有価証券報告書-第59期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/28 14:34
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82項目
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、企業業績、雇用環境の改善を受けて緩やかな回復基調が続く一方、米国政権の政治動向や東アジアにおける地政学リスクの高まりなど、世界情勢の影響もあり予断を許さない経済環境が続きました。
住宅関連業界においては、政策の後押しや低金利を背景に市況は比較的堅調に推移したものの、住宅着工数は前年同月比マイナスが続くなど持ち家を中心に減少傾向で推移いたしました。
こうしたなか、今後予測される需要縮小期に備え「選択と集中」及び、あらゆる局面において収益力向上に資する施策を講じ「変化」と「連携」をキーワードに新しい価値、顧客満足の創造に向けた事業運営の変革を促進するとともに、「真価」を発揮する事業構築に努めてまいりました。
内装建材事業につきましては、製造、営業、商品開発が一体となった新たな組織体制のもと、縦割りの機能・施策に横串を通す「連携」を重視した組織運営への転換と一体化を通じた営業力の増強に努め、自社製品ブランドの浸透を図ってまいりました。このような体制のもと、主力事業である階段においては省施工階段であるフルプレカット階段(エコプレ)やデザイン階段(ONE BEAM)の企画営業、増販に向けた施策を講じるとともに周辺部材の充実化及び既存製品のバージョンアップに取り組んできました。しかし、積層材からシート商品への需要変化の進展に伴い、主力商品の一つである積層階段の需要が低調に推移いたしました。シート商品の拡大の流れを受け、これら製品群の商品開発や拡販を進めると同時に、積層材の需要低下に歯止めをかけるべく、本物の木質素材が持つ特性・優位性と当社独自の塗装技術をアピールする施策を講じるなど、シート並びに木質素材の両輪を軸とする展開を図ってきました。事業部全体としてはカウンター及び玄関部材の増販、収益性の改善などが業績に寄与し、堅調な事業運営となりました。
木構造建材事業につきましては、総合プレカット事業の構築に向け事業基盤の強化、拡充を図っているなか、建装事業の受注拡大、販売ルートの開拓など非住宅分野への本格参入に向け、大型汎用加工設備を導入し稼動を開始いたしました。これにより大規模・中規模物件にかかる部材加工の内製化が可能となり、多種多様な部材加工の強みを活かした受注活動に努めるとともに外注費用の削減や工程の合理化を通じた収益力の向上を図ってきました。こうした施策も奏功し、売上高は堅調に推移した一方、海外資材の高騰の影響が顕著となるなか、製品価格への転嫁が困難な状況もあり収益面では目標に至らない結果となりました。ツーバイフォーパネル事業に関しては、受注の盛り上がりに欠いている状況が続いておりましたが、同事業は当社における成長戦略の一つとして位置付けており、新規取引先または新工法の立ち上げ等を強固に推し進めたことにより、徐々にこれらの事業が軌道に乗り始め、今後の展開に期待が持てる展開となりました。事業部全体では、前述したプレカット事業が事業部全体を牽引し増収となったものの、収益性では課題を残す内容となりました。
このような結果、当事業年度の売上高は140億90百万円と前事業年度と比較し、5億72百万円(4.2%)の増収となりました。利益面では、営業利益3億92百万円と前事業年度と比較し38百万円(11.0%)の増益、経常利益は3億72百万円と前事業年度と比較し45百万円(14.0%)の増益、当期純利益は、岐阜県より「平成28年度森林・林業対策事業補助金」にて取得した固定資産の圧縮記帳により、特別利益に補助金収入1億8百万円と特別損失に固定資産圧縮損1億7百万円を計上し、3億32百万円と前事業年度と比較し66百万円(24.9%)の増益となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。また、セグメント間取引については、相殺消去しております。
(内装建材事業)
売上高は、83億91百万円と前事業年度と比較し、3億42百万円(4.3%)の増収となりました。営業利益は、3億3百万円と前事業年度と比較し64百万円(27.2%)の増益となりました。
(木構造建材事業)
売上高は、56億79百万円と前事業年度と比較し、2億20百万円(4.0%)の増収となりました。営業利益は、76百万円と前事業年度と比較し32百万円(△29.5%)の減益となりました。
(その他)
売上高は、19百万円と前事業年度と比較し、8百万円(78.6%)の増収となりました。営業利益は、12百万円と前事業年度と比較し、6百万円(96.8%)の増益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ、21百万円減少し、7億18百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は3億5百万円(前事業年度比60百万円の収入減少)となりました。これは主に売上債権の増加3億6百万円及びたな卸資産の増加1億20百万円等の使用した資金があったものの、税引前当期純利益3億73百万円、減価償却費2億85百万円及び仕入債務の増加1億94百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1億38百万円(前事業年度比1億34百万円の支出減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出2億4百万円及び無形固定資産の取得による支出29百万円等があったものの、補助金の受取額による収入1億7百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1億88百万円(前事業年度比57百万円の支出増加)となりました。これは主に短期借入金の純増額1億円及び長期借入れによる収入4億円があったものの、長期借入金の返済による支出6億29百万円及び配当金の支払額44百万円等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
内装建材事業(百万円)8,393106.2
木構造建材事業(百万円)5,725106.4
合計(百万円)14,118106.2

(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。
2.金額は販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当事業年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
内装建材事業(百万円)29119.3
木構造建材事業(百万円)--
合計(百万円)29119.3

(注)1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注状況
当事業年度の受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
木構造建材事業5,860108.8212670.0
合計5,860108.8212670.0

(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。
2.金額は販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.当社の受注生産品は、主に木構造建材事業であり、他は概ね見込生産品であります。
d.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
内装建材事業(百万円)8,391104.3
木構造建材事業(百万円)5,679104.0
報告セグメント計(百万円)14,070104.2
その他(百万円)19178.6
合計(百万円)14,090104.2

(注)1.セグメント間取引については、相殺処理しております。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 平成28年4月1日
至 平成29年3月31日)
当事業年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
稲畑産業㈱2,81620.82,69519.1

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、財政状態及び経営成績に関する以下の分析が行われております。
当社は、財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債及び収益・費用の計上金額に影響を与える見積りを行っております。また、貸倒引当金、固定資産、株式等、繰延税金資産、退職給付、偶発事象及び訴訟等に関して見積り及び判断を実績や状況に応じ合理的な判断により継続的に検証し評価を行っております。しかしながら、これらの見積り及び判断は、不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
当社は、見積り及び判断により当社の財務諸表に重要な影響を及ぼすと考えている項目は以下のとおりであります。
a.貸倒引当金
当社は、債権の回収不能見込額について、一般債権は貸倒実績率、貸倒懸念債権等特定の債権は個別に回収可能性を検討し、不足分については追加計上しております。
b.固定資産の減損損失
当社は、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、グルーピングごとに営業活動から生じる損益が継続してマイナスである場合、市場価格が著しく下落した場合及び将来の使用が見込まれていない遊休資産等減損の兆候がある場合に減損損失の認識の判定を行い、投資額の回収が困難になった場合は、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減額分を減損損失として特別損失に計上しております。
なお、回収可能価額については、正味売却価額又は使用価値により測定しており、合理的に算定された価額に基づき評価しております。
c.株式の減損処理
当社の財務諸表において、長期保有を目的とする特定の取引先の株式を所有しております。これらの株式には、価格変動性が高い市場性のある株式と、市場性のない株式が含まれます。当社は投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、株式の減損処理をしております。公開会社の株式の場合、通常、時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合、2年間にわたり時価が取得原価に比べて30%以上50%未満継続して下落した場合、発行会社が債務超過の状態にある場合又は2期連続で損失を計上し翌期も損失が予想される場合において減損処理をしております。
非公開会社の株式の場合、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合において減損処理をしております。
d.繰延税金資産
当社の財務諸表において、繰延税金資産を計上した場合に回収可能性に関する会計上の判断は、財務諸表に重要な影響を及ぼします。繰延税金資産の計上を検討する際、将来の課税所得とタックス・プラニングを考慮し、回収可能な繰延税金資産を計上いたします。回収可能性については、実績及び将来に関するあらゆる入手可能な情報が考慮されます。
e.退職給付
当社は、従業員の退職給付費用及び退職給付債務について、年金数理計算に使用される前提条件に基づいて算定しております。年金数理計算の前提条件には、割引率、退職率、死亡率、昇給率及び年金資産の期待運用収益率等の重要な見積りが含まれております。これらの前提条件の決定にあたっては、金利変動などの市場動向を含め、入手可能なあらゆる情報を総合的に判断し決定しております。
当社は、これらの前提条件の決定は合理的に行われたと判断しておりますが、前提条件と実際の結果が異なる場合には、将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼす可能性があります。
② 経営成績の分析
a.概要
詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
b.売上高
売上高は、内装建材事業において主に階段が減少したものの、框及びカウンターの売上が増加し、83億91百万円と前事業年度と比較し3億42百万円増加いたしました。
また、木構造建材事業においては主に住宅パネル及び構造材が減少したものの、プレカット加工材及び施設建築等の売上が増加したことにより56億79百万円と前事業年度と比較し2億20百万円増加いたしました。
その他の賃貸事業においては19百万円と前事業年度と比較し8百万円増加いたしました。
その結果、140億90百万円と前事業年度と比較し5億72百万円の増収となりました。
c.売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価については、売上高の増加に伴い増加し、118億95百万円と前事業年度と比較し4億64百万円(4.1%)増加しました。売上原価率は収益力向上に資する施策を講じた結果0.2ポイント降下し84.4%となりました。
販売費及び一般管理費については、増収における人件費及び販売運賃の増加、主力商品の開発など試験研究費の増加等により、18億2百万円と前事業年度と比べ68百万円(4.0%)の増加となりました。
d.営業利益、経常利益、税引前当期純利益
増収により、営業利益は、3億92百万円と前事業年度と比較し38百万円(11.0%)の増益、経常利益は、3億72百万円と前事業年度と比較し45百万円(14.0%)の増益となりました。
税引前当期純利益は、岐阜県より「平成28年度森林・林業対策事業補助金」にて取得した固定資産の圧縮記帳によって、特別利益に補助金収入1億8百万円と特別損失に固定資産圧縮損1億7百万円を計上し、3億73百万円と前事業年度と比較し87百万円(30.9%)の増益となりました。
e.法人税、住民税及び事業税、当期純利益
法人税、住民税及び事業税については、前述に記載した要因によって課税所得が増加し、43百万円と前事業年度と比較し、8百万円(25.7%)の増加となりました。
法人税等調整額については、将来の課税所得を考慮した結果、△3百万円と前事業年度と比較し12百万円(80.7%)の増加となりました。
この結果、当期純利益は3億32百万円と前事業年度と比較し66百万円(24.9%)の増益となりました。
③ 財政状態の分析
当事業年度末における総資産は115億75百万円、純資産は61億26百万円、自己資本比率は52.9%となりました。
a.資産
流動資産については、たな卸資産及び当事業年度末日が金融機関の休日であったため、売上債権が増加したことにより、67億60百万円と前事業年度末に比べ4億33百万円(6.9%)の増加となりました。
固定資産については、有形固定資産の減価償却等による減少があったものの、大型汎用加工設備等の固定資産の取得により、48億14百万円と前事業年度末に比べ7百万円(0.1%)の増加となりました。
b.負債
流動負債については、当事業年度末日が金融機関の休日であったため、仕入債務及び設備関係債務等が増加したことにより、40億22百万円と前事業年度末に比べ2億79百万円(7.5%)の増加となりました。
固定負債については、長期借入金を抑えたことにより、14億25百万円と前事業年度末に比べ1億26百万円(△8.1%)の減少となりました。
c.純資産
純資産については、増収等によって当期純利益が増加したことにより61億26百万円と前事業年度末に比べ2億87百万円(4.9%)の増加となりました。
④ 流動性及び資金の源泉
a.キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、当事業年度末日が金融機関の休日であったため、売上債権が増加及び内装建材事業においてたな卸資産が増加したものの、増収等によって税引前当期純利益が増加、当事業年度末日が金融機関の休日であったため、仕入債務が増加したことにより3億5百万円資金が得られました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、大型汎用加工設備の導入で補助金の受取額による収入があったものの、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出により1億38百万円を使用いたしました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金及び長期借入れによる収入があったものの、長期借入金の返済による支出及び配当金の支払等により1億88百万円を使用いたしました。
これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は前事業年度末と比べ21百万円減少し7億18百万円となりました。
b.財務政策
当社の資金調達は、金融情勢の変化に対する対応と資金コスト削減及び調達構成のバランスを考慮し調達先の分散、調達方法及び手段等の多様化を図っております。
資金調達は、原則として、運転資金については、短期借入金で調達し、生産設備などの長期資金は、社債や長期借入金で調達することを原則としております。平成30年3月31日現在の短期借入金残高9億92百万円(1年内返済予定の長期借入金含む)及び長期借入金残高12億88百万円の借入金総額22億80百万円を主力銀行をはじめとする金融機関から調達しております。

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