四半期報告書-第135期第3四半期(令和2年10月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/02/12 9:41
【資料】
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【項目】
42項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当第3四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、コロナ前を下回った状態にとどまり、回復途上にありました。各種政策の効果、海外でのワクチン開発や接種の開始による期待もありますが、足元では世界的に感染者数の拡大は続いており、先行きの社会経済活動への影響が懸念され、国内外経済への下振れリスクに対し予断を許さない状況が続いております。
このような経済環境のなか、当社グループの事業基盤であります水産、水産加工・流通、食品の各分野におきましても、新型コロナウイルス感染症の影響により、世界的な景気の悪化、インバウンド需要の消失や外出自粛に伴う水産物需要の変化ならびに営業活動の制限など、依然として厳しい環境下にありました。
こうした情勢のもとで、当社グループは、3ヵ年経営計画「第134期中期経営計画(これからの100年に向かって)」の2年度として、「浜から食卓まで」を網羅した当社グループならではの強みを生かした営業活動に努めるとともに、事業横断による人材と組織の連携強化を図ってまいりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は910億80百万円(前年同期比38億33百万円の減少)、営業利益は22億72百万円(前年同期比3億99百万円の増加)、経常利益は25億90百万円(前年同期比3億58百万円の増加)となりました。特別損益におきましては、特別損失としてぺスカマールホールディングAS社に対する貸付金の債権放棄にともない、債権放棄損3億2百万円など、3億19百万円を計上いたしました結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は17億18百万円(前年同期比2億36百万円の減少)となりました。
セグメント別の概況は次のとおりであります。
<食品事業>食品事業におきまして、すり身では単価の上昇で売上は増加致しましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で販売単価に転嫁しきれず、利益は減少となりました。カニは年末需要の販売は伸びましたが、全般としては新型コロナウイルス感染症の影響による需要の減少で、減収減益となりました。北方凍魚は、引き続き収益改善を進め、在庫の圧縮や早期販売に努め、売上は減少致しましたが、利益は増加しました。助子は製品の販売は堅調でしたが、新型コロナウイルス感染症による海外加工への影響や原料買付を慎重に進めた結果、減収減益となりました。加工食品につきましては寿司種、具材等の販売が落ち込み減収減益となりました。
これらの結果、売上高は599億99百万円(前年同期比25億91百万円の減少)、セグメント利益は15億79百万円(前年同期比50百万円の減少)となりました。
<海洋事業>漁網・漁具資材部門では、依然として北海道沿岸における漁獲不振の影響があるものの、海外まき網用漁具資材などの販売が堅調に推移したことにより増収増益となりました。船舶・機械部門では、船体一括案件の受注や船舶用機器類の販売が減少したことにより、売上、利益ともに減少いたしました。養殖部門では、成魚の相場不振による販売低迷、養殖用資材の大型案件がないことで売上は減少しましたが、配合飼料などの販売が堅調に推移し、利益は前年並みとなりました。
これらの結果、売上高は135億3百万円(前年同期比10億99百万円の減少)、セグメント利益は5億25百万円(前年同期比39百万円の増加)となりました。
<機械事業>機械事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により海外からの受注が減少しましたが、国内では総菜加工業界、豆腐業界、練製品業界向けの加工機械の受注が幅広く進んだことにより、売上、利益ともに増加いたしました。
これらの結果、売上高は79億98百万円(前年同期比6億9百万円の増加)、セグメント利益は6億81百万円(前年同期比3億59百万円の増加)となりました。
<資材事業>資材事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、住宅内装材に使われる印刷用フィルムなどの受注が大きく落込みました。食品用包材は好調に推移しましたが、主力の印刷用フィルムの落込みを補うまでには至らず、売上・利益ともに減少いたしました。農畜資材ではコフナ・肥料の販売は堅調に推移致しましたが、資材の販売が低調となりました。
これらの結果、売上高は73億18百万円(前年同期比11億12百万円の減少)、セグメント利益は2億38百万円(前年同期比5百万円の減少)となりました。
<バイオティックス事業>バイオティックス事業では、大手健康食品メーカー向けに「アグリマックス」や「イムバランス」の素材および薬局向けOEM商品の販売に励んだものの、新型コロナウイルス感染症の影響も受け、売上高は2億55百万円(前年同期比7百万円の増加)、セグメント利益は24百万円(前年同期比0百万円の減少)となりました。
<物流事業>物流事業では、新型コロナウイルスによる外食産業への影響で酒類の売上が伸び悩みましたが、外出自粛の影響により食品の物量が増加したことに加え、積極的な営業展開により新規取引先への配送業務が増加した結果、売上高は19億29百万円(前年同期比3億47百万円の増加)、セグメント利益は24百万円(前年同期比6百万円の減少)となりました。
<その他>その他の事業といたしまして、不動産の賃貸、人材派遣業などを行っており、売上高は76百万円(前年同期比5百万円の増加)、セグメント利益は48百万円(前年同期比1百万円の減少)となりました。
(財政状態)
(資 産)
当第3四半期連結会計期間末における総資産は739億56百万円(前連結会計年度比19.0%増)となりました。
総資産の増加は、主として現金及び預金、売上債権の増加によるものであります。
(負 債)
当第3四半期連結会計期間末における総負債は569億95百万円(前連結会計年度比22.2%増)となりました。
総負債の増加は、主として仕入債務、短期借入金の増加によるものであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産は169億60百万円(前連結会計年度比9.4%増)となりました。
純資産の増加は、主として利益剰余金の増加によるものであります。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループが支出した研究開発費の総額は1億19百万円であります。