有価証券報告書-第74期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

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2021/03/31 10:35
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大、緊急事態宣言やロックダウンの発動等、世界各地で経済活動が制限された非常に厳しい1年となりました。一時的には諸規制の段階的な緩和等により、経済も回復基調がみられましたが、欧米を中心に再び感染が拡大、外出規制も再開される等、観光産業・外食産業・航空産業等を中心に企業業績への甚大な影響が続いております。
また、将来の経済環境に対する不透明感が強い中、個人消費も低迷し、感染症拡大前の経済活動水準に向けた回復には、相応の時間を要することが見込まれます。
このような世界規模での変化が起きている中で、将来の不確実性、不透明感が増し、消費者の生活様式も大きく変化しようとしております。従来は経済情勢に左右されにくい安定的な業種であった食品業界も例外ではなく、消費形態の変化に対応した商品や提供方法等の変革を迫られております。
当社グループにおきましても、日本食をはじめとしたアジア食品・食材を北米中心に欧州、中国・東南アジア、豪州等で販売を行う「アジア食グローバル事業」、青果物・水産物等の国内販売、輸出・三国間貿易を行う「農水産商社事業」等の既存事業は大きな影響を受けました。当期の当社グループは、これら既存事業の業況回復に努めるとともに、変化を遂げる食品業界の中で中長期的な観点から必要となる投資を積極的に行ってまいりました。
これらの結果、当連結会計年度における業績は、売上高1,684億49百万円(前期比7.8%減)、営業利益19億82百万円(前期比54.4%減)、経常利益17億15百万円(前期比62.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益10億16百万円(前期比59.2%減)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。なお、セグメントの売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております。
a.アジア食グローバル事業
アジア食グローバル事業の当連結会計年度における業績は、売上高1,168億70百万円(前期比9.3%減)、 営業利益18億7百万円(前期比56.0%減)となりました。
3月以降、世界各地におけるロックダウン発動により、当社グループの主たる取引先である外食産業向け販売は、一時急速かつ大幅に落ち込みました。各国におけるロックダウンの段階的解除以降、テイクアウト・デリバリー等の業態へシフトする取引先に応じ、当社も商品構成の見直し等の対策を行いました。各国政府の補助金支給により取引先の経費負担が軽減されたこともあり、外食産業向け販売は緩やかな回復が見られましたが、新型コロナウイルス感染症の再拡大により再び規制が強化される等、依然先行き不透明な状況が続いております。
一方で量販店等の小売業態向けの販売は、家庭内消費が増加したことで、年間を通し好調を維持しました。しかしながら、外食産業向け販売の減少を補完するには至らず、結果として減収となりました。
販売費及び一般管理費に関しては、各国の新型コロナ対策に適合した対応を積極的に実施することで、人件費の削減をはかる等、効率的な運営に努めました。しかしながら、北米地域を中心に新型コロナウイルス感染症の影響を勘案したたな卸資産評価損、及び貸倒引当金繰入額を計上したこともあり、利益も減益となりました。

b.農水産商社事業
農水産商社事業の当連結会計年度における業績は、売上高479億31百万円(前期比3.8%減)、営業利益6億83百万円(前期比10.7%減)となりました。
売上面では、3月以降の緊急事態宣言発令及び外出や営業の自粛要請の影響により、外食産業の需要が大幅に減少しました。特に主力の柑橘類の売上が減少し、販売価格も大きく低迷しました。7月以降は、天候不順による国産青果の不調をうけて輸入青果の需要が拡大し、量販店向け販売を中心に数量・価格ともに安定的に推移しましたが、上期における減少を補完するには至らず、通期では減収となりました。
利益面では、上述の国内における7月以降の業況回復に加えて、中国における輸入青果販売が順調であったこと等好材料もみられましたが、販管費の増加により減益となりました。
c.その他事業
その他事業の当連結会計年度における業績は、売上高36億46百万円(前期比8.3%減)、営業利益1億33百万円(前期比22.9%減)となりました。
サプリメントを主体とする健康関連商品の販売が年間を通して好調を維持しました。しかしながら、百貨店他小売業態での営業自粛や各種催し物の中止、個人消費の落ち込み等に伴いイベント商品販売が低迷したことで、減収減益となりました。
(財政状態)
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ170億19百万円増加し、1,136億6百万円となりました。主な要因は次のとおりであります。
当連結会計年度末における流動資産合計は、981億21百万円(前連結会計年度末比101億60百万円増加)となりました。流動資産の増加は、たな卸資産の減少14億49百万円、受取手形及び売掛金の減少8億96百万円、未収還付法人税等を含む流動資産のその他の減少7億28百万円、貸倒引当金の増加3億51百万円があったものの、現金及び預金の増加135億87百万円があったことによるものであります。
当連結会計年度末における固定資産合計は、154億85百万円(前連結会計年度末比68億58百万円増加)となりました。固定資産の増加は、投資有価証券の減少8億75百万円があったものの、のれんの増加41億87百万円、顧客関連資産の増加35億46百万円があったことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ185億13百万円増加し、627億63百万円となりました。主な要因は次のとおりであります。
当連結会計年度末における流動負債合計は、214億93百万円(前連結会計年度末比24億34百万円増加)となりました。流動負債の増加は、未払金の減少1億47百万円があったものの、支払手形及び買掛金の増加9億37百万円、短期借入金の増加6億22百万円、未払費用を含む流動負債のその他の増加3億33百万円、未払法人税等の増加2億38百万円、1年内返済予定の長期借入金の増加2億28百万円、賞与引当金の増加1億82百万円があったことによるものであります。
当連結会計年度末における固定負債合計は、412億70百万円(前連結会計年度末比160億78百万円増加)となりました。固定負債の増加は、長期借入金の増加140億52百万円、繰延税金負債の増加9億93百万円によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ14億94百万円減少し、508億42百万円となりました。純資産の減少は、主に非支配株主持分の増加3億87百万円があったものの、為替換算調整勘定の減少20億77百万円があったことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、509億41百万円となり、前連結会計年度末から120億96百万円増加いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、104億90百万円の資金の獲得となりました。主な要因は、段階取得に係る差損益7億78百万円、法人税等の支払額6億11百万円があったものの、たな卸資産の減少33億55百万円、売上債権の減少26億6百万円、税金等調整前当期純利益22億31百万円、非資金性費用である減価償却費及びその他の償却費17億49百万円があったことによるものです。
また、前連結会計年度と比較して資金の獲得が96億46百万円増加(前期比1,143.1%収入増)しておりますが、主に、税金等調整前当期純利益の減少15億21百万円、段階取得に係る差損益が7億78百万円の支出増となったものの、たな卸資産の増減額が48億27百万円の収入増、売上債権の増減額が26億12百万円の収入増、法人税等の支払額が20億57百万円の支出減、仕入債務の増減額が13億13百万円の支出減となったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、90億2百万円の資金の支出となりました。主な要因は、差入保証金の回収による収入77百万円があったものの、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出62億62百万円、定期預金の純増減額による支出14億88百万円、有形固定資産の取得による支出5億89百万円によるものです。
また、前連結会計年度と比較して資金の支出が71億69百万円増加(前期比391.3%支出増)しておりますが、主に、有形固定資産の取得による支出が8億65百万円の支出減となったものの、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出増62億62百万円、定期預金の純増減額の支出増12億19百万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、120億85百万円の資金の獲得となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出14億52百万円、配当金の支払額7億89百万円があったものの、長期借入れによる収入141億6百万円があったことによるものです。
また、前連結会計年度と比較して資金の獲得が6億12百万円増加(前期比5.3%収入増)しておりますが、主に、長期借入金の返済による支出が12億92百万円支出増となったものの、長期借入れによる収入の増加11億6百万円、配当金の支払額の減少による支出減5億74百万円によるものです。
③生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当社グループは、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b. 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高
(百万円)
前期比(%)
アジア食グローバル事業97,04987.6
農水産商社事業37,96899.9
その他事業2,55185.2
合計137,56890.7

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、仕入価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 受注実績
当社グループは、受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高
(百万円)
前期比(%)
アジア食グローバル事業116,87090.7
農水産商社事業47,93196.2
その他事業3,64691.7
合計168,44992.2

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討
a.経営成績
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ141億54百万円減少し、1,684億49百万円(前期比7.8%減)となりました。この減少の主な要因は、アジア食グローバル事業において主に第2四半期の世界各地におけるロックダウン発動による大きな落ち込みを第3・第4四半期でカバーしきれなかったことによるものです。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、前連結会計年度に比べ114億77百万円減少し、1,390億17百万円(前期比7.6%減)となりました。この減少の主な要因は、アジア食グローバル事業における減収によるものです。
以上の結果、売上総利益は前連結会計年度に比べ26億76百万円減少し、294億31百万円(前期比8.3%減)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ3億16百万円減少し、274億48百万円(前期比1.1%減)となりました。この減少の主な要因は、欧州における事業基盤の拡大(連結子会社化)や、当社グループが今後目指す新たな事業分野に対する人材投資等により人件費が増加したものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により出張旅費等営業活動に係る諸経費が減少したことによるものです。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ23億60百万円減少し、19億82百万円(前期比54.4%減)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べ1億74百万円減少し、1億64百万円(前期比51.5%減)となりました。また、営業外費用は、前連結会計年度に比べ2億92百万円増加し、4億31百万円(前期比209.2%増)となりました。
以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ28億27百万円減少し、17億15百万円(前期比62.2%減)となりました。
(特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、前連結会計年度に比べ7億76百万円増加し、7億78百万円となりました。この増加の主な要因は、ドイツ、及びフランスにおける持分法適用関連会社の連結子会社化に伴う株式評価差益によるものです。また、特別損失は、前連結会計年度に比べ5億30百万円減少し、2億61百万円(前期比66.9%減)となりました。この減少の主な要因は、海外子会社の減損損失の減少によるものです。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ15億21百万円減少し、22億31百万円(前期比40.5%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ14億77百万円減少し、10億16百万円(前期比59.2%減)となりました。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載したとおりであります。
当社グループは成長するマーケットの拡大に先んじて、事業基盤の拡充に取り組んでいく計画です。また、食文化の多様化、食の安心安全意識の向上、法的規制強化等の環境変化に対応するため、「食」のサプライチェーンの各階層においてこれまで以上に提供する機能を強化していく必要があります。このような環境下において当社グループが業容を拡大しつつ、より良い商品及びサービスを継続的に提供していくためには、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載いたしました様々な課題に対応していくことが必要であると認識しております。そのために、経営者として常に外部環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を把握し、それに対する課題を認識すると同時に最適な解決策を実施していく方針であります。
b.財政状態
当社グループの当連結会計年度の財政状態につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
c.経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (8)目標とすべき経営指標」に記載しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。
当社グループにおける資金需要の主なものは、商材等の仕入・調達費用、販売費及び一般管理費等の運転資金及び物流・システム等を整備・強化するための人材や設備への投資資金であります。
当社グループは、必要な運転資金及び設備投資資金について、「営業活動によるキャッシュ・フロー」を源泉とした自己資金調達を中心に、多額の設備投資資金が必要となった場合は、必要資金の性格に応じて金融機関からの借入、資本市場からの直接調達も検討する方針であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。当社グループは、特に以下の会計上の見積りが、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
イ.繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産については、その回収可能性を評価するに際して将来の利益計画やタックス・プラニングに基づき課税所得を見積る必要があります。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、経済環境の変化等により見直しが必要となった場合には、繰延税金資産が取り崩され、税金費用を計上する可能性があります。
ロ.固定資産の減損
当社グループは、事業の種類を基礎に、独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位を識別し、資産のグルーピングを行い、遊休資産については個々にグルーピングを行っております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
なお、連結財務諸表の作成にあたって採用した重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う会計上の見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。

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