より良い方向に変化させるデジタルトランスフォーメーションの実現に、IoTが重要な技術であるとの認識に立ち、引き続き、事業を展開してまいります。
当社の事業は、技術の特徴で大きく分けると、無線接続技術や著作権認証技術を活かしたワイヤレスコネクティビティ事業と脆弱性診断やデータバックアップといった技術を活かしたセキュリティ&プライバシー事業に分けられます。
(ワイヤレスコネクティビティ事業)・・・当社が主体
Blu-ray再生ソフトウェアや高解像度(4K/8K)画像処理技術を基盤とした事業になります。当事業は、ロイヤリティ収入を主体としているため、Blu-rayなどを再生するデジタル家電機器(TV、Blu-rayレコーダー、PCなど)の出荷台数に影響を受けます。国内のデジタル家電機器の出荷台数は底を打った感が出てきましたが、依然、低調であることには変わりなく、厳しい事業環境が続いております。
当事業においては、画像解析AIエンジンを軸とした製品群(sMedio AI Technologies)も取り扱っており、建設業や流通業等での商用化を見据えた実証実験を複数実施しております。
(セキュリティ&プライバシー事業)・・・タオソフトウエア㈱および㈱情報スペースが主体
Androidのセキュリティ脆弱性診断やBLE(Bluetooth Low Energy)を使った位置情報ソリューション、データ移行・バックアップアプリ(JSバックアップ)に関する開発収入を中心とした事業であります。開発収入からロイヤリティ収入への転換および月額課金サービス収入の育成を図っております。
① 売上高の分析
このような状況において、グループ全体としては、国内PC出荷台数が低調であったことや前年同期の子会社での開発受託案の反動減があり、売上高は985百万円(前期比6.7%減)となりました。
売上形態別の売上高は、下表のとおりであります。
(単位:百万円、百万円未満切捨て)
| 形態別売上高 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | 増減率(%) |
| ロイヤリティ収入 | 722 | 684 | △37 | △5.2 |
| 受託開発収入 | 265 | 227 | △37 | △14.3 |
| 保守・サポート収入 | 68 | 73 | 4 | 6.4 |
| 合計 | 1,056 | 985 | △71 | △6.7 |
② 販売費及び一般管理費、営業利益の分析
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は544百万円(前期比5.1%減)、営業損失は107百万円(前期より損失額が46百万円拡大)となりました。
営業損失を計上した主な要因は、売上高が落ち込んだことに、初期開発で開発工数が想定以上にかかった案件が複数発生し、開発原価がかさんだことが重なり、売上総利益が大きく落ち込んだことによります。
③ 営業外損益、経常利益の分析
当連結会計年度における営業外損益は、営業外収益は2百万円(前期比10.8%減)となり、営業外費用は2百万円(同37.5%減)となり、結果、経常損失は107百万円(前期より損失額が45百万円拡大)となりました。
④ 親会社株主に帰属する当期純損益の分析
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は110百万円(前期より損失額が31百万円縮小)となりました。
(単位:百万円、百万円未満切捨て)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | |
| 売上高 | 1,056 | 985 | △71 |
| 営業損失(△) | △60 | △107 | △46 |
| 経常損失(△) | △61 | △107 | △45 |
| 親会社株主に帰属する当期純損失(△) | △141 | △110 | 31 |
当社グループが、中長期的な事業拡大と企業価値向上のため、重要と考える営業収益は、2期連続赤字となる営業損失107百万円となりました。営業赤字が続くことで中長期的な事業拡大と企業価値向上が覚束なくなると考えており、早期の営業収益の黒字化に向け、取り組んでまいります。
また、当社グループが重要と考える、顧客別、製品別の売上および出荷台数は、主に国内PC出荷台数全体が低調であった影響を受け、落ち込みました。ロイヤリティ収入の回復に向け、高解像度(4K/8K)画像処理に関連する製品の拡充に取り組んでまいります。
(2)資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における純資産は、親会社株主に帰属する当期純損失110百万円を計上したことなどで、前連結会計年度末に比べ、118百万円減少し、1,175百万円になりました。
当社グループは、現預金を1,083百万円保有しており、借入金残高124百万円および原材料及び貯蔵品92百万円を差し引いても、867百万円相当の手許流動性があります。
また、当社グループの売上高は、ここ数年、販売先上位3社合計で7割程度を占めておりますが、いずれも販売代金回収に懸念するべき点はなく、その点においても、手元流動性には大きな影響はないと考えております。
当社グループの投資は、主として、人材に対するものとなり、有形固定資産の取得に多額の支出をする予定はありませんが、原材料費の前払いや企業価値向上に資すると考えるM&Aなどへの投資は必要に応じ適宜実施する意向であります。その際に必要となる財源には、保有する現預金を活用し、機動的に対応することを基本としますが、場合によっては、金融機関からの借入を実施することも検討いたします。
当連結会計年度末におけるのれん残高は85百万円となっています。前連結会計年度におけるのれんの減損損失のように、将来において一時に費用計上されたとしても、定期償却が進んでいるため、のれん残高が当社グループの財政状態の健全性に与える影響は小さいと考えております。
(単位:百万円、百万円未満切捨て)
| 前連結会計年度末 | 当連結会計年度末 | 増減 | 増減率(%) | |
| 総資産 | 1,766 | 1,450 | △316 | △17.9 |
| 負債 | 472 | 274 | △197 | △41.9 |
| 純資産 | 1,294 | 1,175 | △118 | △9.2 |
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローが23百万円のプラスとなりましたが、長期借入金の返済による支出125百万円の影響により財務活動によるキャッシュ・フローが124百万円のマイナスとなったことで、前連結会計年度末に比べ135百万円減少し、当連結会計年度末には1,083百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べプラス幅が縮小し、23百万円のプラスとなりました。主な増減要因は、たな卸資産の減少額の増加126百万円と海外子会社での預り金の返済によるその他の減少61百万円になります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度の本社移転等に伴う支出がなくなったことで、25百万円の支出となりました。主な支出要因は、無形固定資産の取得による支出17百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度の自己株式の取得による支出がなくなり、124百万円の支出となりました。主な支出要因は、長期借入金の返済による支出125百万円であります。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当連結会計年度の受託開発に係る生産実績は、次のとおりであります。
| 事業の種類 | 当連結会計年度 (自 平成30年1月1日 至 平成30年12月31日) | 前年同期比(%) | |
| ソフトウエア事業 | (千円) | 221,617 | 27.5 |
(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注状況
当連結会計年度の受託開発に係る受注状況は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) | |
| ソフトウエア事業 | 234,212 | △21.6 | 57,892 | △28.4 | |
(注) 1.金額は、販売価格によっております。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績を販売形態別に示すと、次のとおりであります。
| 販売形態 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| ライセンス・ロイヤリティ | 684,810 | △5.2 |
| 保守サービス・サポート | 73,345 | 6.4 |
| 受託開発 | 227,249 | △14.3 |
| 計 | 985,405 | △6.7 |
(注) 1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相 手 先 | 前連結会計年度 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) | 当連結会計年度 (自 平成30年1月1日 至 平成30年12月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| Microsoft Corp. | 401,033 | 38.0 | 387,886 | 39.4 |
| 株式会社 NTTドコモ | 222,715 | 21.1 | 163,414 | 16.6 |
| 東芝クライアントソリューション株式会社 | 130,516 | 12.4 | 94,526 | 9.6 |
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
当連結会計年度の経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当社グループが当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定の設定を行っております。当該見積りにつきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる各種の要因に関して仮定設定、情報収集を行い、見積金額を算出しておりますが、実際の結果は見積り自体に不確実性があるために、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 財政状態の分析
① 流動資産
当連結会計年度末の流動資産は、1,293百万円であり、前連結会計年度末と比べ263百万円減少しました。これは、主に現金及び預金が135百万円、前払いしたライセンス費用の払い出しにより原材料及び貯蔵品が137百万円減少したことなどによります。
② 固定資産
当連結会計年度末の固定資産は、156百万円であり、前連結会計年度末と比べ52百万円減少しました。これは、償却によりのれんが32百万円減少したことなどによります。
③ 流動負債
当連結会計年度末の流動負債は、265百万円であり、前連結会計年度末と比べ68百万円減少しました。これは、預り金を返金したことにより、その他の流動負債に含まれる預り金が74百万円減少したことなどによります。
④ 固定負債
当連結会計年度末の固定負債は、8百万円であり、前連結会計年度末と比べ129百万円減少しました。これは、主に借入金の約定返済により長期借入金が124百万円減少したことなどによります。
⑤ 純資産
当連結会計年度末の純資産は、1,175百万円であり、前連結会計年度末と比べ118百万円減少しました。これは、主に親会社株主に帰属する当期純損失110百万円を計上したことなどによります。
(3) 経営成績の分析
① 売上高の分析
「(業績等の概要)(1)業績」をご参照下さい。
② 販売費及び一般管理費、営業利益の分析
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、544百万円(前期比+5.1%減)となり、営業損失を107百万円(前期は60百万円の営業損失)計上しました。
③ 営業外損益、経常利益の分析
当連結会計年度における営業外収益は2百万円(前期比10.8%減)、営業外費用は2百万円(同37.5%減)となり、結果、経常損失を107百万円(前期は61百万円の経常損失)計上しました。
④ 親会社株主に帰属する当期純利益の分析
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失を110百万円(前期の141百万円の損失から縮小)計上しました。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社は、主にマルチメディアとワイヤレスコネクティビティの要素技術を駆使した分野でスマートデバイス向けのソフトウエア製品を提供することにより事業規模を拡大させてまいりました。従いまして、中期的な成長を実現させるためには、当該市場における技術的な優位性の確保と市場ニーズに迅速に適応した付加価値の高い製品をタイムリーに市場に投入する必要があります。また、事業領域の拡大により他分野においても当社技術及び製品の普及拡大を実現させる事が必要となります。
昨今ハードウエアデバイスの低価格化と陳腐化がより一層早まっており、当社は従来の開発収入、ライセンス収入またサポート収入以外に、サブスクリプションモデルやサービスモデルを伸ばしていく必要性があると考えております。
当社では、これらの市場環境の変化に迅速に対応し技術的な優位性を維持しつつ、且つ市場ニーズに適応した付加価値の高い競争力のある製品の投入と合わせて、新しい市場の開拓も必要となるであろう事を認識しており、これらの市場の変化、事業環境の変化に迅速かつ柔軟に対応できなければ経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
その他の経営成績に重要な影響をあたえるリスクに関しては、「2 事業等のリスク」をご参照下さい。
(5) キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(業績等の概要)(3)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
(6) 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しにつきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(7)経営者の問題意識と今後の方針
当社グループは、3期連続の最終赤字を計上し、その額は、当該期間累計で256百万円に達し、非常に厳しい業績となっております。当連結会計年度末の自己資本比率は81.1%と健全な水準にあると考えておりますが、翌連結会計年度の最終利益の予想は52百万円の赤字であり、引き続き、業績面での厳しい状況が続くと考えております。
早期に赤字体質からの脱却を図ることを目指して、現在の保有技術、事業環境および入手可能な各種情報に基づき、最善の経営方針を立案するよう努めてまいります。
詳しくは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。