四半期報告書-第44期第1四半期(2023/04/01-2023/06/30)

【提出】
2023/08/10 9:55
【資料】
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【項目】
32項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当社は、2022年9月8日付「インド共和国現地法人設立に関するお知らせ」にてお知らせしたとおり、2022年10月10日付でCognavi India Private Limitedを子会社として設立いたしました。2023年3月期は、当該子会社の資産、損益、利益剰余金及びキャッシュ・フローその他の状況からみて、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する合理的な判断を妨げないものとして連結決算を行っておりませんでした。当該子会社においては、2024年3月期にインドの新卒学生向けジョブポータルサイトをオープンし、事業活動を本格化させる計画であると共に、2023年5月に当社から当該子会社に追加出資を行ったことにより、当社の企業価値向上及び会計上において重要性が増したため、当該子会社を連結の範囲に含め、当第1四半期連結会計期間より連結決算に移行いたしました。そのため、前第1四半期連結累計期間に四半期連結財務諸表を作成していないことから、①経営成績の状況、②財政状態の状況に関する説明において前年同四半期及び前期末との比較分析は行っておりません。
①経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年6月30日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行によって経済活動の正常化が進み、雇用・所得環境が改善する中で緩やかな回復基調を示しました。中でも、当社主要顧客である大手製造業の景況感は、原油価格の下落等でコスト高傾向に歯止めがかかっていることや価格転嫁が進んでいること、また、為替が足元で円安方向に振れていること等から、回復基調が鮮明となっております。
このような環境の下、マーケット全体に慢性的人材不足感が広がっており、当社主力のエンジニア派遣サービスへの需要はコロナ以前の力強さを回復しております。前事業年度から引き続き、派遣エンジニア求人広告の掲載内容の見直しや当社社員によるエンジニア社員紹介制度、退職者のカムバック採用制度等の施策を講じた結果、派遣エンジニアの採用数は前年同期比103名増加しました。また、顧客企業の派遣エンジニア需要拡大により、案件数(派遣エンジニア需要数)は前年同期比437件増加した結果、稼働人員数は前年同期比212名増加しました。なお、2023年4月の稼働平均単価は、客先企業への単価改定交渉により2022年4月と比べて64円上昇しました。
理工系学生のための就職支援サービスである「コグナビ 新卒」は、当サービスを利用した学生の内定受諾数が増加したことにより、売上高は前年同期と比べて大きく上回りました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は7,720百万円、営業利益は658百万円、経常利益は659百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は444百万円となりました。なお、単体における当第1四半期累計期間の業績は、いずれも前年同期を上回っております。
(参考)株式会社フォーラムエンジニアリング単体の経営成績
2024年3月期
第1四半期
(百万円)
2023年3月期
第1四半期
(百万円)
対前年同四半期
増減率
(%)
売上高7,7207,1118.6
営業利益68547743.5
経常利益68647444.5
四半期純利益46632244.5

また、当社は、「スキルがつながる世界へ。」をミッションに掲げ、機械・電機系学生の学びやエンジニアが持つスキルと、企業が求めるスキルとのつながりを、人工知能(AI)によって結びつける、独自のマッチングシステム「コグナビ」各サービスの浸透と拡充に取り組んでおります。当社は機電系エンジニア人材市場において、この「コグナビ」のマッチングテクノロジーを駆使し、エンジニアと企業をスキルでつなぐ世界の実現を目指しております。また、新卒理工系学生の就職支援から、転職、人材派遣、教育まで、エンジニアのすべてのキャリアシーンを、「コグナビ」がサポートしてまいります。
エンジニア派遣サービス「コグナビ 派遣」は、顧客企業の需要に確実に応えるべく、稼働人員数の更なる増加に繋げるため、派遣エンジニアの採用強化に取り組んでおります。当第1四半期連結累計期間末時点の稼働人員数は、前年同期と比べ212名増加し、4,046名となりました。
理工系学生のための就職支援サービスである「コグナビ 新卒」は、理工系新卒学生数である約39,000名全てがメーカーに就職し、エンジニアとして働ける世界を実現するため、元メーカーエンジニアの当社社員が講師となり、大学3年生を対象にエンジニアの魅力を伝える「エンジニア職セミナー」を機電系学科のある大学で実施しております。当期は2025年卒の理工系学生を対象としたセミナーを精力的に実施し、新規会員数の獲得に注力しております。当社はこのセミナーを実施することによって培われた大学とのつながりを活かし、第2の収益の柱とすることを目指してまいります。当第1四半期連結累計期間の2024年卒会員数が前年同期比2倍となり、当サービスを利用して企業に採用された学生数は当第1四半期連結累計期間末時点で前年同期と比べて約3倍増加しております。
経験者採用向けエンジニア紹介サービスである「コグナビ転職」は、「コグナビ新卒」でメーカーに就職したエンジニアが、やがて転職する際の受け皿となり、この流動機会を捕捉し、中長期には第3の収益の柱とすることを目指してまいります。当第1四半期連結累計期間はエージェントサービスによる成約数が増加し、前年同期と比べて売上高が伸長いたしました。
エンジニア育成の研修を大学で実施するために両者の連携をサポートするサービス「コグナビ カレッジ」は、大学教授の保有スキルをデータベース化する事で、企業のリスキリング需要に沿った専門性の高い研修を、提携大学にて実施しております。当第1四半期連結累計期間の研修受講者数は、前年同期と比べて約4倍となりました。
また、2022年10月に設立した当社の連結子会社であるCognavi India Private Limitedは2023年6月22日、インド初のAI(人工知能)マッチング技術を駆使したジョブポータルサイト「Cognavi(コグナビ)」をオープンいたしました。「Cognavi」はまず、インドの新卒学生と企業を結ぶ就活インフラになることを目指してまいります。
なお、当社グループはエンジニア派遣・紹介事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の業績の記載を省略しております。
②財政状態の状況
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における流動資産は、15,219百万円となりました。その主な内訳は、現金及び預金が10,829百万円、売掛金が4,041百万円であります。固定資産は3,001百万円となりました。その主な内訳は、ソフトウエアが1,206百万円、繰延税金資産が847百万円であります。
この結果、総資産は18,221百万円となりました。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における流動負債は、6,952百万円となりました。その主な内訳は、未払金が2,526百万円、短期借入金が2,000百万円であります。
この結果、負債合計は6,953百万円となりました。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は、11,268百万円となりました。その主な内訳は、利益剰余金が11,692百万円であります。
この結果、自己資本比率は61.0%となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。