有価証券報告書-第43期(2022/04/01-2023/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度(2022年4月1日~2023年3月31日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大による行動制限が緩和され、景気は緩やかに持ち直しております。当社の主要顧客である大手製造業においては、不安定な世界情勢の影響による資源価格の高騰や半導体不足等による供給面での制約、世界的なインフレ懸念から進みつつある金融引締めによる影響等により先行きが不透明な状況が継続する中、当社が特化する機械・電気系エンジニアの求人需要は堅調に推移いたしました。
このような環境のもと、当事業年度において、主力のエンジニア派遣サービスは、派遣エンジニア求人広告の掲載内容見直しや当社社員によるエンジニア社員紹介制度、退職者のカムバック採用制度等の施策を講じた結果、派遣エンジニアの採用は当事業年度後半から好転し、当事業年度末時点の稼働人員数は前年同期を185名上回る3,918名となりました。また、当事業年度末時点の派遣単価も前年同期比で上昇したことにより、エンジニア派遣サービスの売上高は前事業年度を上回りました。紹介事業におきましては、クロスセリング方式による営業活動を強化したことにより、業績への寄与度はまだ小さいものの、理工系学生に特化した就職支援サービス「コグナビ 新卒」を筆頭に、機械・電気系エンジニアの採用メディアサービス「コグナビ 転職」、エンジニアの企業研修を大学で実施するために両者の連携をサポートするサービス「コグナビ カレッジ」、企業内エンジニア配置最適化サービス「コグナビ タレントマネジメント」が、全て前年同期比で増収となりました。
一方、当事業年度におけるエンジニア社員の平均有給取得日数は前年同期比で2.3日増加し、売上総利益を押し下げる要因となりました。また、マスプロモーションの実施等による販売費及び一般管理費が増加したことにより、当事業年度の営業利益は前事業年度を下回りました。
以上の結果、当事業年度の売上高は28,751百万円(前年同期比6.8%増)、営業利益は1,622百万円(同11.6%減)、経常利益は1,619百万円(同10.8%減)、当期純利益は1,163百万円(同6.9%減)となりました。
なお、当社はエンジニア派遣・紹介事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(資産)
当事業年度末における流動資産は14,492百万円となり、前事業年度末に比べ2,866百万円減少いたしました。これは、主に短期借入金の返済により現金及び預金が3,294百万円減少したことによるものであります。固定資産は3,207百万円となり、前事業年度末に比べ201百万円の減少となりました。これは、主に満期日が1年以内に到来する投資有価証券200百万円を流動資産に振り替えたことによるものであります。
この結果、総資産は17,700百万円となり、前事業年度末に比べ3,067百万円減少いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は5,728百万円となり、前事業年度末に比べ3,065百万円減少いたしました。これは、主に短期借入金が3,000百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は5,728百万円となり、前事業年度末に比べ3,065百万円減少いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は11,972百万円となり、前事業年度末に比べ2百万円減少いたしました。これは、繰越利益剰余金が80百万円減少した一方で株式報酬制度に基づき自己株式を77百万円処分したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は67.6%(前事業年度末は57.7%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ3,294百万円減少し10,395百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,515百万円(前年同期は1,456百万円の収入)となりました。
これは主に、税引前当期純利益1,619百万円計上されたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は594百万円(前年同期は838百万円の支出)となりました。
これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出499百万円や子会社株式の取得による支出93百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は4,215百万円(前年同期は1,405百万円の支出)となりました。
これは主に、短期借入金の返済による支出3,000百万円や配当金の支払額1,234百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は、エンジニア派遣を中心とするサービスを提供しているため、該当事項はありません。
b.受注実績
当社は、エンジニア派遣を中心とするサービスを提供しているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当社はエンジニア派遣・紹介事業の単一セグメントでありますが、エンジニア派遣とその他の二つのサービスがあります。当事業年度における販売実績は、次のとおりです。
(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、販売実績の総販売実績に対する割合が10%以上の販売先がないため、省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等の分析
当社の当事業年度の経営環境としては、新型コロナウイルス感染症拡大による行動制限が緩和され、経済活動の正常化の兆しが見えると共に、景気は緩やかに持ち直しの動きが見られました。
このような環境の下、我が国が現在直面している構造的なエンジニア不足の環境において、AIを駆使した当社独自のスキルマッチング技術「コグナビ」各サービスの浸透と拡充に取り組んでおります。
エンジニア派遣サービス「コグナビ 派遣」は、回復基調にある顧客企業の需要に確実に応えるべく、中途採用の強化並びに翌事業年度に向けて新卒採用の拡大等による人材確保に取り組みました。
経験者採用向けエンジニア紹介サービス「コグナビ 転職/転職IT」は、企業の採用意欲が次第に回復し、正社員求人が増加する中、企業の求人獲得に向けた活動を強化いたしました。
理工系学生のための就職支援サービス「コグナビ 新卒」は、理工系大学で実施している「エンジニア職セミナー」によって学生会員を順調に獲得し、登録会員数は前年の1.6倍となる8,537名となりました。そして、サービスを利用して企業に採用された学生数は当事業年度末時点で前年度の年間採用者数の2.6倍に増加しました。
エンジニア育成の研修を大学で実施するために両者の連携をサポートするサービス「コグナビ カレッジ」は、当事業年度末時点において、新たに1大学と契約を締結しました。そして、企業の旺盛な研修需要に応え、当事業年度末の研修受講企業数は前年度末の1.9倍となりました。
企業内エンジニア配置最適化サービス「コグナビ タレントマネジメント」は、企業単位だけでなく、部署単位でもご利用いただけるサービス「部署マネ」を展開し、導入企業数を増やしておりましたが、お客様のご要望に応えるサービスに刷新すべく、2023年3月31日をもちましてサービスを終了いたしました。
以上の結果、当事業年度の売上高は28,751百万円(前年同期比6.8%増)、営業利益は1,622百万円(同11.6%減)、経常利益は1,619百万円(同10.8%減)、当期純利益は1,163百万円(同6.9%減)となりました。
なお、当社はエンジニア派遣・紹介事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの業績の記載は行っておりません。
また、財政状態及びキャッシュ・フローの分析については、(1)「経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
b.経営成績に重要な影響を与える要因について
前記 3「事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の運転資金・設備資金については、主に自己資金により充当しております。当事業年度末の現金及び現金同等物は10,395百万円となり、将来に対して十分な財源及び流動性を確保しております。
また、不測の事態に備えた資金の流動性を確保する手段として、取引金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しております。
今後の重要な資本的支出としては、第3「設備の状況」3「設備の新設、除却等の計画」に記載のとおり、基幹系情報システム(ERP)等の、ソフトウエア開発投資を予定しており、その調達源については、自己資金により実施しております。
d.経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営課題として、新型コロナウイルス感染拡大による行動制限が緩和され、経済活動が正常化することによるエンジニア需要拡大に対する対応が挙げられます。当社は、2023年3月期の売上高は前年を上回ったものの、利益が前事業年度より減少したことから、2024年3月期には次のような打ち手を実施いたします。
当社は、エンジニアのすべてのキャリアシーンを支援するために、理工系学生の就職支援から、転職、派遣、企業研修、社内異動の5つのサービスを展開しておりましたが、収益成長を加速するため、今後は、経営資源を既存の収益源であり、高利益率を維持している主業のエンジニア派遣サービス、理工系学生の登録会員数の増加に伴い、第二の収益源として成長が見込まれる理工系学生向け機電系エンジニア就職支援サービス、経験者採用向けエンジニア紹介サービス及び2022年10月に設立いたしましたインド法人Cognavi India Private Limitedを基点に、エンジニア需要の今後の飛躍的な増加と圧倒的な学生数を有するインドにおけるジョブポータルサイトの開発・運営サービスの4つの分野に集中してまいります。また、販売費及び一般管理費につきましては、今後はマスプロモーション費や情報システム費等を大幅に削減し、売上高販管費率を下げることにより、売上高の成長をより営業利益の成長に結びつけるための収益構造を追求してまいります。
なお、当社の中長期的経営課題とそれらへの取組状況につきましては「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しておりますので、ご参照ください。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度(2022年4月1日~2023年3月31日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大による行動制限が緩和され、景気は緩やかに持ち直しております。当社の主要顧客である大手製造業においては、不安定な世界情勢の影響による資源価格の高騰や半導体不足等による供給面での制約、世界的なインフレ懸念から進みつつある金融引締めによる影響等により先行きが不透明な状況が継続する中、当社が特化する機械・電気系エンジニアの求人需要は堅調に推移いたしました。
このような環境のもと、当事業年度において、主力のエンジニア派遣サービスは、派遣エンジニア求人広告の掲載内容見直しや当社社員によるエンジニア社員紹介制度、退職者のカムバック採用制度等の施策を講じた結果、派遣エンジニアの採用は当事業年度後半から好転し、当事業年度末時点の稼働人員数は前年同期を185名上回る3,918名となりました。また、当事業年度末時点の派遣単価も前年同期比で上昇したことにより、エンジニア派遣サービスの売上高は前事業年度を上回りました。紹介事業におきましては、クロスセリング方式による営業活動を強化したことにより、業績への寄与度はまだ小さいものの、理工系学生に特化した就職支援サービス「コグナビ 新卒」を筆頭に、機械・電気系エンジニアの採用メディアサービス「コグナビ 転職」、エンジニアの企業研修を大学で実施するために両者の連携をサポートするサービス「コグナビ カレッジ」、企業内エンジニア配置最適化サービス「コグナビ タレントマネジメント」が、全て前年同期比で増収となりました。
一方、当事業年度におけるエンジニア社員の平均有給取得日数は前年同期比で2.3日増加し、売上総利益を押し下げる要因となりました。また、マスプロモーションの実施等による販売費及び一般管理費が増加したことにより、当事業年度の営業利益は前事業年度を下回りました。
以上の結果、当事業年度の売上高は28,751百万円(前年同期比6.8%増)、営業利益は1,622百万円(同11.6%減)、経常利益は1,619百万円(同10.8%減)、当期純利益は1,163百万円(同6.9%減)となりました。
なお、当社はエンジニア派遣・紹介事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(資産)
当事業年度末における流動資産は14,492百万円となり、前事業年度末に比べ2,866百万円減少いたしました。これは、主に短期借入金の返済により現金及び預金が3,294百万円減少したことによるものであります。固定資産は3,207百万円となり、前事業年度末に比べ201百万円の減少となりました。これは、主に満期日が1年以内に到来する投資有価証券200百万円を流動資産に振り替えたことによるものであります。
この結果、総資産は17,700百万円となり、前事業年度末に比べ3,067百万円減少いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は5,728百万円となり、前事業年度末に比べ3,065百万円減少いたしました。これは、主に短期借入金が3,000百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は5,728百万円となり、前事業年度末に比べ3,065百万円減少いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は11,972百万円となり、前事業年度末に比べ2百万円減少いたしました。これは、繰越利益剰余金が80百万円減少した一方で株式報酬制度に基づき自己株式を77百万円処分したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は67.6%(前事業年度末は57.7%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ3,294百万円減少し10,395百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,515百万円(前年同期は1,456百万円の収入)となりました。
これは主に、税引前当期純利益1,619百万円計上されたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は594百万円(前年同期は838百万円の支出)となりました。
これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出499百万円や子会社株式の取得による支出93百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は4,215百万円(前年同期は1,405百万円の支出)となりました。
これは主に、短期借入金の返済による支出3,000百万円や配当金の支払額1,234百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は、エンジニア派遣を中心とするサービスを提供しているため、該当事項はありません。
b.受注実績
当社は、エンジニア派遣を中心とするサービスを提供しているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当社はエンジニア派遣・紹介事業の単一セグメントでありますが、エンジニア派遣とその他の二つのサービスがあります。当事業年度における販売実績は、次のとおりです。
名称 | 当事業年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | |
販売高(百万円) | 前年同期比(%) | |
エンジニア派遣サービス | 28,486 | 106.4 |
その他 | 264 | 186.5 |
合 計 | 28,751 | 106.8 |
(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、販売実績の総販売実績に対する割合が10%以上の販売先がないため、省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等の分析
当社の当事業年度の経営環境としては、新型コロナウイルス感染症拡大による行動制限が緩和され、経済活動の正常化の兆しが見えると共に、景気は緩やかに持ち直しの動きが見られました。
このような環境の下、我が国が現在直面している構造的なエンジニア不足の環境において、AIを駆使した当社独自のスキルマッチング技術「コグナビ」各サービスの浸透と拡充に取り組んでおります。
エンジニア派遣サービス「コグナビ 派遣」は、回復基調にある顧客企業の需要に確実に応えるべく、中途採用の強化並びに翌事業年度に向けて新卒採用の拡大等による人材確保に取り組みました。
経験者採用向けエンジニア紹介サービス「コグナビ 転職/転職IT」は、企業の採用意欲が次第に回復し、正社員求人が増加する中、企業の求人獲得に向けた活動を強化いたしました。
理工系学生のための就職支援サービス「コグナビ 新卒」は、理工系大学で実施している「エンジニア職セミナー」によって学生会員を順調に獲得し、登録会員数は前年の1.6倍となる8,537名となりました。そして、サービスを利用して企業に採用された学生数は当事業年度末時点で前年度の年間採用者数の2.6倍に増加しました。
エンジニア育成の研修を大学で実施するために両者の連携をサポートするサービス「コグナビ カレッジ」は、当事業年度末時点において、新たに1大学と契約を締結しました。そして、企業の旺盛な研修需要に応え、当事業年度末の研修受講企業数は前年度末の1.9倍となりました。
企業内エンジニア配置最適化サービス「コグナビ タレントマネジメント」は、企業単位だけでなく、部署単位でもご利用いただけるサービス「部署マネ」を展開し、導入企業数を増やしておりましたが、お客様のご要望に応えるサービスに刷新すべく、2023年3月31日をもちましてサービスを終了いたしました。
以上の結果、当事業年度の売上高は28,751百万円(前年同期比6.8%増)、営業利益は1,622百万円(同11.6%減)、経常利益は1,619百万円(同10.8%減)、当期純利益は1,163百万円(同6.9%減)となりました。
なお、当社はエンジニア派遣・紹介事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの業績の記載は行っておりません。
また、財政状態及びキャッシュ・フローの分析については、(1)「経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
b.経営成績に重要な影響を与える要因について
前記 3「事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の運転資金・設備資金については、主に自己資金により充当しております。当事業年度末の現金及び現金同等物は10,395百万円となり、将来に対して十分な財源及び流動性を確保しております。
また、不測の事態に備えた資金の流動性を確保する手段として、取引金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しております。
今後の重要な資本的支出としては、第3「設備の状況」3「設備の新設、除却等の計画」に記載のとおり、基幹系情報システム(ERP)等の、ソフトウエア開発投資を予定しており、その調達源については、自己資金により実施しております。
d.経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営課題として、新型コロナウイルス感染拡大による行動制限が緩和され、経済活動が正常化することによるエンジニア需要拡大に対する対応が挙げられます。当社は、2023年3月期の売上高は前年を上回ったものの、利益が前事業年度より減少したことから、2024年3月期には次のような打ち手を実施いたします。
当社は、エンジニアのすべてのキャリアシーンを支援するために、理工系学生の就職支援から、転職、派遣、企業研修、社内異動の5つのサービスを展開しておりましたが、収益成長を加速するため、今後は、経営資源を既存の収益源であり、高利益率を維持している主業のエンジニア派遣サービス、理工系学生の登録会員数の増加に伴い、第二の収益源として成長が見込まれる理工系学生向け機電系エンジニア就職支援サービス、経験者採用向けエンジニア紹介サービス及び2022年10月に設立いたしましたインド法人Cognavi India Private Limitedを基点に、エンジニア需要の今後の飛躍的な増加と圧倒的な学生数を有するインドにおけるジョブポータルサイトの開発・運営サービスの4つの分野に集中してまいります。また、販売費及び一般管理費につきましては、今後はマスプロモーション費や情報システム費等を大幅に削減し、売上高販管費率を下げることにより、売上高の成長をより営業利益の成長に結びつけるための収益構造を追求してまいります。
なお、当社の中長期的経営課題とそれらへの取組状況につきましては「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しておりますので、ご参照ください。