有価証券報告書-第60期(2025/07/01-2026/06/30)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における平山グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、2026年7月1日発表の全国企業短期経済観測調査(短観)に見られるとおり、大企業製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)が前回3月調査から5ポイント改善しプラス22でした。約8年ぶりの高水準となり、景況感が5四半期連続で改善しました。中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格の上昇が重荷となるなか、半導体など人工知能(AI)関連需要の増加が景気を支えております。大企業非製造業の業況判断指数(DI)は3月調査から1ポイント改善のプラス37となりました。人件費などを販売価格に転嫁する動きや堅調なインバウンド(訪日外国人)需要が景況感の改善につながり、1991年8月以来となる約35年ぶりの高水準を記録しました。
一方、2026年5月の完全失業率(季節調整値)は2.5%と前月から横ばいでした。同月の有効求人倍率(季節調整値)は1.17倍と前月から0.01ポイント下がりました。低下は2カ月ぶりで、物価高騰や省人化により新規求人数が減少しました。特に、中東情勢の影響を受け石油関連産業での減少が目立ちました。
このような環境下において、平山グループは、タイでの生産は停滞しているものの、国内の生産回復需要を取り込み、前年同期比で増収増益を確保しました。インソーシング・派遣事業(「インソーシング」とは構内作業請負をいう。以下同じ。)が業績を牽引し、新規・既存取引先からの受注が増加するとともに、平山グループが得意とする現場改善により生産効率が改善したこと等が増収増益に寄与しました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高37,815,385千円(前期比4.4%増)、営業利益は派遣単価アップ及び各請負事業所の改善活動による収益改善及び数理計算上の差異の影響による退職給付費用の減少99,598千円等を計上したことから1,928,044千円(前期比51.8%増)、経常利益は営業利益の増収要因に加え為替差益37,325千円等を計上したことから1,984,581千円(前期比52.6%増)、また、親会社株主に帰属する当期純利益は法人税等666,519千円等を計上したことから、1,258,519千円(前期比46.7%増)となりました。
セグメント別の業績の概況は、次のとおりです。
(インソーシング・派遣事業)
インソーシング・派遣事業につきましては、防衛産業関連、医療機器関連、電子デバイス関連、半導体製造関連及びゴム製品を含めた自動車関連の受注が堅調に進んだこと等により増収となりました。また、物流関連、外食サービス関連においては引き続き旺盛な需要があり、既存取引先からの追加発注のみならず新規取引先からの受注も好調でした。第4四半期では、特に空調機器製造関連及び半導体製造関連の新規受注が増加しました。
利益面では、2026年4月新年度より多数の既存顧客から単価アップの承認を得られたこと、2025年10月からの最低賃金改定分の派遣単価増額により収益を改善できたこと、各製造請負事業所において取り組まれた改善活動が実り収益を改善できたこと、ゴム製品を含めた自動車関連生産が伸長したこと、2026年4月新卒入社の正社員を保守保全エンジニア等のハイエンドスキル技能工として教育し5月中に全員配属できたこと等から増収になりました。
その一方で、今後の成長を見据えて顧客ニーズが強い高単価受注案件への人員配置及びハイエンドスキル技能工教育の強化を行うため、募集費等を戦略的に使用するとともに新たな拠点や研修センターの設置、採用担当者及び教育人材の拡充に伴い、関連費用が増加しました。
採用面では、新卒の採用費が引き続き上昇したのみならず、中途採用ではサービス産業の復調等業況の改善に伴い採用環境が前期に増して厳しく、費用増となりました。これに対し、平山グループはコストパフォーマンスの良い地方テレビCM等のメディア活用、SNSの活用、ネットワーク採用等を前期から継続的に強化して企業イメージの向上を図るとともに、採用ルートの多様化等により採用強化を行っております。現状の物価上昇や給与引き上げ等による新卒・中途採用費及び労務費ともに上昇傾向にあるものの、顧客企業に理解を求め、収益改善に努めております。
この結果、売上高は30,766,313千円(前期比4.7%増)、セグメント利益は2,544,253千円(前期比37.6%増)となりました。
(技術者派遣事業)
技術者派遣事業においては、主要顧客である搬送システム関連製造業及び航空機産業において、制御・組込ソフトウェア、生産設備及び生産技術分野を中心とした受注が引き続き堅調に推移しております。自動車業界では、EV開発の見直し等により開発方針の転換を迫られる企業も見られます。WEB系IT業界においては、中堅以上の経験者の需要は依然好調であるものの、未経験者や若手エンジニアについては供給過多が見られます。マクロの視点では、エンジニア不足は依然として継続しておりますが、業界や企業の状況によりエンジニア需要に差が生じております。平山グループでは、市場環境を的確に把握し、ターゲット顧客の適切な選定と人材の最適配置を推進するとともに、エンジニアの段階的なスキル向上を図っております。
人材採用につきましては、中長期的な成長を見据え、経験者を中心として積極的に採用活動を推進しております。一方、未経験者・微経験者・シニア層及び外国籍エンジニアの採用につきましては、需要が旺盛な機電系(機械・電気電子系)分野を中心に採用を推進しております。採用費の上昇に伴い、これまで実施していない求人広告に加え、アルムナイ採用(退職者の再雇用)やリファラル採用(友人・知人の紹介)等による新たな母集団形成を行い、採用力の強化を進めております。
社内研修では、一部の新卒に対して複数分野の基礎技術研修を実施するほか、外国籍エンジニアの日本語スキル向上のための集中研修を実施するなど、早期配属を促進し、稼働率の向上に取り組んでおります。
この結果、売上高は3,173,344千円(前期比2.4%増)、セグメント利益は、既に派遣済みではあるものの、若手IT系エンジニア配属に時間を要したことから82,876千円(前期比17.6%減)となりました。
(海外事業)
海外事業につきましては、主力であるタイにおいて、製造業生産指数(MPI)が、前年同四半期比で、2025年4~6月期は1.4%増、2025年7~9月期は2.3%減、2025年10~12月期は0.5%減、2026年1~3月期は1.0%増となりました。2026年1~3月期は、コンピュータ・電子製品関連の生産が堅調に推移しました。また、主要産業の一つである自動車生産は、前年同四半期比で、2025年4~6月期は7.9%増、2025年7~9月期は4.3%減、2025年10~12月期は11.3%増、2026年1~3月期は5.3%増となりました。2026年1~3月期における自動車生産の増加は、タイ国内販売が堅調に推移したことに加え、政府のEV3.5政策等を背景に電気自動車(EV)の販売が前年同期比で約2.2倍に拡大したことが要因の一つであります。
このような環境下、海外及びその他事業に関しましては、2026年1月22日・23日の2日間、ムダを見つける力を養い、改善力を高めることを目的とした「生産現場のレベルアップ研修」をタイにて開催したこと等により集客に繋げたことから、タイにおける平山グループの派遣従業員数は、2026年3月時点で2,234名(前年同月比4.6%増)となりました。
この結果、電気自動車メーカーをはじめとする取引先が拡大し、売上高は2,464,871千円(前期比2.3%増)、今後の成長のため販売管理費を投下したことから、セグメント利益は57,268千円(前期比3.4%減)となりました。引き続き、新規取引先の獲得及びコスト管理の徹底を図り、収益の改善に努めてまいります。
(注) 海外事業につきましては、2025年4月~2026年3月期実績を3ヶ月遅れで当連結会計年度に計上しております。
(その他事業)
その他事業につきましては、国内外の現場改善に係るコンサルティング、海外企業及び教育機関からの研修案件が増加しました。利益面では、前期に好調だった株式会社平和鉄工所の受注が減少したものの、外国人エンジニア及び技能実習生の配置が進んだことから、外国人雇用管理サポート事業が増益に寄与しました。
この結果、売上高は1,410,855千円(前期比6.4%増)、セグメント利益は424,365千円(前期比14.5%増)となりました。
当連結会計年度末の財政状態の概況は、次のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ881,876千円増加し、13,240,151千円となりました。
当連結会計年度末の流動資産は、現金及び預金が603,440千円、受取手形及び売掛金が316,819千円、それぞれ増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ962,728千円増加し、11,542,702千円となりました。
当連結会計年度末の固定資産合計は、有形固定資産が21,136千円、無形固定資産が22,006千円、投資その他の資産が37,710千円、それぞれ減少したことにより、前連結会計年度末に比べ80,852千円減少し、1,697,449千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ16,661千円減少し、7,334,894千円となりました。
当連結会計年度末の流動負債は、預り金が118,809千円、未払金が93,505千円、未払法人税等が70,439千円、未払消費税等が57,206千円、賞与引当金が24,828千円、それぞれ増加した一方で、短期借入金が50,000千円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ324,304千円増加し、5,013,568千円となりました。
当連結会計年度末の固定負債は、退職給付に係る負債が8,407千円増加した一方、長期借入金が365,000千円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ340,966千円減少し、2,321,326千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、新株予約権の行使による株式の発行等により、資本金が1,107千円、資本剰余金が454千円、それぞれ増加したほか、親会社株主に帰属する当期純利益1,258,519千円を計上した一方で、配当金398,263千円の支払等があったことにより、前連結会計年度末に比べ898,537千円増加し、5,905,257千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ612,440千円増加し、6,665,702千円となりました。
営業活動による資金の増加は、1,468,800千円となりました(前期は989,116千円の増加)。これは主として、税金等調整前当期純利益1,937,734千円の計上、預り金118,173千円、減価償却費91,102千円、未払金82,423千円、未払消費税等53,860千円等の資金の増加があった一方で、法人税等の支払額538,433千円、売上債権の増加286,927千円等の資金の減少があったことによります。
投資活動による資金の減少は、40,578千円となりました(前期は95,195千円の減少)。これは主として、敷金及び保証金の回収による収入53,324千円、3ヶ月超の定期預金の満期による収入21,000千円等の資金の増加があったものの、敷金及び保証金の差入による支出65,835千円、有形固定資産の取得による支出31,869千円、3ヶ月超の定期預金の預入による支出12,000千円等の資金の減少があったことによります。
財務活動による資金の減少は、842,894千円となりました(前期は764,687千円の減少)。これは主として、新株予約権の発行に伴う収入3,223千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入2,203千円の資金の増加があった一方で、配当金の支払額398,224千円、長期借入金の返済による支出382,000千円、短期借入金の返済による支出50,000千円、リース債務の返済による支出18,096千円の資金の減少があったことによります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
平山グループは、提供するサービスの大部分が請負業務又は派遣業務であるため、生産実績については記載を省略しております。
b.受注実績
平山グループは、提供するサービスの大部分が請負業務又は派遣業務であるため、受注実績については記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による平山グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
平山グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。連結財務諸表の作成においては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴い実際の結果は異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績等の分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
平山グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業活動における運転資金需要は、主として給与等の人件費及び人材確保のための社員募集費であります。また、設備資金需要としては、教育施設投資に加え、社内基幹システム、製造スタッフ管理システム及び採用サイト等の無形固定資産投資等であります。業容拡大を図るために事業買収(M&A)等の投資を行う場合、それに伴う資金需要の発生が見込まれます。必要な資金については自己資金及び借入金による資金調達を基本としております。
資金の流動性については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
なお、当連結会計年度の売上高営業利益率は5.1%となっており、中期的な目標としている6%に対しては改善途上であります。このギャップにつきましては、平山グループが主力事業としている国内製造業向けインソーシング・派遣事業において、インソーシングでは請負現場の改善による省人化により、派遣では大型派遣事業所との単価交渉を進めることにより、売上高営業利益率の改善に努めてまいります。
当連結会計年度における平山グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、2026年7月1日発表の全国企業短期経済観測調査(短観)に見られるとおり、大企業製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)が前回3月調査から5ポイント改善しプラス22でした。約8年ぶりの高水準となり、景況感が5四半期連続で改善しました。中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格の上昇が重荷となるなか、半導体など人工知能(AI)関連需要の増加が景気を支えております。大企業非製造業の業況判断指数(DI)は3月調査から1ポイント改善のプラス37となりました。人件費などを販売価格に転嫁する動きや堅調なインバウンド(訪日外国人)需要が景況感の改善につながり、1991年8月以来となる約35年ぶりの高水準を記録しました。
一方、2026年5月の完全失業率(季節調整値)は2.5%と前月から横ばいでした。同月の有効求人倍率(季節調整値)は1.17倍と前月から0.01ポイント下がりました。低下は2カ月ぶりで、物価高騰や省人化により新規求人数が減少しました。特に、中東情勢の影響を受け石油関連産業での減少が目立ちました。
このような環境下において、平山グループは、タイでの生産は停滞しているものの、国内の生産回復需要を取り込み、前年同期比で増収増益を確保しました。インソーシング・派遣事業(「インソーシング」とは構内作業請負をいう。以下同じ。)が業績を牽引し、新規・既存取引先からの受注が増加するとともに、平山グループが得意とする現場改善により生産効率が改善したこと等が増収増益に寄与しました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高37,815,385千円(前期比4.4%増)、営業利益は派遣単価アップ及び各請負事業所の改善活動による収益改善及び数理計算上の差異の影響による退職給付費用の減少99,598千円等を計上したことから1,928,044千円(前期比51.8%増)、経常利益は営業利益の増収要因に加え為替差益37,325千円等を計上したことから1,984,581千円(前期比52.6%増)、また、親会社株主に帰属する当期純利益は法人税等666,519千円等を計上したことから、1,258,519千円(前期比46.7%増)となりました。
セグメント別の業績の概況は、次のとおりです。
(インソーシング・派遣事業)
インソーシング・派遣事業につきましては、防衛産業関連、医療機器関連、電子デバイス関連、半導体製造関連及びゴム製品を含めた自動車関連の受注が堅調に進んだこと等により増収となりました。また、物流関連、外食サービス関連においては引き続き旺盛な需要があり、既存取引先からの追加発注のみならず新規取引先からの受注も好調でした。第4四半期では、特に空調機器製造関連及び半導体製造関連の新規受注が増加しました。
利益面では、2026年4月新年度より多数の既存顧客から単価アップの承認を得られたこと、2025年10月からの最低賃金改定分の派遣単価増額により収益を改善できたこと、各製造請負事業所において取り組まれた改善活動が実り収益を改善できたこと、ゴム製品を含めた自動車関連生産が伸長したこと、2026年4月新卒入社の正社員を保守保全エンジニア等のハイエンドスキル技能工として教育し5月中に全員配属できたこと等から増収になりました。
その一方で、今後の成長を見据えて顧客ニーズが強い高単価受注案件への人員配置及びハイエンドスキル技能工教育の強化を行うため、募集費等を戦略的に使用するとともに新たな拠点や研修センターの設置、採用担当者及び教育人材の拡充に伴い、関連費用が増加しました。
採用面では、新卒の採用費が引き続き上昇したのみならず、中途採用ではサービス産業の復調等業況の改善に伴い採用環境が前期に増して厳しく、費用増となりました。これに対し、平山グループはコストパフォーマンスの良い地方テレビCM等のメディア活用、SNSの活用、ネットワーク採用等を前期から継続的に強化して企業イメージの向上を図るとともに、採用ルートの多様化等により採用強化を行っております。現状の物価上昇や給与引き上げ等による新卒・中途採用費及び労務費ともに上昇傾向にあるものの、顧客企業に理解を求め、収益改善に努めております。
この結果、売上高は30,766,313千円(前期比4.7%増)、セグメント利益は2,544,253千円(前期比37.6%増)となりました。
(技術者派遣事業)
技術者派遣事業においては、主要顧客である搬送システム関連製造業及び航空機産業において、制御・組込ソフトウェア、生産設備及び生産技術分野を中心とした受注が引き続き堅調に推移しております。自動車業界では、EV開発の見直し等により開発方針の転換を迫られる企業も見られます。WEB系IT業界においては、中堅以上の経験者の需要は依然好調であるものの、未経験者や若手エンジニアについては供給過多が見られます。マクロの視点では、エンジニア不足は依然として継続しておりますが、業界や企業の状況によりエンジニア需要に差が生じております。平山グループでは、市場環境を的確に把握し、ターゲット顧客の適切な選定と人材の最適配置を推進するとともに、エンジニアの段階的なスキル向上を図っております。
人材採用につきましては、中長期的な成長を見据え、経験者を中心として積極的に採用活動を推進しております。一方、未経験者・微経験者・シニア層及び外国籍エンジニアの採用につきましては、需要が旺盛な機電系(機械・電気電子系)分野を中心に採用を推進しております。採用費の上昇に伴い、これまで実施していない求人広告に加え、アルムナイ採用(退職者の再雇用)やリファラル採用(友人・知人の紹介)等による新たな母集団形成を行い、採用力の強化を進めております。
社内研修では、一部の新卒に対して複数分野の基礎技術研修を実施するほか、外国籍エンジニアの日本語スキル向上のための集中研修を実施するなど、早期配属を促進し、稼働率の向上に取り組んでおります。
この結果、売上高は3,173,344千円(前期比2.4%増)、セグメント利益は、既に派遣済みではあるものの、若手IT系エンジニア配属に時間を要したことから82,876千円(前期比17.6%減)となりました。
(海外事業)
海外事業につきましては、主力であるタイにおいて、製造業生産指数(MPI)が、前年同四半期比で、2025年4~6月期は1.4%増、2025年7~9月期は2.3%減、2025年10~12月期は0.5%減、2026年1~3月期は1.0%増となりました。2026年1~3月期は、コンピュータ・電子製品関連の生産が堅調に推移しました。また、主要産業の一つである自動車生産は、前年同四半期比で、2025年4~6月期は7.9%増、2025年7~9月期は4.3%減、2025年10~12月期は11.3%増、2026年1~3月期は5.3%増となりました。2026年1~3月期における自動車生産の増加は、タイ国内販売が堅調に推移したことに加え、政府のEV3.5政策等を背景に電気自動車(EV)の販売が前年同期比で約2.2倍に拡大したことが要因の一つであります。
このような環境下、海外及びその他事業に関しましては、2026年1月22日・23日の2日間、ムダを見つける力を養い、改善力を高めることを目的とした「生産現場のレベルアップ研修」をタイにて開催したこと等により集客に繋げたことから、タイにおける平山グループの派遣従業員数は、2026年3月時点で2,234名(前年同月比4.6%増)となりました。
この結果、電気自動車メーカーをはじめとする取引先が拡大し、売上高は2,464,871千円(前期比2.3%増)、今後の成長のため販売管理費を投下したことから、セグメント利益は57,268千円(前期比3.4%減)となりました。引き続き、新規取引先の獲得及びコスト管理の徹底を図り、収益の改善に努めてまいります。
(注) 海外事業につきましては、2025年4月~2026年3月期実績を3ヶ月遅れで当連結会計年度に計上しております。
(その他事業)
その他事業につきましては、国内外の現場改善に係るコンサルティング、海外企業及び教育機関からの研修案件が増加しました。利益面では、前期に好調だった株式会社平和鉄工所の受注が減少したものの、外国人エンジニア及び技能実習生の配置が進んだことから、外国人雇用管理サポート事業が増益に寄与しました。
この結果、売上高は1,410,855千円(前期比6.4%増)、セグメント利益は424,365千円(前期比14.5%増)となりました。
当連結会計年度末の財政状態の概況は、次のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ881,876千円増加し、13,240,151千円となりました。
当連結会計年度末の流動資産は、現金及び預金が603,440千円、受取手形及び売掛金が316,819千円、それぞれ増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ962,728千円増加し、11,542,702千円となりました。
当連結会計年度末の固定資産合計は、有形固定資産が21,136千円、無形固定資産が22,006千円、投資その他の資産が37,710千円、それぞれ減少したことにより、前連結会計年度末に比べ80,852千円減少し、1,697,449千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ16,661千円減少し、7,334,894千円となりました。
当連結会計年度末の流動負債は、預り金が118,809千円、未払金が93,505千円、未払法人税等が70,439千円、未払消費税等が57,206千円、賞与引当金が24,828千円、それぞれ増加した一方で、短期借入金が50,000千円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ324,304千円増加し、5,013,568千円となりました。
当連結会計年度末の固定負債は、退職給付に係る負債が8,407千円増加した一方、長期借入金が365,000千円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ340,966千円減少し、2,321,326千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、新株予約権の行使による株式の発行等により、資本金が1,107千円、資本剰余金が454千円、それぞれ増加したほか、親会社株主に帰属する当期純利益1,258,519千円を計上した一方で、配当金398,263千円の支払等があったことにより、前連結会計年度末に比べ898,537千円増加し、5,905,257千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ612,440千円増加し、6,665,702千円となりました。
営業活動による資金の増加は、1,468,800千円となりました(前期は989,116千円の増加)。これは主として、税金等調整前当期純利益1,937,734千円の計上、預り金118,173千円、減価償却費91,102千円、未払金82,423千円、未払消費税等53,860千円等の資金の増加があった一方で、法人税等の支払額538,433千円、売上債権の増加286,927千円等の資金の減少があったことによります。
投資活動による資金の減少は、40,578千円となりました(前期は95,195千円の減少)。これは主として、敷金及び保証金の回収による収入53,324千円、3ヶ月超の定期預金の満期による収入21,000千円等の資金の増加があったものの、敷金及び保証金の差入による支出65,835千円、有形固定資産の取得による支出31,869千円、3ヶ月超の定期預金の預入による支出12,000千円等の資金の減少があったことによります。
財務活動による資金の減少は、842,894千円となりました(前期は764,687千円の減少)。これは主として、新株予約権の発行に伴う収入3,223千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入2,203千円の資金の増加があった一方で、配当金の支払額398,224千円、長期借入金の返済による支出382,000千円、短期借入金の返済による支出50,000千円、リース債務の返済による支出18,096千円の資金の減少があったことによります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
平山グループは、提供するサービスの大部分が請負業務又は派遣業務であるため、生産実績については記載を省略しております。
b.受注実績
平山グループは、提供するサービスの大部分が請負業務又は派遣業務であるため、受注実績については記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年7月1日 至 2026年6月30日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| インソーシング・派遣事業 | 30,766,313 | 4.7 |
| 技術者派遣事業 | 3,173,344 | 2.4 |
| 海外事業 | 2,464,871 | 2.3 |
| その他 | 1,410,855 | 6.4 |
| 合計 | 37,815,385 | 4.4 |
(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2024年7月1日 至 2025年6月30日) | 当連結会計年度 (自 2025年7月1日 至 2026年6月30日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| テルモ株式会社 | 4,974,616 | 13.7 | 5,041,300 | 13.3 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による平山グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
平山グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。連結財務諸表の作成においては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴い実際の結果は異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績等の分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
平山グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業活動における運転資金需要は、主として給与等の人件費及び人材確保のための社員募集費であります。また、設備資金需要としては、教育施設投資に加え、社内基幹システム、製造スタッフ管理システム及び採用サイト等の無形固定資産投資等であります。業容拡大を図るために事業買収(M&A)等の投資を行う場合、それに伴う資金需要の発生が見込まれます。必要な資金については自己資金及び借入金による資金調達を基本としております。
資金の流動性については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
なお、当連結会計年度の売上高営業利益率は5.1%となっており、中期的な目標としている6%に対しては改善途上であります。このギャップにつきましては、平山グループが主力事業としている国内製造業向けインソーシング・派遣事業において、インソーシングでは請負現場の改善による省人化により、派遣では大型派遣事業所との単価交渉を進めることにより、売上高営業利益率の改善に努めてまいります。