有価証券報告書-第45期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/20 12:34
【資料】
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【項目】
139項目
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)におけるわが国の経済は、日銀のマイナス金利政策解除による17年ぶりの利上げなど、長く続いたデフレからの脱却に向けた動きが活発化しました。物価高の影響は続いたものの、雇用、所得環境の改善やサービス消費の回復などにより、個人消費も緩やかに持ち直し、企業の設備投資への意欲も引き続き緩やかな増加傾向にあります。一方で、米国通商政策のわが国への影響が懸念されており、国内外における経済的な見通しは不透明な状況が続いております。
このような環境の下、依然としてマーケット全体の慢性的人材不足感は強まっており、当社主力のエンジニア派遣サービスへの需要はコロナ以前同様の高い水準に回復しました。求人広告の掲載内容の見直しや退職者のカムバック採用制度等の施策を講じた結果、派遣エンジニアの採用数は前期比22名増加の992名となりました。利益面においても、派遣エンジニアの稼働者数が順調に増加したこと、人手不足、インフレ影響により派遣単価が上昇したことにより大幅な増益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は34,688百万円(前期比10.9%増)、営業利益は4,201百万円(同38.7%増)、経常利益は4,284百万円(同42.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,884百万円(同41.4%増)となりました。
なお、当社はエンジニア派遣・紹介事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は15,960百万円となり、前連結会計年度末に比べ843百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が626百万円、売掛金が175百万円増加したことによるものであります。固定資産は2,818百万円となり、前連結会計年度末に比べ17百万円増加いたしました。これは主にソフトウエアが23百万円減少した一方で、使用権資産が78百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は18,778百万円となり、前連結会計年度末に比べ860百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は5,526百万円となり、前連結会計年度末に比べ907百万円増加いたしました。これは主に未払法人税等が229百万円、賞与引当金が174百万円増加したことによるものであります。固定負債は87百万円となり、前連結会計年度末に比べ77百万円増加いたしました。これは主にリース債務が66百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は5,614百万円となり、前連結会計年度末に比べ985百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は13,164百万円となり、前連結会計年度末に比べ125百万円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益を2,884百万円計上した一方、剰余金の配当3,058百万円によるものであります。
この結果、自己資本比率は68.8%(前連結会計年度末は72.4%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、10,990百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,085百万円の増加となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は3,969百万円(前年同期は3,299百万円の収入)となりました。
これは、主に税金等調整前当期純利益4,282百万円の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は110百万円(前年同期は1,078百万円の支出)となりました。
これは、主に有形及び無形固定資産の取得による支出が284百万円あった一方で、定期預金の払戻による収入が431百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は2,970百万円(前年同期は2,771百万円の支出)となりました。
これは、主に配当金の支払額3,057百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、エンジニア派遣を中心とするサービスを提供しているため、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループは、エンジニア派遣を中心とするサービスを提供しているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当社グループはエンジニア派遣・紹介事業の単一セグメントでありますが、エンジニア派遣とその他の二つのサービスがあります。当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
販売高(百万円)前年同期比(%)
エンジニア派遣サービス34,283110.9
その他404112.8
合 計34,688110.9

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、販売実績の総販売実績に対する割合が10%以上の販売先がないため、省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等の分析
当社の当連結会計年度の経営環境としては、インフレが加速する一方で所得環境が改善傾向にあり、一部の産業で足踏みもみられるものの、緩やかな回復基調を示しました。このような環境のもと、我が国が現在直面している構造的なエンジニア不足の環境において、当社独自のスキルマッチング技術「コグナビ」各サービスの浸透と拡充に取り組んでおります。
エンジニア派遣サービス「コグナビ派遣」は、顧客企業の需要に確実に応えるべく、稼働人員数の更なる増加に繋げるため、派遣エンジニアの採用強化に取り組んでおります。当連結会計年度末時点の稼働人員数は、前期と比べ262名増加し、4,486名となりました。
理工系学生のための就職支援サービスである「コグナビ新卒」は、機電系の新卒学生年間約4万人すべてがメーカーに就職し、エンジニアとして働ける世界を実現するため、元メーカーエンジニアの当社社員が講師となり、大学3年生を対象にエンジニアの魅力を伝える「エンジニア職セミナー」を機電系学科のある大学で実施しております。当期は2025年卒の理工系学生を対象としたセミナーを精力的に実施し、新規会員数の獲得に注力しております。当社はこのセミナーを実施することによって培われた大学とのつながりを活かし、「コグナビ新卒」を第2の収益の柱とすることを目指してまいります。
経験者採用向けエンジニア紹介サービスである「コグナビ転職」は、「コグナビ新卒」でメーカーに就職したエンジニアが、やがて転職する際の受け皿となり、この流動機会を捕捉し、中長期には第3の収益の柱とすることを目指してまいります。全国各地の提携大学の現役教授等による企業研修を提供するサービス「コグナビ カレッジ」は、大学教授の保有スキルをデータベース化する事で、企業のリスキリング需要に沿った専門性の高い研修を実施しております。
また、2022年10月に設立した当社の連結子会社であるCognavi India Private Limitedは2023年6月22日、インド初のAIマッチング技術を駆使したジョブポータルサイト「Cognavi(コグナビ)」をオープンいたしました。大学や企業のニーズなど、インドの市場環境に合わせたビジネスモデルを現地スタッフが考案し、機電系学生のみならず、すべての学生を対象とした新卒採用メディアとしてビジネス展開を進めております。当連結会計年度末時点における学生会員数は約34万名に達し、サービス導入企業数も約9,700社と急速に増加中です。
なお、当社グループはエンジニア派遣・紹介事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の業績の記載を省略しております。
また、財政状態及びキャッシュ・フローの分析については、(1)「経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
b.経営成績に重要な影響を与える要因について
前記 3「事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の運転資金・設備資金については、主に自己資金により充当しております。当連結会計年度末の現金及び現金同等物は10,990百万円となり、将来に対して十分な財源及び流動性を確保しております。
また、不測の事態に備えた資金の流動性を確保する手段として、取引金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しております。
d.経営者の問題認識と今後の方針について
わが国の今後の経済状況は、企業収益の改善や賃上げの動きが消費を下支えし、インバウンド需要の回復がプラスに寄与することで、緩やかな回復基調が続くと見込まれます。一方で、米国通商政策の大幅変更による日米欧の景気減速リスクや、米中貿易摩擦再燃による中国景気の下振れリスクなどが懸念されています。
こうした中、日本国内では高齢化と人口減少を背景とした労働力人口の減少による人材不足が深刻化しています。エンジニア人材市場においても、慢性的な人材不足が続いており、エンジニア人材の確保は、日本の製造業にとって喫緊の大きな課題となっています。
このような前提に基づき、2026年3月期の当社グループは、エンジニア派遣サービス「コグナビ派遣」、理工系学生向けエンジニア就職支援サービス「コグナビ 新卒」及びインドにおける就職支援サイトの開発・運営の3つの分野に経営資源を集中してまいります。また、中長期的な企業価値(株価・時価総額)の向上を図るため、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応をしており、企業価値の向上を経営の重要課題と位置付けております。2026年3月期は、中期経営計画「cognavi Vision2026」の最終年度であり、その計画値(営業利益率13.1%、ROE25.0%)の達成と、注力事業への集中及び成長投資の実施、さらに株主還元策としての「安定配当」と「継続的な増配」を優先事項としております。
当社の主力であるエンジニア人材派遣サービス「コグナビ派遣」は、派遣エンジニアの採用に引き続き注力することにより、稼働者数の増加につなげてまいります。また、派遣単価アップの実現により収益成長を目指します。
理工系学生のための就職支援サービス「コグナビ新卒」は、課金体系を掲載料型に変更することで、求人掲載企業数の拡大を進める方針です。大学でのエンジニア職セミナーやオンライン就活セミナーの積極的な実施により、「コグナビ新卒」会員数の更なる増加を目指してまいります。また、オンライン就活フェアサイト「CogFest(コグフェス)」を積極的に展開しております。
インドにおけるジョブポータルサイトの開発・運営を行うCognavi India Private Limitedでは、既に多数の学生会員、および導入企業を抱えています。今後の課題は、事業の収益拡大です。有償契約を増加させ、インドでの事業展開を本格化してまいります。
なお、当社の中長期的経営課題とそれらへの取組状況につきましては「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しておりますので、ご参照ください。

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