四半期報告書-第15期第1四半期(令和2年8月1日-令和2年10月31日)

【提出】
2020/12/15 15:30
【資料】
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【項目】
34項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、国内の新型コロナウイルス感染症の流行が一時的な小康状態となり「withコロナ」の段階に移行したことで、自粛要請の緩和や徐々に経済活動が再開されるなど、急激に悪化した今春の状況からは脱しました。しかしながら、引き続き先行きへの不透明感は続いており予断を許さない状況です。
このような環境の中、当社グループはDX(デジタルトランスフォーメーション)を迅速に取り組み、コロナ禍に於いてもグループ全体が将来的・継続的にビジネスを行うことができる環境を整備し、「IPディベロッパー」戦略のもと、新規IP「D4DJ」への投資を中心としたプロモーション展開・メディアミックス展開を行ってまいりました。
その結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高8,971,988千円(前年同四半期比8.0%増)、営業損失82,757千円(前年同四半期の営業利益1,203,259千円)、経常損失93,457千円(前年同四半期の経常利益1,224,075千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失154,620千円(前年同四半期の親会社株主に帰属する四半期純利益642,447千円)となりました。
各セグメントの経営成績は次のとおりであります。なお、セグメント売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております。
1.デジタルIP事業
当第1四半期連結累計期間におけるデジタルIP事業のうち、TCG(トレーディングカードゲーム)部門は、販売店舗でのカードゲーム大会が全国的に再開して需要が高まったこと、経済活動の再開に合わせて主力TCGである「カードファイト!! ヴァンガード」と「ヴァイスシュヴァルツ」の新商品の発売を集中させたこと、また、東アジアと北米を中心とする海外での販売も好調に推移したことから、売上・利益ともに大きく伸長いたしました。特に、自社IPと他社IPの両方で展開するハイブリッド型TCG「Reバース for you」は、VTuber事務所「ホロライブプロダクション」とコラボした商品が好評を博し、「Reバース for you」を遊ぶ新規ユーザーの獲得や認知度向上に大きく繋がりました。
MOG(モバイルオンラインゲーム)部門は、「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS」(他社IP・他社配信)が1周年のキャンペーンを実施し、10月から放送を開始したTVアニメ「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」による盛り上がりも相まって好調に推移いたしました。また、新規アプリゲーム「D4DJ Groovy Mix」(自社IP・自社配信)を10月25日にリリースいたしました。一方、いわゆる巣ごもり需要が一段落したことから、「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」(自社IP・他社配信)をはじめ、既存アプリゲームの売上はやや軟調となりました。
MD(マーチャンダイジング)部門は、コロナ禍のなか販売店舗が在庫量を抑制したことで卸商品の受注数が減少いたしました。また、リアルイベントが再開されたものの来場数が限られていることから売上の大きな改善には及ばず、売上は低調に推移いたしました。このような状況のなか、オリジナルカプセルトイブランド「TAMA-KYU(たまきゅう)」は1周年を迎え、「事務的なはんこ」「自己主張バッジ」など複数のヒット商品を展開し、コロナ禍に於いてもカプセルトイの売上は堅調に推移しております。
メディア部門は、ブシロードムーブの広告代理店事業に於けるグループ外部案件の増加により、売上が大きく伸長いたしました。なお、10月より放送を開始したTVアニメ「アサルトリリィ BOUQUET」及び「D4DJ First Mix」に係る償却費が発生したことに加え、新規IP「D4DJ」のプロモーション展開に係る広報宣伝費が大きく発生いたしました。
これらの結果、売上高6,651,317千円(前年同四半期比11.1%増)、セグメント利益3,101千円(前年同四半期比99.5%減)となりました。
2.ライブIP事業
当第1四半期連結累計期間におけるライブIP事業のうち、音楽部門は、音楽ソフトについてはRAISE A SUILEN 1st Album「ERA」がオリコンデイリーアルバムランキング1位を獲得するなど、堅調に推移いたしました。ライブ・舞台についてはリアルイベントを本格的に再開し、音楽ライブ「『BanG Dream! 8th☆LIVE』夏の野外3DAYS」(8月21日~23日開催)、舞台「アサルトリリィ The Fateful Gift」(9月3日~13日開催)、東京ガーデンシアターでの5日間連続の音楽ライブイベント(10月7日~11日)などを開催いたしました。これにより各IPの展開が活発化し、売上も大きく伸長いたしましたが、観客動員の制限が影響し、利益の確保には至りませんでした。また、劇団飛行船ではミュージカル公演の規模縮小や中止が重なり、大幅な減益となりました。
スポーツ部門は、新日本プロレスでは年間で最大級の大会「G1 CLIMAX 30」(9月19日~10月18日、全19回)を含む国内41回の興行の開催及び海外での興行の配信、女子プロレスブランドのスターダムでは横浜武道館におけるプロレスこけら落とし興行「STARDOM YOKOHAMA CINDERELLA 2020」(10月3日)を含む17回の興行を開催し、堅調に売上を伸ばしました。また、音楽部門のライブ・舞台と同様に観客動員に制限があるものの、興行はより低コストで開催できることから、スポーツ部門全体としては黒字化いたしました。
これらの結果、売上高2,320,670千円(前年同四半期比0.0%増)、セグメント損失91,299千円(前年同四半期のセグメント利益450,756千円)となりました。
財政状態は次のとおりであります。
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における総資産は39,638,271千円となり、前連結会計年度末に比べ5,119,920千円増加致しました。これは主に現金及び預金が3,638,315千円、売掛金が773,506千円それぞれ増加したことによるものであります。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は25,905,233千円となり、前連結会計年度末に比べ5,258,332千円増加致しました。これは主に長期借入金が955,896千円、未払法人税等が539,297千円それぞれ減少した一方、転換社債型新株予約権付社債が5,000,000千円、買掛金が1,451,559千円それぞれ増加したことによるものであります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産は13,733,037千円となり、前連結会計年度末に比べ138,411千円減少致しました。これは主に新株予約権(ストック・オプション)の行使により、資本金及び資本準備金がそれぞれ2,025千円増加した一方、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上により利益剰余金が154,620千円減少したことによるものであります。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
また、新型コロナウイルス感染拡大に伴う会計上の見積りについては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しています。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。