有価証券報告書-第20期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスのワクチン接種の普及により活動制限も緩和され、経済活動において設備投資や企業業績は改善しつつありました。しかしながら、感染力の強い変異株が新たに確認される等、収束には程遠い状況が続く中、世界的な半導体等の部品不足、原材料価格の高騰などもあり、先行きは依然として不透明な状況にあります。
当社グループの主力事業である建設業界におきましては、社会インフラの老朽化への対処が社会的に重要な課題となっており、その中でも当社グループの手掛けるPC橋梁では、国や地方自治体の主導で防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策において道路施設の老朽化対策・高規格道路のミッシングリンク解消及び4車線化、高規格道路と直轄国道とのダブルネットワーク化等による道路ネットワークの機能強化対策等の施策を行うことが予定されております。
このような状況下、建設業界では公共投資及び民間企業の建設投資は持ち直しの動きが見られ、堅調に推移する一方、受注競争も激化いたしました。
当社グループにおきましては、主要事業である建設事業において新型コロナウイルス感染症が、将来の工事の進捗や収益認識会計基準の計算要素である工事原価総額に影響を及ぼす可能性があります。ただし、現時点において顕在化した工事はありません。また、その他の事業分野でも深刻な影響は生じておりません。
このような情勢の下、当連結会計年度の売上高は35,899百万円(前年同期比7.5%減)、営業利益は2,289百万円(前年同期比24.8%減)、経常利益は2,296百万円(前年同期比22.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,527百万円(前年同期比21.6%減)となりました。
事業の種類別セグメントの状況は、次のとおりであります。なお、金額にはセグメント間取引を含めております。
(建設事業)
建設事業におきましては、近年、PC床版取替工事の大型受注が受注高の多寡に大きく影響する傾向にあります。前年同期に高速道路の床版取替工事で大型受注があった影響で、当連結会計年度の受注高は26,422百万円(前年同期比35.7%減)、手持工事高は46,770百万円(前年同期比9.4%減)となりました。
売上高は受注減の影響により31,236百万円(前年同期比7.9%減)となり、セグメント利益は3,355百万円(前年同期比14.0%減)となりました。
(製品販売事業)
製品販売事業におきましては、主にPC床版取替工事向け製品及びマクラギの受注が増加したこと等により当連結会計年度の受注高は4,687百万円(前年同期5.9%増)となりました。
また、マクラギの売上は増加したものの、当連結会計年度受注のPC床版取替工事向け製品の納品が翌期となり、売上高は4,429百万円(前年同期比12.7%減)、セグメント利益は209百万円(前年同期比38.6%減)となりました。
(情報システム事業)
情報システム事業におきましては、新型コロナウイルスの影響から当社グループで担うソフトウェアの受託開発事業及び派遣事業は依然、先行きが不透明となっております。新型コロナウイルスによる取引先での受入れ抑制傾向から当連結会計年度の売上高は394百万円(前年同期比12.3%減)、セグメント利益は5百万円(前年同期比79.1%減)となりました。
(不動産賃貸事業)
不動産賃貸事業におきましては、当社保有の極東ビルディングにおいて、事務所賃貸並びに一般店舗・住宅の賃貸管理のほか、グループ会社の拠点として、当社が一括して賃借した事務所を各グループ会社に賃貸しており、安定した売上高を計上しております。
当連結会計年度の売上高は175百万円(前年同期比1.0%増)、セグメント利益は116百万円(前年同期比1.1%減)となりました。
当連結会計年度末の総資産は33,961百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,312百万円の増加となりました。
流動資産は27,949百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,280百万円増加しております。主な要因として現金預金が1,173百万円、未成工事支出金が258百万円、商品及び製品が188百万円減少したものの、未収入金が2,070百万円、受取手形・完成工事未収入金等が682百万円増加したことによるものであります。
固定資産は6,012百万円となり、前連結会計年度末に比べ31百万円増加しております。主な要因としては、有形固定資産が36百万円増加したことによるものであります。
負債合計は20,665百万円となり、前連結会計年度末に比べ168百万円増加しております。
流動負債は17,737百万円となり、前連結会計年度末に比べ139百万円増加しております。主な要因としては、未払法人税等が567百万円、電子記録債務が370百万円、未払消費税等が355百万円、未払金が124百万円減少したものの、未成工事受入金が955百万円、支払手形・工事未払金等が670百万円、預り金が386百万円増加したことによるものであります。
固定負債は、2,928百万円となり、前連結会計年度末に比べ28百万円増加しております。これは主に長期借入金が増加したことによるものであります。
純資産合計は、株主配当540百万円に対し、親会社株主に帰属する当期純利益1,527百万円の計上、及び会計方針の変更による累積的影響額57百万円等により、前連結会計年度末比1,144百万円増加の13,296百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,139百万円減少し、1,425百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロ-)
営業活動の結果、獲得した資金は20百万円となりました。これは主に未収入金の増加2,071百万円、法人税等の支払額1,295百万円、売上債権の増加601百万円、未払消費税等の減少405百万円があったものの、税金等調整前当期純利益2,296百万円、未成工事受入金の増加961百万円、預り金の増加386百万円、減価償却費349百万円、仕入債務の増加299百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロ-)
投資活動の結果、使用した資金は520百万円となりました。これは主に定期預金の払戻による収入480百万円があったものの、有形固定資産の取得による支出529百万円、定期預金の預入による支出446百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロ-)
財務活動の結果、使用した資金は639百万円となりました。これは主に長期借入金による収入1,000百万円、短期借入金の純増200百万円があったものの、長期借入れの返済による支出1,300百万円、配当金の支払額539百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)当社グループの生産実績は、工場製品の製造における製品生産重量をもって実績としております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引を含めて表示しております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先の販売実績と総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
※当連結会計年度は販売実績が10%未満のため、記載を省略しております。
なお、当社グループの主力事業である建設事業の状況は次のとおりであります。
イ.受注高、売上高、繰越高及び施工高
前期(自2020年4月1日 至2021年3月31日)
当期(自2021年4月1日 至2022年3月31日)
(注)1.前期以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更のあるものについては、当期受注高にその増減額を含めております。したがって、当期売上高にもこの増減額が含まれます。
2.次期繰越高の施工高は、未成工事支出金により仕掛工事の施工高を推定したものであります。
3.当期における前期繰越高は、収益認識会計基準等の適用による前期収益43百万円を調整したものです。
ロ.売上高
(注)1.官公庁等には鉄道建設・運輸施設整備支援機構及び高速道路会社を含めて算出しております。
2.第19期の売上高のうち主なものは、次のとおりであります。
第20期の売上高のうち主なものは、次のとおりであります。
3.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。
ハ.手持高
(注)手持工事のうち主なものは、次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の当社グループの経営成績へ与える影響は軽微であります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営指標)
当社グループは経営指標として、(連結)株主資本利益率10%以上を継続的に維持することを目標としておりますが、前連結会計年度に引続き目標を達成いたしました。建設事業の完成工事高が減少したことから、前連結会計年度の実績値を8.6ポイント下回り、12.1%となりました。
(経営成績)
建設事業の売上高は長期大型工事の受注が減少したこと等から売上高は31,236百万円と前年同期比で2,661百万円減少いたしました。
また、製品販売事業の売上高はマクラギの売上高は増加したものの、当連結会計年度に受注したPC床版取替工事向け製品の納品が翌期となったことから外部売上高は4,364百万円と前年同期比で228百万円減少いたしました。
上記の結果、売上高は35,899百万円と前年同期比で2,898百万円減少いたしました。
売上高が減少したことから経常利益は前連結会計年度と比べ657百万円減の2,296百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べ420百万円減の1,527百万円となりました。
(財政状態)
近年、当社グループの長期大規模工事ではジョイント・ベンチャー(JV)方式による施工が増加してきております。これら長期大規模工事の工事代金の支払いに備えるため、金融機関から短期借入金及び長期借入金により運転資金の調達を行っております。
上記の結果、前連結会計年度と比べ当連結会計年度末の有利子負債残高は100百万円減の9,250百万円,純資産残高は1,143百万円増加となりました。総資産(負債・純資産計)の伸び率よりも純資産の伸び率が大きかったことから、自己資本比率は1.9ポイント上昇し、38.8%となりました。
②経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」及び「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定」に記載のとおりであります。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
売上債権の回収が進んだこと等により、営業活動によるキャッシュ・フローは20百万円のプラスとなりました。また、工事用機械の取得及び新機材センターの造成工事を進めたこと等から、投資活動によるキャッシュ・フローは520百万円のマイナスとなりました。また、フリー・キャッシュ・フローが499百万円のマイナスとなったこと及び長期借入金の返済等を行った結果、財務活動によるキャッシュ・フローは639百万円のマイナスとなりました。
b.資本の財源
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、建設資材の購入費のほか、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループの資本の財源については事業活動による自己資金のほか、金融機関からの借入れにより確保しております。当連結会計年度は増加する資金需要に備え、短期借入金200百万円(純増額)及び長期借入金1,000百万円により資金調達を行いました。
なお、金融機関からの借入れについては資金調達の機動性および流動性確保の補完機能を高めるため、金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しており、コミットメントラインの総額は6,000百万円であります。
株主の皆様への還元につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローの水準に拠らず毎期安定的に配当を行うことを目標としており、株主還元の指標として、(連結)配当性向30.0%を目標としております。
当連結会計年度は1円の増配を行い、配当性向は35.5%となりました。
c.資金の流動性
当社グループは、資金の流動性を計る指標として流動比率(未成工事支出金及び未成工事受入金を除く。)を重視し、100.0%以上維持することを目標としております。安定した財務基盤の維持に努めた結果、当連結会計年度末の流動比率は172.8%となりました。
なお、当社は主要グループ各社とキャッシュ・マネージメント・システム(CMS)契約を締結し、グループ資金の効率的な運用を図るとともに、コミットメントラインを活用した運転資金の機動的な調達を図っております。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
(算出の方法)
当社グループは、工事契約に関して、連結会計年度の末日において測定した履行義務の充足に係る進捗度に基づき、工期にわたって売上高を認識しております。また、当社グループは総工事原価を積算し、契約に係る進捗度を合理的に見積ることが可能であることから、進捗度の見積りにはインプット法を採用しておりますが、総工事原価を合理的に測定できない場合、発生した原価のうち回収されることが見込まれる費用の金額で収益を認識しております。
これらの見積りには不確実性が伴うため、当社グループの業績を変動させる可能性があります。
当社グループでは近年、従来から手掛けてまいりました国土交通省や地方自治台による橋梁新設工事に加え、高速道路会社による既設高速道路の大規模更新・大規模修繕プロジェクト、新幹線の整備計画に付随する工事を受注する機会が増えてきております。これらの工事は、橋梁新設工事と比べ、工事契約の大型化、工期面の長期化、設計変更等による契約変更が多いといった特色があります。
こうした工事では、工事契約の大型化、工期の長期化、工法の複雑化、リスクの分散等への対応から、他社とジョイント・ベンチャー(JV)を組成しJVサブ企業として参画する事案も増えておりますが、単独で契約する場合と比べ請負金額及び工事原価総額の変更等に関する情報を適時・適切な収集が難しい傾向にあります。
なお、新型コロナウイルス感染の蔓延が、将来の工事の進捗や一定期間にわたり計上する完成工事高の計算要素である工事原価総額に影響を及ぼす可能性がありますが、現時点において工事中止や工期延長となった工事、ないしそれらの懸念される工事はありません。
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスのワクチン接種の普及により活動制限も緩和され、経済活動において設備投資や企業業績は改善しつつありました。しかしながら、感染力の強い変異株が新たに確認される等、収束には程遠い状況が続く中、世界的な半導体等の部品不足、原材料価格の高騰などもあり、先行きは依然として不透明な状況にあります。
当社グループの主力事業である建設業界におきましては、社会インフラの老朽化への対処が社会的に重要な課題となっており、その中でも当社グループの手掛けるPC橋梁では、国や地方自治体の主導で防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策において道路施設の老朽化対策・高規格道路のミッシングリンク解消及び4車線化、高規格道路と直轄国道とのダブルネットワーク化等による道路ネットワークの機能強化対策等の施策を行うことが予定されております。
このような状況下、建設業界では公共投資及び民間企業の建設投資は持ち直しの動きが見られ、堅調に推移する一方、受注競争も激化いたしました。
当社グループにおきましては、主要事業である建設事業において新型コロナウイルス感染症が、将来の工事の進捗や収益認識会計基準の計算要素である工事原価総額に影響を及ぼす可能性があります。ただし、現時点において顕在化した工事はありません。また、その他の事業分野でも深刻な影響は生じておりません。
このような情勢の下、当連結会計年度の売上高は35,899百万円(前年同期比7.5%減)、営業利益は2,289百万円(前年同期比24.8%減)、経常利益は2,296百万円(前年同期比22.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,527百万円(前年同期比21.6%減)となりました。
事業の種類別セグメントの状況は、次のとおりであります。なお、金額にはセグメント間取引を含めております。
(建設事業)
建設事業におきましては、近年、PC床版取替工事の大型受注が受注高の多寡に大きく影響する傾向にあります。前年同期に高速道路の床版取替工事で大型受注があった影響で、当連結会計年度の受注高は26,422百万円(前年同期比35.7%減)、手持工事高は46,770百万円(前年同期比9.4%減)となりました。
売上高は受注減の影響により31,236百万円(前年同期比7.9%減)となり、セグメント利益は3,355百万円(前年同期比14.0%減)となりました。
(製品販売事業)
製品販売事業におきましては、主にPC床版取替工事向け製品及びマクラギの受注が増加したこと等により当連結会計年度の受注高は4,687百万円(前年同期5.9%増)となりました。
また、マクラギの売上は増加したものの、当連結会計年度受注のPC床版取替工事向け製品の納品が翌期となり、売上高は4,429百万円(前年同期比12.7%減)、セグメント利益は209百万円(前年同期比38.6%減)となりました。
(情報システム事業)
情報システム事業におきましては、新型コロナウイルスの影響から当社グループで担うソフトウェアの受託開発事業及び派遣事業は依然、先行きが不透明となっております。新型コロナウイルスによる取引先での受入れ抑制傾向から当連結会計年度の売上高は394百万円(前年同期比12.3%減)、セグメント利益は5百万円(前年同期比79.1%減)となりました。
(不動産賃貸事業)
不動産賃貸事業におきましては、当社保有の極東ビルディングにおいて、事務所賃貸並びに一般店舗・住宅の賃貸管理のほか、グループ会社の拠点として、当社が一括して賃借した事務所を各グループ会社に賃貸しており、安定した売上高を計上しております。
当連結会計年度の売上高は175百万円(前年同期比1.0%増)、セグメント利益は116百万円(前年同期比1.1%減)となりました。
当連結会計年度末の総資産は33,961百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,312百万円の増加となりました。
流動資産は27,949百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,280百万円増加しております。主な要因として現金預金が1,173百万円、未成工事支出金が258百万円、商品及び製品が188百万円減少したものの、未収入金が2,070百万円、受取手形・完成工事未収入金等が682百万円増加したことによるものであります。
固定資産は6,012百万円となり、前連結会計年度末に比べ31百万円増加しております。主な要因としては、有形固定資産が36百万円増加したことによるものであります。
負債合計は20,665百万円となり、前連結会計年度末に比べ168百万円増加しております。
流動負債は17,737百万円となり、前連結会計年度末に比べ139百万円増加しております。主な要因としては、未払法人税等が567百万円、電子記録債務が370百万円、未払消費税等が355百万円、未払金が124百万円減少したものの、未成工事受入金が955百万円、支払手形・工事未払金等が670百万円、預り金が386百万円増加したことによるものであります。
固定負債は、2,928百万円となり、前連結会計年度末に比べ28百万円増加しております。これは主に長期借入金が増加したことによるものであります。
純資産合計は、株主配当540百万円に対し、親会社株主に帰属する当期純利益1,527百万円の計上、及び会計方針の変更による累積的影響額57百万円等により、前連結会計年度末比1,144百万円増加の13,296百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,139百万円減少し、1,425百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロ-)
営業活動の結果、獲得した資金は20百万円となりました。これは主に未収入金の増加2,071百万円、法人税等の支払額1,295百万円、売上債権の増加601百万円、未払消費税等の減少405百万円があったものの、税金等調整前当期純利益2,296百万円、未成工事受入金の増加961百万円、預り金の増加386百万円、減価償却費349百万円、仕入債務の増加299百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロ-)
投資活動の結果、使用した資金は520百万円となりました。これは主に定期預金の払戻による収入480百万円があったものの、有形固定資産の取得による支出529百万円、定期預金の預入による支出446百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロ-)
財務活動の結果、使用した資金は639百万円となりました。これは主に長期借入金による収入1,000百万円、短期借入金の純増200百万円があったものの、長期借入れの返済による支出1,300百万円、配当金の支払額539百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 製品生産重量(t) | 前年同期比(%) |
| 建設事業 | 29,280 | 60.9 |
| 製品販売事業 | 74,108 | 151.8 |
| 合計 | 103,389 | 106.7 |
(注)当社グループの生産実績は、工場製品の製造における製品生産重量をもって実績としております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 建設事業 | 26,422 | 64.3 |
| 製品販売事業 | 4,687 | 105.9 |
| 情報システム事業 | 454 | 111.1 |
| 不動産賃貸事業 | 175 | 101.0 |
| 合計 | 31,739 | 68.9 |
(注)1.セグメント間取引を含めて表示しております。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 建設事業 | 31,236 | 92.2 |
| 製品販売事業 | 4,364 | 95.0 |
| 情報システム事業 | 256 | 97.2 |
| 不動産賃貸事業 | 41 | 97.2 |
| 合計 | 35,899 | 92.5 |
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先の販売実績と総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 高速道路公社 | 11,125 | 28.7 | 13,740 | 38.3 |
| 鉄道建設・運輸施設整備支援機構※ | 4,667 | 12.0 | - | - |
※当連結会計年度は販売実績が10%未満のため、記載を省略しております。
なお、当社グループの主力事業である建設事業の状況は次のとおりであります。
イ.受注高、売上高、繰越高及び施工高
前期(自2020年4月1日 至2021年3月31日)
| 種類別 | 前期繰越高 (百万円) | 当期受注高 (百万円) | 計 (百万円) | 当期売上高 (百万円) | 次期繰越高 | 当期施工高 (百万円) | |||
| 手持高 (百万円) | うち施工高(百万円) | ||||||||
| 建設事業 | |||||||||
| 橋梁 | 28,852 | 16,372 | 45,224 | 19,505 | 25,719 | 1.6 | % | 422 | 19,157 |
| その他 | 15,596 | 24,704 | 40,300 | 14,392 | 25,907 | 0.8 | 213 | 14,304 | |
| 合計 | 44,448 | 41,076 | 85,525 | 33,898 | 51,627 | 1.2 | 635 | 33,462 | |
当期(自2021年4月1日 至2022年3月31日)
| 種類別 | 前期繰越高 (百万円) | 当期受注高 (百万円) | 計 (百万円) | 当期売上高 (百万円) | 次期繰越高 | 当期施工高 (百万円) | |||
| 手持高 (百万円) | うち施工高(百万円) | ||||||||
| 建設事業 | |||||||||
| 橋梁 | 25,684 | 14,375 | 40,059 | 13,272 | 26,787 | 0.8 | % | 219 | 13,069 |
| その他 | 25,899 | 12,047 | 37,946 | 17,964 | 19,982 | 0.6 | 110 | 17,861 | |
| 合計 | 51,583 | 26,422 | 78,006 | 31,236 | 46,770 | 0.7 | 329 | 30,930 | |
(注)1.前期以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更のあるものについては、当期受注高にその増減額を含めております。したがって、当期売上高にもこの増減額が含まれます。
2.次期繰越高の施工高は、未成工事支出金により仕掛工事の施工高を推定したものであります。
3.当期における前期繰越高は、収益認識会計基準等の適用による前期収益43百万円を調整したものです。
ロ.売上高
| 期別 | 部門 | 官公庁等 (百万円) | 民間(百万円) | 合計(百万円) |
| 第19期 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 建設事業 | |||
| 橋梁 | 15,423 | 4,081 | 19,505 | |
| その他 | 11,675 | 2,717 | 14,392 | |
| 計 | 27,099 | 6,799 | 33,898 | |
| 第20期 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 建設事業 | |||
| 橋梁 | 10,628 | 2,643 | 13,272 | |
| その他 | 15,813 | 2,150 | 17,964 | |
| 計 | 26,441 | 4,794 | 31,236 |
(注)1.官公庁等には鉄道建設・運輸施設整備支援機構及び高速道路会社を含めて算出しております。
2.第19期の売上高のうち主なものは、次のとおりであります。
| 高速道路会社 | 深山トンネル他工事、赤山橋床版取替工事他 |
第20期の売上高のうち主なものは、次のとおりであります。
| 高速道路会社 | 江の川第三橋他1橋床版取替工事、赤山橋床版取替工事他 |
3.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。
| 第19期 | 高速道路会社 | 11,125 | 百万円 | 32.8 | % |
| 鉄道建設・運輸施設整備支援機構 | 4,667 | 百万円 | 13.8 | % | |
| 第20期 | 高速道路会社 | 13,739 | 百万円 | 44.0 | % |
ハ.手持高
| 期別 | 部門 | 官公庁等 (百万円) | 民間(百万円) | 合計(百万円) |
| 第20期 (2022年3月31日現在) | 建設事業 | |||
| 橋梁 | 22,853 | 3,934 | 26,788 | |
| その他 | 17,815 | 2,165 | 19,981 | |
| 計 | 40,669 | 6,100 | 46,770 |
(注)手持工事のうち主なものは、次のとおりであります。
| 西日本高速道路㈱ | 淀川橋工事 | 2028年1月完成予定 |
| 西日本高速道路㈱ | 大戸川橋他2橋 | 2025年3月完成予定 |
| 西日本高速道路㈱ | 成合第一高架橋 | 2023年9月完成予定 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の当社グループの経営成績へ与える影響は軽微であります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営指標)
当社グループは経営指標として、(連結)株主資本利益率10%以上を継続的に維持することを目標としておりますが、前連結会計年度に引続き目標を達成いたしました。建設事業の完成工事高が減少したことから、前連結会計年度の実績値を8.6ポイント下回り、12.1%となりました。
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | 2021年3月期 | 2022年3月期 | 前年差 | |
| (連結)株主資本 利益率(%) | 20.4 | 12.8 | 20.9 | 20.7 | 12.1 | △8.6 |
(経営成績)
建設事業の売上高は長期大型工事の受注が減少したこと等から売上高は31,236百万円と前年同期比で2,661百万円減少いたしました。
また、製品販売事業の売上高はマクラギの売上高は増加したものの、当連結会計年度に受注したPC床版取替工事向け製品の納品が翌期となったことから外部売上高は4,364百万円と前年同期比で228百万円減少いたしました。
上記の結果、売上高は35,899百万円と前年同期比で2,898百万円減少いたしました。
売上高が減少したことから経常利益は前連結会計年度と比べ657百万円減の2,296百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べ420百万円減の1,527百万円となりました。
| 2021年3月期 | 2022年3月期 | 前年差 | |
| 売上高(百万円) | 38,797 | 35,899 | △2,898 |
| 経常利益(百万円) | 2,954 | 2,296 | △657 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 (百万円) | 1,948 | 1,527 | △420 |
(財政状態)
近年、当社グループの長期大規模工事ではジョイント・ベンチャー(JV)方式による施工が増加してきております。これら長期大規模工事の工事代金の支払いに備えるため、金融機関から短期借入金及び長期借入金により運転資金の調達を行っております。
上記の結果、前連結会計年度と比べ当連結会計年度末の有利子負債残高は100百万円減の9,250百万円,純資産残高は1,143百万円増加となりました。総資産(負債・純資産計)の伸び率よりも純資産の伸び率が大きかったことから、自己資本比率は1.9ポイント上昇し、38.8%となりました。
| 2021年3月期 | 2022年3月期 | 前年差 | |
| 有利子負債(百万円) | 9,350 | 9,250 | △100 |
| 純資産(百万円) | 12,152 | 13,296 | +1,143 |
| 自己資本比率(%) | 36.9 | 38.8 | +1.9 |
②経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」及び「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定」に記載のとおりであります。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
売上債権の回収が進んだこと等により、営業活動によるキャッシュ・フローは20百万円のプラスとなりました。また、工事用機械の取得及び新機材センターの造成工事を進めたこと等から、投資活動によるキャッシュ・フローは520百万円のマイナスとなりました。また、フリー・キャッシュ・フローが499百万円のマイナスとなったこと及び長期借入金の返済等を行った結果、財務活動によるキャッシュ・フローは639百万円のマイナスとなりました。
| 2021年3月期 | 2022年3月期 | 前年差 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー (百万円) | △3,224 | 20 | +3,245 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー (百万円) | △194 | △520 | △325 |
| フリー・キャッシュ・フロー (百万円) | △3,419 | △499 | +2,919 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー (百万円) | 3,672 | △639 | △4,312 |
b.資本の財源
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、建設資材の購入費のほか、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループの資本の財源については事業活動による自己資金のほか、金融機関からの借入れにより確保しております。当連結会計年度は増加する資金需要に備え、短期借入金200百万円(純増額)及び長期借入金1,000百万円により資金調達を行いました。
なお、金融機関からの借入れについては資金調達の機動性および流動性確保の補完機能を高めるため、金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しており、コミットメントラインの総額は6,000百万円であります。
株主の皆様への還元につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローの水準に拠らず毎期安定的に配当を行うことを目標としており、株主還元の指標として、(連結)配当性向30.0%を目標としております。
当連結会計年度は1円の増配を行い、配当性向は35.5%となりました。
| 2021年3月期 | 2022年3月期 | 前年差 | |
| (連結)配当性向(%) | 22.1 | 35.5 | +13.4 |
c.資金の流動性
当社グループは、資金の流動性を計る指標として流動比率(未成工事支出金及び未成工事受入金を除く。)を重視し、100.0%以上維持することを目標としております。安定した財務基盤の維持に努めた結果、当連結会計年度末の流動比率は172.8%となりました。
| 2021年3月期 | 2022年3月期 | 前年差 | |
| 流動比率(%) | 155.3 | 172.8 | +17.5 |
なお、当社は主要グループ各社とキャッシュ・マネージメント・システム(CMS)契約を締結し、グループ資金の効率的な運用を図るとともに、コミットメントラインを活用した運転資金の機動的な調達を図っております。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
(算出の方法)
当社グループは、工事契約に関して、連結会計年度の末日において測定した履行義務の充足に係る進捗度に基づき、工期にわたって売上高を認識しております。また、当社グループは総工事原価を積算し、契約に係る進捗度を合理的に見積ることが可能であることから、進捗度の見積りにはインプット法を採用しておりますが、総工事原価を合理的に測定できない場合、発生した原価のうち回収されることが見込まれる費用の金額で収益を認識しております。
これらの見積りには不確実性が伴うため、当社グループの業績を変動させる可能性があります。
当社グループでは近年、従来から手掛けてまいりました国土交通省や地方自治台による橋梁新設工事に加え、高速道路会社による既設高速道路の大規模更新・大規模修繕プロジェクト、新幹線の整備計画に付随する工事を受注する機会が増えてきております。これらの工事は、橋梁新設工事と比べ、工事契約の大型化、工期面の長期化、設計変更等による契約変更が多いといった特色があります。
こうした工事では、工事契約の大型化、工期の長期化、工法の複雑化、リスクの分散等への対応から、他社とジョイント・ベンチャー(JV)を組成しJVサブ企業として参画する事案も増えておりますが、単独で契約する場合と比べ請負金額及び工事原価総額の変更等に関する情報を適時・適切な収集が難しい傾向にあります。
なお、新型コロナウイルス感染の蔓延が、将来の工事の進捗や一定期間にわたり計上する完成工事高の計算要素である工事原価総額に影響を及ぼす可能性がありますが、現時点において工事中止や工期延長となった工事、ないしそれらの懸念される工事はありません。