有価証券報告書-第40期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は、米中通商問題の進展、中国経済の先行き等の海外経済の動向や金融資本市場の変動により弱含みで推移したものの、企業収益が底堅く推移していることや雇用情勢の着実な改善もあって、緩やかに回復しつつありました。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、足下では大幅に下押しされており、不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く経営環境としましては、重要顧客である国内メーカーの生産において、輸送機械は一部企業に消費税増税の影響が見られたものの、生産動向は底堅く推移し、一方、電子部品・デバイスは製品需要が停滞傾向にあり弱含みで推移しました。また、雇用情勢は改善しつつありましたが、新型コロナウイルスの感染拡大は、当社顧客の外部人材活用ニーズにも影響を及ぼしつつあります。
このような環境の中、当社グループでは、「人を育て 人を活かす」の創業理念のもと、2020年3月期から2022年3月期までの中期経営計画に沿って、ミッションである「製造系人材ビジネス領域において 絶対評価でトップになる」の達成に向けて、日総中期成長サイクルをさらに進化させ、業績拡大と利益率向上に取り組んでおります。
当連結会計年度において、総合人材サービス事業の主力である製造系人材サービス事業では、重要顧客である「アカウント企業」へ、無期雇用であり定着率の高い「技能社員」を重点的に配属し、技能を高め、提供サービスの高度化を図り、顧客満足度の向上を図ってまいりました。また、全国に9か所ある研修施設を積極活用することで、利益向上に貢献する教育を実践してまいりました。
一方、その他の事業では、2018年3月1日に横浜市内6か所目となる介護施設「すいとぴー東戸塚」を開所した影響に伴う投資費用が発生しておりますが、当連結会計年度においては、介護サービスの質の向上を図り、顧客満足度を高め、入居者数を確保することに努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度期間の業績は、次のとおりであります。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は22,494百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,474百万円増加いたしました。
当連結会計年度末の負債合計は10,598百万円となり、前連結会計年度末に比べ124百万円増加いたしました。
当連結会計年度末の純資産合計は11,895百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,350百万円増加いたしました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高74,966百万円(前期比8.4%増)、営業利益3,061百万円(前期比6.7%増)、経常利益3,149百万円(前期比8.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,033百万円(前期比1.0%減)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(総合人材サービス事業)
当連結会計年度における当事業の主力事業である製造系人材サービスにおいて、提供サービスの高度化を図るために、研修施設を活用し、自動車や電子デバイス、精密・電気機械などの分野で活躍できる人材を育成してまいりました。研修施設を活用した教育を実践することにより、製造スタッフの就業意欲を高め、定着率の向上を図ることで、在籍者数は前連結会計年度末と比較し728名増加いたしました。
一方、在籍の増加に伴い売上が増加したものの、研修費及び社員募集費などの経費増加を吸収するまでには至らず、増収減益となりました。
この結果、売上高72,178百万円(前期比8.2%増)、営業利益3,117百万円(前期比0.1%減)となりました。
(その他の事業)
当連結会計年度における当事業の主力事業である施設介護事業においては、介護施設「すいとぴー東戸塚」の入居者数が増加いたしました。また、既存施設において人件費や運営費などの売上原価を抑え、収益性の向上に努めることで、営業損失は縮小いたしました。
この結果、売上高2,796百万円(前期比12.5%増)、営業損失54百万円(前期は247百万円の損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは1,922百万円の収入となりました。
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは289百万円の支出となりました。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは901百万円の支出となりました。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末残高に比べ731百万円増加し、6,365百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益3,115百万円、未払消費税等の増加485百万円等の収入で、法人税等の支払額1,072百万円等の支出を吸収して、1,922百万円の収入(前連結会計年度は2,565百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出190百万円、無形固定資産の取得による支出187百万円等の支出で、289百万円の支出(前連結会計年度は0百万円の収入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額620百万円、長期借入金の返済による支出183百万円等の支出により、901百万円の支出(前連結会計年度は2,215百万円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、総合人材サービス事業、その他の事業(介護・福祉事業)を行っており、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
上記「a.生産実績」と同様の理由により、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.調整額は、セグメント間の内部売上高または振替高の消去額であります。
2.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.総販売実績に対する割合が10%を超える販売先はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績等の状況に関する分析・検討内容
a.財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末における流動資産は15,622百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,447百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が731百万円、受取手形及び売掛金が676百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定資産は6,871百万円となり、前連結会計年度末に比べ26百万円増加いたしました。これは主に、繰延税金資産が100百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は22,494百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,474百万円増加いたしました。
(負債合計)
当連結会計年度末における流動負債は9,279百万円となり、前連結会計年度末に比べ117百万円増加いたしました。これは主に、未払消費税等が485百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定負債は1,319百万円となり、前連結会計年度末に比べ6百万円増加いたしました。これは主に、退職給付に係る負債が179百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は10,598百万円となり、前連結会計年度末に比べ124百万円増加いたしました。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産合計は11,895百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,350百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益2,033百万円の計上と剰余金の配当620百万円の支払により、1,412百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は52.9%(前連結会計年度末は50.2%)となりました。
b.経営成績
(売上高)
売上高は、前連結会計年度に比べ5,805百万円増の74,966百万円となりました。
(売上原価)
売上原価は、前連結会計年度に比べ4,928百万円増の61,850百万円となりました。
これは主として、総合人材サービス事業における製造スタッフ等の増加に伴う人件費が増加したことによります。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ684百万円増の10,054百万円となりました。
これは主として、組織機能強化に伴う間接部門の増員及び処遇改善などにより人件費が前連結会計年度より増加したことによります。
(営業利益)
営業利益は前連結会計年度に比べ191百万円増の3,061百万円となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
営業外収益は、前連結会計年度に比べ12百万円増の160百万円となりました。
これは主として、前連結会計年度に比べ持分法による投資利益が34百万円増加したことによります。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ50百万円減の71百万円となりました。
これは主として、前連結会計年度に比べ支払手数料が19百万円減少したことによります。
この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ8.8%増の3,149百万円となりました。
(特別損益、税金等調整前当期純利益)
特別損益は、投資有価証券売却益121百万円、投資有価証券売却損3百万円、減損損失152百万円の計上となりました。
この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ7.3%増の3,115百万円となりました。
(法人税等合計、親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税等合計は、前連結会計年度に比べ232百万円増の1,082百万円となりました。
この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ1.0%減の2,033百万円となりました。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(総合人材サービス事業)
当事業の主力事業である製造系人材サービスにおいて、主たる顧客である輸送機器メーカーが、国内販売及び輸出が好調に推移したことにより、増産傾向が続き、人材の需要が拡大いたしました。一方、同じく主要取引先である電子部品メーカーにおいては、一部企業では増加が見られるものの、米中貿易摩擦の影響もあり生産及び人材需要共に停滞で推移したことにより、全体では減少となりました。当社では顧客への提供サービスの質の強化に努め、自動車関連、電子デバイス関連、及び精密・電気機械関連企業の国内主要メーカーを中心に既存顧客のシェアアップと新規顧客の獲得を推進してまいりました。この結果、当事業の売上高は前連結会計年度に比べ8.2%増の72,178百万円となりました。
一方、営業利益は、増収による効果、販売費及び一般管理費率の低減に向けた取り組みが製造スタッフの処遇改善や教育などによる費用の上昇を吸収しきれず、前連結会計年度に比べ0.1%減の3,117百万円となりました。
(その他の事業)
介護・福祉事業において、今後も日本国内の高齢化はさらに進むことが予想されることに伴い、介護サービスへの需要も増加することが見込まれます。当社グループでは、就業者への教育強化等により提供するサービスの質を高め、有料老人ホーム(すいとぴー)の入居者や介護サービス利用者の増加を図ってまいりました。また、横浜市内に6か所ある介護施設においては、既存施設(1~5号館)の施設入居率は96.4%と高水準を維持し、すいとぴー東戸塚(6号館)の入居者数は73名(前期末比40名増)となり、その入居率は77.7%(前期末35.1%)となりました。この結果、当事業の売上高は前連結会計年度に比べ12.5%増の2,796百万円となりました。
また、有料老人ホーム(すいとぴー)の入居者は増加しており、人件費や運営費など売上原価の増加を吸収しつつあるため、営業損失は前連結会計年度に比べ193百万円改善し、54百万円と縮小しました。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが重要な経営指標としている「営業利益率」は、前連結会計年度より売上総利益率が0.2ポイント減少し17.5%、販売費及び一般管理費率が0.1ポイント減少し13.4%となったことで、前期と変わらず、4.1%となりました。引き続き売上総利益率及び販売費及び一般管理費率の両方を改善することで、営業利益率の改善に取り組んでまいります。
d.今後の見通し、事業別の認識及び分析・検討内容
今後の見通しにつきましては、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大から輸出相手国の活動制限による受注減少やサプライチェーンの寸断による部品の欠品で、顧客である国内メーカーのライン停止や稼働制限が発生しております。国内においても新型コロナウイルスの感染拡大が長期化すれば、更に顧客の生産動向に影響を与え、顧客との取引規模の縮小や取引終了となる可能性があり、事業環境は先行き不透明であります。
また、移動制限に伴い人材採用にも影響を与えるなど企業収益の悪化が懸念されます。
このような状況のもと、当社グループは、「人を育て 人を活かす」という創業理念に基づき、働く人が働き甲斐を持ち成長していける職場を作り上げていくとともに、企業としての成長にも貢献できるサービスの提供を目指し、当社グループの事業成長を図るために、以下の取り組みを継続してまいります。
グループ中核事業の製造系人材サービスにおいて、重要顧客と位置付けるアカウント企業へ無期雇用社員である「技能社員」を重点的に配属していく戦略のもと、自社教育施設を活用した人材育成を積極的に行い、製造スタッフの技能向上と定着率の向上を図ってまいります。
その他の事業において、横浜市内6か所にある介護施設「すいとぴー」における提供サービスの質を高め、施設入居者の増加を図ってまいります。また、業務の効率化を推進するなど経営体質の改善に取り組み、収益性を高めてまいります。
また、当社グループでは、顧客及び従業員の安全を第一に、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた対策を強化し、事業活動を進めてまいります。
しかしながら、現時点において、当社グループの事業活動への影響を合理的に算定することが困難であるため、連結業績予想につきましては、未定としております。
e.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営に影響を与える特に重要なリスクとしては、経済要因、法的規制等があります。
そのほか、経営成績に重要な影響を与える可能性のある要因については、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの事業活動における運転資金需要は、主として給与等の人件費及び人材確保のための社員募集費であります。また、設備資金需要としては、教育施設や介護施設投資に加え、社内基幹システム、製造スタッフ管理システム及び採用サイト等の無形固定資産投資等であります。
(財務政策)
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入により資金調達を行っておりますが、当連結会計年度においては、営業キャッシュ・フローにて教育施設投資及びシステム投資に対する資金を確保すると同時に、長期借入金等を約定返済することで、有利子負債の削減を図っております。
この結果、当連結会計年度末の有利子負債は293百万円減少し、897百万円(前連結会計年度末は1,191百万円)となりました。
また、金融機関からの借入による資金調達の実施にあたっては、調達時期、金利動向、借入条件について最も有利な手段を選択すべく慎重に検討することで資金調達コストを低減する一方、長期借入金については過度に金利変動リスクに晒されないよう、一部金利スワップを活用しております。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択、適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
詳細につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響も含めて、「第5 経理の状況 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国の経済は、米中通商問題の進展、中国経済の先行き等の海外経済の動向や金融資本市場の変動により弱含みで推移したものの、企業収益が底堅く推移していることや雇用情勢の着実な改善もあって、緩やかに回復しつつありました。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、足下では大幅に下押しされており、不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く経営環境としましては、重要顧客である国内メーカーの生産において、輸送機械は一部企業に消費税増税の影響が見られたものの、生産動向は底堅く推移し、一方、電子部品・デバイスは製品需要が停滞傾向にあり弱含みで推移しました。また、雇用情勢は改善しつつありましたが、新型コロナウイルスの感染拡大は、当社顧客の外部人材活用ニーズにも影響を及ぼしつつあります。
このような環境の中、当社グループでは、「人を育て 人を活かす」の創業理念のもと、2020年3月期から2022年3月期までの中期経営計画に沿って、ミッションである「製造系人材ビジネス領域において 絶対評価でトップになる」の達成に向けて、日総中期成長サイクルをさらに進化させ、業績拡大と利益率向上に取り組んでおります。
当連結会計年度において、総合人材サービス事業の主力である製造系人材サービス事業では、重要顧客である「アカウント企業」へ、無期雇用であり定着率の高い「技能社員」を重点的に配属し、技能を高め、提供サービスの高度化を図り、顧客満足度の向上を図ってまいりました。また、全国に9か所ある研修施設を積極活用することで、利益向上に貢献する教育を実践してまいりました。
一方、その他の事業では、2018年3月1日に横浜市内6か所目となる介護施設「すいとぴー東戸塚」を開所した影響に伴う投資費用が発生しておりますが、当連結会計年度においては、介護サービスの質の向上を図り、顧客満足度を高め、入居者数を確保することに努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度期間の業績は、次のとおりであります。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は22,494百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,474百万円増加いたしました。
当連結会計年度末の負債合計は10,598百万円となり、前連結会計年度末に比べ124百万円増加いたしました。
当連結会計年度末の純資産合計は11,895百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,350百万円増加いたしました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高74,966百万円(前期比8.4%増)、営業利益3,061百万円(前期比6.7%増)、経常利益3,149百万円(前期比8.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,033百万円(前期比1.0%減)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(総合人材サービス事業)
当連結会計年度における当事業の主力事業である製造系人材サービスにおいて、提供サービスの高度化を図るために、研修施設を活用し、自動車や電子デバイス、精密・電気機械などの分野で活躍できる人材を育成してまいりました。研修施設を活用した教育を実践することにより、製造スタッフの就業意欲を高め、定着率の向上を図ることで、在籍者数は前連結会計年度末と比較し728名増加いたしました。
一方、在籍の増加に伴い売上が増加したものの、研修費及び社員募集費などの経費増加を吸収するまでには至らず、増収減益となりました。
この結果、売上高72,178百万円(前期比8.2%増)、営業利益3,117百万円(前期比0.1%減)となりました。
(その他の事業)
当連結会計年度における当事業の主力事業である施設介護事業においては、介護施設「すいとぴー東戸塚」の入居者数が増加いたしました。また、既存施設において人件費や運営費などの売上原価を抑え、収益性の向上に努めることで、営業損失は縮小いたしました。
この結果、売上高2,796百万円(前期比12.5%増)、営業損失54百万円(前期は247百万円の損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは1,922百万円の収入となりました。
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは289百万円の支出となりました。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは901百万円の支出となりました。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末残高に比べ731百万円増加し、6,365百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益3,115百万円、未払消費税等の増加485百万円等の収入で、法人税等の支払額1,072百万円等の支出を吸収して、1,922百万円の収入(前連結会計年度は2,565百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出190百万円、無形固定資産の取得による支出187百万円等の支出で、289百万円の支出(前連結会計年度は0百万円の収入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額620百万円、長期借入金の返済による支出183百万円等の支出により、901百万円の支出(前連結会計年度は2,215百万円の支出)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、総合人材サービス事業、その他の事業(介護・福祉事業)を行っており、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
上記「a.生産実績」と同様の理由により、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 総合人材サービス事業(百万円) | 72,178 | 8.2 |
| その他の事業(百万円) | 2,796 | 12.5 |
| 調整額(百万円) | △7 | - |
| 合計(百万円) | 74,966 | 8.4 |
(注)1.調整額は、セグメント間の内部売上高または振替高の消去額であります。
2.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.総販売実績に対する割合が10%を超える販売先はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績等の状況に関する分析・検討内容
a.財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末における流動資産は15,622百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,447百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が731百万円、受取手形及び売掛金が676百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定資産は6,871百万円となり、前連結会計年度末に比べ26百万円増加いたしました。これは主に、繰延税金資産が100百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は22,494百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,474百万円増加いたしました。
(負債合計)
当連結会計年度末における流動負債は9,279百万円となり、前連結会計年度末に比べ117百万円増加いたしました。これは主に、未払消費税等が485百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定負債は1,319百万円となり、前連結会計年度末に比べ6百万円増加いたしました。これは主に、退職給付に係る負債が179百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は10,598百万円となり、前連結会計年度末に比べ124百万円増加いたしました。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産合計は11,895百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,350百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益2,033百万円の計上と剰余金の配当620百万円の支払により、1,412百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は52.9%(前連結会計年度末は50.2%)となりました。
b.経営成績
(売上高)
売上高は、前連結会計年度に比べ5,805百万円増の74,966百万円となりました。
(売上原価)
売上原価は、前連結会計年度に比べ4,928百万円増の61,850百万円となりました。
これは主として、総合人材サービス事業における製造スタッフ等の増加に伴う人件費が増加したことによります。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ684百万円増の10,054百万円となりました。
これは主として、組織機能強化に伴う間接部門の増員及び処遇改善などにより人件費が前連結会計年度より増加したことによります。
(営業利益)
営業利益は前連結会計年度に比べ191百万円増の3,061百万円となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
営業外収益は、前連結会計年度に比べ12百万円増の160百万円となりました。
これは主として、前連結会計年度に比べ持分法による投資利益が34百万円増加したことによります。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ50百万円減の71百万円となりました。
これは主として、前連結会計年度に比べ支払手数料が19百万円減少したことによります。
この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ8.8%増の3,149百万円となりました。
(特別損益、税金等調整前当期純利益)
特別損益は、投資有価証券売却益121百万円、投資有価証券売却損3百万円、減損損失152百万円の計上となりました。
この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ7.3%増の3,115百万円となりました。
(法人税等合計、親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税等合計は、前連結会計年度に比べ232百万円増の1,082百万円となりました。
この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ1.0%減の2,033百万円となりました。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(総合人材サービス事業)
当事業の主力事業である製造系人材サービスにおいて、主たる顧客である輸送機器メーカーが、国内販売及び輸出が好調に推移したことにより、増産傾向が続き、人材の需要が拡大いたしました。一方、同じく主要取引先である電子部品メーカーにおいては、一部企業では増加が見られるものの、米中貿易摩擦の影響もあり生産及び人材需要共に停滞で推移したことにより、全体では減少となりました。当社では顧客への提供サービスの質の強化に努め、自動車関連、電子デバイス関連、及び精密・電気機械関連企業の国内主要メーカーを中心に既存顧客のシェアアップと新規顧客の獲得を推進してまいりました。この結果、当事業の売上高は前連結会計年度に比べ8.2%増の72,178百万円となりました。
一方、営業利益は、増収による効果、販売費及び一般管理費率の低減に向けた取り組みが製造スタッフの処遇改善や教育などによる費用の上昇を吸収しきれず、前連結会計年度に比べ0.1%減の3,117百万円となりました。
(その他の事業)
介護・福祉事業において、今後も日本国内の高齢化はさらに進むことが予想されることに伴い、介護サービスへの需要も増加することが見込まれます。当社グループでは、就業者への教育強化等により提供するサービスの質を高め、有料老人ホーム(すいとぴー)の入居者や介護サービス利用者の増加を図ってまいりました。また、横浜市内に6か所ある介護施設においては、既存施設(1~5号館)の施設入居率は96.4%と高水準を維持し、すいとぴー東戸塚(6号館)の入居者数は73名(前期末比40名増)となり、その入居率は77.7%(前期末35.1%)となりました。この結果、当事業の売上高は前連結会計年度に比べ12.5%増の2,796百万円となりました。
また、有料老人ホーム(すいとぴー)の入居者は増加しており、人件費や運営費など売上原価の増加を吸収しつつあるため、営業損失は前連結会計年度に比べ193百万円改善し、54百万円と縮小しました。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが重要な経営指標としている「営業利益率」は、前連結会計年度より売上総利益率が0.2ポイント減少し17.5%、販売費及び一般管理費率が0.1ポイント減少し13.4%となったことで、前期と変わらず、4.1%となりました。引き続き売上総利益率及び販売費及び一般管理費率の両方を改善することで、営業利益率の改善に取り組んでまいります。
d.今後の見通し、事業別の認識及び分析・検討内容
今後の見通しにつきましては、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大から輸出相手国の活動制限による受注減少やサプライチェーンの寸断による部品の欠品で、顧客である国内メーカーのライン停止や稼働制限が発生しております。国内においても新型コロナウイルスの感染拡大が長期化すれば、更に顧客の生産動向に影響を与え、顧客との取引規模の縮小や取引終了となる可能性があり、事業環境は先行き不透明であります。
また、移動制限に伴い人材採用にも影響を与えるなど企業収益の悪化が懸念されます。
このような状況のもと、当社グループは、「人を育て 人を活かす」という創業理念に基づき、働く人が働き甲斐を持ち成長していける職場を作り上げていくとともに、企業としての成長にも貢献できるサービスの提供を目指し、当社グループの事業成長を図るために、以下の取り組みを継続してまいります。
グループ中核事業の製造系人材サービスにおいて、重要顧客と位置付けるアカウント企業へ無期雇用社員である「技能社員」を重点的に配属していく戦略のもと、自社教育施設を活用した人材育成を積極的に行い、製造スタッフの技能向上と定着率の向上を図ってまいります。
その他の事業において、横浜市内6か所にある介護施設「すいとぴー」における提供サービスの質を高め、施設入居者の増加を図ってまいります。また、業務の効率化を推進するなど経営体質の改善に取り組み、収益性を高めてまいります。
また、当社グループでは、顧客及び従業員の安全を第一に、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた対策を強化し、事業活動を進めてまいります。
しかしながら、現時点において、当社グループの事業活動への影響を合理的に算定することが困難であるため、連結業績予想につきましては、未定としております。
e.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営に影響を与える特に重要なリスクとしては、経済要因、法的規制等があります。
そのほか、経営成績に重要な影響を与える可能性のある要因については、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの事業活動における運転資金需要は、主として給与等の人件費及び人材確保のための社員募集費であります。また、設備資金需要としては、教育施設や介護施設投資に加え、社内基幹システム、製造スタッフ管理システム及び採用サイト等の無形固定資産投資等であります。
(財務政策)
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入により資金調達を行っておりますが、当連結会計年度においては、営業キャッシュ・フローにて教育施設投資及びシステム投資に対する資金を確保すると同時に、長期借入金等を約定返済することで、有利子負債の削減を図っております。
この結果、当連結会計年度末の有利子負債は293百万円減少し、897百万円(前連結会計年度末は1,191百万円)となりました。
また、金融機関からの借入による資金調達の実施にあたっては、調達時期、金利動向、借入条件について最も有利な手段を選択すべく慎重に検討することで資金調達コストを低減する一方、長期借入金については過度に金利変動リスクに晒されないよう、一部金利スワップを活用しております。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択、適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
詳細につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響も含めて、「第5 経理の状況 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。