訂正有価証券報告書-第14期(2023/04/01-2024/03/31)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度に係る各数値については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させております。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループの主力事業が属するインターネット広告市場は、新型コロナウイルス感染症の影響が収束してきたことで経済が正常化に向かい、緩やかに景気が回復しているなかで引き続き拡大しております。「2023年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」(※1)によれば、インターネット広告媒体費は2024年も堅調に推移し、前年比108.4%の2兆9,124億円になると見込まれています。
また、当社グループが事業領域を拡大しているSaaS市場は、企業の働き方や業務プロセスなどのDX(デジタルトランスフォーメーション)推進により、その活動領域を拡大しています。2026年には約1兆6,681億円(※2)に拡大すると見込まれています。
国内経済においては、コロナ禍によりデジタル技術を活用した生活・消費行動(テレワークやオンラインショッピング、非接触型決済の拡大など)が定着化しています。さらに、OpenAI社が開発・公開した大規模言語モデルを用いた高度な対話型AIであるChatGPTの普及により、AI技術が様々な分野で注目を集めています。
このような事業環境の下、当社グループは、2023年度から2025年度までの3ヵ年を対象とした「中期経営計画First Magic 2025 Towards 2030 Vision〜」を策定しました。当社は「誰もがマーケティングで成功できる世界を創る」、「日本発の世界的なテクノロジー企業となり、日本とアジアに貢献する」という2つのPurpose(企業の存在意義)を実現するために、当社グループの長期的な高成長を目指しています。また、当社グループは当期の4月に、AI技術関連の導入コンサルティング、プロダクト提供、および研究開発推進を行う子会社、JAPAN AI株式会社を設立しました。当社の高い技術開発力を継承し、AIの研究開発を進めることで、マーケティング業界だけでなく、様々な業界や産業にサービスを提供し、お客様のさらなる事業拡大に貢献していきます。
今後も日本発のテクノロジー企業として、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に向けて取り組んでまいります。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
・広告プラットフォーム事業
広告プラットフォーム事業では、Webサイトやスマートフォンアプリ上に、各々の閲覧者に合った広告を瞬時に選択し表示させる技術(アドテクノロジー)を使って、インターネットメディアや広告主の広告収益や効果を最大化させるプラットフォームを提供しております。具体的には、インターネットメディア向けの「GENIEE SSP」や広告主/広告代理店向けの「GENIEE DSP」等があり、これらプラットフォームのOEM提供も行っております。
「GENIEE SSP」や「GENIEE DSP」経由で広告が配信されると、広告表示回数や単価に応じて広告主から当社グループへ広告掲載料をいただいております。広告代理店や他社DSP、アドネットワーク、OEM提供先を介して広告が配信される場合は、広告主からそれらを経由して広告掲載料をいただいております。
当期は、サプライサイドビジネスにおいては、これまで未開拓だった動画領域での業績を拡大しました。また、デマンドサイドビジネスでは、ECサイトやオンラインサービスを中心に事業を展開し、パフォーマンス領域での業績を堅調に伸ばしました。さらに、サイジニア株式会社のグループ会社であるデクワス株式会社が運営する「KANADE DSP」の事業譲受により、ダイナミック広告分野での業績向上を実現しました。
この結果、同事業の売上収益は、4,306百万円(前年同期比9.9%増)、セグメント利益は2,244百万円(前年同期比3.7%増)となりました。
・マーケティングSaaS事業
マーケティングSaaS事業では、企業のマーケティング活動の支援を目的としたBtoB向けSaaSプロダクトを中心に、顧客企業の広告運用代行サービスを含めた各種ソリューションを提供しております。具体的には、営業活動における商談管理のための営業管理システム(SFA)及び顧客管理システム(CRM)「GENIEE SFA/CRM」、企業のマーケティング活動を自動化し、効率的に潜在顧客の集客や購買意欲等の向上を実現するマーケティングオートメーション「GENIEE MA」、国内有数の導入企業社数4,500社を誇るチャット型Web接客プラットフォーム「GENIEE CHAT」、サイト内検索・ECサイト向け商品検索サービス「GENIEE SEARCH」、広告効果測定ツール「CATS」、ASP(※3)を自社で運営することができるアフィリエイトシステム「アフィリエイトアド」などがあります。
「GENIEE SFA/CRM」「GENIEE MA」「GENIEE CHAT」「GENIEE SEARCH」などのSaaSプロダクトでは、基本的に導入企業様より月額でシステムやサービスの利用料をいただいております。
当期は、「GENIEE SFA/CRM」では、ChatGPTを活用して利便性を大幅に向上させる新機能と、AI機能を備えた「AIアシスタントプラン powered by GPT-4」をリリースし、機能強化を図りました。さらに、エンタープライズ層の新規顧客獲得に成功し、受注後は追加案件の獲得や他サービスとのクロスセルを通じて、売上創出の機会を広げています。さらに、2022年に完全子会社化したCATS株式会社が運営する「CATS」及び「アフィリエイトアド」は、課金形態の変更と受託開発案件の増加により業績が堅調に推移しています。
この結果、同事業の売上収益は、2,704百万円(前年同期比36.8%増)、セグメント利益は215百万円(前年同期比151.1%増)となりました。
・海外事業
海外事業では、インターネットメディア向けの「GENIEE SSP」、広告主/広告代理店向けの「GENIEE DSP」及びインターネットメディアのディスプレイ広告収益の向上サービスを提供する完全子会社のZelto,Inc.(以下、Zelto)を展開しております。
2023年2月にZeltoを子会社化し、海外事業の拠点を北米・インドに拡大した当社では、事業基盤強化に向けたPMIを進め、経営課題の一つであった既存契約のミニマムギャランティの解除・緩和を実現しました。引き続きCEOチームが主導して事業基盤の安定化を図っています。
この結果、同事業の売上収益は、1,249百万円(前年同期比59.4%増)、セグメント利益は201百万円(前年同期比40.6%減)となりました。
この結果、当期の業績は、売上収益8,012百万円(前年同期比24.1%増)、営業利益1,538百万円(前年同期比37.4%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益1,031百万円(前年同期比51.2%減)となりました。
※1.株式会社 CARTA COMMUNICATIONS(CCI)/株式会社電通/株式会社電通デジタル/株式会社セプテーニ・ホールディングス調べ
※2.出典元:株式会社富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2022年版」
※3.ASPとは、Affiliate Service Providerの略で、アフィリエイト広告において、広告主とメディアを仲介するサービスを提供する事業者を指す。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より381百万円減少し、2,494百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,139百万円の収入(前連結会計年度は1,389百万円の収入)となりました。主な要因は、税引前利益1,277百万円、減価償却費及び償却費の計上745百万円、その他の収益の計上662百万円、金融費用の計上292百万円、営業債権及びその他の債権の増加467百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、831百万円の支出(前連結会計年度は5,967百万円の支出)となりました。主な要因は、無形資産の取得による支出823百万円、投資有価証券の売却による収入144百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、836百万円の支出(前連結会計年度は5,926百万円の収入)となりました。主な要因は、短期借入金の純減額6,100百万円、長期借入れによる収入6,400百万円、長期借入金の返済による支出787百万円です。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当社グループで行う事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
(b) 受注実績
当社グループで行う事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(c) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記のGoogle Inc.に対する売上収益には、Google Asia Pacific Pte.Ltd.等の各社に対する売上収益が含まれております。
4.LINEヤフー株式会社の販売実績金額は、2023年10月1日にLINE株式会社とヤフー株式会社が吸収合併したため、前連結会計年度における金額はヤフー株式会社との販売実績金額となっており、当連結会計年度における販売実績金額はLINE株式会社、ヤフー株式会社及びLINEヤフー株式会社の販売実績金額の合算表示となっております。
5.上記相手先の販売実績金額は、売上原価を売上収益から控除する方法(純額表示)にて記載を行っております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、株式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。
② 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は5,943百万円となり、前連結会計年度末に比べ308百万円増加いたしました。主な要因は、営業債権及びその他の債権が685百万円増加し、現金及び現金同等物が381百万円減少したことによるものであります。非流動資産は13,253百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,107百万円増加いたしました。主な要因は、のれんが1,058百万円増加し、無形資産が445百万円増加したことによるものであります。
この結果、資産合計は19,197百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,416百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は4,876百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,376百万円減少いたしました。主な要因は、営業債務及びその他の債務が110百万円増加、その他の流動負債が145百万円増加、借入金が5,523百万円減少、リース負債が241百万円減少したことによるものであります。非流動負債は7,030百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,536百万円増加いたしました。主な要因は、借入金が5,036百万円増加、その他の金融負債が402百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は11,906百万円となり、前連結会計年度末に比べ839百万円減少いたしました。
(資本)
当連結会計年度末における資本合計は7,290百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,256百万円増加いたしました。主な要因は、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上により利益剰余金が1,031百万円増加、在外営業活動体の換算差額が1,224百万円増加したことによるものです。
また、親会社所有者帰属持分比率は37.8%(前連結会計年度末は28.1%)となりました。
③ 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
④ キャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容
キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
⑤ 経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
⑥ 当社グループの資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&A等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資及びM&A等の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債の残高は8,068百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,494百万円となっております。
なお、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度に係る各数値については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させております。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループの主力事業が属するインターネット広告市場は、新型コロナウイルス感染症の影響が収束してきたことで経済が正常化に向かい、緩やかに景気が回復しているなかで引き続き拡大しております。「2023年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」(※1)によれば、インターネット広告媒体費は2024年も堅調に推移し、前年比108.4%の2兆9,124億円になると見込まれています。
また、当社グループが事業領域を拡大しているSaaS市場は、企業の働き方や業務プロセスなどのDX(デジタルトランスフォーメーション)推進により、その活動領域を拡大しています。2026年には約1兆6,681億円(※2)に拡大すると見込まれています。
国内経済においては、コロナ禍によりデジタル技術を活用した生活・消費行動(テレワークやオンラインショッピング、非接触型決済の拡大など)が定着化しています。さらに、OpenAI社が開発・公開した大規模言語モデルを用いた高度な対話型AIであるChatGPTの普及により、AI技術が様々な分野で注目を集めています。
このような事業環境の下、当社グループは、2023年度から2025年度までの3ヵ年を対象とした「中期経営計画First Magic 2025 Towards 2030 Vision〜」を策定しました。当社は「誰もがマーケティングで成功できる世界を創る」、「日本発の世界的なテクノロジー企業となり、日本とアジアに貢献する」という2つのPurpose(企業の存在意義)を実現するために、当社グループの長期的な高成長を目指しています。また、当社グループは当期の4月に、AI技術関連の導入コンサルティング、プロダクト提供、および研究開発推進を行う子会社、JAPAN AI株式会社を設立しました。当社の高い技術開発力を継承し、AIの研究開発を進めることで、マーケティング業界だけでなく、様々な業界や産業にサービスを提供し、お客様のさらなる事業拡大に貢献していきます。
今後も日本発のテクノロジー企業として、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に向けて取り組んでまいります。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
・広告プラットフォーム事業
広告プラットフォーム事業では、Webサイトやスマートフォンアプリ上に、各々の閲覧者に合った広告を瞬時に選択し表示させる技術(アドテクノロジー)を使って、インターネットメディアや広告主の広告収益や効果を最大化させるプラットフォームを提供しております。具体的には、インターネットメディア向けの「GENIEE SSP」や広告主/広告代理店向けの「GENIEE DSP」等があり、これらプラットフォームのOEM提供も行っております。
「GENIEE SSP」や「GENIEE DSP」経由で広告が配信されると、広告表示回数や単価に応じて広告主から当社グループへ広告掲載料をいただいております。広告代理店や他社DSP、アドネットワーク、OEM提供先を介して広告が配信される場合は、広告主からそれらを経由して広告掲載料をいただいております。
当期は、サプライサイドビジネスにおいては、これまで未開拓だった動画領域での業績を拡大しました。また、デマンドサイドビジネスでは、ECサイトやオンラインサービスを中心に事業を展開し、パフォーマンス領域での業績を堅調に伸ばしました。さらに、サイジニア株式会社のグループ会社であるデクワス株式会社が運営する「KANADE DSP」の事業譲受により、ダイナミック広告分野での業績向上を実現しました。
この結果、同事業の売上収益は、4,306百万円(前年同期比9.9%増)、セグメント利益は2,244百万円(前年同期比3.7%増)となりました。
・マーケティングSaaS事業
マーケティングSaaS事業では、企業のマーケティング活動の支援を目的としたBtoB向けSaaSプロダクトを中心に、顧客企業の広告運用代行サービスを含めた各種ソリューションを提供しております。具体的には、営業活動における商談管理のための営業管理システム(SFA)及び顧客管理システム(CRM)「GENIEE SFA/CRM」、企業のマーケティング活動を自動化し、効率的に潜在顧客の集客や購買意欲等の向上を実現するマーケティングオートメーション「GENIEE MA」、国内有数の導入企業社数4,500社を誇るチャット型Web接客プラットフォーム「GENIEE CHAT」、サイト内検索・ECサイト向け商品検索サービス「GENIEE SEARCH」、広告効果測定ツール「CATS」、ASP(※3)を自社で運営することができるアフィリエイトシステム「アフィリエイトアド」などがあります。
「GENIEE SFA/CRM」「GENIEE MA」「GENIEE CHAT」「GENIEE SEARCH」などのSaaSプロダクトでは、基本的に導入企業様より月額でシステムやサービスの利用料をいただいております。
当期は、「GENIEE SFA/CRM」では、ChatGPTを活用して利便性を大幅に向上させる新機能と、AI機能を備えた「AIアシスタントプラン powered by GPT-4」をリリースし、機能強化を図りました。さらに、エンタープライズ層の新規顧客獲得に成功し、受注後は追加案件の獲得や他サービスとのクロスセルを通じて、売上創出の機会を広げています。さらに、2022年に完全子会社化したCATS株式会社が運営する「CATS」及び「アフィリエイトアド」は、課金形態の変更と受託開発案件の増加により業績が堅調に推移しています。
この結果、同事業の売上収益は、2,704百万円(前年同期比36.8%増)、セグメント利益は215百万円(前年同期比151.1%増)となりました。
・海外事業
海外事業では、インターネットメディア向けの「GENIEE SSP」、広告主/広告代理店向けの「GENIEE DSP」及びインターネットメディアのディスプレイ広告収益の向上サービスを提供する完全子会社のZelto,Inc.(以下、Zelto)を展開しております。
2023年2月にZeltoを子会社化し、海外事業の拠点を北米・インドに拡大した当社では、事業基盤強化に向けたPMIを進め、経営課題の一つであった既存契約のミニマムギャランティの解除・緩和を実現しました。引き続きCEOチームが主導して事業基盤の安定化を図っています。
この結果、同事業の売上収益は、1,249百万円(前年同期比59.4%増)、セグメント利益は201百万円(前年同期比40.6%減)となりました。
この結果、当期の業績は、売上収益8,012百万円(前年同期比24.1%増)、営業利益1,538百万円(前年同期比37.4%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益1,031百万円(前年同期比51.2%減)となりました。
※1.株式会社 CARTA COMMUNICATIONS(CCI)/株式会社電通/株式会社電通デジタル/株式会社セプテーニ・ホールディングス調べ
※2.出典元:株式会社富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2022年版」
※3.ASPとは、Affiliate Service Providerの略で、アフィリエイト広告において、広告主とメディアを仲介するサービスを提供する事業者を指す。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より381百万円減少し、2,494百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,139百万円の収入(前連結会計年度は1,389百万円の収入)となりました。主な要因は、税引前利益1,277百万円、減価償却費及び償却費の計上745百万円、その他の収益の計上662百万円、金融費用の計上292百万円、営業債権及びその他の債権の増加467百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、831百万円の支出(前連結会計年度は5,967百万円の支出)となりました。主な要因は、無形資産の取得による支出823百万円、投資有価証券の売却による収入144百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、836百万円の支出(前連結会計年度は5,926百万円の収入)となりました。主な要因は、短期借入金の純減額6,100百万円、長期借入れによる収入6,400百万円、長期借入金の返済による支出787百万円です。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当社グループで行う事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
(b) 受注実績
当社グループで行う事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(c) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | |
| 販売高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 広告プラットフォーム事業 | 4,303,437 | 10.4 |
| マーケティングSaaS事業 | 2,680,300 | 36.6 |
| 海外事業 | 1,028,774 | 72.6 |
| 合計 | 8,012,511 | 24.1 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| Google Inc. | 888,404 | 13.8 | 818,993 | 10.2 |
| LINEヤフー株式会社 | 507,082 | 7.9 | 641,851 | 8.0 |
3.上記のGoogle Inc.に対する売上収益には、Google Asia Pacific Pte.Ltd.等の各社に対する売上収益が含まれております。
4.LINEヤフー株式会社の販売実績金額は、2023年10月1日にLINE株式会社とヤフー株式会社が吸収合併したため、前連結会計年度における金額はヤフー株式会社との販売実績金額となっており、当連結会計年度における販売実績金額はLINE株式会社、ヤフー株式会社及びLINEヤフー株式会社の販売実績金額の合算表示となっております。
5.上記相手先の販売実績金額は、売上原価を売上収益から控除する方法(純額表示)にて記載を行っております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、株式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。
② 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は5,943百万円となり、前連結会計年度末に比べ308百万円増加いたしました。主な要因は、営業債権及びその他の債権が685百万円増加し、現金及び現金同等物が381百万円減少したことによるものであります。非流動資産は13,253百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,107百万円増加いたしました。主な要因は、のれんが1,058百万円増加し、無形資産が445百万円増加したことによるものであります。
この結果、資産合計は19,197百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,416百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は4,876百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,376百万円減少いたしました。主な要因は、営業債務及びその他の債務が110百万円増加、その他の流動負債が145百万円増加、借入金が5,523百万円減少、リース負債が241百万円減少したことによるものであります。非流動負債は7,030百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,536百万円増加いたしました。主な要因は、借入金が5,036百万円増加、その他の金融負債が402百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は11,906百万円となり、前連結会計年度末に比べ839百万円減少いたしました。
(資本)
当連結会計年度末における資本合計は7,290百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,256百万円増加いたしました。主な要因は、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上により利益剰余金が1,031百万円増加、在外営業活動体の換算差額が1,224百万円増加したことによるものです。
また、親会社所有者帰属持分比率は37.8%(前連結会計年度末は28.1%)となりました。
③ 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
④ キャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容
キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
⑤ 経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
⑥ 当社グループの資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&A等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資及びM&A等の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債の残高は8,068百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,494百万円となっております。