有価証券報告書-第10期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
業績等の概要
(1)業績
当社グループの主力事業が属するインターネット広告市場においては、スマートデバイスの普及やテクノロジーの進化等を背景に、運用型広告(注)や動画広告等へのニーズが引き続き高まっており、2019年のインターネット広告費は前年比119.7%の2兆1,048億円となり、初めてテレビメディア広告費を上回り(株式会社電通調べ)、広告のインターネットシフトが一層進んだ一年となりました。また、マーケティングソリューション事業が属する情報通信サービス市場においては、人手不足や働き方改革等を背景に、デジタルトランスフォーメーションの流れが進展する中、生産性の向上や業務の効率化を推進する企業の需要も引き続き拡大しております。その一方、年明けからの新型コロナウイルス感染症の拡大が、国内外における経済活動へ大きな影響を及ぼしており、先行きに対する不透明感が強まっております。
このような事業環境の下、当社グループでは、「テクノロジーで新しい価値を創造し、クライアントの成功を共に創る」というミッションのもと、日本発のテクノロジーカンパニーとして、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に取り組んでおります。当期は、2022年3月期を最終年度とする中期経営計画の達成に向けて、重点施策として掲げた「事業ポートフォリオマネジメントの強化」「クロスセルの取り組み拡大」「事業責任者への権限委譲による組織体制の効率化」を推進してまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高14,348百万円(前連結会計年度比4.1%減)、営業損失91百万円(前連結会計年度は営業損失310百万円)、経常損失141百万円(前連結会計年度は経常損失330百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失178百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失544百万円)となりました。
なお、当社グループでは、M&Aを活用した事業基盤の強化や拡大を積極的に目指していく中、各国の会計基準の差異にとらわれることなく企業比較が可能なEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)を経営指標として重視しており、当連結会計年度のEBITDAは214百万円(前連結会計年度比1,027.8%増)となりました。
当社グループは、マーケティングテクノロジー事業の単一セグメントでありますが、提供するサービスやエリア別の事業概況は次のとおりです。
・アド・プラットフォーム事業
アド・プラットフォーム事業では、WEBサイトやスマートフォンアプリ上に、各々の閲覧者に合った広告を瞬時に選択し表示させる技術(アドテクノロジー)を使って、インターネットメディアや広告主の広告収益や効果を最大化させるプラットフォームを提供しております。具体的には、インターネットメディア向けの「GenieeSSP」や広告主/広告代理店向けの「GenieeDSP」等があり、これらプラットフォームのOEM提供も行っております。
「GenieeSSP」や「GenieeDSP」経由で広告が配信されると、広告表示回数や単価に応じて広告主から当社グループへ広告掲載料(=当社グループの売上)が支払われます。広告代理店や他社DSP、アドネットワーク、OEM提供先を介して広告が配信される場合は、広告主からそれらを経由して広告掲載料をいただいております。
また、2019年より、新たにデジタルOOH領域の事業化にも取り組んでおります。
当期は、前期発生した取引先アドネットワーク事業者の方針変更の影響等により、アド・プラットフォーム事業の売上は、11,366百万円(前期比11.1%減)となりましたが、当上期において影響は一巡し、下期にかけては回復基調で推移いたしました。主力のサプライサイドビジネスにおいては、既存領域の維持・効率化、新商品の拡販、新領域での増進を図ると共に、デマンドサイドビジネスにおいて、ターゲット領域の営業等を推進したほか、当期より推進を強化している配信ロジックのアップデートが奏功し、一定の利益確保に貢献いたしました。また、事業化を進めているデジタルOOH領域においては、大手屋外広告媒体との取組みを含む複数の開発受託案件の受注に加え、引き合いが順調に増加するなど好調に推移いたしました。
・マーケティングソリューション事業
マーケティングソリューション事業では、企業のマーケティング活動の支援を目的としたBtoB向けSaaSプロダクトを中心に、顧客企業の広告運用代行サービスを含めた各種ソリューションを提供しております。具体的には、顧客管理のためのCRM(Customer Relationship Management)及び営業活動における商談管理のためのSFA(Sales Force Automation)システム「ちきゅう」、企業のマーケティング活動を自動化し、効率的に潜在顧客の集客や購買意欲等の向上、購買・契約等を行うためのプラットフォーム「MAJIN(マジン)」、チャット接客ツール
「Chamo」などがあります。
「ちきゅう」や「MAJIN」などSaaSプロダクトでは、基本的に導入企業様より月額でシステムやサービスの利用料(=当社グループの売上)をいただいております。
当期は、展示会への出展やセミナーの主催など営業活動の強化が奏功し、「ちきゅう」において、大手人材紹介会社や大手通信事業会社を含む大型案件の受注が継続・拡大するなど事業の拡大を牽引いたしました。「MAJIN」においても、ターゲット顧客への営業展開の推進により大型案件の受注が決定し、前期に新たにプロダクトに加わったチャット接客ツール「Chamo」も期を通じて売上に貢献いたしました。また、広告運用代行サービスにおいては、新規受注件数の増加に加え既存顧客へのアップセルを推進いたしました。この結果、マーケティングソリューション事業の売上は、1,675百万円(前期比44.5%増)となりました。
・海外事業
海外事業では、インターネットメディア向けの「GenieeSSP」や広告主/広告代理店向けの「GenieeDSP」をはじめとしたアド・プラットフォーム事業を中心に展開しております。また、前期より、インバウンド(訪日外国人)や越境ECの集客を実現するクロスボーダー広告配信サービスをソフトバンク株式会社と共同提供しております。
当期は、サプライサイドにおいてリセラービジネスの強化を推進する一方、デマンドサイドにおいて下期より、不採算事業の縮小など事業構造改革を実施いたしました。この結果、海外事業の売上高は、1,441百万円(前期比16.3%増)となりました。
(注)運用型広告とは、膨大なデータを処理するプラットフォームにより、広告の最適化を自動的もしくは即時的に支援する広告手法のこと。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、税金等調整前当期純損失が172百万円、無形固定資産の取得による341百万円の支出等により、前連結会計年度末に比べ421百万円減少し、1,197百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及び主な変動要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は、73百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失172百万円及び減価償却費236百万円、売上債権の増加50百万円、仕入債務の減少85百万円、法人税等の還付79百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、415百万円となりました。これは主に、無形固定資産の取得341百万円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出71百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、76百万円となりました。これは主に、短期借入による収入100百万円、長期借入金の返済による支出101百万円、リース債務の返済による支出86百万円等によるものです。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当社グループで行う事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
(2)受注実績
当社グループで行う事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはマーケティングテクノロジ―事業の単一セグメントであるため、事業者向けサービス別に記載しております。
(注)1.事業部門間取引については、相殺消去しております。
2.インターネットメディア事業者向けサービスには事業の内容の「GenieeSSP」、「Googleプロダクト」、広告主・アドネットワーク事業者向けサービスには「GenieeDSP」、「GenieeDMP」が含まれます。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
5.上記のGoogle Inc.に対する売上高には、Google Asia Pacific Pte.Ltd.等の各社に対する売上高が含まれ
ております。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウィルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理を行う可能性があります。
(有価証券の評価)
当社グループは、長期的な協力関係や取引関係の観点から株式等を保有しており、投資価値の下落が一時的でないと判断した場合に、株式等の減損処理を実施することとしております。従って、経済情勢の変化等により、投資先企業の財政状態の悪化に伴い、投資価値が毀損することがあり、その場合、必要と認められた額について引当金又は減損処理を行う可能性があります。
(2)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は2,474百万円となり、前連結会計年度末に比べ409百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が421百万円減少したことによるものであります。固定資産は1,794百万円となり、前連結会計年度末に比べ43百万円増加いたしました。これは主に有形固定資産が105百万円減少及び無形固定資産が152百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は4,269百万円となり、前連結会計年度末に比べ366百万円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は1,443百万円となり、前連結会計年度末に比べ40百万円減少いたしました。これは主に、買掛金が87百万円、その他流動負債が47百万円減少及び、短期借入金が100百万円増加したことによるものであります。固定負債は276百万円となり、前連結会計年度末に比べ160百万円減少いたしました。これは主に、長期借入金が100百万円、リース債務が59百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は1,720百万円となり、前連結会計年度末に比べ200百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は2,548百万円となり、前連結会計年度末に比べ165百万円減少いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が178百万円減少したことによるものです。
この結果、自己資本比率は59.5%(前連結会計年度末は58.4%)となりました。
(3)経営成績の分析
経営成績の分析については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。
(4)キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(5)経営者の問題認識と今後の方針について
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(6)当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、投資有価証券の取得等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資等の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は426,060千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,197,540千円となっております。
(1)業績
当社グループの主力事業が属するインターネット広告市場においては、スマートデバイスの普及やテクノロジーの進化等を背景に、運用型広告(注)や動画広告等へのニーズが引き続き高まっており、2019年のインターネット広告費は前年比119.7%の2兆1,048億円となり、初めてテレビメディア広告費を上回り(株式会社電通調べ)、広告のインターネットシフトが一層進んだ一年となりました。また、マーケティングソリューション事業が属する情報通信サービス市場においては、人手不足や働き方改革等を背景に、デジタルトランスフォーメーションの流れが進展する中、生産性の向上や業務の効率化を推進する企業の需要も引き続き拡大しております。その一方、年明けからの新型コロナウイルス感染症の拡大が、国内外における経済活動へ大きな影響を及ぼしており、先行きに対する不透明感が強まっております。
このような事業環境の下、当社グループでは、「テクノロジーで新しい価値を創造し、クライアントの成功を共に創る」というミッションのもと、日本発のテクノロジーカンパニーとして、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に取り組んでおります。当期は、2022年3月期を最終年度とする中期経営計画の達成に向けて、重点施策として掲げた「事業ポートフォリオマネジメントの強化」「クロスセルの取り組み拡大」「事業責任者への権限委譲による組織体制の効率化」を推進してまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高14,348百万円(前連結会計年度比4.1%減)、営業損失91百万円(前連結会計年度は営業損失310百万円)、経常損失141百万円(前連結会計年度は経常損失330百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失178百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失544百万円)となりました。
なお、当社グループでは、M&Aを活用した事業基盤の強化や拡大を積極的に目指していく中、各国の会計基準の差異にとらわれることなく企業比較が可能なEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)を経営指標として重視しており、当連結会計年度のEBITDAは214百万円(前連結会計年度比1,027.8%増)となりました。
当社グループは、マーケティングテクノロジー事業の単一セグメントでありますが、提供するサービスやエリア別の事業概況は次のとおりです。
・アド・プラットフォーム事業
アド・プラットフォーム事業では、WEBサイトやスマートフォンアプリ上に、各々の閲覧者に合った広告を瞬時に選択し表示させる技術(アドテクノロジー)を使って、インターネットメディアや広告主の広告収益や効果を最大化させるプラットフォームを提供しております。具体的には、インターネットメディア向けの「GenieeSSP」や広告主/広告代理店向けの「GenieeDSP」等があり、これらプラットフォームのOEM提供も行っております。
「GenieeSSP」や「GenieeDSP」経由で広告が配信されると、広告表示回数や単価に応じて広告主から当社グループへ広告掲載料(=当社グループの売上)が支払われます。広告代理店や他社DSP、アドネットワーク、OEM提供先を介して広告が配信される場合は、広告主からそれらを経由して広告掲載料をいただいております。
また、2019年より、新たにデジタルOOH領域の事業化にも取り組んでおります。
当期は、前期発生した取引先アドネットワーク事業者の方針変更の影響等により、アド・プラットフォーム事業の売上は、11,366百万円(前期比11.1%減)となりましたが、当上期において影響は一巡し、下期にかけては回復基調で推移いたしました。主力のサプライサイドビジネスにおいては、既存領域の維持・効率化、新商品の拡販、新領域での増進を図ると共に、デマンドサイドビジネスにおいて、ターゲット領域の営業等を推進したほか、当期より推進を強化している配信ロジックのアップデートが奏功し、一定の利益確保に貢献いたしました。また、事業化を進めているデジタルOOH領域においては、大手屋外広告媒体との取組みを含む複数の開発受託案件の受注に加え、引き合いが順調に増加するなど好調に推移いたしました。
・マーケティングソリューション事業
マーケティングソリューション事業では、企業のマーケティング活動の支援を目的としたBtoB向けSaaSプロダクトを中心に、顧客企業の広告運用代行サービスを含めた各種ソリューションを提供しております。具体的には、顧客管理のためのCRM(Customer Relationship Management)及び営業活動における商談管理のためのSFA(Sales Force Automation)システム「ちきゅう」、企業のマーケティング活動を自動化し、効率的に潜在顧客の集客や購買意欲等の向上、購買・契約等を行うためのプラットフォーム「MAJIN(マジン)」、チャット接客ツール
「Chamo」などがあります。
「ちきゅう」や「MAJIN」などSaaSプロダクトでは、基本的に導入企業様より月額でシステムやサービスの利用料(=当社グループの売上)をいただいております。
当期は、展示会への出展やセミナーの主催など営業活動の強化が奏功し、「ちきゅう」において、大手人材紹介会社や大手通信事業会社を含む大型案件の受注が継続・拡大するなど事業の拡大を牽引いたしました。「MAJIN」においても、ターゲット顧客への営業展開の推進により大型案件の受注が決定し、前期に新たにプロダクトに加わったチャット接客ツール「Chamo」も期を通じて売上に貢献いたしました。また、広告運用代行サービスにおいては、新規受注件数の増加に加え既存顧客へのアップセルを推進いたしました。この結果、マーケティングソリューション事業の売上は、1,675百万円(前期比44.5%増)となりました。
・海外事業
海外事業では、インターネットメディア向けの「GenieeSSP」や広告主/広告代理店向けの「GenieeDSP」をはじめとしたアド・プラットフォーム事業を中心に展開しております。また、前期より、インバウンド(訪日外国人)や越境ECの集客を実現するクロスボーダー広告配信サービスをソフトバンク株式会社と共同提供しております。
当期は、サプライサイドにおいてリセラービジネスの強化を推進する一方、デマンドサイドにおいて下期より、不採算事業の縮小など事業構造改革を実施いたしました。この結果、海外事業の売上高は、1,441百万円(前期比16.3%増)となりました。
(注)運用型広告とは、膨大なデータを処理するプラットフォームにより、広告の最適化を自動的もしくは即時的に支援する広告手法のこと。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、税金等調整前当期純損失が172百万円、無形固定資産の取得による341百万円の支出等により、前連結会計年度末に比べ421百万円減少し、1,197百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及び主な変動要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は、73百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失172百万円及び減価償却費236百万円、売上債権の増加50百万円、仕入債務の減少85百万円、法人税等の還付79百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、415百万円となりました。これは主に、無形固定資産の取得341百万円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出71百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、76百万円となりました。これは主に、短期借入による収入100百万円、長期借入金の返済による支出101百万円、リース債務の返済による支出86百万円等によるものです。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当社グループで行う事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
(2)受注実績
当社グループで行う事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはマーケティングテクノロジ―事業の単一セグメントであるため、事業者向けサービス別に記載しております。
| 事業者向けサービス | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 販売高(千円) | 前年同期比(%) | |
| インターネットメディア事業者向けサービス | 11,755,772 | 92.0 |
| 広告主・アドネットワーク事業者向けサービス | 2,242,303 | 113.0 |
| その他 | 350,225 | 170.2 |
| 合計 | 14,348,300 | 95.9 |
(注)1.事業部門間取引については、相殺消去しております。
2.インターネットメディア事業者向けサービスには事業の内容の「GenieeSSP」、「Googleプロダクト」、広告主・アドネットワーク事業者向けサービスには「GenieeDSP」、「GenieeDMP」が含まれます。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| Google Inc. | 5,285,156 | 35.3 | 5,536,733 | 38.6 |
| ヤフー株式会社 | 1,077,976 | 7.2 | 444,059 | 3.1 |
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
5.上記のGoogle Inc.に対する売上高には、Google Asia Pacific Pte.Ltd.等の各社に対する売上高が含まれ
ております。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウィルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理を行う可能性があります。
(有価証券の評価)
当社グループは、長期的な協力関係や取引関係の観点から株式等を保有しており、投資価値の下落が一時的でないと判断した場合に、株式等の減損処理を実施することとしております。従って、経済情勢の変化等により、投資先企業の財政状態の悪化に伴い、投資価値が毀損することがあり、その場合、必要と認められた額について引当金又は減損処理を行う可能性があります。
(2)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は2,474百万円となり、前連結会計年度末に比べ409百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が421百万円減少したことによるものであります。固定資産は1,794百万円となり、前連結会計年度末に比べ43百万円増加いたしました。これは主に有形固定資産が105百万円減少及び無形固定資産が152百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は4,269百万円となり、前連結会計年度末に比べ366百万円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は1,443百万円となり、前連結会計年度末に比べ40百万円減少いたしました。これは主に、買掛金が87百万円、その他流動負債が47百万円減少及び、短期借入金が100百万円増加したことによるものであります。固定負債は276百万円となり、前連結会計年度末に比べ160百万円減少いたしました。これは主に、長期借入金が100百万円、リース債務が59百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は1,720百万円となり、前連結会計年度末に比べ200百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は2,548百万円となり、前連結会計年度末に比べ165百万円減少いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が178百万円減少したことによるものです。
この結果、自己資本比率は59.5%(前連結会計年度末は58.4%)となりました。
(3)経営成績の分析
経営成績の分析については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。
(4)キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(5)経営者の問題認識と今後の方針について
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(6)当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、投資有価証券の取得等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資等の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は426,060千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,197,540千円となっております。