有価証券報告書-第19期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響から依然、厳しい状態にあるものの、回復基調にあります。また、海外経済も概して回復に向かっていることから輸出・鉱工業生産は増加し、企業業績や景況感は改善しつつあります。
当社グループの主力事業である建設業界におきましては、老朽化した社会インフラの大規模修繕事業が中長期的に増加していくことが見込まれておりますが、当連結会計年度は官公庁による国内発注額は増加しているのに対し、新型コロナウイルス感染症の影響から民間の国内発注額は落ち込み、全体ではほぼ前年並みと厳しい状況で推移いたしました。
当社グループにおきましては、主要事業である建設事業において新型コロナウイルス感染症が、将来の工事の進捗や工事進行基準の計算要素である工事原価総額に影響を及ぼす可能性があります。ただし、現時点において顕在化した工事はありません。また、その他の事業分野でも深刻な影響は生じておりません。
このような情勢の下、当連結会計年度の売上高は38,797百万円(前年同期比11.6%増)、営業利益は3,045百万円(前年同期比41.1%増)、経常利益は2,954百万円(前年同期比40.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,948百万円(前年同期比44.4%増)となり、過去最高の売上高及び利益となりました。
事業の種類別セグメントの状況は、次のとおりであります。なお、金額にはセグメント間取引を含めております。
(建設事業)
建設事業におきましては、中国自動車道をはじめ各地でPC床版取替工事の大型受注があったため、当連結会計年度の受注高は41,076百万円(前年同期比52.8%増)、手持工事高は51,627百万円(前年同期比16.1%増)と受注高及び手持工事高ともに過去最高となりました。
なお、長期大型工事の設計変更による増額及び高速道路床版取替工事の進捗率が上がったこと等により、売上高は33,898百万円(前年同期比9.5%増)となりました。また、高速道路床版取替工事の受注拡大に備え生産性向上を図るため、かねてより工場内レイアウト変更及びPC床版製造設備の新設等、積極的に設備投資を進めた結果、セグメント利益は3,901百万円(前年同期比28.5%増)となりました。
(製品販売事業)
製品販売事業におきましては、主にPC床版取替工事向け製品の受注が一服したことから当連結会計年度の受注高は4,426百万円(前年同期15.2%減)となりました。
また、PC床版及びスラブ版の出荷が好調であったことから売上高は5,075百万円(前年同期比40.9%増)、セグメント利益は341百万円(前年同期はセグメント利益122百万円)となりました。
(情報システム事業)
情報システム事業におきましては、新型コロナウイルスの影響から先行きの不透明感が増しております。新型コロナウイルスによる取引先での受入れ抑制にあったもののグループ会社向けの売上増加から当連結会計年度の売上高は449百万円(前年同期比17.0%増)、セグメント利益は26百万円(前年同期はセグメント利益7百万円)となりました。
(不動産賃貸事業)
不動産賃貸事業におきましては、当社保有の極東ビルディングにおいて、事務所賃貸ならびに一般店舗・住宅の賃貸管理のほか、グループ会社の拠点として、当社が一括して賃借した事務所を各グループ会社に賃貸しており、安定した売上高を計上しております。
当連結会計年度の売上高は174百万円(前年同期比2.0%減)、セグメント利益は117百万円(前年同期比3.3%減)となりました。
当連結会計年度末の総資産は32,649百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,251百万円の増加となりました。
流動資産は26,669百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,884百万円増加しております。主な要因として未成工事支出金が781百万円、商品及び製品が483百万円減少したものの、受取手形・完成工事未収入金等が5,869百万円、未収入金が1,412百万円増加したことによるものであります。
固定資産は5,980百万円となり、前連結会計年度末に比べ366百万円増加しております。主な要因としては、有形固定資産が243百万円、繰延税金資産が69百万円増加したことによるものであります。
負債合計は20,497百万円となり、前連結会計年度末に比べ969百万円増加しております。
流動負債は17,597百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,244百万円増加しております。主な要因としては、支払手形・工事未払金等が184百万円、電子記録債務が495百万円、未成工事受入金が596百万円減少したものの、短期借入金が1,500百万円、1年内返済予定の長期借入金が300百万円、未払法人税等が411百万円、預り金が783百万円増加したことによるものであります。
固定負債は、2,899百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,274百万円減少しております。これは主に長期借入金が減少したことによるものであります。
純資産合計は、新株の発行3,593百万円、及び親会社株主に帰属する当期純利益1,948百万円を計上したこと等により、前連結会計年度末比5,281百万円増加の12,152百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ252百万円増加し、2,565百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロ-)
営業活動の結果、使用した資金は3,224百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益2,954百万円、未成工事支出金の減少781百万円、その他の負債の増加888百万円があったものの、売上債権の増加5,869百万円、未収入金の増加1,493百万円、仕入債務の減少679百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロ-)
投資活動の結果、使用した資金は194百万円となりました。これは主に定期預金の払戻による収入1,240百万円があったものの、有形固定資産の取得による支出440百万円、定期預金の預入による支出985百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロ-)
財務活動の結果、獲得した資金は3,672百万円となりました。これは主に長期借入れの返済による支出1,000百万円、配当金の支払額387百万円があったものの、短期借入金の純増1,500百万円、株式発行による収入3,561百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)当社グループの生産実績は、工場製品の製造における製品生産重量をもって実績としております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引を含めて表示しております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先の販売実績と総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
※1.当連結会計年度は販売実績が10%未満のため、記載を省略しております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
なお、当社グループの主力事業である建設事業の状況は次のとおりであります。
イ.受注高、売上高、繰越高及び施工高
前期(自2019年4月1日 至2020年3月31日)
当期(自2020年4月1日 至2021年3月31日)
(注)1.前期以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更のあるものについては、当期受注高にその増減額を含めております。したがって、当期売上高にもこの増減額が含まれます。
2.次期繰越高の施工高は、未成工事支出金により仕掛工事の施工高を推定したものであります。
ロ.売上高
(注)1.官公庁等には鉄道建設・運輸施設整備支援機構及び高速道路会社を含めて算出しております。
2.第18期の売上高のうち主なものは、次のとおりであります。
第19期の売上高のうち主なものは、次のとおりであります。
3.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。
ハ.手持高
(注)手持工事のうち主なものは、次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の当社グループの経営成績へ与える影響は軽微であります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営指標)
当社グループは経営指標として、(連結)株主資本利益率10%以上を継続的に維持することを目標としておりますが、前連結会計年度に引続き目標を達成いたしました。建設事業の完成工事高が増加したことから前年同期と比べ増収増益となったものの、増資により株主資本が拡充したことから、前連結会計年度の実績値を0.2ポイント下回り、20.7%となりました。
(経営成績)
建設事業の売上高は長期大型工事の設計変更による増額及び高速道路床版取替工事の進捗率が上がったこと等から売上高は33,898百万円と前年同期比で2,945百万円増加いたしました。
また、製品販売事業の売上高はPC床版及びスラブ版の出荷が好調であったことから外部売上高は4,592百万円と前年同期比で1,083百万円増加いたしました。
上記の結果、売上高は38,797百万円と前年同期比で4,022百万円増加いたしました。
売上高が増加したことから経常利益は前連結会計年度と比べ857百万円増の2,954百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べ599百万円増の1,948百万円となりました。
(財政状態)
近年、当社グループの長期大規模工事ではジョイント・ベンチャー(JV)方式による施工が増加してきております。これら長期大規模工事の工事代金の支払いに備えるため、金融機関から短期借入金により運転資金の調達のほか、増資により資金調達を行いました。
上記の結果、前連結会計年度と比べ当連結会計年度末の有利子負債残高は500百万円増の9,350百万円,純資産残高は5,281百万円増加となりました。総資産(負債・純資産計)の伸び率よりも純資産の伸び率が大きかったことから、自己資本比率は11.3ポイント上昇し、36.9%となりました。
②経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」及び「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定」に記載のとおりであります。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
JV方式による長期大規模工事の進捗が進んだことから工事原価の支出が先行し、営業活動によるキャッシュ・フローは3,224百万円のマイナスとなりました。また、工場の更新投資を進め、新機材センターの造成工事を進めたこと等から、投資活動によるキャッシュ・フローは194百万円のマイナスとなりました。また、フリー・キャッシュ・フローが3,419百万円のマイナスとなったため、増資による資金調達及び金融機関から短期の借入れを行った結果、財務活動によるキャッシュ・フローは3,672百万円のプラスとなりました。
b.資本の財源
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、建設資材の購入費のほか、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループの資本の財源については事業活動による自己資金のほか、金融機関からの借入れにより確保しております。当連結会計年度は増加する資金需要に備え、増資による資金調達3,593百万円及び短期借入金1,500百万円(純増額)により資金調達を行いました。
なお、金融機関からの借入れについては資金調達の機動性および流動性確保の補完機能を高めるため、金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しております。当連結会計年度において、資金需要の増加に備えるため、コミットメントの総額を1,600百万円増額し、6,000百万円といたしました。
株主の皆様への還元につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローの水準に拠らず毎期安定的に配当を行うことを目標としており、株主還元の指標として、(連結)配当性向30.0%を目標としております。
当連結会計年度は利益が堅調に推移しており、配当性向は22.1%となりました。
c.資金の流動性
当社グループは、資金の流動性を計る指標として流動比率(未成工事支出金及び未成工事受入金を除く。)を重視し、100.0%以上維持することを目標としております。安定した財務基盤の維持に努めた結果、当連結会計年度末の流動比率は155.3%となりました。
なお、当社は主要グループ各社とキャッシュ・マネージメント・システム(CMS)契約を締結し、グループ資金の効率的な運用を図るとともに、コミットメントラインを活用した運転資金の機動的な調達を図っております。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
(工事進行基準による完成工事高の計上)
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、当社グループの主要事業である建設事業の売上高(完成工事高)は、当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事については工事進行基準を、その他の工事については工事完成基準を適用しております。
工事進行基準に基づく完成工事高計上の基礎となる工事収益総額及び工事原価総額の見積りは適時、かつ適切に行っておりますが、見積り項目固有の不確実性から実際の結果と異なることがあります。
当社グループでは近年、従来から手掛けてまいりました国土交通省や地方自治台による橋梁新設工事に加え、高速道路会社による既設高速道路の大規模更新・大規模修繕プロジェクト、新幹線の整備計画に付随する工事を受注する機会が増えてきております。これらの工事は、橋梁新設工事と比べ、工事契約の大型化、工期面の長期化、設計変更等による契約変更が多いといった特色があります。
これらの工事では、工事契約の大型化、工期の長期化、工法の複雑化、リスクの分散等への対応から、他社とジョイント・ベンチャー(JV)を組成しJVサブ企業として参画する事案も増えておりますが、単独で契約する場合と比べ請負金額及び工事原価総額の変更等に関する情報を適時・適切な収集が難しい傾向にあります。
なお、新型コロナウイルス感染の蔓延が、将来の工事の進捗や工事進行基準の計算要素である工事原価総額に影響を及ぼす可能性がありますが、現時点において工事中止や工期延長となった工事、ないしそれらの懸念される工事はないため、これらの影響は当連結会計年度における工事進行基準による完成工事高の見積りへは反映しておりません。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響から依然、厳しい状態にあるものの、回復基調にあります。また、海外経済も概して回復に向かっていることから輸出・鉱工業生産は増加し、企業業績や景況感は改善しつつあります。
当社グループの主力事業である建設業界におきましては、老朽化した社会インフラの大規模修繕事業が中長期的に増加していくことが見込まれておりますが、当連結会計年度は官公庁による国内発注額は増加しているのに対し、新型コロナウイルス感染症の影響から民間の国内発注額は落ち込み、全体ではほぼ前年並みと厳しい状況で推移いたしました。
当社グループにおきましては、主要事業である建設事業において新型コロナウイルス感染症が、将来の工事の進捗や工事進行基準の計算要素である工事原価総額に影響を及ぼす可能性があります。ただし、現時点において顕在化した工事はありません。また、その他の事業分野でも深刻な影響は生じておりません。
このような情勢の下、当連結会計年度の売上高は38,797百万円(前年同期比11.6%増)、営業利益は3,045百万円(前年同期比41.1%増)、経常利益は2,954百万円(前年同期比40.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,948百万円(前年同期比44.4%増)となり、過去最高の売上高及び利益となりました。
事業の種類別セグメントの状況は、次のとおりであります。なお、金額にはセグメント間取引を含めております。
(建設事業)
建設事業におきましては、中国自動車道をはじめ各地でPC床版取替工事の大型受注があったため、当連結会計年度の受注高は41,076百万円(前年同期比52.8%増)、手持工事高は51,627百万円(前年同期比16.1%増)と受注高及び手持工事高ともに過去最高となりました。
なお、長期大型工事の設計変更による増額及び高速道路床版取替工事の進捗率が上がったこと等により、売上高は33,898百万円(前年同期比9.5%増)となりました。また、高速道路床版取替工事の受注拡大に備え生産性向上を図るため、かねてより工場内レイアウト変更及びPC床版製造設備の新設等、積極的に設備投資を進めた結果、セグメント利益は3,901百万円(前年同期比28.5%増)となりました。
(製品販売事業)
製品販売事業におきましては、主にPC床版取替工事向け製品の受注が一服したことから当連結会計年度の受注高は4,426百万円(前年同期15.2%減)となりました。
また、PC床版及びスラブ版の出荷が好調であったことから売上高は5,075百万円(前年同期比40.9%増)、セグメント利益は341百万円(前年同期はセグメント利益122百万円)となりました。
(情報システム事業)
情報システム事業におきましては、新型コロナウイルスの影響から先行きの不透明感が増しております。新型コロナウイルスによる取引先での受入れ抑制にあったもののグループ会社向けの売上増加から当連結会計年度の売上高は449百万円(前年同期比17.0%増)、セグメント利益は26百万円(前年同期はセグメント利益7百万円)となりました。
(不動産賃貸事業)
不動産賃貸事業におきましては、当社保有の極東ビルディングにおいて、事務所賃貸ならびに一般店舗・住宅の賃貸管理のほか、グループ会社の拠点として、当社が一括して賃借した事務所を各グループ会社に賃貸しており、安定した売上高を計上しております。
当連結会計年度の売上高は174百万円(前年同期比2.0%減)、セグメント利益は117百万円(前年同期比3.3%減)となりました。
当連結会計年度末の総資産は32,649百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,251百万円の増加となりました。
流動資産は26,669百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,884百万円増加しております。主な要因として未成工事支出金が781百万円、商品及び製品が483百万円減少したものの、受取手形・完成工事未収入金等が5,869百万円、未収入金が1,412百万円増加したことによるものであります。
固定資産は5,980百万円となり、前連結会計年度末に比べ366百万円増加しております。主な要因としては、有形固定資産が243百万円、繰延税金資産が69百万円増加したことによるものであります。
負債合計は20,497百万円となり、前連結会計年度末に比べ969百万円増加しております。
流動負債は17,597百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,244百万円増加しております。主な要因としては、支払手形・工事未払金等が184百万円、電子記録債務が495百万円、未成工事受入金が596百万円減少したものの、短期借入金が1,500百万円、1年内返済予定の長期借入金が300百万円、未払法人税等が411百万円、預り金が783百万円増加したことによるものであります。
固定負債は、2,899百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,274百万円減少しております。これは主に長期借入金が減少したことによるものであります。
純資産合計は、新株の発行3,593百万円、及び親会社株主に帰属する当期純利益1,948百万円を計上したこと等により、前連結会計年度末比5,281百万円増加の12,152百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ252百万円増加し、2,565百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロ-)
営業活動の結果、使用した資金は3,224百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益2,954百万円、未成工事支出金の減少781百万円、その他の負債の増加888百万円があったものの、売上債権の増加5,869百万円、未収入金の増加1,493百万円、仕入債務の減少679百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロ-)
投資活動の結果、使用した資金は194百万円となりました。これは主に定期預金の払戻による収入1,240百万円があったものの、有形固定資産の取得による支出440百万円、定期預金の預入による支出985百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロ-)
財務活動の結果、獲得した資金は3,672百万円となりました。これは主に長期借入れの返済による支出1,000百万円、配当金の支払額387百万円があったものの、短期借入金の純増1,500百万円、株式発行による収入3,561百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 製品生産重量(t) | 前年同期比(%) |
| 建設事業 | 48,094 | 100.8 |
| 製品販売事業 | 48,833 | 85.2 |
| 合計 | 96,927 | 92.3 |
(注)当社グループの生産実績は、工場製品の製造における製品生産重量をもって実績としております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 建設事業 | 41,076 | 152.8 |
| 製品販売事業 | 4,426 | 84.8 |
| 情報システム事業 | 408 | 98.2 |
| 不動産賃貸事業 | 174 | 98.0 |
| 合計 | 46,085 | 140.9 |
(注)1.セグメント間取引を含めて表示しております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 建設事業 | 33,898 | 109.5 |
| 製品販売事業 | 4,592 | 130.9 |
| 情報システム事業 | 264 | 98.9 |
| 不動産賃貸事業 | 42 | 93.0 |
| 合計 | 38,797 | 111.6 |
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先の販売実績と総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 高速道路公社 | 8,366 | 24.1 | 11,125 | 28.7 |
| 鉄道建設・運輸施設整備支援機構 | 6,902 | 19.8 | 4,667 | 12.0 |
| 国土交通省※1 | 3,552 | 10.2 | - | - |
※1.当連結会計年度は販売実績が10%未満のため、記載を省略しております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
なお、当社グループの主力事業である建設事業の状況は次のとおりであります。
イ.受注高、売上高、繰越高及び施工高
前期(自2019年4月1日 至2020年3月31日)
| 種類別 | 前期繰越高 (百万円) | 当期受注高 (百万円) | 計 (百万円) | 当期売上高 (百万円) | 次期繰越高 | 当期施工高 (百万円) | |||
| 手持高(百万円) | うち施工高(百万円) | ||||||||
| 建設事業 | |||||||||
| 橋梁 | 35,754 | 14,522 | 50,277 | 21,424 | 28,852 | 2.7 | % | 769 | 19,433 |
| その他 | 12,759 | 12,365 | 25,124 | 9,528 | 15,596 | 1.9 | 301 | 9,712 | |
| 合計 | 48,514 | 26,887 | 75,401 | 30,953 | 44,448 | 2.4 | 1,071 | 29,145 | |
当期(自2020年4月1日 至2021年3月31日)
| 種類別 | 前期繰越高 (百万円) | 当期受注高 (百万円) | 計 (百万円) | 当期売上高 (百万円) | 次期繰越高 | 当期施工高 (百万円) | |||
| 手持高(百万円) | うち施工高(百万円) | ||||||||
| 建設事業 | |||||||||
| 橋梁 | 28,852 | 16,372 | 45,224 | 19,505 | 25,719 | 1.6 | % | 422 | 19,157 |
| その他 | 15,596 | 24,704 | 40,300 | 14,392 | 25,907 | 0.8 | 213 | 14,304 | |
| 合計 | 44,448 | 41,076 | 85,525 | 33,898 | 51,627 | 1.2 | 635 | 33,462 | |
(注)1.前期以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更のあるものについては、当期受注高にその増減額を含めております。したがって、当期売上高にもこの増減額が含まれます。
2.次期繰越高の施工高は、未成工事支出金により仕掛工事の施工高を推定したものであります。
ロ.売上高
| 期別 | 部門 | 官公庁等 (百万円) | 民間(百万円) | 合計(百万円) |
| 第18期 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 建設事業 | |||
| 橋梁 | 18,684 | 2,740 | 21,424 | |
| その他 | 7,255 | 2,272 | 9,528 | |
| 計 | 25,939 | 5,013 | 30,953 | |
| 第19期 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 建設事業 | |||
| 橋梁 | 15,423 | 4,081 | 19,505 | |
| その他 | 11,675 | 2,717 | 14,392 | |
| 計 | 27,099 | 6,799 | 33,898 |
(注)1.官公庁等には鉄道建設・運輸施設整備支援機構及び高速道路会社を含めて算出しております。
2.第18期の売上高のうち主なものは、次のとおりであります。
| 高速道路会社 | 楊梅山高架橋(PC上部工)工事、烏帽子第一橋床版取替他 |
第19期の売上高のうち主なものは、次のとおりであります。
| 高速道路会社 | 深山トンネル他工事、赤山橋床版取替工事他 |
3.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。
| 第18期 | 高速道路会社 | 8,366 | 百万円 | 27.0 | % |
| 鉄道建設・運輸施設整備支援機構 | 6,902 | 百万円 | 22.3 | % | |
| 国土交通省 | 3,552 | 百万円 | 11.5 | % | |
| 第19期 | 高速道路会社 | 11,125 | 百万円 | 32.8 | % |
| 鉄道建設・運輸施設整備支援機構 | 4,667 | 百万円 | 13.8 | % |
ハ.手持高
| 期別 | 部門 | 官公庁等 (百万円) | 民間(百万円) | 合計(百万円) |
| 第19期 (2021年3月31日現在) | 建設事業 | |||
| 橋梁 | 20,474 | 23,309 | 43,783 | |
| その他 | 5,245 | 2,597 | 7,843 | |
| 計 | 25,720 | 25,907 | 51,627 |
(注)手持工事のうち主なものは、次のとおりであります。
| 西日本高速道路㈱ | 大戸川橋他2橋 | 2023年11月完成予定 |
| 西日本高速道路㈱ | 成合第一高架橋 | 2023年9月完成予定 |
| 西日本高速道路㈱ | 容谷橋他1橋床版取替 | 2024年4月完成予定 |
| 中日本高速道路㈱ | 鎖川橋床版取替工事 | 2023年12月完成予定 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の当社グループの経営成績へ与える影響は軽微であります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営指標)
当社グループは経営指標として、(連結)株主資本利益率10%以上を継続的に維持することを目標としておりますが、前連結会計年度に引続き目標を達成いたしました。建設事業の完成工事高が増加したことから前年同期と比べ増収増益となったものの、増資により株主資本が拡充したことから、前連結会計年度の実績値を0.2ポイント下回り、20.7%となりました。
| 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前年差 | |
| (連結)株主資本 利益率(%) | 25.0 | 20.4 | 12.8 | 20.9 | 20.7 | △0.2 |
(経営成績)
建設事業の売上高は長期大型工事の設計変更による増額及び高速道路床版取替工事の進捗率が上がったこと等から売上高は33,898百万円と前年同期比で2,945百万円増加いたしました。
また、製品販売事業の売上高はPC床版及びスラブ版の出荷が好調であったことから外部売上高は4,592百万円と前年同期比で1,083百万円増加いたしました。
上記の結果、売上高は38,797百万円と前年同期比で4,022百万円増加いたしました。
売上高が増加したことから経常利益は前連結会計年度と比べ857百万円増の2,954百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べ599百万円増の1,948百万円となりました。
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前年差 | |
| 売上高(百万円) | 34,775 | 38,797 | +4,022 |
| 経常利益(百万円) | 2,097 | 2,954 | +857 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 (百万円) | 1,348 | 1,948 | +599 |
(財政状態)
近年、当社グループの長期大規模工事ではジョイント・ベンチャー(JV)方式による施工が増加してきております。これら長期大規模工事の工事代金の支払いに備えるため、金融機関から短期借入金により運転資金の調達のほか、増資により資金調達を行いました。
上記の結果、前連結会計年度と比べ当連結会計年度末の有利子負債残高は500百万円増の9,350百万円,純資産残高は5,281百万円増加となりました。総資産(負債・純資産計)の伸び率よりも純資産の伸び率が大きかったことから、自己資本比率は11.3ポイント上昇し、36.9%となりました。
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前年差 | |
| 有利子負債(百万円) | 8,850 | 9,350 | +500 |
| 純資産(百万円) | 6,871 | 12,152 | +5,281 |
| 自己資本比率(%) | 25.6 | 36.9 | +11.3 |
②経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」及び「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定」に記載のとおりであります。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
JV方式による長期大規模工事の進捗が進んだことから工事原価の支出が先行し、営業活動によるキャッシュ・フローは3,224百万円のマイナスとなりました。また、工場の更新投資を進め、新機材センターの造成工事を進めたこと等から、投資活動によるキャッシュ・フローは194百万円のマイナスとなりました。また、フリー・キャッシュ・フローが3,419百万円のマイナスとなったため、増資による資金調達及び金融機関から短期の借入れを行った結果、財務活動によるキャッシュ・フローは3,672百万円のプラスとなりました。
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前年差 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円) | △2,015 | △3,224 | △1,209 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円) | △630 | △194 | +435 |
| フリー・キャッシュ・フロー (百万円) | △2,645 | △3,419 | △774 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円) | 2,725 | 3,672 | +946 |
b.資本の財源
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、建設資材の購入費のほか、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループの資本の財源については事業活動による自己資金のほか、金融機関からの借入れにより確保しております。当連結会計年度は増加する資金需要に備え、増資による資金調達3,593百万円及び短期借入金1,500百万円(純増額)により資金調達を行いました。
なお、金融機関からの借入れについては資金調達の機動性および流動性確保の補完機能を高めるため、金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しております。当連結会計年度において、資金需要の増加に備えるため、コミットメントの総額を1,600百万円増額し、6,000百万円といたしました。
株主の皆様への還元につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローの水準に拠らず毎期安定的に配当を行うことを目標としており、株主還元の指標として、(連結)配当性向30.0%を目標としております。
当連結会計年度は利益が堅調に推移しており、配当性向は22.1%となりました。
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前年差 | |
| (連結)配当性向(%) | 26.1 | 22.1 | △4.0 |
c.資金の流動性
当社グループは、資金の流動性を計る指標として流動比率(未成工事支出金及び未成工事受入金を除く。)を重視し、100.0%以上維持することを目標としております。安定した財務基盤の維持に努めた結果、当連結会計年度末の流動比率は155.3%となりました。
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前年差 | |
| 流動比率(%) | 139.1 | 155.3 | +16.2 |
なお、当社は主要グループ各社とキャッシュ・マネージメント・システム(CMS)契約を締結し、グループ資金の効率的な運用を図るとともに、コミットメントラインを活用した運転資金の機動的な調達を図っております。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
(工事進行基準による完成工事高の計上)
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、当社グループの主要事業である建設事業の売上高(完成工事高)は、当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事については工事進行基準を、その他の工事については工事完成基準を適用しております。
工事進行基準に基づく完成工事高計上の基礎となる工事収益総額及び工事原価総額の見積りは適時、かつ適切に行っておりますが、見積り項目固有の不確実性から実際の結果と異なることがあります。
当社グループでは近年、従来から手掛けてまいりました国土交通省や地方自治台による橋梁新設工事に加え、高速道路会社による既設高速道路の大規模更新・大規模修繕プロジェクト、新幹線の整備計画に付随する工事を受注する機会が増えてきております。これらの工事は、橋梁新設工事と比べ、工事契約の大型化、工期面の長期化、設計変更等による契約変更が多いといった特色があります。
これらの工事では、工事契約の大型化、工期の長期化、工法の複雑化、リスクの分散等への対応から、他社とジョイント・ベンチャー(JV)を組成しJVサブ企業として参画する事案も増えておりますが、単独で契約する場合と比べ請負金額及び工事原価総額の変更等に関する情報を適時・適切な収集が難しい傾向にあります。
なお、新型コロナウイルス感染の蔓延が、将来の工事の進捗や工事進行基準の計算要素である工事原価総額に影響を及ぼす可能性がありますが、現時点において工事中止や工期延長となった工事、ないしそれらの懸念される工事はないため、これらの影響は当連結会計年度における工事進行基準による完成工事高の見積りへは反映しておりません。