有価証券報告書-第15期(令和2年8月1日-令和3年6月30日)
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における総資産は37,515,349千円となり、前連結会計年度末に比べ2,996,998千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が2,564,500千円、仕掛品が883,682千円それぞれ増加したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は23,620,866千円となり、前連結会計年度末に比べ2,973,965千円増加いたしました。これは主に長期借入金が1,517,201千円及び未払金が730,045千円減少した一方、転換社債型新株予約権付社債が5,000,000千円増加したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は13,894,482千円となり、前連結会計年度末に比べ23,033千円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が284,975千円減少した一方、新株予約権(ストック・オプション)の行使により、資本金及び資本準備金がそれぞれ72,825千円、為替換算調整勘定が89,162千円及びその他有価証券評価差額金が68,972千円増加したことによるものであります。
② 経営成績の分析
当連結会計年度における我が国経済は、長期化する新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況が続きました。ワクチン接種が進むことによる経済活動の回復が期待されるものの、先行きの不透明感は払拭されておりません。
このような環境の中、当社グループは「IPディベロッパー」戦略のもと、当社の特長であるワンストップ型メディアミックスモデルを推進し、「ヴァイスシュヴァルツ」「D4DJ」といった自社IPと有力な他社IPを活用してともに成長するプラットフォームの形成・強化にも注力してまいりました。また、刻々と変化する新型コロナウイルス感染症の情勢に迅速かつ柔軟に対応しながら事業活動を行ってまいりました。一方、北米や東アジアを中心とした海外において日本アニメの需要が急速に拡大している背景を踏まえ、当社グループ全体での海外展開強化を見据えた準備にも取り組んでまいりました。
その結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高32,569,988千円、営業利益344,557千円、経常利益583,490千円、親会社株主に帰属する当期純損失284,975千円となりました。
当連結会計年度は決算期(事業年度末日)を7月31日から6月30日に変更しておりますので、当連結会計年度の実績は、2020年8月1日から2021年6月30日までの11ヶ月間の業績数値となっております。なお、対前期増減率の記載は省略しております。
各セグメントの経営成績は次のとおりであります。なお、セグメント売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております。
1.デジタルIP事業
デジタルIP事業は、TCG(トレーディングカードゲーム)部門、MOG(モバイルオンラインゲーム)部門、MD(マーチャンダイジング)部門、メディア部門の4部門が属しております。
①TCG部門
新型コロナウイルス感染症の影響により、期を通じて大型大会等のリアルイベントが開催できない状況が続きましたが、売上への影響は限定的でした。このような中でも、主力TCGである「ヴァイスシュヴァルツ」は、期を通じて国内外で好調を維持し、通期で過去最高の売上高を達成しました。もう一つの主力TCGでありシリーズ10周年を迎えた「カードファイト!! ヴァンガード」は、新シリーズ「カードファイト!! ヴァンガード overDress」の商品を販売開始し、全世界をターゲットとしたIPのリブートに取り組みました。2020年3月に販売開始したTCG「Reバース for you」は、人気IPである「ホロライブプロダクション」の商品が大ヒットいたしました。
②MOG部門
当期にリリースした主な新規アプリゲームのうち、「D4DJ Groovy Mix」(2020年10月リリース)はDJの特性を活かして他社IPとのコラボを積極的に行い、「D4DJ」のIPとしての成長軸の一つとして音楽ゲームのプラットフォーム化を進めてまいりました。また、「アサルトリリィ Last Bullet」(2021年1月リリース)は好調な滑り出しを見せたものの、「グリザイア クロノスリベリオン」(2020年11月リリース)及び「アルゴナビス from BanG Dream! AAside」(2021年1月リリース)は低調に留まりました。また、特に下期において既存アプリゲームの売上が伸び悩み、部門全体として収益性がやや低下いたしました。
③MD部門
音楽ライブの中止・延期や規模縮小により、物販による売上が大きく減少いたしました。オンラインでの購入機会が増えたことでECショップによる売上は増加したものの、部門全体としての売上は軟調に推移いたしました。今後の成長が期待されるEC及び海外売上の強化の一貫として、米国を拠点とした越境ECショップである「Bushiroad Global Online Store」を2021年4月にオープンいたしました。
④メディア部門
㈱ブシロードメディアでは、ウェブマンガサイト「コミックブシロードWEB」を2021年1月にオープンいたしました。㈱ブシロードムーブでは、広告代理店事業・音響制作事業の外部案件を積極的に獲得し、外部顧客への売上が増加いたしました。また、2021年4月に㈱フロントウイングラボの株式を取得し、連結子会社化することで、アニメのプロデュースやメディアミックス機能の拡充を図りました。
これらの結果、売上高24,333,792千円、セグメント利益452,320千円となりました。
2.ライブIP事業
ライブIP事業は、音楽部門、スポーツ部門の2部門が属しております。
①音楽部門
新型コロナウイルス感染症の影響により、期を通じて音楽ライブ等のリアルイベントは中止・延期または規模を縮小し、無観客開催とするイベントもありました。このため、ライブ・舞台については、収益性が低下いたしました。一方、コロナ禍における消費行動の変化により、音楽配信の売上が伸長いたしました。音楽・映像ソフトについては堅調に推移し、㈱ブシロードミュージックが構築した流通を活用した他社IPの音楽・映像ソフトの販売も開始いたしました。
②スポーツ部門
新日本プロレス及びスターダムの両プロレス団体では、各自治体からの要請に沿って十分な感染対策を講じながら、収容人数を限定する形で興行を開催いたしました。新日本プロレスの東京ドーム2連戦興行「WRESTLE KINGDOM 15」では20,490名を動員いたしました。新日本プロレスの動画配信サービス「新日本プロレスワールド」の平均有料会員数は10万人規模を維持しております。
これらの結果、売上高8,236,195千円、セグメント損失114,061千円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べて2,294,051千円増加し、22,446,449千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、1,397,694千円となりました。主な収入要因は、減価償却費511,163千円及び売上債権の減少額406,661千円であり、主な支出要因は、未払金の減少額907,379千円、法人税等の支払額1,163,826千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、280,224千円となりました。主な支出要因は、固定資産の取得による支出352,057千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、3,895,435千円となりました。主な収入要因は、新株予約権付社債の発行による収入4,985,183千円であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループにおいては、提供するサービスの性格上、当該記載が馴染まないことから記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループにおいては、一部請負業務を行っておりますが、「a 生産実績」に記載の理由から、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.決算期変更に伴い当連結会計年度は11カ月決算となっておりますので、前年同期比については記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来事項に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ①財政状態の分析・②経営成績の分析」をご参照ください。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。また、経営者の問題意識及び今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ③キャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、自社IP開発、他社IP投資、IPを発展させるための広告宣伝費等の営業費用であり、事業運営上必要な資本の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金は、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、2020年3月に当社グループの24ヵ月分相当(約240億円)の経常運転資金を確保し財務的基盤のより一層の安定を図り、より機動的に企業活動をするため、8,050,000千円を調達しております。その結果、当連結会計年度末における借入金の残高は、12,844,311千円となっております。
また、グループ全体でのメディアミックスによる収益モデルを確立し、IPづくりのペースを上げること、さらに新型コロナウイルス感染症が国内外において急速に拡大し、当社グループにおきましても、主力事業であるライブIP事業において、新日本プロレスの興行、音楽ライブ及びイベントの延期・中止の事態が発生したことを受け、ライブIP事業におけるオンラインライブの制作、デジタルIP事業における電子コミックの制作及びさらなるEC(オンラインでの販売)、アプリへの注力といったオフラインやアナログのよさを保ちつつDX(Digital transformation:デジタルトランスフォーメーション)をすすめることで、当社のさらなる成長を実現するために、2020年7月30日開催の取締役会において、第三者割当により発行される新株予約権付社債の発行を決議し、2020年8月17日に5,000,000千円の払込が行われております。なお、その概要は「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2) 新株予約権等の状況 ③ その他の新株予約権等の状況」をご参照ください。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、新型コロナウイルス感染拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」をご参照ください。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における総資産は37,515,349千円となり、前連結会計年度末に比べ2,996,998千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が2,564,500千円、仕掛品が883,682千円それぞれ増加したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は23,620,866千円となり、前連結会計年度末に比べ2,973,965千円増加いたしました。これは主に長期借入金が1,517,201千円及び未払金が730,045千円減少した一方、転換社債型新株予約権付社債が5,000,000千円増加したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は13,894,482千円となり、前連結会計年度末に比べ23,033千円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が284,975千円減少した一方、新株予約権(ストック・オプション)の行使により、資本金及び資本準備金がそれぞれ72,825千円、為替換算調整勘定が89,162千円及びその他有価証券評価差額金が68,972千円増加したことによるものであります。
② 経営成績の分析
当連結会計年度における我が国経済は、長期化する新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況が続きました。ワクチン接種が進むことによる経済活動の回復が期待されるものの、先行きの不透明感は払拭されておりません。
このような環境の中、当社グループは「IPディベロッパー」戦略のもと、当社の特長であるワンストップ型メディアミックスモデルを推進し、「ヴァイスシュヴァルツ」「D4DJ」といった自社IPと有力な他社IPを活用してともに成長するプラットフォームの形成・強化にも注力してまいりました。また、刻々と変化する新型コロナウイルス感染症の情勢に迅速かつ柔軟に対応しながら事業活動を行ってまいりました。一方、北米や東アジアを中心とした海外において日本アニメの需要が急速に拡大している背景を踏まえ、当社グループ全体での海外展開強化を見据えた準備にも取り組んでまいりました。
その結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高32,569,988千円、営業利益344,557千円、経常利益583,490千円、親会社株主に帰属する当期純損失284,975千円となりました。
当連結会計年度は決算期(事業年度末日)を7月31日から6月30日に変更しておりますので、当連結会計年度の実績は、2020年8月1日から2021年6月30日までの11ヶ月間の業績数値となっております。なお、対前期増減率の記載は省略しております。
各セグメントの経営成績は次のとおりであります。なお、セグメント売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております。
1.デジタルIP事業
デジタルIP事業は、TCG(トレーディングカードゲーム)部門、MOG(モバイルオンラインゲーム)部門、MD(マーチャンダイジング)部門、メディア部門の4部門が属しております。
①TCG部門
新型コロナウイルス感染症の影響により、期を通じて大型大会等のリアルイベントが開催できない状況が続きましたが、売上への影響は限定的でした。このような中でも、主力TCGである「ヴァイスシュヴァルツ」は、期を通じて国内外で好調を維持し、通期で過去最高の売上高を達成しました。もう一つの主力TCGでありシリーズ10周年を迎えた「カードファイト!! ヴァンガード」は、新シリーズ「カードファイト!! ヴァンガード overDress」の商品を販売開始し、全世界をターゲットとしたIPのリブートに取り組みました。2020年3月に販売開始したTCG「Reバース for you」は、人気IPである「ホロライブプロダクション」の商品が大ヒットいたしました。
②MOG部門
当期にリリースした主な新規アプリゲームのうち、「D4DJ Groovy Mix」(2020年10月リリース)はDJの特性を活かして他社IPとのコラボを積極的に行い、「D4DJ」のIPとしての成長軸の一つとして音楽ゲームのプラットフォーム化を進めてまいりました。また、「アサルトリリィ Last Bullet」(2021年1月リリース)は好調な滑り出しを見せたものの、「グリザイア クロノスリベリオン」(2020年11月リリース)及び「アルゴナビス from BanG Dream! AAside」(2021年1月リリース)は低調に留まりました。また、特に下期において既存アプリゲームの売上が伸び悩み、部門全体として収益性がやや低下いたしました。
③MD部門
音楽ライブの中止・延期や規模縮小により、物販による売上が大きく減少いたしました。オンラインでの購入機会が増えたことでECショップによる売上は増加したものの、部門全体としての売上は軟調に推移いたしました。今後の成長が期待されるEC及び海外売上の強化の一貫として、米国を拠点とした越境ECショップである「Bushiroad Global Online Store」を2021年4月にオープンいたしました。
④メディア部門
㈱ブシロードメディアでは、ウェブマンガサイト「コミックブシロードWEB」を2021年1月にオープンいたしました。㈱ブシロードムーブでは、広告代理店事業・音響制作事業の外部案件を積極的に獲得し、外部顧客への売上が増加いたしました。また、2021年4月に㈱フロントウイングラボの株式を取得し、連結子会社化することで、アニメのプロデュースやメディアミックス機能の拡充を図りました。
これらの結果、売上高24,333,792千円、セグメント利益452,320千円となりました。
2.ライブIP事業
ライブIP事業は、音楽部門、スポーツ部門の2部門が属しております。
①音楽部門
新型コロナウイルス感染症の影響により、期を通じて音楽ライブ等のリアルイベントは中止・延期または規模を縮小し、無観客開催とするイベントもありました。このため、ライブ・舞台については、収益性が低下いたしました。一方、コロナ禍における消費行動の変化により、音楽配信の売上が伸長いたしました。音楽・映像ソフトについては堅調に推移し、㈱ブシロードミュージックが構築した流通を活用した他社IPの音楽・映像ソフトの販売も開始いたしました。
②スポーツ部門
新日本プロレス及びスターダムの両プロレス団体では、各自治体からの要請に沿って十分な感染対策を講じながら、収容人数を限定する形で興行を開催いたしました。新日本プロレスの東京ドーム2連戦興行「WRESTLE KINGDOM 15」では20,490名を動員いたしました。新日本プロレスの動画配信サービス「新日本プロレスワールド」の平均有料会員数は10万人規模を維持しております。
これらの結果、売上高8,236,195千円、セグメント損失114,061千円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べて2,294,051千円増加し、22,446,449千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、1,397,694千円となりました。主な収入要因は、減価償却費511,163千円及び売上債権の減少額406,661千円であり、主な支出要因は、未払金の減少額907,379千円、法人税等の支払額1,163,826千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、280,224千円となりました。主な支出要因は、固定資産の取得による支出352,057千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、3,895,435千円となりました。主な収入要因は、新株予約権付社債の発行による収入4,985,183千円であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループにおいては、提供するサービスの性格上、当該記載が馴染まないことから記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループにおいては、一部請負業務を行っておりますが、「a 生産実績」に記載の理由から、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年8月1日 至 2021年6月30日) | 前年同期比(%) |
デジタルIP事業(千円) | 24,333,792 | - |
ライブIP事業(千円) | 8,236,195 | - |
合計(千円) | 32,569,988 | - |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.決算期変更に伴い当連結会計年度は11カ月決算となっておりますので、前年同期比については記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来事項に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ①財政状態の分析・②経営成績の分析」をご参照ください。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。また、経営者の問題意識及び今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ③キャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、自社IP開発、他社IP投資、IPを発展させるための広告宣伝費等の営業費用であり、事業運営上必要な資本の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金は、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、2020年3月に当社グループの24ヵ月分相当(約240億円)の経常運転資金を確保し財務的基盤のより一層の安定を図り、より機動的に企業活動をするため、8,050,000千円を調達しております。その結果、当連結会計年度末における借入金の残高は、12,844,311千円となっております。
また、グループ全体でのメディアミックスによる収益モデルを確立し、IPづくりのペースを上げること、さらに新型コロナウイルス感染症が国内外において急速に拡大し、当社グループにおきましても、主力事業であるライブIP事業において、新日本プロレスの興行、音楽ライブ及びイベントの延期・中止の事態が発生したことを受け、ライブIP事業におけるオンラインライブの制作、デジタルIP事業における電子コミックの制作及びさらなるEC(オンラインでの販売)、アプリへの注力といったオフラインやアナログのよさを保ちつつDX(Digital transformation:デジタルトランスフォーメーション)をすすめることで、当社のさらなる成長を実現するために、2020年7月30日開催の取締役会において、第三者割当により発行される新株予約権付社債の発行を決議し、2020年8月17日に5,000,000千円の払込が行われております。なお、その概要は「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2) 新株予約権等の状況 ③ その他の新株予約権等の状況」をご参照ください。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、新型コロナウイルス感染拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」をご参照ください。