四半期報告書-第60期第2四半期(令和1年8月1日-令和1年10月31日)

【提出】
2019/12/13 10:40
【資料】
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【項目】
34項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境に改善が見られるなど、緩やか な回復基調が続いているものの、米中の貿易摩擦が世界経済に与える影響や海外情勢の不確実性の高まりにより、先行き不透明な状況で推移いたしました。
10月1日の消費税増税前には、高額品・日用品等を中心に駆け込み需要が見られましたが、食品業界におきましては、消費者の節約志向は依然として根強く、また人手不足を背景とした人件費や物流費の上昇など、引き続き厳しい経営環境が続きました。
このような状況のもと、当社グループは、お客様の安全・安心に重点をおいた包装米飯及び包装餅製品の安定供給、並びに適正価格での販売に努めることを基本に事業活動を推進してまいりました。
おいしさの追及はもちろんのこと、お客様の消費動向を捉えながら、多様化するニーズに対応可能な生産体制の整備を進めるとともに、全社一体となった営業活動に取り組むことで業績の拡大を図ってまいりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は包装米飯及び包装餅製品ともに主力製品を中心に堅調に推移したことから、前年同期比10億50百万円増の163億87百万円(前年同期比6.8%増)となりました。
利益面につきましては、聖籠工場の新設にともなう売上原価の増加や物流費等の増加に加え、販売増による販売促進費の増加により、営業損失は3億70百万円(前年同四半期営業利益2百万円)、経常損失は2億46百万円(同経常利益92百万円)となりました。また、8月の九州北部豪雨による製品損害を特別損失に計上したこともあり、親会社株主に帰属する四半期純損失は2億33百万円(同親会社株主に帰属する四半期純利益47百万円)となりました。
なお、当社グループは主力製品である包装餅が季節商品(特に鏡餅)であり、その販売が年末に集中するため、第3四半期連結会計期間の売上高及び利益が他の四半期連結会計期間に比べ著しく増加する傾向があります。
当社グループは、食品事業の単一セグメントであるためセグメント別の記載を省略しておりますが、製品分類別の販売動向は以下のとおりであります。
製品分類別の販売動向
(包装米飯製品)
包装米飯製品では、今年6月より稼働を始めた新米飯工場「サトウのごはん聖籠ファクトリー」の竣工を記念して、7月21日~9月20日の期間、NB全商品を対象とした販促キャンペーンを実施するとともに、弊社独自の釜炊き製法をアピールする新テレビCM『サトウのごはん「ふっくら釜炊き篇」』を、同キャンペーンに合わせて全国放映するなど、販売促進に努めました。
また、近年、特に小盛り・大盛りサイズの販売が好調に推移し、容量別の消費者ニーズが高まってきていることから容量別商品の拡充を目的に、9月1日より「サトウのごはん銀シャリ」に“小盛り150g”“大盛り300g”の2アイテムを追加し新発売いたしました。
加えて、日本古来の炊飯方法を忠実に再現した独自の製造技術(厚釜ガス直火炊き)により、電子レンジ2分で家庭と同様の炊き立てごはんを再現できることや、製品名に原料米の産地銘柄を明確に表示していることがお客様の利便性及び安全・安心意識にマッチし、売上高は堅調に推移いたしました。
その結果、包装米飯製品の売上高は110億36百万円(前年同期比7.3%増)となりました。
(包装餅製品)
包装餅製品では、当社グループだけが使用している「ながモチフィルム」(酸素吸収機能をもつ透明な個包装フィルム)の特性を、よりお客様にご理解していただくことを目的に、同フィルムのロゴがおいしいお餅のしるしであることをアピールするテレビCMを継続放映するなど、販売拡大に努めました。
新商品としては、秋以降の需要期に向けて、主に鍋料理にお使いいただくことを想定した「サトウのしゃぶしゃぶもち」や、調理しやすさ食べやすさを追求し、お餅の大きさを弊社従来品よりコンパクトな20gに設計した「サトウの切り餅シングルパックミニ」「サトウのまる餅シングルパックミニ」を9月1日より発売いたしました。
また、鏡餅については、消費者の皆様により最適な商品を選んでいただけるように、「サトウのサッと鏡餅」シリーズに新たに1,000gタイプ・400gタイプを加えるなどのアイテムの充実や、一部商品のパッケージにリニューアルを図るなど、年末商戦に向けた取り組みを行いました。
その結果、包装餅製品の売上高は53億39百万円(前年同期比6.1%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は182億70百万円となり、前連結会計年度末に比べ63億43百万円増加いたしました。これは主に原材料及び貯蔵品が8億44百万円、仕掛品が2億99百万円それぞれ減少したものの、商品及び製品が42億74百万円、受取手形及び売掛金が27億18百万円増加したことによるものであります。
固定資産は199億64百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億61百万円増加いたしました。これは主に聖籠工場の新設にともない有形固定資産が10億36百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は382億36百万円となり、前連結会計年度末に比べ74億3百万円増加いたしました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は176億47百万円となり、前連結会計年度末に比べ76億38百万円増加いたしました。これは主に、流動負債のその他(未払金、未払法人税及び未払消費税等)が12億20百万円減少したものの、運転資金としての短期借入金が85億円増加したことによるものであります。
固定負債は81億52百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億21百万円増加いたしました。これは主に長期借入金が1億69百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は257億99百万円となり、前連結会計年度末に比べ77億59百万円増加いたしました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は124億36百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億56百万円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純損失2億33百万円及び剰余金の配当1億円により利益剰余金が3億34百万円、その他有価証券評価差額金が42百万円それぞれ減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は32.5%(前連結会計年度末は41.5%)となりました。
(3) キャッシュフローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末(3億49百万円)に比べ1億55百万円減少し、1億94百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は46億17百万円(前年同四半期比6億9百万円増)となりました。
これは主に、たな卸資産、売上債権の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は38億69百万円(前年同四半期比21億69百万円増)となりました。
これは主に、聖籠工場の新設にともなう有形固定資産の取得による支出の増加によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は83億31百万円(前年同四半期比29億48百万円増)となりました。
これは主に、運転資金としての短期借入金の増加によるものであります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じたものはありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は90百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった重要な設備の新設のうち、当第2四半期連結累計期間に完了したものは、次のとおりであります。
2019年10月31日現在
事業所名
(所在地)
設備の内容総投資額
(百万円)
資金調達方法取得年月完成後の
増加能力
聖籠工場
(新潟県北蒲原郡)
無菌化包装米飯
製造工場
5,289借入金及び
自己資金
2019年6月包装米飯
生産能力24%増

(注) 1 上記の金額に消費税等は含まれておりません。
2 上記の聖籠工場は、2019年6月に完成し、製造開始しております。