有価証券報告書-第61期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウィルス感染症による行動制限が徐々に緩和され緩やかに経済活動が正常化したことに伴い、インバウンド需要が増加するなど景気は緩やかな回復基調にあります。一方、緊迫化する国際情勢に起因したエネルギー価格・原材料価格の高止まりに加え、国内において急激な円安による経済への悪影響や利上げによる物価高騰など、依然として先行きは不透明な状況が継続いたしました。
このような経済環境の中、「きのこで健康を届けることを使命に市場と消費を拡大する」及び「利益の創出と企業の社会的責任を両立する」を経営ビジョンとし、当社グループは消費者の皆様及び従業員の安全を最優先に考え、きのこ事業を中心として、健康食材である「きのこ」の研究開発、生産、販売を通してより多くの皆様へ、おいしさと健康をお届けできるよう事業活動を行ってまいりました。
当連結会計年度は、昨年より比較的温暖な気候が続きましたが、きのこの需要期である秋の高温・干ばつの影響で野菜は品薄品目が多く、野菜相場の高値基調が続く中、きのこの生産調整を行ったこともあり、きのこの価格も昨年を上回る価格で推移いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ13億91百万円減少し、1,035億5百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ52億60百万円減少し、486億80百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ38億68百万円増加し、548億24百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高794億26百万円(前期比8.8%増)、営業利益31億80百万円(前期営業損失29億48百万円)、経常利益47億15百万円(同経常損失18億54百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は35億25百万円(同親会社株主に帰属する当期純損失20億37百万円)となりました。
なお、当連結会計年度の生産量は、ブナピーを含めブナシメジ47,643t(前年同期比3.5%減)、エリンギ16,845t(同10.9%減)、マイタケ15,825t(同3.9%減)となりました。
当連結会計年度の各セグメントの概況は次のとおりであります。
「国内きのこ事業」
生産部門におきましては、原材料価格、エネルギーコスト、包装費等、製造原価が大幅に上昇する中、コスト削減に取り組むとともに、衛生管理をより徹底し、品質の向上と安定栽培に努め、安全・安心なきのこを提供してまいりました。
研究部門におきましては、品質管理体制の強化、付加価値の高い新製品の開発、既存のきのこの改良及びきのこの薬理効果や機能性の追求に取り組んでまいりました。
営業部門におきましては、きのこ需要を喚起すべく、健康・美容・スポーツを3本柱とした「きのこで菌活」を提唱し、鮮度に拘った営業活動を行ってまいりました。販売面におきましては、昨年より比較的温暖な気候が続きましたが、きのこの需要期である秋の高温・干ばつの影響で野菜は品薄品目が多く、野菜相場の高値基調が続く中、きのこの生産調整を行ったこともあり、きのこの価格も昨年を上回る価格で推移いたしました。また、2月の降雪の影響もあり野菜の収穫や輸送が滞り多くの品目で野菜の流通が減ったことにより、きのこの価格の安定に繋がりました。
以上の結果、国内きのこ事業全体の売上高は520億10百万円(前期比10.5%増)となりました。
「海外きのこ事業」
米国の現地法人「HOKTO KINOKO COMPANY」におきましては、販売が堅調に推移し、また値上げの効果もあり、売上高、営業利益ともに、計画を上回る結果となりました。台湾の現地法人「台灣北斗生技股份有限公司」におきましては、引き続き小売り各社での価格競争が激化しており、各顧客先での値上げが難しい等厳しい状況が続き、売上高、営業利益はともに若干ですが計画未達となりました。マレーシアの現地法人「HOKTO MALAYSIA SDN. BHD.」におきましては、2月に旧正月という1年で最大の需要期がありましたが、小売り全体、全てのカテゴリーにおいて販売が苦戦し、当社への発注量も大きなマイナスとなってしまいました。旧正月後はコロナが終息に向かっていることにより、小売りでの販売活動は制限がほぼなくなったことで、コロナ禍前の状態に戻り、マレーシアを中心に試食販売やもぎ取り販売等の提案販売を実施し売上増を図りました。しかしながら、売上高、営業利益ともに計画を下回ることとなりました。
以上の結果、海外きのこ事業全体の売上高は78億87百万円(同20.8%増)となりました。
「加工品事業」
加工品事業におきましては、水煮・冷凍等のきのこの加工品の販売を行うとともに、新商品の開発及び市場開拓に取り組んでまいりました。販売面では、特に青果向け市販用加工商品が好調な販売となりました。しかしながら、主力のコンビニエンスストア・NBメーカーの売上は、原料値上げやメニューの採用が減り、低調に推移いたしました。通販事業は、自社ECサイトを中心に売上は伸長いたしました。また、子会社の株式会社アーデンにおきましては、一部の得意先を除き受注が回復しつつあり、また自社製品営業部もオリジナル製品が順調に推移しましたが、売上高は計画を下回りました。しかしながら、営業利益については、電力費等のエネルギーコストが値上がりする中、経費削減に努めた結果、計画を上回りました。
以上の結果、加工品事業の売上高は74億98百万円(同5.7%減)となりました。
「化成品事業」
包装資材を主要事業とする第一営業部では、品質劣化をおさえる機能性包材や、リサイクル原料を利用した環境包材を中心とした付加価値製品の提案営業に取り組みました。食品ベンダー向けは、設備投資案件も取り込み比較的堅調に推移しましたが、半導体・自動車部品関連メーカー向け等、工業資材販売については回復が遅れました。
自社製品の生産・販売及び農業資材販売を中心とする第二営業部では、引き続き自社製品の品質向上と販売拡大に努めました。きのこ生産者向けの生産原料販売が引き続き堅調に推移した他、スポットの設備投資需要を取り込みました。
以上の結果、化成品事業の売上高は120億29百万円(同5.2%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ15億90百万円増加し、当連結会計年度末には136億38百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加した資金は83億75百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益50億17百万円、減価償却費61億80百万円及び為替差益12億26百万円の計上ならびに売上債権の増加16億28百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により増加した資金は10億46百万円となりました。これは主に、定期預金の純減28億5百万円及び有形固定資産の純増19億45百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により減少した資金は87億89百万円となりました。これは主に、社債の償還による支出97億17百万円によるものであります。
③ 生産・受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記につきましては、金額換算が煩雑であるため数量で表示しております。
2.セグメント間取引については、生産実績に含めておりません。
(2)商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(3)受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は主として見込み生産を行っているため、受注実績を記載しておりません。
(4)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)セグメント間取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表及び財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、会計上の見積りについては、過去の実績、現在の状況、将来の見込み等を総合的に勘案して算出された合理的な金額によっております。
当社グループの連結財務諸表及び財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の1.連結財務諸表等「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び2.財務諸表等「注記事項(重要な会計方針)」にそれぞれ記載し、会計上の見積りのうち重要なものは、第5「経理の状況」の1.連結財務諸表等「注記事項(重要な会計上の見積り)」及び2.財務諸表等「注記事項(重要な会計上の見積り)」にそれぞれ記載しております。
このような会計方針に基づいて作成された連結財務諸表及び財務諸表は、当社グループの経営実態を正しく反映したものであると考えております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は312億25百万円となり、前連結会計年度末より4億34百万円増加いたしました。固定資産は722億79百万円となり、前連結会計年度末より18億26百万円減少いたしました。これは主に、有形固定資産32億81百万円の減少及び投資その他の資産14億95百万円の増加によるものであります。
この結果、総資産は1,035億5百万円となり、前連結会計年度末より13億91百万円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は303億4百万円となり、前連結会計年度末より76億32百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金49億95百万円の増加、ならびに1年内償還予定の新株予約権付社債97億19百万円及び1年内返済予定の長期借入金37億38百万円の減少によるものであります。固定負債は183億76百万円となり、前連結会計年度末より23億71百万円増加いたしました。これは主に、繰延税金負債12億31百万円及び長期借入金10億46百万円の増加によるものであります。
この結果、負債合計は486億80百万円となり、前連結会計年度末より52億60百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は548億24百万円となり、前連結会計年度末より38億68百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益35億25百万円を計上し配当金12億72百万円を支払ったことによる利益剰余金22億50百万円及びその他有価証券評価差額金13億22百万円の増加によるものであります。
この結果、自己資本比率は53.0%(前連結会計年度末は48.6%)となりました。
2)経営成績
(売上高)
主力の国内きのこ事業は、当連結会計年度は、昨年より比較的温暖な気候が続きましたが、きのこの需要期である秋の高温・干ばつの影響で野菜は品薄品目が多く、野菜相場の高値基調が続く中、きのこの生産調整を行ったこともあり、きのこの価格も昨年を上回る価格で推移いたしました。
以上の結果、国内きのこ事業全体の売上高は520億10百万円(前期比10.5%増)となりました。
アメリカの現地法人におきましては、販売が堅調に推移し、また値上げの効果もあり、売上高、営業利益ともに、計画を上回る結果となりました。台湾の現地法人におきましては、引き続き小売り各社での価格競争が激化しており、各顧客先での値上げが難しい等厳しい状況が続き、売上高、営業利益はともに若干ですが計画未達となりました。マレーシアの現地法人におきましては、2月に旧正月という1年で最大の需要期がありましたが、小売り全体、全てのカテゴリーにおいて販売が苦戦し、当社への発注量も大きなマイナスとなってしまいました。旧正月後はコロナが終息に向かっていることにより、小売りでの販売活動は制限がほぼなくなったことで、コロナ禍前の状態に戻り、マレーシアを中心に試食販売やもぎ取り販売等の提案販売を実施し売上増を図りました。しかしながら、売上高、営業利益ともに計画を下回ることとなりました。
以上の結果、海外きのこ事業全体の売上高は78億87百万円(同20.8%増)となりました。
加工品事業におきましては、水煮・冷凍等のきのこの加工品の販売を行うとともに、新商品の開発及び市場開拓に取り組んでまいりました。販売面では、特に青果向け市販用加工商品が好調な販売となりました。しかしながら、主力のコンビニエンスストア・NBメーカーの売上は、原料値上げやメニューの採用が減り、低調に推移いたしました。通販事業は、自社ECサイトを中心に売上は伸長いたしました。また、子会社の株式会社アーデンにおきましては、一部の得意先を除き受注が回復しつつあり、また自社製品営業部もオリジナル製品が順調に推移しましたが、売上高は計画を下回りました。しかしながら、営業利益については、電力費等のエネルギーコストが値上がりする中、経費削減に努めた結果、計画を上回りました。
以上の結果、加工品事業の売上高は74億98百万円(同5.7%減)となりました。
化成品事業におきましては、包装資材を主要事業とする第一営業部では、品質劣化をおさえる機能性包材や、リサイクル原料を利用した環境包材を中心とした付加価値製品の提案営業に取り組みました。食品ベンダー向けは、設備投資案件も取り込み比較的堅調に推移しましたが、半導体・自動車部品関連メーカー向け等、工業資材販売については回復が遅れました。
自社製品の生産・販売及び農業資材販売を中心とする第二営業部では、引き続き自社製品の品質向上と販売拡大に努めました。きのこ生産者向けの生産原料販売が引き続き堅調に推移した他、スポットの設備投資需要を取り込みました。
以上の結果、化成品事業の売上高は120億29百万円(同5.2%増)となりました。
上記の結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ64億46百万円増加し、794億26百万円(同8.8%増)となりました。
(売上総利益)
売上高の増加に加え、製造原価のうち生産原料費、電力費などが前期に比べ減少した結果、売上総利益は、前連結会計年度に比べ68億21百万円増加し、197億89百万円(前期比52.6%増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
広告宣伝費等、前年に比べ減少した費用もありましたが、値上げにより運送費が増加し、また、売上が増加した分販売手数料が増加した結果、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ6億92百万円増加し、166億8百万円(同4.3%増)となりました。
(営業利益)
上記の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ61億29百万円増加し、営業利益31億80百万円(前期営業損失29億48百万円)となりました。
(経常利益)
経常利益は、営業利益の大幅に増加したことに加え、円安により為替差益が発生したことなどにより、前連結会計年度に比べ65億70百万円増加し、経常利益47億15百万円(前期経常損失18億54百万円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益が大幅に増加したことに加え、苫小牧きのこセンター火災訴訟において和解が成立したことにより特別利益として受取和解金が2億99百万円発生したことなどにより、前連結会計年度に比べ55億62百万円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益は35億25百万円(前期親会社株主に帰属する当期純損失20億37百万円)となりました。
この結果、1株当たり当期純利益は111円19銭となりました。また、自己資本比率は53.0%となり、前連結会計年度に比べ4.4ポイント上昇いたしました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4)資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針とし、運転資金や設備投資に必要な資金は、自己資金のほか主として銀行借入や社債発行により調達しております。なお、当連結会計年度末現在、新たに確定した重要な設備投資はありませんが、成長に向けた投資は引き続き行ってまいります。
5)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすと思われる事項については、第2「事業の状況」の3.事業等のリスクに記載のとおりであります。
6)経営者の問題認識と今後の方針
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウィルス感染症による行動制限が徐々に緩和され緩やかに経済活動が正常化したことに伴い、インバウンド需要が増加するなど景気は緩やかな回復基調にあります。一方、緊迫化する国際情勢に起因したエネルギー価格・原材料価格の高止まりに加え、国内において急激な円安による経済への悪影響や利上げによる物価高騰など、依然として先行きは不透明な状況が継続いたしました。
このような経済環境の中、「きのこで健康を届けることを使命に市場と消費を拡大する」及び「利益の創出と企業の社会的責任を両立する」を経営ビジョンとし、当社グループは消費者の皆様及び従業員の安全を最優先に考え、きのこ事業を中心として、健康食材である「きのこ」の研究開発、生産、販売を通してより多くの皆様へ、おいしさと健康をお届けできるよう事業活動を行ってまいりました。
当連結会計年度は、昨年より比較的温暖な気候が続きましたが、きのこの需要期である秋の高温・干ばつの影響で野菜は品薄品目が多く、野菜相場の高値基調が続く中、きのこの生産調整を行ったこともあり、きのこの価格も昨年を上回る価格で推移いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ13億91百万円減少し、1,035億5百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ52億60百万円減少し、486億80百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ38億68百万円増加し、548億24百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高794億26百万円(前期比8.8%増)、営業利益31億80百万円(前期営業損失29億48百万円)、経常利益47億15百万円(同経常損失18億54百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は35億25百万円(同親会社株主に帰属する当期純損失20億37百万円)となりました。
なお、当連結会計年度の生産量は、ブナピーを含めブナシメジ47,643t(前年同期比3.5%減)、エリンギ16,845t(同10.9%減)、マイタケ15,825t(同3.9%減)となりました。
当連結会計年度の各セグメントの概況は次のとおりであります。
「国内きのこ事業」
生産部門におきましては、原材料価格、エネルギーコスト、包装費等、製造原価が大幅に上昇する中、コスト削減に取り組むとともに、衛生管理をより徹底し、品質の向上と安定栽培に努め、安全・安心なきのこを提供してまいりました。
研究部門におきましては、品質管理体制の強化、付加価値の高い新製品の開発、既存のきのこの改良及びきのこの薬理効果や機能性の追求に取り組んでまいりました。
営業部門におきましては、きのこ需要を喚起すべく、健康・美容・スポーツを3本柱とした「きのこで菌活」を提唱し、鮮度に拘った営業活動を行ってまいりました。販売面におきましては、昨年より比較的温暖な気候が続きましたが、きのこの需要期である秋の高温・干ばつの影響で野菜は品薄品目が多く、野菜相場の高値基調が続く中、きのこの生産調整を行ったこともあり、きのこの価格も昨年を上回る価格で推移いたしました。また、2月の降雪の影響もあり野菜の収穫や輸送が滞り多くの品目で野菜の流通が減ったことにより、きのこの価格の安定に繋がりました。
以上の結果、国内きのこ事業全体の売上高は520億10百万円(前期比10.5%増)となりました。
「海外きのこ事業」
米国の現地法人「HOKTO KINOKO COMPANY」におきましては、販売が堅調に推移し、また値上げの効果もあり、売上高、営業利益ともに、計画を上回る結果となりました。台湾の現地法人「台灣北斗生技股份有限公司」におきましては、引き続き小売り各社での価格競争が激化しており、各顧客先での値上げが難しい等厳しい状況が続き、売上高、営業利益はともに若干ですが計画未達となりました。マレーシアの現地法人「HOKTO MALAYSIA SDN. BHD.」におきましては、2月に旧正月という1年で最大の需要期がありましたが、小売り全体、全てのカテゴリーにおいて販売が苦戦し、当社への発注量も大きなマイナスとなってしまいました。旧正月後はコロナが終息に向かっていることにより、小売りでの販売活動は制限がほぼなくなったことで、コロナ禍前の状態に戻り、マレーシアを中心に試食販売やもぎ取り販売等の提案販売を実施し売上増を図りました。しかしながら、売上高、営業利益ともに計画を下回ることとなりました。
以上の結果、海外きのこ事業全体の売上高は78億87百万円(同20.8%増)となりました。
「加工品事業」
加工品事業におきましては、水煮・冷凍等のきのこの加工品の販売を行うとともに、新商品の開発及び市場開拓に取り組んでまいりました。販売面では、特に青果向け市販用加工商品が好調な販売となりました。しかしながら、主力のコンビニエンスストア・NBメーカーの売上は、原料値上げやメニューの採用が減り、低調に推移いたしました。通販事業は、自社ECサイトを中心に売上は伸長いたしました。また、子会社の株式会社アーデンにおきましては、一部の得意先を除き受注が回復しつつあり、また自社製品営業部もオリジナル製品が順調に推移しましたが、売上高は計画を下回りました。しかしながら、営業利益については、電力費等のエネルギーコストが値上がりする中、経費削減に努めた結果、計画を上回りました。
以上の結果、加工品事業の売上高は74億98百万円(同5.7%減)となりました。
「化成品事業」
包装資材を主要事業とする第一営業部では、品質劣化をおさえる機能性包材や、リサイクル原料を利用した環境包材を中心とした付加価値製品の提案営業に取り組みました。食品ベンダー向けは、設備投資案件も取り込み比較的堅調に推移しましたが、半導体・自動車部品関連メーカー向け等、工業資材販売については回復が遅れました。
自社製品の生産・販売及び農業資材販売を中心とする第二営業部では、引き続き自社製品の品質向上と販売拡大に努めました。きのこ生産者向けの生産原料販売が引き続き堅調に推移した他、スポットの設備投資需要を取り込みました。
以上の結果、化成品事業の売上高は120億29百万円(同5.2%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ15億90百万円増加し、当連結会計年度末には136億38百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加した資金は83億75百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益50億17百万円、減価償却費61億80百万円及び為替差益12億26百万円の計上ならびに売上債権の増加16億28百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により増加した資金は10億46百万円となりました。これは主に、定期預金の純減28億5百万円及び有形固定資産の純増19億45百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により減少した資金は87億89百万円となりました。これは主に、社債の償還による支出97億17百万円によるものであります。
③ 生産・受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 国内きのこ事業 | ||
| ブナシメジ (t) | 42,926 | 96.3 |
| エリンギ (t) | 16,195 | 88.9 |
| マイタケ (t) | 15,146 | 95.7 |
| その他 (t) | 5,446 | 98.0 |
| 計 | 79,715 | 94.7 |
| 海外きのこ事業 | ||
| ブナシメジ (t) | 4,717 | 98.7 |
| エリンギ (t) | 649 | 94.9 |
| マイタケ (t) | 679 | 107.8 |
| 計 | 6,046 | 99.2 |
| 化成品事業 | ||
| P.Pビン (千本) | 1,916 | 117.0 |
| コンテナ (千個) | 289 | 73.7 |
| キャップ (千個) | 25 | 19.5 |
| 飲料用ボトル (千本) | 42,561 | 115.6 |
| 衛生消耗品用ボトル (千本) | 2,783 | 159.7 |
| フィルム (千枚) | 19,754 | 74.8 |
| 加工品事業 | ||
| レトルト食品 (t) | 12,640 | 92.2 |
(注)1.上記につきましては、金額換算が煩雑であるため数量で表示しております。
2.セグメント間取引については、生産実績に含めておりません。
(2)商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 化成品事業 (百万円) | 10,055 | 103.0 |
| 加工品事業 (百万円) | 121 | 59.1 |
| 計(百万円) | 10,176 | 102.1 |
(3)受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は主として見込み生産を行っているため、受注実績を記載しておりません。
(4)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 国内きのこ事業 (百万円) | 52,010 | 110.5 |
| 海外きのこ事業 (百万円) | 7,887 | 120.8 |
| 加工品事業 (百万円) | 7,498 | 94.3 |
| 化成品事業 (百万円) | 12,029 | 105.2 |
| 計(百万円) | 79,426 | 108.8 |
(注)セグメント間取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表及び財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、会計上の見積りについては、過去の実績、現在の状況、将来の見込み等を総合的に勘案して算出された合理的な金額によっております。
当社グループの連結財務諸表及び財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の1.連結財務諸表等「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び2.財務諸表等「注記事項(重要な会計方針)」にそれぞれ記載し、会計上の見積りのうち重要なものは、第5「経理の状況」の1.連結財務諸表等「注記事項(重要な会計上の見積り)」及び2.財務諸表等「注記事項(重要な会計上の見積り)」にそれぞれ記載しております。
このような会計方針に基づいて作成された連結財務諸表及び財務諸表は、当社グループの経営実態を正しく反映したものであると考えております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は312億25百万円となり、前連結会計年度末より4億34百万円増加いたしました。固定資産は722億79百万円となり、前連結会計年度末より18億26百万円減少いたしました。これは主に、有形固定資産32億81百万円の減少及び投資その他の資産14億95百万円の増加によるものであります。
この結果、総資産は1,035億5百万円となり、前連結会計年度末より13億91百万円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は303億4百万円となり、前連結会計年度末より76億32百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金49億95百万円の増加、ならびに1年内償還予定の新株予約権付社債97億19百万円及び1年内返済予定の長期借入金37億38百万円の減少によるものであります。固定負債は183億76百万円となり、前連結会計年度末より23億71百万円増加いたしました。これは主に、繰延税金負債12億31百万円及び長期借入金10億46百万円の増加によるものであります。
この結果、負債合計は486億80百万円となり、前連結会計年度末より52億60百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は548億24百万円となり、前連結会計年度末より38億68百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益35億25百万円を計上し配当金12億72百万円を支払ったことによる利益剰余金22億50百万円及びその他有価証券評価差額金13億22百万円の増加によるものであります。
この結果、自己資本比率は53.0%(前連結会計年度末は48.6%)となりました。
2)経営成績
(売上高)
主力の国内きのこ事業は、当連結会計年度は、昨年より比較的温暖な気候が続きましたが、きのこの需要期である秋の高温・干ばつの影響で野菜は品薄品目が多く、野菜相場の高値基調が続く中、きのこの生産調整を行ったこともあり、きのこの価格も昨年を上回る価格で推移いたしました。
以上の結果、国内きのこ事業全体の売上高は520億10百万円(前期比10.5%増)となりました。
アメリカの現地法人におきましては、販売が堅調に推移し、また値上げの効果もあり、売上高、営業利益ともに、計画を上回る結果となりました。台湾の現地法人におきましては、引き続き小売り各社での価格競争が激化しており、各顧客先での値上げが難しい等厳しい状況が続き、売上高、営業利益はともに若干ですが計画未達となりました。マレーシアの現地法人におきましては、2月に旧正月という1年で最大の需要期がありましたが、小売り全体、全てのカテゴリーにおいて販売が苦戦し、当社への発注量も大きなマイナスとなってしまいました。旧正月後はコロナが終息に向かっていることにより、小売りでの販売活動は制限がほぼなくなったことで、コロナ禍前の状態に戻り、マレーシアを中心に試食販売やもぎ取り販売等の提案販売を実施し売上増を図りました。しかしながら、売上高、営業利益ともに計画を下回ることとなりました。
以上の結果、海外きのこ事業全体の売上高は78億87百万円(同20.8%増)となりました。
加工品事業におきましては、水煮・冷凍等のきのこの加工品の販売を行うとともに、新商品の開発及び市場開拓に取り組んでまいりました。販売面では、特に青果向け市販用加工商品が好調な販売となりました。しかしながら、主力のコンビニエンスストア・NBメーカーの売上は、原料値上げやメニューの採用が減り、低調に推移いたしました。通販事業は、自社ECサイトを中心に売上は伸長いたしました。また、子会社の株式会社アーデンにおきましては、一部の得意先を除き受注が回復しつつあり、また自社製品営業部もオリジナル製品が順調に推移しましたが、売上高は計画を下回りました。しかしながら、営業利益については、電力費等のエネルギーコストが値上がりする中、経費削減に努めた結果、計画を上回りました。
以上の結果、加工品事業の売上高は74億98百万円(同5.7%減)となりました。
化成品事業におきましては、包装資材を主要事業とする第一営業部では、品質劣化をおさえる機能性包材や、リサイクル原料を利用した環境包材を中心とした付加価値製品の提案営業に取り組みました。食品ベンダー向けは、設備投資案件も取り込み比較的堅調に推移しましたが、半導体・自動車部品関連メーカー向け等、工業資材販売については回復が遅れました。
自社製品の生産・販売及び農業資材販売を中心とする第二営業部では、引き続き自社製品の品質向上と販売拡大に努めました。きのこ生産者向けの生産原料販売が引き続き堅調に推移した他、スポットの設備投資需要を取り込みました。
以上の結果、化成品事業の売上高は120億29百万円(同5.2%増)となりました。
上記の結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ64億46百万円増加し、794億26百万円(同8.8%増)となりました。
(売上総利益)
売上高の増加に加え、製造原価のうち生産原料費、電力費などが前期に比べ減少した結果、売上総利益は、前連結会計年度に比べ68億21百万円増加し、197億89百万円(前期比52.6%増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
広告宣伝費等、前年に比べ減少した費用もありましたが、値上げにより運送費が増加し、また、売上が増加した分販売手数料が増加した結果、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ6億92百万円増加し、166億8百万円(同4.3%増)となりました。
(営業利益)
上記の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ61億29百万円増加し、営業利益31億80百万円(前期営業損失29億48百万円)となりました。
(経常利益)
経常利益は、営業利益の大幅に増加したことに加え、円安により為替差益が発生したことなどにより、前連結会計年度に比べ65億70百万円増加し、経常利益47億15百万円(前期経常損失18億54百万円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益が大幅に増加したことに加え、苫小牧きのこセンター火災訴訟において和解が成立したことにより特別利益として受取和解金が2億99百万円発生したことなどにより、前連結会計年度に比べ55億62百万円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益は35億25百万円(前期親会社株主に帰属する当期純損失20億37百万円)となりました。
この結果、1株当たり当期純利益は111円19銭となりました。また、自己資本比率は53.0%となり、前連結会計年度に比べ4.4ポイント上昇いたしました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2020年3月 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | |
| 自己資本比率(%) | 50.2 | 54.0 | 51.9 | 48.6 | 53.0 |
| 時価ベースの自己資本比率 (%) | 58.6 | 65.5 | 57.4 | 56.0 | 57.2 |
| キャッシュ・フロー対 有利子負債比率(年) | 2.4 | 2.1 | 4.6 | 6.5 | 3.9 |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ(倍) | 123.7 | 137.9 | 77.9 | 50.6 | 66.9 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4)資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針とし、運転資金や設備投資に必要な資金は、自己資金のほか主として銀行借入や社債発行により調達しております。なお、当連結会計年度末現在、新たに確定した重要な設備投資はありませんが、成長に向けた投資は引き続き行ってまいります。
5)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすと思われる事項については、第2「事業の状況」の3.事業等のリスクに記載のとおりであります。
6)経営者の問題認識と今後の方針
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。