有価証券報告書-第33期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、国内においては、企業業績の伸長により、雇用及び所得情勢が改善し、設備投資も増加基調にあるなど、景気は緩やかな回復基調が継続しております。また、海外においては、アメリカ政権の対外政策に係る先行きの不透明感や北朝鮮のミサイル発射問題などの地政学的な不安要素はあるものの、アメリカ、欧州及び中国等の景気が堅調であったことから、全体として緩やかな回復基調で推移しました。
当社グループの属する外食業界におきましては、国内では、コンビニエンスストアから中食業態までを巻き込んだ競争が激化する状況にあるほか、人財難に伴う労働者賃金の高騰や原材料価格が上昇傾向にあることに加え、下半期からは物流費高騰の影響も顕著に出始めており、これらは継続的な経営課題となっております。一方、海外では、新たな競合の参入も増加しているものの、ラーメンをはじめとする日本食に対する関心の高まりを背景にマーケットは拡大基調にあり、今後の更なる事業拡大が期待できる状況にあります。
このような状況のもと、当社グループでは、「変わらないために、変わり続ける」という企業理念に基づき、ラーメンを中心とした日本の食文化を世界に伝えるべく、2025年までに国内店舗数300店舗及び海外店舗数300店舗の実現に向け、国内外ともに新規出店を積極的に進めております。当連結会計年度末の店舗数は、ライセンス形態での展開を含み、当社グループ合計で224店舗(国内142店舗、海外82店舗)となりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ982百万円増加し、15,306百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ161百万円減少し、10,585百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,143百万円増加し、4,720百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高24,451百万円(前期比9.0%増)、営業利益905百万円(前期比48.7%増)、経常利益872百万円(前年比61.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益634百万円(前期比133.8%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
国内店舗運営事業につきましては、売上高15,056百万円(前期比2.8%増)、セグメント利益は1,000百万円(前期比5.1%減)となりました。
海外店舗運営事業につきましては、売上高は6,243百万円(前期比28.7%増)、セグメント利益490百万円(前期比246.9%増)となりました。
国内商品販売事業につきましては、売上高は2,254百万円(前期比1.7%減)、セグメント利益37百万円(前期比34.3%減)となりました。
その他の事業につきましては、売上高は896百万円(前期比39.4%増)、セグメント損益は20百万円の損失(前期は87百万円の損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、3,555百万円となり、前連結会計年度末に比べ81百万円減少となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、得られた資金は1,411百万円(前期比54.3%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益755百万円を計上し、減価償却費762百万円や減損損失272百万円等の非資金的費用がありましたが、法人税等の支払額292百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は1,583百万円(前期比62.0%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,932百万円、敷金及び保証金の差入による支出182百万円があったものの、関係会社株式の売却による収入500百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、調達した資金は98百万円(前期比89.7%減)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出1,341百万円、短期借入金の純減額162百万円、リース債務の返済による支出48百万円、配当金の支払額124百万円がありましたが、長期借入れによる収入1,314百万円、株式の発行による収入97百万円、非支配株主への株式の発行による収入378百万円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は、製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.国内店舗運営事業及び海外店舗運営事業は、店舗運営が主であり生産を行っておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.当社の主要顧客は個人のため、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は作成しておりません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき、重要な会計方針及び見積りにより作成されております。当社は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の決算数値及び偶発債務の開示ならびに会計期間における収益・費用の決算数値に影響を与える見積り項目について、過去の実績や状況に応じ、合理的と考えられる様々な要因に基づいた見積りと判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。これらの連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は24,451百万円(前期比9.0%増)となりました。
国内店舗運営事業においては、既存店売上高が弱含みで推移したことや、そば店舗の閉店・譲渡等により売上高減少要因があったものの、「一風堂」及び「RAMEN EXPRESS」ブランドで11店舗を出店し、「五行」ブランドを用いた「博多焦がし味噌専門 五行」を含む新業態3店舗の出店を行い国内店舗運営事業の売上高は前期比2.8%増加いたしました。海外店舗運営事業においては、主力である「IPPUDO」ブランドを中心にアメリカ、シンガポールをはじめとした20店舗の出店を行ったこと等が売上高増加要因となりました。加えて、欧州においても、既存店の売上高が好調に推移し海外店舗運営事業の売上高は前期比28.7%増加いたしました。また、その他の事業において業態開発の取り組みとして展開する博多うどん店の業績が大幅に伸長したことも連結売上高の増加要因となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は905百万円(前期比48.7%増)となりました。
国内店舗運営事業においては生産・製造工程の見直しなど生産性の向上とコスト削減に注力したものの、人件費及び原材料費の上昇に加え、食材を店舗に配送する際の物流費の上昇が影響したことや、商品販売事業においても売上高の減少に伴う利益減少に加え、物流コストが上昇したこと等により減益要因となりました。こうした中、海外店舗運営事業においては、新規出店による売上高増加に伴う利益増加に加え欧州エリアの損益改善が進み、増益要因となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は872百万円(前年比61.6%増)となりました。これは主に、賃貸収入が20百万円、受取配当金が13百万円あったものの、支払利息が83百万円あったことで、営業利益905百万円から33百万円の減少となりました。
(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、755百万円(前期比42.5%増)となりました。これは主に、中国・香港エリア及びマレーシアエリアにおける店舗運営を合弁形態からライセンス形態へ切り替えたことに伴う関係会社株式の売却等により特別利益を195百万円計上したものの、国内店舗の閉店及びカップ麺の製造販売事業の廃止に伴う減損損失等により特別損失を312百万円計上したこと等により、経常利益から116百万円の減少となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は634百万円(前期比133.8%増)となりました。これは主に、法人税、住民税及び事業税及び法人税等調整額の計上によるもので、税金等調整前当期純利益から120百万円の減少となりました。
セグメント別の業績の概況
<国内店舗運営事業>国内店舗運営事業につきましては、「一風堂」ブランドにおいて3店舗、「RAMEN EXPRESS」ブランドにおいて8店舗、その他の業態・ブランドにおいては、「五行」ブランドを用いた「博多焦がし味噌専門 五行」を含む新業態3店舗を出店し、合わせて14店舗が増加した一方で、「一風堂」ブランド、「名島亭」ブランドにおいて、それぞれ1店舗を閉店したほか、そば店舗において1店舗の閉店と2店舗の譲渡を実施したことから、合わせて5店舗が減少したため、当連結会計年度末における店舗数は、134店舗(9店舗増加)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は15,056百万円(前期比2.8%増)となりましたが、セグメント利益は、生産・製造工程の見直しなど生産性の向上とコスト削減に注力したものの、人件費及び原材料費の上昇に加え、食材を店舗に配送する際の物流費の上昇が影響し、1,000百万円(前期比5.1%減)となりました。
<海外店舗運営事業>海外店舗運営事業につきましては、「IPPUDO」ブランドにおいて、アメリカに3店舗、シンガポールに2店舗、イギリスに1店舗、フランスに1店舗、オーストラリアに2店舗、中国に2店舗、ミャンマーに1店舗、タイに4店舗を出店したほか、「KURO-OBI」ブランドにおいてアメリカに2店舗、さらには「GOGYO」など、その他のブランドにおいてオーストラリアに1店舗、シンガポールに1店舗を出店し、合わせて20店舗を出店した一方で、中国、台湾及びシンガポールにおいてそれぞれ1店舗を閉店したことから、当連結会計年度末における店舗数は82店舗(17店舗増加)となりました。
また、中国・香港エリアにおいて、パートナー企業との合弁事業からライセンス形態へ切り替えるとともに、新たな条件でのライセンス契約を締結したほか、マレーシアにおいてもパートナー企業との合弁会社での運営形態から新パートナーとの新たなライセンス形態への切り替えを行い、同時にインドネシア法人を子会社化し直営事業へ変更いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は6,243百万円(前期比28.7%増)、セグメント利益は、増収に伴う利益増加に加え欧州エリアの損益改善が進んだことから、490百万円(前期比246.9%増)と大幅な増益となりました。
<国内商品販売事業>国内商品販売事業につきましては、一風堂ブランド関連商品「おうちでIPPUDOシリーズ」や航空会社向け機内食の商品拡充及び日本蕎麦を中心とする業務用卸売の拡販並びに生産性向上への取り組み等に引き続き注力いたしました。一方、選択と集中の一環として、大手コンビニチェーン向けの販売が減少していたカップ麺の製造販売事業を廃止いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,254百万円(前期比1.7%減)、セグメント利益は、売上高の減少に伴う利益減少に加え、大手運輸会社による運送料値上げの影響から物流コストが上昇したこと等により、37百万円(前期比34.3%減)となりました。
<その他>その他の事業につきましては、業態開発の取り組みとして展開する博多うどん店(当連結会計年度末の当事業における店舗数は8店舗)の業績が大幅に伸長したほか、コンサルティング事業も着実な売上成長が継続しております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は896百万円(前期比39.4%増)、セグメント損益は20百万円の損失(前期は87百万円の損失)となりました。
財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ982百万円増加し15,306百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少251百万円があったものの、受取手形及び売掛金の増加117百万円及びその他流動資産の増加293百万円、建物及び構築物の増加391百万円及び建設仮勘定の増加427百万円があったことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ161百万円減少し10,585百万円となりました。これは主に、有利子負債の減少286百万円及び未払金の減少175百万円があった一方で、支払手形及び買掛金の増加74百万円、その他の流動負債の増加195百万円があったことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ1,143百万円増加し4,720百万円となり、自己資本比率は27.8%となりました。これは主に、資本金の増加53百万円及び資本剰余金の増加53百万円、利益剰余金の増加510百万円、その他有価証券評価差額金の増加214百万円、非支配株主持分の増加318百万円によるものであります。
資本の財源及び資金の流動性の分析
(キャッシュ・フロー)
「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(財務政策)
当社グループは出店資金を主に銀行借入により調達しております。
当連結会計年度においては、国内店舗運営事業及び海外店舗運営事業における新規出店及び国内工場に係る製造設備増強を主な使用目的として、取引金融機関との間で外貨建ての借入枠を含む総額3,000百万円のシンジケートローン(コミットメント期間付タームローン2,000百万円及びコミットメントライン1,000百万円)の組成を行い、機動的かつ安定的な投資資金の調達の実現と為替相場変動によって生じる為替リスクの軽減を図っております。なお、当連結会計年度における同契約に係る借入を含む金融機関からの長期の資金調達額は、1,314百万円であります。また、株式会社海外需要開拓支援機構との間で締結しておりました貸出コミットメント型金銭消費貸借契約については、平成29年9月15日付で契約を解除しております。
経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは企業理念である「変わらないために、変わり続ける」とともに、創業の精神である「常に新しい価値を創造する集団」「笑顔とありがとうを世界中に伝えていく」ことの実現に向け、一杯ずつ、一人ひとりに真心をこめて商品やサービスを提供しております。平成30年3月31日現在では日本国内にて142店舗、欧米やアジアを中心に海外12の国と地域で82店舗、合わせて224店舗を展開しております。そのために、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」で記載した課題を克服し、今後もラーメンとともに「笑顔とありがとう」を伝えるとともに、出店数を増加させることで事業を拡大させ、顧客価値向上とともに企業価値を高め、ステークホルダーの利益最大化の実現に努めてまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、国内においては、企業業績の伸長により、雇用及び所得情勢が改善し、設備投資も増加基調にあるなど、景気は緩やかな回復基調が継続しております。また、海外においては、アメリカ政権の対外政策に係る先行きの不透明感や北朝鮮のミサイル発射問題などの地政学的な不安要素はあるものの、アメリカ、欧州及び中国等の景気が堅調であったことから、全体として緩やかな回復基調で推移しました。
当社グループの属する外食業界におきましては、国内では、コンビニエンスストアから中食業態までを巻き込んだ競争が激化する状況にあるほか、人財難に伴う労働者賃金の高騰や原材料価格が上昇傾向にあることに加え、下半期からは物流費高騰の影響も顕著に出始めており、これらは継続的な経営課題となっております。一方、海外では、新たな競合の参入も増加しているものの、ラーメンをはじめとする日本食に対する関心の高まりを背景にマーケットは拡大基調にあり、今後の更なる事業拡大が期待できる状況にあります。
このような状況のもと、当社グループでは、「変わらないために、変わり続ける」という企業理念に基づき、ラーメンを中心とした日本の食文化を世界に伝えるべく、2025年までに国内店舗数300店舗及び海外店舗数300店舗の実現に向け、国内外ともに新規出店を積極的に進めております。当連結会計年度末の店舗数は、ライセンス形態での展開を含み、当社グループ合計で224店舗(国内142店舗、海外82店舗)となりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ982百万円増加し、15,306百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ161百万円減少し、10,585百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,143百万円増加し、4,720百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高24,451百万円(前期比9.0%増)、営業利益905百万円(前期比48.7%増)、経常利益872百万円(前年比61.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益634百万円(前期比133.8%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
国内店舗運営事業につきましては、売上高15,056百万円(前期比2.8%増)、セグメント利益は1,000百万円(前期比5.1%減)となりました。
海外店舗運営事業につきましては、売上高は6,243百万円(前期比28.7%増)、セグメント利益490百万円(前期比246.9%増)となりました。
国内商品販売事業につきましては、売上高は2,254百万円(前期比1.7%減)、セグメント利益37百万円(前期比34.3%減)となりました。
その他の事業につきましては、売上高は896百万円(前期比39.4%増)、セグメント損益は20百万円の損失(前期は87百万円の損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、3,555百万円となり、前連結会計年度末に比べ81百万円減少となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、得られた資金は1,411百万円(前期比54.3%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益755百万円を計上し、減価償却費762百万円や減損損失272百万円等の非資金的費用がありましたが、法人税等の支払額292百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は1,583百万円(前期比62.0%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,932百万円、敷金及び保証金の差入による支出182百万円があったものの、関係会社株式の売却による収入500百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、調達した資金は98百万円(前期比89.7%減)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出1,341百万円、短期借入金の純減額162百万円、リース債務の返済による支出48百万円、配当金の支払額124百万円がありましたが、長期借入れによる収入1,314百万円、株式の発行による収入97百万円、非支配株主への株式の発行による収入378百万円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 国内店舗運営事業(千円) | - | - |
| 海外店舗運営事業(千円) | - | - |
| 国内商品販売事業(千円) | 1,268,958 | 101.4 |
| その他(千円) | 78,956 | 83.8 |
| 合計(千円) | 1,347,914 | 100.2 |
(注)1.金額は、製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.国内店舗運営事業及び海外店舗運営事業は、店舗運営が主であり生産を行っておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 国内店舗運営事業(千円) | 3,815,426 | 100.8 |
| 海外店舗運営事業(千円) | 1,646,300 | 123.1 |
| 国内商品販売事業(千円) | 268,126 | 82.3 |
| その他(千円) | 135,139 | 154.0 |
| 合計(千円) | 5,864,992 | 106.0 |
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) | ||
| 国内店舗運営事業 (千円) | 日本 | 一風堂 | 10,514,301 | 102.6 |
| その他 | 4,541,992 | 103.5 | ||
| 小計 | 15,056,294 | 102.8 | ||
| 海外店舗運営事業 (千円) | 北米 | IPPUDO | 1,896,759 | 127.9 |
| その他 | 342,919 | 123.5 | ||
| 欧州 | IPPUDO | 1,079,636 | 122.6 | |
| アジア・オセアニア | IPPUDO | 2,577,745 | 130.7 | |
| その他 | 346,730 | 146.5 | ||
| 小計(千円) | 6,243,790 | 128.7 | ||
| 国内商品販売事業(千円) | 2,254,618 | 98.3 | ||
| その他(千円) | 896,992 | 139.4 | ||
| 合計(千円) | 24,451,696 | 109.0 | ||
(注)1.当社の主要顧客は個人のため、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は作成しておりません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき、重要な会計方針及び見積りにより作成されております。当社は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の決算数値及び偶発債務の開示ならびに会計期間における収益・費用の決算数値に影響を与える見積り項目について、過去の実績や状況に応じ、合理的と考えられる様々な要因に基づいた見積りと判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。これらの連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は24,451百万円(前期比9.0%増)となりました。
国内店舗運営事業においては、既存店売上高が弱含みで推移したことや、そば店舗の閉店・譲渡等により売上高減少要因があったものの、「一風堂」及び「RAMEN EXPRESS」ブランドで11店舗を出店し、「五行」ブランドを用いた「博多焦がし味噌専門 五行」を含む新業態3店舗の出店を行い国内店舗運営事業の売上高は前期比2.8%増加いたしました。海外店舗運営事業においては、主力である「IPPUDO」ブランドを中心にアメリカ、シンガポールをはじめとした20店舗の出店を行ったこと等が売上高増加要因となりました。加えて、欧州においても、既存店の売上高が好調に推移し海外店舗運営事業の売上高は前期比28.7%増加いたしました。また、その他の事業において業態開発の取り組みとして展開する博多うどん店の業績が大幅に伸長したことも連結売上高の増加要因となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は905百万円(前期比48.7%増)となりました。
国内店舗運営事業においては生産・製造工程の見直しなど生産性の向上とコスト削減に注力したものの、人件費及び原材料費の上昇に加え、食材を店舗に配送する際の物流費の上昇が影響したことや、商品販売事業においても売上高の減少に伴う利益減少に加え、物流コストが上昇したこと等により減益要因となりました。こうした中、海外店舗運営事業においては、新規出店による売上高増加に伴う利益増加に加え欧州エリアの損益改善が進み、増益要因となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は872百万円(前年比61.6%増)となりました。これは主に、賃貸収入が20百万円、受取配当金が13百万円あったものの、支払利息が83百万円あったことで、営業利益905百万円から33百万円の減少となりました。
(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、755百万円(前期比42.5%増)となりました。これは主に、中国・香港エリア及びマレーシアエリアにおける店舗運営を合弁形態からライセンス形態へ切り替えたことに伴う関係会社株式の売却等により特別利益を195百万円計上したものの、国内店舗の閉店及びカップ麺の製造販売事業の廃止に伴う減損損失等により特別損失を312百万円計上したこと等により、経常利益から116百万円の減少となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は634百万円(前期比133.8%増)となりました。これは主に、法人税、住民税及び事業税及び法人税等調整額の計上によるもので、税金等調整前当期純利益から120百万円の減少となりました。
セグメント別の業績の概況
<国内店舗運営事業>国内店舗運営事業につきましては、「一風堂」ブランドにおいて3店舗、「RAMEN EXPRESS」ブランドにおいて8店舗、その他の業態・ブランドにおいては、「五行」ブランドを用いた「博多焦がし味噌専門 五行」を含む新業態3店舗を出店し、合わせて14店舗が増加した一方で、「一風堂」ブランド、「名島亭」ブランドにおいて、それぞれ1店舗を閉店したほか、そば店舗において1店舗の閉店と2店舗の譲渡を実施したことから、合わせて5店舗が減少したため、当連結会計年度末における店舗数は、134店舗(9店舗増加)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は15,056百万円(前期比2.8%増)となりましたが、セグメント利益は、生産・製造工程の見直しなど生産性の向上とコスト削減に注力したものの、人件費及び原材料費の上昇に加え、食材を店舗に配送する際の物流費の上昇が影響し、1,000百万円(前期比5.1%減)となりました。
<海外店舗運営事業>海外店舗運営事業につきましては、「IPPUDO」ブランドにおいて、アメリカに3店舗、シンガポールに2店舗、イギリスに1店舗、フランスに1店舗、オーストラリアに2店舗、中国に2店舗、ミャンマーに1店舗、タイに4店舗を出店したほか、「KURO-OBI」ブランドにおいてアメリカに2店舗、さらには「GOGYO」など、その他のブランドにおいてオーストラリアに1店舗、シンガポールに1店舗を出店し、合わせて20店舗を出店した一方で、中国、台湾及びシンガポールにおいてそれぞれ1店舗を閉店したことから、当連結会計年度末における店舗数は82店舗(17店舗増加)となりました。
また、中国・香港エリアにおいて、パートナー企業との合弁事業からライセンス形態へ切り替えるとともに、新たな条件でのライセンス契約を締結したほか、マレーシアにおいてもパートナー企業との合弁会社での運営形態から新パートナーとの新たなライセンス形態への切り替えを行い、同時にインドネシア法人を子会社化し直営事業へ変更いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は6,243百万円(前期比28.7%増)、セグメント利益は、増収に伴う利益増加に加え欧州エリアの損益改善が進んだことから、490百万円(前期比246.9%増)と大幅な増益となりました。
<国内商品販売事業>国内商品販売事業につきましては、一風堂ブランド関連商品「おうちでIPPUDOシリーズ」や航空会社向け機内食の商品拡充及び日本蕎麦を中心とする業務用卸売の拡販並びに生産性向上への取り組み等に引き続き注力いたしました。一方、選択と集中の一環として、大手コンビニチェーン向けの販売が減少していたカップ麺の製造販売事業を廃止いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,254百万円(前期比1.7%減)、セグメント利益は、売上高の減少に伴う利益減少に加え、大手運輸会社による運送料値上げの影響から物流コストが上昇したこと等により、37百万円(前期比34.3%減)となりました。
<その他>その他の事業につきましては、業態開発の取り組みとして展開する博多うどん店(当連結会計年度末の当事業における店舗数は8店舗)の業績が大幅に伸長したほか、コンサルティング事業も着実な売上成長が継続しております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は896百万円(前期比39.4%増)、セグメント損益は20百万円の損失(前期は87百万円の損失)となりました。
財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ982百万円増加し15,306百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少251百万円があったものの、受取手形及び売掛金の増加117百万円及びその他流動資産の増加293百万円、建物及び構築物の増加391百万円及び建設仮勘定の増加427百万円があったことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ161百万円減少し10,585百万円となりました。これは主に、有利子負債の減少286百万円及び未払金の減少175百万円があった一方で、支払手形及び買掛金の増加74百万円、その他の流動負債の増加195百万円があったことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ1,143百万円増加し4,720百万円となり、自己資本比率は27.8%となりました。これは主に、資本金の増加53百万円及び資本剰余金の増加53百万円、利益剰余金の増加510百万円、その他有価証券評価差額金の増加214百万円、非支配株主持分の増加318百万円によるものであります。
資本の財源及び資金の流動性の分析
(キャッシュ・フロー)
「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(財務政策)
当社グループは出店資金を主に銀行借入により調達しております。
当連結会計年度においては、国内店舗運営事業及び海外店舗運営事業における新規出店及び国内工場に係る製造設備増強を主な使用目的として、取引金融機関との間で外貨建ての借入枠を含む総額3,000百万円のシンジケートローン(コミットメント期間付タームローン2,000百万円及びコミットメントライン1,000百万円)の組成を行い、機動的かつ安定的な投資資金の調達の実現と為替相場変動によって生じる為替リスクの軽減を図っております。なお、当連結会計年度における同契約に係る借入を含む金融機関からの長期の資金調達額は、1,314百万円であります。また、株式会社海外需要開拓支援機構との間で締結しておりました貸出コミットメント型金銭消費貸借契約については、平成29年9月15日付で契約を解除しております。
経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは企業理念である「変わらないために、変わり続ける」とともに、創業の精神である「常に新しい価値を創造する集団」「笑顔とありがとうを世界中に伝えていく」ことの実現に向け、一杯ずつ、一人ひとりに真心をこめて商品やサービスを提供しております。平成30年3月31日現在では日本国内にて142店舗、欧米やアジアを中心に海外12の国と地域で82店舗、合わせて224店舗を展開しております。そのために、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」で記載した課題を克服し、今後もラーメンとともに「笑顔とありがとう」を伝えるとともに、出店数を増加させることで事業を拡大させ、顧客価値向上とともに企業価値を高め、ステークホルダーの利益最大化の実現に努めてまいります。