有価証券報告書-第19期(2024/07/01-2025/06/30)

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2025/09/26 15:43
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当社グループは「持続可能な社会を実現する最適化商社」をビジョンに掲げ、多様化する消費行動や様々な消費スタイルに対し、個々人そして一部の商品・サービスにおいては事業者や法人にまでその枠を広げ、インターネットを通じて最適な消費の選択肢を提供するべく事業を推進しております。
当社グループは、2023年8月14日にローリング方式による中期経営計画を公表し、最終年度(2026年6月期)において売上高300億円、営業利益20億円の達成を目指してまいりました。これらの目標達成に向け、主として個人向けリユース分野の成長を推進し、拡大を続けるリユース市場におけるプレゼンス確立を目指してきたところでありますが、その後、中期経営計画策定時に想定していた外部環境や事業前提に変化が生じており、特にもう一つの成長の軸と位置付けていたマシナリー(中古農機具)分野においては、海上輸送等の問題から海外販売の動向が安定せず、足踏みが続いております。その結果、当初掲げた2026年6月期の中期経営計画目標(売上高300億円、営業利益20億円)については、現時点において達成が困難な状況となっているものの、モバイル通信事業が想定を上回る成長を遂げているほか、複数の事業分野において新たな成長機会が見えつつあります。
このような状況下、当社グループは当連結会計年度において以下のような取組を行いました。
報告セグメント取組の内容
ネット型リユース事業(個人向けリユース分野)
・商材、物量に応じた最適な買取チャネルの見直しおよび要員配置の最適化
・出張買取におけるコンサルティング営業の強化
・生産性向上を目的とした各種DX施策の推進(オートコールシステムのバージョンアップ、買取業務の一部省人化、一部業務へのAI導入による業務効率向上)
・主要商材(中古スマホ・タブレット)の買取強化による量的拡大
(農機具分野)
・国内法人との取引規模拡大(国内向け展示商談会の実施等)
・海外越境ECサイトのユーザビリティ向上
(おいくら分野)
・リユースプラットフォームとして収益基盤の拡充に向けたシステムバージョンアップ
・官民一体でのSDGsの実現(不要品の二次流通促進による廃棄物の削減および環境負荷軽減)に向けた地方自治体との連携
・新規加盟店の獲得に重点を置いた営業活動の実施
メディア事業・検索エンジンアルゴリズムに対応した掲載記事のメンテナンスおよびコンテンツの見直し、並びにモバイル通信および自動車買取に関する新規メディアの立上げ・育成
・当事業の再成長に向けた動画メディアへの進出
モバイル通信事業・認知広告のほか主にネット広告を通じた、ニーズにマッチしたシンプルでわかりやすい料金プランの訴求による新規回線契約獲得
・ユーザーの利用シーンと親和性が高いオプションプランの追加によるオプション付帯率の向上(回線あたり単価の向上)
・既存回線契約者に対するプラン変更(4G→5G・5GNSA→5GSAへのアップグレード)訴求によるユーザーの回線契約期間の長期化と解約抑止
・解約時における新たな収益機会の創出(解約理由に応じた新プラン案内等)

これらの取組の結果、売上高は24,771,890千円(前期比30.3%増)、営業利益は625,635千円(前期比109.4%増)、営業外収益としてデリバティブ解約益を計上したこと等により経常利益は684,422千円(前期比1,593.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は484,710千円(前期は476,300千円の損失)となりました。
② セグメント別の状況
・ネット型リユース事業
当セグメントでは、販売店舗を有せずインターネットに特化したリユース品の買取及び販売に関するサービスを展開しており、当社グループの基幹事業であります。
買取においては「高く売れるドットコム」を総合買取サイトの基軸とし、商品カテゴリー別に分類された複数の買取サイトを自社で運営しております。販売において「Yahoo!オークション」はじめ、「楽天市場」、「Amazon」、「メルカリ」、自社ECサイト「ReRe(リリ)」など複数サイトへ同時出品し、インターネットを通じて商品を販売しております。主に「大型」「高額」「大量」といった、CtoC(個人間取引)では梱包や発送が難しい商品を取扱い、CtoBtoCというプロセスで当社が取引に介入することで、品質担保をはじめ、リユース品の売買に対して顧客に安心感を提供しております。近年ではこれらで培ったナレッジ・ノウハウを元に農機具分野へ参入し、国内のみならず農機具輸出事業を展開するなど、既存事業とのシナジーを活かして商材の多様化に努めております。また、リユースプラットフォーム「おいくら」(全国のリユースショップが加盟し、売り手である一般消費者と買い手であるリユースショップをマッチングするインターネットプラットフォーム)の基盤拡充に向けた施策を行っております。
当連結会計年度の各分野における状況は、以下のとおりであります。
(個人向けリユース分野)
前期に引き続き買取チャネルの最適化といった生産性向上策を進めるとともに、対応要員の再配置および要員あたりの生産性向上のためのDX施策をより一層推進しました。また、当期から本格的に業務へのAI活用の取組みを進め、業務効率化による利益体質の強化を推し進めました。こうした取組の結果、個人向けリユース分野における収益力は着実に向上し、当連結会計年度における収益進捗は順調に進みました。
(農機具分野)
中古農機具については、依然として海外からの購買需要が底堅いことに変わりないものの、当連結会計年度においては夏をピークに起きた海上運賃の高騰により買い控えが生じ、その伸び率が鈍化しました。また、輸出における海上輸送の分野においていわゆるコンテナ船の抜港(船が予定されていた寄港をとりやめること)が増加しつつあり、受注後出港待ち(売上計上待ち)の在庫が増加しました。このような状況に対処するため国内法人との取引拡大に注力しましたが、販売における国内外比率の見直しや商品利益率の管理体制の見直しといったオペレーションの再構築に想定より時間を要しており、当連結会計年度における農機具分野の業績は、減収減益となりました。
(おいくら分野)
「おいくら」については、リユースプラットフォームとしての中長期的な収益基盤拡充に向けたシステムバージョンアップや官民協働でのSDGsの実現(不要品の二次流通促進による廃棄物の削減及び環境負荷軽減)に向けた地方自治体との連携を推進し、その連携数は当連結会計年度末日現在で、263自治体(前期比121自治体の増加)となり、人口カバー率(日本の総人口に占める連携自治体の人口合計)は42.6%となりました。こうした買取依頼件数増加のための取組みや自社オウンドメディアを活用した加盟店獲得策を取ったことから、加盟店数および売上高は引き続き順調に推移しました。
これらの結果、売上高は12,461,458千円(前期比13.0%増)、セグメント利益は940,652千円(前期比69.6%増)となりました。
・メディア事業
当セグメントでは、賢い消費を求める消費者に対し、その消費行動に資する有益な情報をインターネットメディアで提供するサービスを展開しており、以下の10メディアを運営しております。
・モバイル通信に関するメディア :「iPhone格安SIM通信」「SIMCHANGE」「カシワン」
・モノの売却や処分に関するメディア :「高く売れるドットコムMAGAZINE」「おいくらMAGAZINE」
・モノの購入に関するメディア :「ビギナーズ」
・モノの修理に関するメディア :「最安修理ドットコム」
・中古農機具の買取・販売プラットフォーム:「中古農機市場UMM」
・クルマに関するメディア :「カーウルトラ」「Motorz」
当連結会計年度におきましては、前期に発生した、主にGoogle社が実施した検索エンジンのコアアルゴリズムの変更により、主要メディアの検索ランキングに影響が生じたことにより、全体としてのPV(ページビュー)数が大きく変動しました。こうした状況を受け当期においては、新動画メディア「Motorz」の展開をはじめ、検索以外での流入ルート確保にも取り組み、収益チャネルの多様化を図りはじめました。検索依存からの脱却を目的としたこれらの施策は効果を発揮しつつあります。しかしながら、前期末から現在にかけて被った検索トラフィックの減少が通期業績に与えた影響は大きく、前期比では減収減益となりました。
これらの結果、売上高は566,167千円(前期比15.0%減)、セグメント利益は284,394千円(前期比17.1%減)となりました。
・モバイル通信事業
当セグメントでは、連結子会社の株式会社MEモバイルが、通信費の削減に資する低価格かつシンプルで分かりやすい通信サービスを展開しており、主力サービスとして、「カシモ(=”賢いモバイル”の略称)」というブランド名のもと、主にモバイルデータ通信のサービスを提供しております。
当連結会計年度におきましては、メディア事業との連携強化により自社通信メディアからの送客を図るとともに、他社が運営するメディアの積極的活用を図ったことから、引き続き新規回線の獲得数は好調に推移しました。一方で、解約理由の分析を進めることにより新たにWiMAXから光回線への切替案内を開始するなど、解約時における収益機会の創出を図りました。また、ユーザーの利用状況に合わせた付帯オプションのラインナップを充実させることにより、1回線当たりから得られる利用料金の向上に取り組みました。今後とも、当セグメントにおいては、契約回線数の積み上げによる安定的なストック型収入(ユーザーとの契約期間において月ごとに計上される収入)の確保と、新規回線獲得によるショット型収入(新規回線獲得時に一括して計上される収入)の確保により収益拡大を図ってまいります。
これらの結果、売上高は11,849,533千円(前期比60.2%増)、セグメント利益は552,280千円(前期比21.0%増)となりました。
③ 財政状態の状況
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産については、前連結会計年度末に比べて893,416千円増加し、6,238,459千円となりました。
これは主にデリバティブ解約益の計上等に伴う現金及び預金の増加224,096千円および未収入金の増加に伴う流動資産その他勘定の増加92,789千円や、売掛金の増加579,640千円があった一方で、商品の減少169,429千円があったことによるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債については、前連結会計年度末に比べて285,817千円増加し、4,324,774千円となりました。
これは主に、買掛金の増加192,102千円や、未払法人税等の増加89,850千円および未払消費税等の増加に伴う流動負債その他勘定の増加87,692千円、未払金の増加56,477千円があった一方で、短期借入金の減少133,336千円があったことによるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産については、前連結会計年度末に比べて607,598千円増加し、1,913,684千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加482,471千円および非支配株主持分の増加126,498千円があったことによるものであります。
④ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、1,710,882千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、482,470千円の資金の増加(前連結会計年度は424,117千円の資金の減少)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益698,850千円を計上するとともに、売上債権の増加579,640千円および棚卸資産の減少174,343千円並びに仕入債務の増加192,102千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、51,204千円の資金の減少(前連結会計年度は230,225千円の資金の減少)となりました。これは主にデリバティブ解約による収入69,300千円があった一方で、本社移転に関わる有形固定資産の取得による支出65,038千円およびメディア事業再編に関わる事業譲受による支出65,000千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、196,566千円の資金の減少(前連結会計年度は495,628千円の資金の増加)となりました。これは主に短期借入金の減少(純額)133,336千円およびコミットメントライン設定に関わるアレンジメントフィー等の支払額38,997千円の支出並びにリース債務の返済による支出30,864千円があったことによるものであります。
⑤ 生産、仕入、受注及び販売の状況
(生産実績)
該当事項はありません。
(仕入実績)
当連結会計年度における仕入実績を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)
ネット型リユース事業7,447,227110.1
モバイル通信事業8,561,030158.8
合 計16,008,257131.7

(注) 金額は、仕入価格によっております。
(受注実績)
該当事項はありません。
(販売実績)
当連結会計年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
ネット型リユース事業12,460,726113.0
メディア事業463,34979.6
モバイル通信事業11,847,813160.1
合 計24,771,890130.3

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社ネットワークコンサルティング2,370,54812.51,183,2714.8
株式会社セレクトネットワーク3,597,98114.5


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による、当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 会計方針に関する事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、ネット型リユース事業が順調に伸長する一方で、モバイル通信事業が大きく収入をけん引し、24,771,890千円(前期比:30.3%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は16,239,748千円(前期比:34.6%増)、売上原価率は65.6%(前期比:2.1ポイントの悪化)となりました。これは主に、当連結会計年度におきまして、ネット型リユース事業において比較的利益率の低い高額商材の取扱量が増えたことや、相対的に粗利率の低いモバイル通信事業の収入が連結売上高に占める割合が増したことによるものであります。これらのことにより、売上総利益は8,532,141千円(前期比:22.9%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は7,906,505千円(前期比:19.0%増)となりました。これは主に、売上高の伸長に伴い変動費が増加した一方、前期より取り組んできた各種生産性向上策の進捗により販管費率が31.9%(前期比:3.0ポイントの改善)と大きく改善したことによるものであります。この結果、営業利益は625,635千円(前期比:109.4%増)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当連結会計年度における営業外損益は、営業外収益が156,763千円、営業外費用が97,976千円となりました。営業外収益の主な内訳は株式会社SBI証券との「差金決済型自社株価先渡取引契約」の解約により発生したデリバティブ解約益であります。この結果、経常利益は684,422千円(前期比:1,593.0%増)となりました。
(特別損益、当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別損益は、特別利益が15,246千円、特別損失が819千円となりました。特別利益の主な内訳は、純投資目的の非上場株式売却に伴う投資有価証券売却益であります。また、当連結会計年度における法人税等合計は86,880千円となりました。
この結果、当期純利益は611,969千円(前期は371,958千円の損失)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は484,710千円(前期は476,300千円の損失)となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(資金需要)
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、各事業におけるWebマーケティング費用や人件費、ネット型リユース事業、モバイル通信事業における商品の仕入費用、仕入及び販売のための物流費用(梱包資材及び配送関連費用)などの営業費用であります。
設備資金需要としては、新規拠点開設に伴う車両、建物附属設備、備品等の調達、また既存施設の設備更新、保守への投資やシステムの改修などソフトウエア開発による投資などがあります。
その他、事業買収関連の資金需要が挙げられます。
(財務政策)
当社グループの運転資金については、主に自己資金および短期借入金により充当しております。当連結会計年度末の現金及び現金同等物は1,710,882千円となり、現段階におきましては、将来資金に対して必要十分な財源及び流動性を確保しているものと判断いたしております。
また、設備資金についても同様に自己資金により充当することを基本方針としておりますが、大型の設備投資案件や買収案件等が発生する場合におきましては、金融機関からの借入による資金調達を検討・実行いたします。
④ キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ④ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(3) 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しについては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(4) 経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

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