有価証券報告書-第89期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、金融政策等の影響を受け、企業収益が大幅に回復しました。一方、年金制度や消費税率の改定等の将来への不安による消費者の根強い節約志向が続いており、個人消費は緩やかな回復に留まりました。
食品業界においては、世界的な食糧需要の増加や天候不順等による原材料価格の高騰や、人手不足による賃金や物流コストの上昇が続いています。
このような環境の中、当社グループは、テレビ・新聞・雑誌・インターネットなどを活用した広告宣伝活動によるブランド力の強化に加え、健康志向や簡便性の追求等の価値訴求型の製品開発に努めました。
この結果、売上高は798億56百万円(前期比0.7%増)と堅調でした。利益面では、主原料であるきはだ鮪やかつおの価格の高騰に加え、販売奨励金や広告宣伝費が増加したこと等により、営業利益は14億5百万円(同50.7%減)となりました。経常利益は、海外関連会社に係る持分法による投資利益が増加したこと等により16億94百万円(同43.4%減)となりました。
平成29年4月1日に当社の100%子会社である株式会社マルアイを吸収合併し、繰越欠損金を引き継いだこと等により税金費用が減少し、親会社株主に帰属する当期純利益は16億59百万円(同5.6%減)となりました。
なお、当社グループは、食品事業およびこの付帯事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の開示は行っていませんが、製品群別の販売動向は以下のとおりです。
表:製品群別売上高(連結) (単位:千円、%)
(注)1.上記金額は消費税等を含みません。
2.前期まで「総菜」に計上していた一部製品を、今期より「ツナ」に変更しました。前年同期実績について
も、当該分1,054,875千円を「総菜」から「ツナ」に組み替えています。
「ツナ」では、使い切りタイプのパウチ容器の「シーチキンSmile」シリーズの販売が好調に推移したものの、原料価格の高騰により価格改定したかつお製品の販売機会が減少し、売上高は前期比0.2%減少しました。
「デザート」では、「朝からフルーツ」シリーズやパウチタイプのフルーツなど個食ニーズにマッチした製品が好調で、売上高は同1.9%増加しました。
「パスタ&ソース」では、マカロニ等のショートタイプのパスタが低調でしたが、主力の結束タイプのスパゲッティに加え、新たに投入した低糖質パスタ「ポポロスパCarbOFF(カーボフ)」が好調で、売上高は同1.1%増加しました。
「総菜」では、主力の「シャキッとコーン」に加え、消費者の健康志向にマッチしたさば・さんま等の健康シリーズの缶詰およびパウチが好調で、売上高は同8.0%増加しました。
「削りぶし・のり・ふりかけ類」では、かつおやのり原料の高騰を受け価格改定したものの、販売機会が減少し、売上高は同5.5%減少しました。
「ギフト・その他食品」では、柔らかい食感が消費者ニーズにマッチした包装米飯「パパッとライスやんわかごはん」が好調でしたが、ギフトが低調で、売上高は同3.5%減少しました。
「業務用食品」では、原料事情の悪化により供給不足が続くデザート類が低調でしたが、コンビニエンスストアや外食チェーン向けのツナやスイートコーンが好調で、売上高は同2.7%増加しました。
「ペットフード・バイオ他」では、原料不足の影響でペットフードおよびフィッシュミール等のバイオ製品が低調で、売上高は同1.4%減少しました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、81百万円増加し、11億40百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により増加した資金は19億12百万円(前年同期は17億32百万円の増加)となりました。これは主に、法人税等の支払があったものの、税金等調整前当期純利益を計上したことや減価償却費によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動により減少した資金は9億23百万円(前年同期は9億11百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動により減少した資金は9億6百万円(前年同期は14億30百万円の減少)となりました。これは主に、長期借入金の返済や配当金の支払によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における製品群別生産実績は次のとおりです。
(注) 1 金額は販売価額で表示しています。
2 生産実績には外注仕入実績を含みます。
3 上記金額は消費税等を含みません。
b. 受注実績
当社グループは受注生産を行っていません。
c. 販売実績
当社グループは主として卸売業者に販売しています。当連結会計年度の販売実績は次のとおりです。
(注) 1 上記金額は消費税等を含みません。
2 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準にもとづき作成されています。
この連結財務諸表の作成に当たっては、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因にもとづき、見積りおよび判断を行っていますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるために、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しています。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの製品の原材料の多くは天産物であり、年度や季節により漁獲量や収穫量が増減します。また、食糧需給のバランスや資源問題による規制の影響等の様々な要因で市場価格が変動します。一方、製品の販売は、主に卸店等を経由した後に量販店で販売される形態であり、原材料等の市場価格の変動を製品の販売価格に反映させるには一定期間を要するため、販売奨励金を有効に活用しながら、販売数量と利益の最適化を目指します。さらに、当社グループは、ツナ製品を製造する海外関連会社における持分法による投資利益や、保有する取引先等の株式からの受取配当金を含めた売上高経常利益率を重視しています。このような背景を踏まえ、当社グループは単年度ではなく中長期的な視点で、各種製品の市場シェアの向上と利益の基調的な改善に取り組んでいます。
当連結会計年度末で終了した中期経営計画においては、「持続的に利益を計上できる体制づくり」を基本方針とし、収益力の観点から売上高経常利益率を、株主重視の観点から株主資本利益率(ROE)を指標として捉え、これらの基調的な改善に取り組みました。
当該期間においては、製品開発・生産・販売を一貫して統括するユニット制を導入するなど、社内の機構改革を実施し、環境や市場の変化に迅速に対応できる体制を強化しました。加えて、「シーチキン食堂」を中心とした広告宣伝活動を積極的に展開し、特に学生から30代の年齢層の消費者に当社ブランドへの関心や認識を高めることで、継続的に製品の購買意欲を喚起するような施策を進めました。また、通信販売や一部海外への販売にも着手しました。
このような施策を実施しましたが、当連結会計年度における売上高経常利益率は、前期比1.7ポイント下落し2.1%となりました。詳細は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
③財政状態の分析
当社グループの資産構成は、流動資産が約60%、有形固定資産が約20%、投資有価証券が約15%、その他の資産が約5%で、他の食品製造業者と比べて有形固定資産の比率が低いと認識しています。この背景としては、多品種の製品を安定的に生産し、市場に供給するため、国内外約80か所の協力工場に製品の製造を委託していることによるものです。
当社グループの生産設備等の投資計画は、使用年数や生産性等を考慮し、設備の更新時期が短期間に集中しないよう計画的に実施することとしています。
自己資本に蓄積した利益等は、配当金として株主へ還元する一方で、将来の生産設備の更新に充てることで、投資と調達のバランスを意識しています。
なお、平成32年には、静岡市清水区にツナとコーン製品を生産する新清水プラントの建設を予定しています。
当連結会計年度末における財政状態の分析は次のとおりです。
a. 資産
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末より17億1百万円増加して、485億25百万円となりました。これは主に、商品及び製品が7億31百万円、繰延税金資産(流動)が3億20百万円、投資有価証券が7億7百万円増加したことによるものです。
b. 負債
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末より5百万円減少して、218億49百万円となりました。
c. 純資産
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末より17億7百万円増加して、266億76百万円となりました。これは主に、繰延ヘッジ損益が2億3百万円減少したものの、利益剰余金が12億92百万円、その他有価証券評価差額金が5億19百万円増加したことによるものです。
この結果、当連結会計年度末における自己資本比率は55.0%、1株当たり純資産額は1,417円25銭となりました。
また、株主資本利益率(ROE)については、前期比1.0ポイント下落し6.4%となりました。これは、純資産が前期比6.8%増加したものの、親会社株主に帰属する当期純利益が前期比5.6%減少したこと等によるものです。
④資本の財源および資金の流動性
当社グループは営業活動によるキャッシュ・フローや金融機関からの借入等により資金調達を行っています。当社グループの資金調達の方針は、必要資金を円滑かつ効率的に調達することにあります。
今後の資金需要の主なものとしては、当社の新清水プラントの建設があり、自己資金および借入金による資金調達を予定しています。
なお、キャッシュ・フローにつきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、金融政策等の影響を受け、企業収益が大幅に回復しました。一方、年金制度や消費税率の改定等の将来への不安による消費者の根強い節約志向が続いており、個人消費は緩やかな回復に留まりました。
食品業界においては、世界的な食糧需要の増加や天候不順等による原材料価格の高騰や、人手不足による賃金や物流コストの上昇が続いています。
このような環境の中、当社グループは、テレビ・新聞・雑誌・インターネットなどを活用した広告宣伝活動によるブランド力の強化に加え、健康志向や簡便性の追求等の価値訴求型の製品開発に努めました。
この結果、売上高は798億56百万円(前期比0.7%増)と堅調でした。利益面では、主原料であるきはだ鮪やかつおの価格の高騰に加え、販売奨励金や広告宣伝費が増加したこと等により、営業利益は14億5百万円(同50.7%減)となりました。経常利益は、海外関連会社に係る持分法による投資利益が増加したこと等により16億94百万円(同43.4%減)となりました。
平成29年4月1日に当社の100%子会社である株式会社マルアイを吸収合併し、繰越欠損金を引き継いだこと等により税金費用が減少し、親会社株主に帰属する当期純利益は16億59百万円(同5.6%減)となりました。
なお、当社グループは、食品事業およびこの付帯事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の開示は行っていませんが、製品群別の販売動向は以下のとおりです。
表:製品群別売上高(連結) (単位:千円、%)
| 製品群 | 前期 | 当期 | 増減 | |||||
| 金額 | 構成比 | 金額 | 構成比 | 金額 | 率 | |||
| 製 品 | 家庭用食品 | ツナ | 34,272,454 | 43.2 | 34,209,628 | 42.8 | △62,826 | △0.2 |
| デザート | 5,027,535 | 6.3 | 5,121,345 | 6.4 | 93,809 | 1.9 | ||
| パスタ&ソース | 7,701,747 | 9.7 | 7,785,079 | 9.8 | 83,331 | 1.1 | ||
| 総菜 | 7,191,052 | 9.1 | 7,765,413 | 9.7 | 574,360 | 8.0 | ||
| 削りぶし・のり・ふりかけ類 | 5,595,269 | 7.1 | 5,287,205 | 6.6 | △308,064 | △5.5 | ||
| ギフト・その他食品 | 3,763,058 | 4.7 | 3,632,793 | 4.6 | △130,264 | △3.5 | ||
| 計 | 63,551,118 | 80.1 | 63,801,464 | 79.9 | 250,346 | 0.4 | ||
| 業務用食品 | 13,492,799 | 17.0 | 13,863,535 | 17.4 | 370,735 | 2.7 | ||
| ペットフード・バイオ他 | 1,792,910 | 2.3 | 1,768,446 | 2.2 | △24,463 | △1.4 | ||
| 計 | 78,836,828 | 99.4 | 79,433,446 | 99.5 | 596,618 | 0.8 | ||
| その他 | 462,147 | 0.6 | 422,644 | 0.5 | △39,503 | △8.5 | ||
| 合計 | 79,298,976 | 100.0 | 79,856,091 | 100.0 | 557,114 | 0.7 | ||
(注)1.上記金額は消費税等を含みません。
2.前期まで「総菜」に計上していた一部製品を、今期より「ツナ」に変更しました。前年同期実績について
も、当該分1,054,875千円を「総菜」から「ツナ」に組み替えています。
「ツナ」では、使い切りタイプのパウチ容器の「シーチキンSmile」シリーズの販売が好調に推移したものの、原料価格の高騰により価格改定したかつお製品の販売機会が減少し、売上高は前期比0.2%減少しました。
「デザート」では、「朝からフルーツ」シリーズやパウチタイプのフルーツなど個食ニーズにマッチした製品が好調で、売上高は同1.9%増加しました。
「パスタ&ソース」では、マカロニ等のショートタイプのパスタが低調でしたが、主力の結束タイプのスパゲッティに加え、新たに投入した低糖質パスタ「ポポロスパCarbOFF(カーボフ)」が好調で、売上高は同1.1%増加しました。
「総菜」では、主力の「シャキッとコーン」に加え、消費者の健康志向にマッチしたさば・さんま等の健康シリーズの缶詰およびパウチが好調で、売上高は同8.0%増加しました。
「削りぶし・のり・ふりかけ類」では、かつおやのり原料の高騰を受け価格改定したものの、販売機会が減少し、売上高は同5.5%減少しました。
「ギフト・その他食品」では、柔らかい食感が消費者ニーズにマッチした包装米飯「パパッとライスやんわかごはん」が好調でしたが、ギフトが低調で、売上高は同3.5%減少しました。
「業務用食品」では、原料事情の悪化により供給不足が続くデザート類が低調でしたが、コンビニエンスストアや外食チェーン向けのツナやスイートコーンが好調で、売上高は同2.7%増加しました。
「ペットフード・バイオ他」では、原料不足の影響でペットフードおよびフィッシュミール等のバイオ製品が低調で、売上高は同1.4%減少しました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、81百万円増加し、11億40百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動により増加した資金は19億12百万円(前年同期は17億32百万円の増加)となりました。これは主に、法人税等の支払があったものの、税金等調整前当期純利益を計上したことや減価償却費によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動により減少した資金は9億23百万円(前年同期は9億11百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動により減少した資金は9億6百万円(前年同期は14億30百万円の減少)となりました。これは主に、長期借入金の返済や配当金の支払によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における製品群別生産実績は次のとおりです。
| 品目 | 金額(千円) | 前期比(%) | |
| 家庭用食品 | ツナ | 38,071,373 | 4.7 |
| デザート | 5,802,186 | 4.5 | |
| パスタ&ソース | 8,030,881 | △1.2 | |
| 総菜 | 8,153,174 | △8.4 | |
| 削りぶし・のり・ふりかけ類 | 5,520,083 | 35.5 | |
| ギフト・その他食品 | 4,230,836 | 31.7 | |
| 計 | 69,808,535 | 5.4 | |
| 業務用食品 | 17,528,553 | 5.8 | |
| ペットフード・バイオ他 | 1,692,934 | 1.7 | |
| 合計 | 89,030,023 | 5.4 | |
(注) 1 金額は販売価額で表示しています。
2 生産実績には外注仕入実績を含みます。
3 上記金額は消費税等を含みません。
b. 受注実績
当社グループは受注生産を行っていません。
c. 販売実績
当社グループは主として卸売業者に販売しています。当連結会計年度の販売実績は次のとおりです。
| 品目 | 金額(千円) | 前期比(%) | ||
| 製品 | 家庭用食品 | ツナ | 34,209,628 | △0.2 |
| デザート | 5,121,345 | 1.9 | ||
| パスタ&ソース | 7,785,079 | 1.1 | ||
| 総菜 | 7,765,413 | 8.0 | ||
| 削りぶし・のり・ふりかけ類 | 5,287,205 | △5.5 | ||
| ギフト・その他食品 | 3,632,793 | △3.5 | ||
| 計 | 63,801,464 | 0.4 | ||
| 業務用食品 | 13,863,535 | 2.7 | ||
| ペットフード・バイオ他 | 1,768,446 | △1.4 | ||
| 計 | 79,433,446 | 0.8 | ||
| その他 | 422,644 | △8.5 | ||
| 合計 | 79,856,091 | 0.7 | ||
(注) 1 上記金額は消費税等を含みません。
2 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 伊藤忠商事㈱ | 26,192,467 | 33.0 | 25,323,685 | 31.7 |
| 三井物産㈱ | 15,045,363 | 19.0 | 15,445,958 | 19.3 |
| 三菱商事㈱ | 12,128,549 | 15.3 | 12,494,284 | 15.7 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準にもとづき作成されています。
この連結財務諸表の作成に当たっては、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因にもとづき、見積りおよび判断を行っていますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるために、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しています。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの製品の原材料の多くは天産物であり、年度や季節により漁獲量や収穫量が増減します。また、食糧需給のバランスや資源問題による規制の影響等の様々な要因で市場価格が変動します。一方、製品の販売は、主に卸店等を経由した後に量販店で販売される形態であり、原材料等の市場価格の変動を製品の販売価格に反映させるには一定期間を要するため、販売奨励金を有効に活用しながら、販売数量と利益の最適化を目指します。さらに、当社グループは、ツナ製品を製造する海外関連会社における持分法による投資利益や、保有する取引先等の株式からの受取配当金を含めた売上高経常利益率を重視しています。このような背景を踏まえ、当社グループは単年度ではなく中長期的な視点で、各種製品の市場シェアの向上と利益の基調的な改善に取り組んでいます。
当連結会計年度末で終了した中期経営計画においては、「持続的に利益を計上できる体制づくり」を基本方針とし、収益力の観点から売上高経常利益率を、株主重視の観点から株主資本利益率(ROE)を指標として捉え、これらの基調的な改善に取り組みました。
当該期間においては、製品開発・生産・販売を一貫して統括するユニット制を導入するなど、社内の機構改革を実施し、環境や市場の変化に迅速に対応できる体制を強化しました。加えて、「シーチキン食堂」を中心とした広告宣伝活動を積極的に展開し、特に学生から30代の年齢層の消費者に当社ブランドへの関心や認識を高めることで、継続的に製品の購買意欲を喚起するような施策を進めました。また、通信販売や一部海外への販売にも着手しました。
このような施策を実施しましたが、当連結会計年度における売上高経常利益率は、前期比1.7ポイント下落し2.1%となりました。詳細は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
③財政状態の分析
当社グループの資産構成は、流動資産が約60%、有形固定資産が約20%、投資有価証券が約15%、その他の資産が約5%で、他の食品製造業者と比べて有形固定資産の比率が低いと認識しています。この背景としては、多品種の製品を安定的に生産し、市場に供給するため、国内外約80か所の協力工場に製品の製造を委託していることによるものです。
当社グループの生産設備等の投資計画は、使用年数や生産性等を考慮し、設備の更新時期が短期間に集中しないよう計画的に実施することとしています。
自己資本に蓄積した利益等は、配当金として株主へ還元する一方で、将来の生産設備の更新に充てることで、投資と調達のバランスを意識しています。
なお、平成32年には、静岡市清水区にツナとコーン製品を生産する新清水プラントの建設を予定しています。
当連結会計年度末における財政状態の分析は次のとおりです。
a. 資産
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末より17億1百万円増加して、485億25百万円となりました。これは主に、商品及び製品が7億31百万円、繰延税金資産(流動)が3億20百万円、投資有価証券が7億7百万円増加したことによるものです。
b. 負債
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末より5百万円減少して、218億49百万円となりました。
c. 純資産
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末より17億7百万円増加して、266億76百万円となりました。これは主に、繰延ヘッジ損益が2億3百万円減少したものの、利益剰余金が12億92百万円、その他有価証券評価差額金が5億19百万円増加したことによるものです。
この結果、当連結会計年度末における自己資本比率は55.0%、1株当たり純資産額は1,417円25銭となりました。
また、株主資本利益率(ROE)については、前期比1.0ポイント下落し6.4%となりました。これは、純資産が前期比6.8%増加したものの、親会社株主に帰属する当期純利益が前期比5.6%減少したこと等によるものです。
④資本の財源および資金の流動性
当社グループは営業活動によるキャッシュ・フローや金融機関からの借入等により資金調達を行っています。当社グループの資金調達の方針は、必要資金を円滑かつ効率的に調達することにあります。
今後の資金需要の主なものとしては、当社の新清水プラントの建設があり、自己資金および借入金による資金調達を予定しています。
なお、キャッシュ・フローにつきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しています。