四半期報告書-第19期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)

【提出】
2022/08/12 15:59
【資料】
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【項目】
34項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大による影響が長期化する中、ワクチン接種の進展等に伴い各種の制限措置は段階的に緩和される等、社会経済活動の正常化に向けた動きが見られました。しかしながら、新たな変異株であるオミクロン株による感染再拡大や資源・エネルギー価格の高騰によるインフレ等の懸念により、依然として景気の先行きは不透明な状況となっております。また、世界経済においても、欧米諸国を中心に各種経済政策等による景気の回復傾向が見られておりますが、世界的なインフレ率の上昇やウクライナ情勢等の景気下振れリスクも多く、予断を許さない状況が続いております。
当社グループの事業に関わる高齢社会に関連する市場におきましては、高齢者は感染すると特に重症化しやすいとされており、外出自粛等による利用者のサービスの利用控えの影響が見られております。比較的感染力が強く重症化リスクは小さいとされている変異株の感染拡大が急速に進む中、他の世代も含めたワクチン接種の進展や新しい生活様式の浸透等により、その影響は、当第1四半期連結累計期間末時点において発生当初と比較すると小さくなってきておりますが、当該感染症の影響が見られる前の水準には回復しておらず、長期化も懸念されます。しかしながら、新型コロナウイルス感染症による健康二次被害を防ぐ対策が求められており、中長期的には今後も高齢化率の上昇基調は変わらないことから、引き続きヘルスケアサービスの需要は高まっていくものと予想されます。
また、介護報酬の改定は3年毎に実施されており、2021年度においても介護保険制度を将来にわたり安定的に持続させるための改定が行われております。加えて、介護業界では人材不足が深刻化してきており、人財の確保が重要な経営課題として認識されております。2022年2月にはその一つの対応策として、介護職員の賃金改善に充てるための「介護職員処遇改善支援補助金」制度がスタートし、同年10月以降は臨時の介護報酬改定により同様の措置が講じられる予定です。
このような環境のもと、当社グループは引き続き、顧客や従業員、その他関係者等の安全確保、感染防止を最優先に取組み、事業活動を継続することに加えて、コストコントロールを積極的に実施することで利益の確保に努めてまいりました。また、アフターコロナを見据えて「中期ビジョン2025~健康寿命延伸社会の実現に向けて~」を策定し、持続的な成長と中期的な企業価値向上に向けた取組みを推進しております。
なお、当第1四半期連結累計期間においては、これまで新型コロナウイルス感染症対策として活用していた雇用調整助成金等の計上がほぼないため、前年同四半期と比べ営業外収益は大きく減少しております。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は1,052,270千円(前年同四半期比0.8%増)、営業利益は40,938千円(前年同四半期比32.7%増)、経常利益は48,707千円(前年同四半期比46.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は26,731千円(前年同四半期比56.0%減)となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりです。
(ヘルスケアソリューション事業)
レコードブック事業におきましては、当第1四半期連結累計期間において短時間リハビリ型通所介護サービス(デイサービス)「レコードブック」のフランチャイズが4ヵ所増加しております。その結果、直営店が31ヵ所、フランチャイズが163ヵ所となりました。
そのほか、名古屋鉄道株式会社との合弁会社である株式会社名鉄ライフサポートが愛知県を中心に展開する「名鉄レコードブック」は、当第1四半期連結会計期間末において21ヵ所となっております。
これにより、「レコードブック・ブランド」の店舗が合計で215店舗(前年同四半期末は206店舗)となりました。
これらのフランチャイズの店舗数増加に加え、長引く感染症の影響を背景として、健康二次被害を予防するための対策が求められる等、高齢者の運動習慣の重要性への理解が浸透してきていることから、レコードブックの既存店舗においては、稼働率についても概ね回復基調で推移したため収入は前年同四半期と比べ増加しました。一方で、当第1四半期連結累計期間におけるフランチャイズの新規出店に伴う加盟金等による収入は前年同四半期と比べ減少しました。
この結果、レコードブック事業全体では売上高及び営業利益は前年同四半期と比べてやや増加いたしました。
Webソリューション事業におきましては、当連結会計年度よりメディカルソリューションの分野で営業活動を強化しており、当第1四半期連結会計期間においても複数案件の新規受注を獲得することができました。
ケアサプライ事業におきましては、前連結会計年度まで当社で行ってきた同事業は、当連結会計年度の期首の分社化に伴い連結子会社の株式会社カンケイ舎が承継しており、同じく連結子会社の株式会社フルケアとともに、グループ間で一層ノウハウの共有等を進めてまいります。
これらの結果、売上高は729,075千円(前年同四半期比1.1%増)、営業利益は89,540千円(前年同四半期比13.1%増)となりました。
(在宅サービス事業)
在宅サービス事業におきましては、当連結会計年度の期首に同事業等の会社分割を実施し、連結子会社の株式会社カンケイ舎において事業を進めております。
当第1四半期連結累計期間においては、前連結会計年度末にかけて感染拡大したオミクロン株による利用者数の落ち込みの影響が残っていることに加え、分社化に伴い、更なる成長を目指し事業の特性に合わせた独自施策等を推進しているため、費用がやや増加しております。
この結果、売上高は323,195千円(前年同四半期比0.1%増)、営業利益は83,089千円(前年同四半期比17.2%減)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における流動資産は1,985,426千円となり、前連結会計年度末に比べ34,406千円増加いたしました。その主な要因は、現金及び預金が12,067千円、受取手形及び売掛金が33,332千円増加したことによるものです。
固定資産は830,939千円となり、前連結会計年度末に比べ47,347千円減少いたしました。その主な要因は、有形固定資産が44,072千円減少したことによるものです。
この結果、当第1四半期連結会計期間末における資産合計は2,816,366千円となり、前連結会計年度末に比べ12,941千円減少しました。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における流動負債は1,108,062千円となり、前連結会計年度末に比べ12,433千円減少いたしました。その主な要因は、短期借入金が100,000千円減少した一方で、預り金が62,609千円増加したことによるものです。
固定負債は435,125千円となり、前連結会計年度末に比べ28,388千円減少いたしました。その主な要因は、長期借入金が26,991千円減少したことによるものです。
この結果、当第1四半期連結会計期間末における負債合計は1,543,187千円となり、前連結会計年度末に比べ40,821千円減少しました。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産は1,273,178千円となり、前連結会計年度末に比べ27,880千円増加いたしました。その主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益を26,731千円計上したことによるものです。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動
該当事項はありません。
(4) 従業員の状況
①連結会社の状況
当第1四半期連結累計期間において、主にヘルスケアソリューション事業において新卒採用を行ったことなどの要因により、当社グループの従業員数は前連結会計年度末から15名増加し344名となりました。
②提出会社の状況
当第1四半期累計期間において、当社の従業員数は前事業年度末から83名減少し213名となりました。これは主に、2022年4月1日付で在宅サービス事業等を、会社分割により当社の連結子会社である株式会社カンケイ舎に承継させたことに伴う転籍による減少の影響が、上述の新卒採用による増加の影響を上回ったことによるものです。