有価証券報告書-第11期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
業績等の概要
(1)業績
当社グループの主力事業が属するインターネット広告市場は、スマートデバイスの普及やテクノロジーの進化等を背景に、運用型広告やスマートフォン向け動画広告等へのニーズが引き続き高まっており、2020年のインターネット広告媒体費は前年比105.6%の1兆7,567億円となり、2021年には1兆8,912億円(※1)まで拡大すると見込まれております。また、当社グループが事業領域を拡大しているSaaS市場は、昨今のテレワーク環境整備に対応した業務のデジタル化推進なども背景に、2024年には約1兆1,000億円(※2)へ拡大する見通しです。国内経済においては、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、依然として先行き不透明な状況が続いております。その一方で、テレワークやオンラインショッピングの活用、キャッシュレス決済の拡大など、生活様式並びに消費行動に変化が起こっており、それに伴いデジタルサービスへの需要が急速に高まっております。
このような事業環境の下、当社グループでは、「テクノロジーで新しい価値を創造し、クライアントの成功を共に創る」というミッションのもと、日本発のテクノロジーカンパニーとして、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に取り組んでおります。
当社グループは、マーケティングテクノロジー事業の単一セグメントでありますが、提供するサービスやエリア別の事業概況は次のとおりです。
・アド・プラットフォーム事業
アド・プラットフォーム事業では、Webサイトやスマートフォンアプリ上に、各々の閲覧者に合った広告を瞬時に選択し表示させる技術(アドテクノロジー)を使って、インターネットメディアや広告主の広告収益や効果を最大化させるプラットフォームを提供しております。具体的には、インターネットメディア向けの「GenieeSSP」や広告主/広告代理店向けの「GenieeDSP」等があり、これらプラットフォームのOEM提供も行っております。「GenieeSSP」や「GenieeDSP」経由で広告が配信されると、広告表示回数や単価に応じて広告主から当社グループへ広告掲載料(=当社グループの売上)が支払われます。広告代理店や他社DSP、アドネットワーク、OEM提供先を介して広告が配信される場合は、広告主からそれらを経由して広告掲載料をいただいております。
当期は、主力のサプライサイドビジネスにおいて、広告主の出稿抑制や単価の下落など、新型コロナウイルス感染症の影響を受けることになりました。しかしながら、そのような環境下においても、新たなサービスの展開やメディア開拓により、計画通りに利益を上げることができました。デマンドサイドビジネスにおいては、AIを利用した自動入札機能が引き続き評価を得ており、オンラインビジネス領域の増進に寄与しました。また、アプリ領域においても顧客獲得が進み、今後の利益貢献が期待できる状況になりました。デジタルOOH(※3)領域においては、国内最大規模の全自動マーケティングプラットフォームである「UNICORN」と新たに連携するなど、プロダクトの強化を図りました。この結果、アド・プラットフォーム事業の売上高は、11,308百万円(前期比0.5%減)となりました。
・マーケティングソリューション事業
マーケティングソリューション事業では、企業のマーケティング活動の支援を目的としたBtoB向けSaaSプロダクトを中心に、顧客企業の広告運用代行サービスを含めた各種ソリューションを提供しております。具体的には、営業活動における商談管理のための営業管理システム(SFA)及び顧客管理システム(CRM)「ちきゅう」、企業のマーケティング活動を自動化し、効率的に潜在顧客の集客や購買意欲等の向上を実現するマーケティングオートメーション「MAJIN」、国内有数の導入企業社数4,500社を誇るチャット型Web接客プラットフォーム「Chamo」、サイト内検索ASP「probo」、ECサイト向け商品検索サービス「ポップリンク」「ポップファインド」などがあります。「ちきゅう」「MAJIN」「Chamo」「probo」「ポップリンク」「ポップファインド」などのSaaSプロダクトでは、基本的に導入企業様より月額でシステムやサービスの利用料(=当社グループの売上)をいただいております。
当期は、SaaSプロダクトにおいて、「ちきゅう」では新機能を追加したほか、他社との提携などにより、導入企業数が増加しました。「Chamo」においては、新機能追加など大幅なリニューアルを行い、大型顧客を獲得しました。また、オンラインイベントなどにも継続的に登壇し、各プロダクトの拡販を進めました。さらに、サイト内検索サービス、ECサイト検索サービスなどを提供しているビジネスサーチテクノロジ株式会社を完全子会社化し、SaaSビジネス領域を拡充いたしました。一方、広告運用代行ビジネスが、新型コロナウイルス感染症による広告出稿抑制の影響を受け、前年を大きく下回る結果となりました。この結果、マーケティングソリューション事業の売上高は、1,340百万円(前期比20.0%減)となりました。
・海外事業
海外事業では、インターネットメディア向けの「GenieeSSP」や広告主/広告代理店向けの「GenieeDSP」をはじめとしたアド・プラットフォーム事業を中心に展開しております。
当期は、サプライサイドビジネスにおいてリセラービジネスの強化に取り組みました。また、前期に実施した不採算事業の縮小などの効果が現れ、利益構造が大幅に改善したことで黒字に転換しました。この結果、海外事業の売上高は、1,538百万円(前期比6.7%増)となりました。
この結果、当期の業績は、売上高14,061百万円(前期比2.0%減)、営業利益195百万円(前期は営業損失91百万円)、経常利益149百万円(前期は経常損失141百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益101百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失178百万円)となりました。
なお、当社グループでは、M&Aを活用した事業基盤の強化や拡大を積極的に目指していく中、各国の会計基準の差異にとらわれることなく企業比較が可能なEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)を経営指標として重視しており、当期のEBITDAは587百万円(前期比173.7%増)となりました。
注.1 株式会社電通・株式会社電通デジタル・株式会社サイバー・コミュニケーションズ・株式会社D2C調べ
注.2 出典元:株式会社富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2020年版」
注.3 OOHとは、Out Of Homeの略で、交通広告や屋外広告など自宅以外の場所で接触する広告メディアの総称
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、1,091百万円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は、431百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益135百万円、減価償却費の計上303百万円、のれん償却費の計上88百万円、売上債権の増加314百万円、仕入債務の増加237百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、1,456百万円となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出593百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出862百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果獲得した資金は、912百万円となりました。これは主に、短期借入による収入618百万円、長期借入による収入800百万円、短期借入金の返済による支出292百万円、長期借入金の返済による支出138百万円等によるものです。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当社グループで行う事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
(2)受注実績
当社グループで行う事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはマーケティングテクノロジ―事業の単一セグメントであるため、事業者向けサービス別に記載しております。
(注)1.事業部門間取引については、相殺消去しております。
2.インターネットメディア事業者向けサービスには事業の内容の「GenieeSSP」、「Googleプロダクト」、広告主・アドネットワーク事業者向けサービスには「GenieeDSP」、「GenieeDMP」、「GenieeDMS」が含まれ
ます。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
5.上記のGoogle Inc.に対する売上高には、Google Asia Pacific Pte.Ltd.等の各社に対する売上高が含まれ
ております。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウィルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理を行う可能性があります。
(有価証券の評価)
当社グループは、長期的な協力関係や取引関係の観点から株式等を保有しており、投資価値の下落が一時的でないと判断した場合に、株式等の減損処理を実施することとしております。従って、経済情勢の変化等により、投資先企業の財政状態の悪化に伴い、投資価値が毀損することがあり、その場合、必要と認められた額について引当金又は減損処理を行う可能性があります。
(2)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は2,727百万円となり、前連結会計年度末に比べ252百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が105百万円減少し、売掛金が347百万円増加したことによるものであります。固定資産は2,924百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,130百万円増加いたしました。これは主にのれん720百万円増加、ソフトウエア435百万円増加などにより無形固定資産が1,225百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は5,652百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,383百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は2,154百万円となり、前連結会計年度末に比べ710百万円増加いたしました。これは主に、買掛金が230百万円増加、短期借入金及び1年内返済予定の長期借入金が387百万円増加、またその他流動負債が67百万円増加したことによるものであります。固定負債は840百万円となり、前連結会計年度末に比べ564百万円増加いたしました。これは主に、長期借入金が600百万円増加した一方リース債務が37百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は2,994百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,274百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は2,657百万円となり、前連結会計年度末に比べ108百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が101百万円増加したことによるものです。
この結果、自己資本比率は47.0%(前連結会計年度末は59.5%)となりました。
(3)経営成績の分析
経営成績の分析については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。
(4)キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(5)経営者の問題認識と今後の方針について
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(6)当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&A等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資及びM&A等の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は1,369,370千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,091,864千円となっております。
(1)業績
当社グループの主力事業が属するインターネット広告市場は、スマートデバイスの普及やテクノロジーの進化等を背景に、運用型広告やスマートフォン向け動画広告等へのニーズが引き続き高まっており、2020年のインターネット広告媒体費は前年比105.6%の1兆7,567億円となり、2021年には1兆8,912億円(※1)まで拡大すると見込まれております。また、当社グループが事業領域を拡大しているSaaS市場は、昨今のテレワーク環境整備に対応した業務のデジタル化推進なども背景に、2024年には約1兆1,000億円(※2)へ拡大する見通しです。国内経済においては、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、依然として先行き不透明な状況が続いております。その一方で、テレワークやオンラインショッピングの活用、キャッシュレス決済の拡大など、生活様式並びに消費行動に変化が起こっており、それに伴いデジタルサービスへの需要が急速に高まっております。
このような事業環境の下、当社グループでは、「テクノロジーで新しい価値を創造し、クライアントの成功を共に創る」というミッションのもと、日本発のテクノロジーカンパニーとして、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に取り組んでおります。
当社グループは、マーケティングテクノロジー事業の単一セグメントでありますが、提供するサービスやエリア別の事業概況は次のとおりです。
・アド・プラットフォーム事業
アド・プラットフォーム事業では、Webサイトやスマートフォンアプリ上に、各々の閲覧者に合った広告を瞬時に選択し表示させる技術(アドテクノロジー)を使って、インターネットメディアや広告主の広告収益や効果を最大化させるプラットフォームを提供しております。具体的には、インターネットメディア向けの「GenieeSSP」や広告主/広告代理店向けの「GenieeDSP」等があり、これらプラットフォームのOEM提供も行っております。「GenieeSSP」や「GenieeDSP」経由で広告が配信されると、広告表示回数や単価に応じて広告主から当社グループへ広告掲載料(=当社グループの売上)が支払われます。広告代理店や他社DSP、アドネットワーク、OEM提供先を介して広告が配信される場合は、広告主からそれらを経由して広告掲載料をいただいております。
当期は、主力のサプライサイドビジネスにおいて、広告主の出稿抑制や単価の下落など、新型コロナウイルス感染症の影響を受けることになりました。しかしながら、そのような環境下においても、新たなサービスの展開やメディア開拓により、計画通りに利益を上げることができました。デマンドサイドビジネスにおいては、AIを利用した自動入札機能が引き続き評価を得ており、オンラインビジネス領域の増進に寄与しました。また、アプリ領域においても顧客獲得が進み、今後の利益貢献が期待できる状況になりました。デジタルOOH(※3)領域においては、国内最大規模の全自動マーケティングプラットフォームである「UNICORN」と新たに連携するなど、プロダクトの強化を図りました。この結果、アド・プラットフォーム事業の売上高は、11,308百万円(前期比0.5%減)となりました。
・マーケティングソリューション事業
マーケティングソリューション事業では、企業のマーケティング活動の支援を目的としたBtoB向けSaaSプロダクトを中心に、顧客企業の広告運用代行サービスを含めた各種ソリューションを提供しております。具体的には、営業活動における商談管理のための営業管理システム(SFA)及び顧客管理システム(CRM)「ちきゅう」、企業のマーケティング活動を自動化し、効率的に潜在顧客の集客や購買意欲等の向上を実現するマーケティングオートメーション「MAJIN」、国内有数の導入企業社数4,500社を誇るチャット型Web接客プラットフォーム「Chamo」、サイト内検索ASP「probo」、ECサイト向け商品検索サービス「ポップリンク」「ポップファインド」などがあります。「ちきゅう」「MAJIN」「Chamo」「probo」「ポップリンク」「ポップファインド」などのSaaSプロダクトでは、基本的に導入企業様より月額でシステムやサービスの利用料(=当社グループの売上)をいただいております。
当期は、SaaSプロダクトにおいて、「ちきゅう」では新機能を追加したほか、他社との提携などにより、導入企業数が増加しました。「Chamo」においては、新機能追加など大幅なリニューアルを行い、大型顧客を獲得しました。また、オンラインイベントなどにも継続的に登壇し、各プロダクトの拡販を進めました。さらに、サイト内検索サービス、ECサイト検索サービスなどを提供しているビジネスサーチテクノロジ株式会社を完全子会社化し、SaaSビジネス領域を拡充いたしました。一方、広告運用代行ビジネスが、新型コロナウイルス感染症による広告出稿抑制の影響を受け、前年を大きく下回る結果となりました。この結果、マーケティングソリューション事業の売上高は、1,340百万円(前期比20.0%減)となりました。
・海外事業
海外事業では、インターネットメディア向けの「GenieeSSP」や広告主/広告代理店向けの「GenieeDSP」をはじめとしたアド・プラットフォーム事業を中心に展開しております。
当期は、サプライサイドビジネスにおいてリセラービジネスの強化に取り組みました。また、前期に実施した不採算事業の縮小などの効果が現れ、利益構造が大幅に改善したことで黒字に転換しました。この結果、海外事業の売上高は、1,538百万円(前期比6.7%増)となりました。
この結果、当期の業績は、売上高14,061百万円(前期比2.0%減)、営業利益195百万円(前期は営業損失91百万円)、経常利益149百万円(前期は経常損失141百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益101百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失178百万円)となりました。
なお、当社グループでは、M&Aを活用した事業基盤の強化や拡大を積極的に目指していく中、各国の会計基準の差異にとらわれることなく企業比較が可能なEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)を経営指標として重視しており、当期のEBITDAは587百万円(前期比173.7%増)となりました。
注.1 株式会社電通・株式会社電通デジタル・株式会社サイバー・コミュニケーションズ・株式会社D2C調べ
注.2 出典元:株式会社富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2020年版」
注.3 OOHとは、Out Of Homeの略で、交通広告や屋外広告など自宅以外の場所で接触する広告メディアの総称
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、1,091百万円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は、431百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益135百万円、減価償却費の計上303百万円、のれん償却費の計上88百万円、売上債権の増加314百万円、仕入債務の増加237百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、1,456百万円となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出593百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出862百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果獲得した資金は、912百万円となりました。これは主に、短期借入による収入618百万円、長期借入による収入800百万円、短期借入金の返済による支出292百万円、長期借入金の返済による支出138百万円等によるものです。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当社グループで行う事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
(2)受注実績
当社グループで行う事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはマーケティングテクノロジ―事業の単一セグメントであるため、事業者向けサービス別に記載しております。
| 事業者向けサービス | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | |
| 販売高(千円) | 前年同期比(%) | |
| インターネットメディア事業者向けサービス | 11,281,394 | 95.9 |
| 広告主・アドネットワーク事業者向けサービス | 2,089,822 | 93.2 |
| その他 | 690,287 | 197.1 |
| 合計 | 14,061,504 | 98.0 |
(注)1.事業部門間取引については、相殺消去しております。
2.インターネットメディア事業者向けサービスには事業の内容の「GenieeSSP」、「Googleプロダクト」、広告主・アドネットワーク事業者向けサービスには「GenieeDSP」、「GenieeDMP」、「GenieeDMS」が含まれ
ます。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| Google Inc. | 5,536,733 | 38.6 | 5,141,089 | 36.6 |
| ヤフー株式会社 | 444,059 | 3.1 | 991,603 | 7.1 |
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
5.上記のGoogle Inc.に対する売上高には、Google Asia Pacific Pte.Ltd.等の各社に対する売上高が含まれ
ております。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウィルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理を行う可能性があります。
(有価証券の評価)
当社グループは、長期的な協力関係や取引関係の観点から株式等を保有しており、投資価値の下落が一時的でないと判断した場合に、株式等の減損処理を実施することとしております。従って、経済情勢の変化等により、投資先企業の財政状態の悪化に伴い、投資価値が毀損することがあり、その場合、必要と認められた額について引当金又は減損処理を行う可能性があります。
(2)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は2,727百万円となり、前連結会計年度末に比べ252百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が105百万円減少し、売掛金が347百万円増加したことによるものであります。固定資産は2,924百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,130百万円増加いたしました。これは主にのれん720百万円増加、ソフトウエア435百万円増加などにより無形固定資産が1,225百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は5,652百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,383百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は2,154百万円となり、前連結会計年度末に比べ710百万円増加いたしました。これは主に、買掛金が230百万円増加、短期借入金及び1年内返済予定の長期借入金が387百万円増加、またその他流動負債が67百万円増加したことによるものであります。固定負債は840百万円となり、前連結会計年度末に比べ564百万円増加いたしました。これは主に、長期借入金が600百万円増加した一方リース債務が37百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は2,994百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,274百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は2,657百万円となり、前連結会計年度末に比べ108百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が101百万円増加したことによるものです。
この結果、自己資本比率は47.0%(前連結会計年度末は59.5%)となりました。
(3)経営成績の分析
経営成績の分析については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。
(4)キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(5)経営者の問題認識と今後の方針について
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(6)当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&A等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資及びM&A等の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は1,369,370千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,091,864千円となっております。