有価証券報告書-第9期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/28 12:06
【資料】
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【項目】
141項目
業績等の概要
(1)業績
当社グループの主力事業が属するインターネット広告市場においては、スマートデバイスの普及やテクノロジーの進化等を背景に、運用型広告(注1)やスマートフォン向け動画広告等へのニーズが引き続き高まっており、2018年のインターネット広告費が前年比116.5%の1兆7,589億円となり、広告費全体の成長を牽引いたしました(株式会社電通調べ)。
このような事業環境の下、当社グループでは、引き続き強みである「技術開発力」と「事業推進力」を活かし、事業領域の拡大やサービス提供地域の拡大に取り組んでまいりました。
アド・プラットフォーム事業においては、主力事業である国内最大規模の広告収益最大化プラットフォーム「GenieeSSP」にて、当社取引先である一部のアドネットワーク事業者様の広告配信ポリシー見直しの影響を受ける中、新規顧客の獲得や既存顧客のサポート等に取り組んだほか、「GenieeDSP」にて機能強化や代理店営業等を推進してまいりました。また、マーケティングオートメーション事業ではM&Aによる新領域への参入に加え、新機能の開発や積極的な新規顧客開拓に取り組み、海外事業では既存拠点でのシェア拡大や新拠点への進出を推進してまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高14,954百万円(前連結会計年度比4.0%増)、営業損失310百万円(前連結会計年度は営業利益527百万円)、経常損失330百万円(前連結会計年度は経常利益467百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失544百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益63百万円)となりました。
なお、当社グループでは、M&Aを活用した事業基盤の強化や拡大を積極的に目指していく中、各国の会計基準の差異にとらわれることなく企業比較が可能なEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)を経営指標として重視しており、当連結会計年度のEBITDAは19百万円(前連結会計年度比97.6%減)となりました。
当社グループは、アドテクノロジー事業の単一セグメントでありますが、提供するサービスやエリア別の事業概況は次のとおりです。
・アド・プラットフォーム事業
アド・プラットフォーム事業では、ウェブサイトやスマートフォンアプリ上に、各々の閲覧者に合った広告を瞬時に選択し表示させる技術(アドテクノロジー)を使って、インターネットメディアや広告主の広告収益や効果を最大化させるプラットフォームを提供しております。具体的には、インターネットメディア向けの「GenieeSSP」や広告主/広告代理店向けの「GenieeDSP」等があります。また、これらのプラットフォームのOEM(注2)提供も行っております。
「GenieeSSP」や「GenieeDSP」経由で広告が配信されると、広告表示回数や単価に応じて広告主から当社グループへ広告掲載料(=当社グループの売上)が支払われます。広告代理店や他社DSP、アドネットワーク(注3)、OEM提供先を介して広告が配信される場合は、広告主からそれらを経由して広告掲載料をいただいております。
当連結会計年度におきましては、主力サービスである「GenieeSSP」にて、当社取引先である一部のアドネットワーク事業者様の広告配信ポリシー見直しの影響を受ける中、大手メディアを中心に新規顧客の獲得や既存顧客へのサポート強化に取り組んだほか、新機能の開発・提案を推進いたしました。広告主向け広告配信プラットフォーム「GenieeDSP」では、新規代理店の獲得に注力するとともに、ネイティブ広告と動画広告の拡販に取り組んでまいりました。また、新たに開発したタクシー配車サービス向け広告配信プラットフォームは2月より本格運用を開始いたしました。
この結果、当連結会計年度のアド・プラットフォーム事業の売上高は、12,770百万円(前連結会計年度比1.1%増)となりました。
・マーケティングオートメーション事業
マーケティングオートメーション事業では、企業のマーケティング活動を自動化し、効率的に潜在顧客の集客や購買意欲等の向上、購買・契約等を行うためのプラットフォーム「MAJIN(マジン)」と2018年6月に事業承継したクラウド型CRM(顧客管理)/SFA(営業管理)システム「ちきゅう」などを提供しております。「MAJIN」や「ちきゅう」では、基本的に導入企業様より月額でシステムやサービスの利用料(=当社グループの売上)をいただいております。
当連結会計年度におきましては、「MAJIN」にて、既存機能の改善や新たな分析機能の開発に加え、サービス認知度向上に向けた潜在顧客向けのセミナー開催やイベント出展等に注力してまいりました。また、「ちきゅう」では、名刺管理機能等の追加による単価の向上と顧客セグメントの拡大に取り組んでまいりました。
この結果、「MAJIN」と「ちきゅう」の累計導入アカウント数は1,800社超へ増加し、当連結会計年度のマーケティングオートメーション事業の売上高は、1,170百万円(前連結会計年度比8.7%増)となりました。
・海外事業
海外事業では、インターネットメディア向けの「GenieeSSP」をはじめとしたアド・プラットフォーム事業を中心に展開しております。
当連結会計年度におきましては、既存のシンガポール、ベトナム、インドネシア、タイに加え、2018年10月にはAdskom India Private Limitedの株式を取得し、インドへ事業進出いたしました。また、既存の各拠点において、現地有力企業との連携を推進したほか、ソフトバンク株式会社と共同提供するインバウンド(訪日外国人)や越境ECの集客を実現するクロスボーダー広告配信サービスにも注力いたしました。
この結果、海外事業の売上高は、1,239百万円(前連結会計年度比19.3%増)となりました。
(注1)運用型広告とは、膨大なデータを処理するプラットフォームにより、広告の最適化を自動的もしくは即時的に支援する広告手法のこと。
(注2)OEMとは、Original Equipment Manufacturingの略で、他社ブランドのSSPやDSP等を開発提供すること。
(注3)アドネットワークとは、複数のインターネットメディア等の広告枠を集めて広告配信ネットワークを作り、広告の販売や配信を一元管理する仕組みのこと。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ923,236千円減少し、1,618,564千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及び主な変動要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は、203,226千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失478,503千円及び減価償却費285,627千円、売上債権の減少808,754千円、仕入債務の減少452,125千円などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、995,824千円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出324,352千円及び事業譲受による支出238,000千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出172,940千円、無形固定資産の取得による支出163,395千円、投資有価証券の取得による支出55,431千円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、137,945千円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出100,257千円、リース債務の返済による支出76,678千円、株式の発行による収入39,105千円などによるものです。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当社グループで行う事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
(2)受注実績
当社グループで行う事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはアドテクノロジ―事業の単一セグメントであるため、事業者向けサービス別に記載しております。
事業者向けサービス当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
インターネットメディア事業者向けサービス12,765,296104.2
広告主・アドネットワーク事業者向けサービス1,983,75693.8
その他205,7261,165.2
合計14,954,778104.0

(注)1.事業部門間取引については、相殺消去しております。
2.インターネットメディア事業者向けサービスには事業の内容の「GenieeSSP」、「Googleプロダクト」、広告主・アドネットワーク事業者向けサービスには「GenieeDSP」、「GenieeDMP」が含まれます。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
Google Inc.2,735,25419.05,285,15635.3
ヤフー株式会社1,877,43413.11,077,9767.2

4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
5.上記のGoogle Inc.に対する売上高には、Google Asia Pacific Pte.Ltd.等の各社に対する売上高が含まれ
ております。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
(2)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は4,635,735千円(前連結会計年度比16.3%減)となりました。これは主に、現金及び預金の減少923,236千円、売掛金の減少769,687千円などによるものです。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は1,920,934千円(同17.8%減)となりました。これは主に、買掛金の減少430,209千円、長期借入金の減少98,007千円などによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は2,714,801千円(同15.3%減)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失の計上による利益剰余金の減少544,766千円によるものです。
(3)経営成績の分析
経営成績の分析については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。
(4)キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(5)経営者の問題認識と今後の方針について
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(6)当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、投資有価証券の取得等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資等の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は489,248千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,618,564千円となっております。

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