有価証券報告書-第26期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/25 13:56
【資料】
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【項目】
117項目
(1) 財政状態の状況
①事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
a.事業全体の状況
当連結会計年度末の流動資産につきましては、保有する投資有価証券の売却による現預金の増加に加え、増収による受取手形及び売掛金の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,159百万円増加し10,521百万円となりました。固定資産につきましては、保有する投資有価証券の含み益の増加等により、前連結会計年度末に比べ340百万円増加し2,266百万円となりました。
流動負債につきましては、仕入債務等の増加に加え、未払法人税等や未払消費税の計上等により、377百万円増加し3,558百万円となりました。固定負債につきましては、繰延税金負債や役員特別退職金の長期未払金の計上等により、前連結会計年度末に比べ347百万円増加し1,558百万円となりました。
純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や、投資有価証券の含み益によるその他有価証券評価差額金の計上等により、前連結会計年度末に比べ775百万円増加し7,670百万円となりました。
純資産から新株予約権及び非支配株主持分を引いた自己資本は7,647百万円となり、自己資本比率は59.8%と前連結会計年度末(61.0%)と比べ1.2ポイント減少しました。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況
(a)IT
当連結会計年度につきましては、増収により受取手形及び売掛金の増加等により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて171百万円増加し、3,572百万円となりました。
受取手形及び売掛金の増加要因は、ビジネスメディアと連動したイベント・セミナー事業の拡大及びアジア市場向けSP受託事業の回復、加えて既刊書籍や年賀状・カレンダー等の季節商品、雑誌広告の拡大による出版メディア事業の伸長等で売上高が増加したことです。
(b)音楽
当連結会計年度につきましては、増収により受取手形及び売掛金が増加、商品及び製品等の増加や、楽器マーケットプレイス「デジマート」における決済代行の拡大による未収入金の増加等により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて161百万円増加し、1,467百万円となりました。
楽器マーケットプレイス「デジマート」において取扱高が大幅に増加したことに加え、音楽アーティストとファンを繋ぐ独自のソリューション提供として、オンデマンド方式のTシャツ販売サイト「TOD(T-Shirts On Demand)」が好調であり、新たな収益基盤を構築しております。
(c)デザイン
当連結会計年度につきましては、増収により受取手形及び売掛金の増加に加え商品及び製品、仕掛品の増加等により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて65百万円増加し、488百万円となりました。
デザインセグメントでは、出版メディア事業において隣接したテーマ拡大に継続的に取り組んでおり、予約が殺到したロックバンドのアートブックや、15万部を突破したストレッチの解説本等、新たなテーマによる書籍のヒット作により増収となりました。
(d)山岳・自然
当連結会計年度につきましては、新たに非連結子会社である㈱天夢人の発行する出版物の販売取扱いを開始したことにより売掛金が増加し、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて125百万円増加し、975百万円となりました。
(e)モバイルサービス
当連結会計年度につきましては、増収により受取手形及び売掛金の増加に加え商品及び製品の増加等により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて72百万円増加し、715百万円となりました。
受取手形及び売掛金、商品及び製品の増加要因は、コンテンツホルダーとの協業によるデジタルコミック等の販売プラットフォーム事業が好調に推移したこと、英語教材の販売やデジタルファーストの電子書籍等の自社メディア事業の拡大したことであります。
(f)その他
当連結会計年度につきましては、新規連結子会社の増加により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて219百万円増加し、785百万円となりました。
当連結会計年度より新たに㈱クリエイターズギルドが連結子会社となったことが、資産増加の主要因です。
(g)全社
当連結会計年度につきましては、保有する投資有価証券の含み益の増加等により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて838百万円増加し、6,755百万円となりました。
(2)経営成績の状況
①事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
a.事業全体の状況
厳しい出版業界の事業環境下で、当社グループの当連結会計年度におきましては、雑誌事業及び前期に拡大した読み放題サービスの反動による電子書籍の販売減少があったものの、既刊書籍及びカレンダー等の季節商品の販売の増加により、メディア事業は増収となりました。加えて、楽器マーケットプレイス「デジマート」(http://www. digimart.net/)やデジタルコミック等の販売プラットフォーム事業、企業・自治体等のSP(セールスプロモーション)の受託案件、IT分野のビジネス向けイベント・セミナー等、収益モデル拡大の取り組みを強化していた事業が大きく増収となりました。
これらの結果、売上高は前期(11,280百万円)に比べ5.5%(616百万円)増加し、11,897百万円となりました。営業損益は、人材強化に伴う人件費や地代家賃等の販売管理費の増加はあったものの、増収と収益性の改善により、前期(61百万円損失)に比べ137百万円増加し76百万円の営業利益となりました。経常損益は、持分法による投資利益や貸倒引当金戻入額の計上等により、前期(7百万円)に比べ164百万円増加し、171百万円の経常利益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、関係会社株式評価損及び役員特別退職金の計上があったものの、保有する投資有価証券の売却による投資有価証券売却益の計上により、前期(9百万円)に比べ427百万円増加し、437百万円となりました。
当連結会計年度におきましては、中期経営課題に掲げておりましたプラットフォーム事業の拡大や新たな成長基盤としての収益モデルの構築に引き続き取り組み、出版メディア事業を中心とした既存コンテンツ事業においての競争力・収益力の強化により安定的な収益基盤を確保した結果、人材強化による人件費等の増加を吸収し、厳しい出事業環境下においても増収・増益を達成しております。
また当社は、政策保有株式について「コーポレートガバナンス・コード」に記載の保有方針に従い売却を実行したことで、590百万円の投資有価証券売却益の特別利益を計上しております。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況
文中の事業セグメントの売上高は、セグメント間の内部振替高を含んでおり、セグメント利益は、営業利益をベースとしております。
(a)IT
デジタルメディア事業につきましては、前期に拡大した読み放題サービスの反動による電子書籍等のコンテンツ販売の減少に加え、主力のデジタル総合ニュースサービス「Impress Watch」(http://www.watch. impress.co.jp/)等の広告収入が減少し、減収となりました。
出版メディア事業につきましては、書籍及びムックの新刊タイトルの減少はあったものの、パソコン入門書や資格試験関連等の既刊書籍、カレンダー等の季節商品の販売が増加し、増収となりました。
これらの結果、メディア事業の売上高は、デジタルメディア事業の減収を、出版メディア事業等の増収で補い、前期(4,202百万円)とほぼ同水準の4,177百万円となりました。
サービス事業は、国内向けSP受託事業は減収となったものの、アジア市場向けのSP受託事業の受注が回復、ターゲットメディアと連携したビジネスセミナー等の規模拡大により増収となりました。
これらの結果、サービス事業の売上高は、前期(1,070百万円)比10.0%増の1,176百万円となりました。
以上により、「IT」の売上高は、サービス事業の増収により、前期(5,272百万円)比1.6%増の5,354百万円となりました。セグメント利益では、アジア市場向けSP受託事業の利益改善や販売管理費の減少等により、前期(32百万円損失)と比べ86百万円利益が増加し、54百万円の利益となりました。
(b)音楽
音楽セグメントにつきましては、電子書籍等のコンテンツ販売は減少となったものの、デジタル広告収入の増加に加え、楽器マーケットプレイス「デジマート」における楽器店からの登録料及び決済サービス収入の増加により、デジタルメディア事業は増収となりました。出版メディア事業につきましては、雑誌広告の減収を、雑誌・書籍の販売及び及びムックの新刊タイトルの増加でカバー、加えて音楽事務所向けに提供したアーティストの公式Tシャツの販売(Tシャツオンデマンド)等の新規ソリューションの採用が拡大し、増収となりました。
以上により、「音楽」の売上高は、前期(1,808百万円)比8.5%増の1,961百万円となりました。セグメント利益では、増収するも人件費等の販売管理費の増加により、前期(55百万円)比51.1%減の26百万円となりました。
(c)デザイン
デザインセグメントにつきましては、電子書籍等のコンテンツ販売の減少をデジタル広告の増収で補えず、デジタルメディア事業は減収となりました。出版メディア事業につきましては、雑誌事業は減収となったものの、累計製造部数が15万部に達した「すごいストレッチ」等既刊書籍の販売が好調に推移し、カレンダー等の季節商品の販売も増加したことで、増収となりました。
以上により、「デザイン」の売上高は、前期(816百万円)比9.3%増の891百万円となりました。セグメント利益は、増収するも人件費や販売印税等の販売管理費の増加により、前期(37百万円)比70.0%減の11百万円の利益となりました。
(d)山岳・自然
山岳・自然セグメントにつきましては、電子書籍等のデジタルコンテンツ販売の減少を登山情報サイト「ヤマケイオンライン」(http://www.yamakei-online.com/)の広告収入の増加で補い、デジタルメディア事業は増収となりました。出版メディア事業につきましては、狩猟をテーマとした人気コミックを文庫化した「マタギ」等新刊書籍の販売は好調に推移したものの、雑誌事業の減収や既刊書籍・カレンダーの販売の減少により、減収となりました。
以上により、「山岳・自然」の売上高は、前期(1,815百万円)比3.3%減の1,756百万円となりました。セグメント利益では、収益性の改善と前期に発生した貸倒引当金等の特殊要因がなかったことで、前期(9百万円損失)と比べ69百万円増加し60百万円の利益となりました。
(e)モバイルサービス
モバイルサービスセグメントにつきましては、コンテンツホルダーとの協業によるデジタルコミック等の販売プラットフォーム事業が好調に推移したことに加え、英語教材の販売やデジタルファーストの電子書籍等の自社メディア事業の拡大により増収となりました。
以上により、「モバイルサービス」の売上高は、前期(1,357百万円)比8.5%増の1,472百万円となりました。セグメント利益では、増収するも人材強化に伴う人件費や広告宣伝費等の販売管理費が増加し、前期(158百万円)比2.3%減の154百万円の利益となりました。
(f)その他
その他セグメントにつきましては、理工系専門書の販売は減少いたしましたが、著者向けのPOD(プリントオンデマンド)出版サービスの事業開発が進捗、加えて、第1四半期連結会計期間より連結の範囲に含めました㈱クリエイターズギルドにおいてシステム開発等の受託等が堅調に推移し、売上高は前期(318百万円)比88.7%増の600百万円となりました。セグメント利益では、前期(0百万円損失)から27百万円利益が改善し、26百万円の利益となりました。
(g)全社
全社区分につきましては、純粋持株会社である当社と、グループの経営管理及び販売/物流管理機能を担う㈱Impress Professional Worksで構成されており、グループ会社からの配当、情報システム等の経営インフラの使用料及びグループ会社や出版社を中心とするパートナー会社の物流・販売管理に伴う手数料収入を売上高として計上し、経営インフラ等の運営に係る費用を負担しております。
全社区分の売上高は、グループ会社からの配当収入の増加等により、前期(1,297百万円)比5.2%増の1,365百万円となりました。全社セグメントの利益は、前期(121百万円損失)から74百万円改善し、47百万円の損失となりました。
②生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
また、「その他」の金額には、報告セグメントの合計額と連結財務諸表計上額との差異調整が含まれております。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
IT3,471,45899.6
音楽1,243,274105.8
デザイン579,507107.1
山岳・自然1,175,90595.2
モバイルサービス740,58797.3
その他409,424202.2
合計7,620,157103.0

(注) 1.金額は当期製品製造原価により記載しており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.その他の増加の主な理由は、新規連結子会社が増加したことによるものです。
b. 商品仕入実績
商品仕入実績については、全ての事業セグメントにおいて重要性が乏しいため、記載を省略しております。
c.受注実績
受注実績については、全ての事業セグメントにおいて売上に対する受注高の割合が低いため、記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
IT5,296,994101.3
音楽1,959,149108.5
デザイン876,984110.3
山岳・自然1,754,97896.8
モバイルサービス1,468,136108.6
その他541,468189.7
合計11,897,711105.5

(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2.その他の増加の主な理由は、新規連結子会社が増加したことによるものです。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2016年4月1日
至 2017年3月31日)
当連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
日本出版販売㈱2,066,23618.322,105,20717.69
㈱トーハン1,734,32915.371,694,14314.24

4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、税金等調整前当期純利益556百万円(前期比551百万円の増加)を計上いたしましたが、売掛債権の増加(519百万円/前期比615百万円の増加)や投資有価証券売却益が590百万円(前期比590百万円の増加)あったこと等から、営業活動によるキャッシュ・フローは48百万円の資金の減少となっております。(前期比146百万円の改善)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に投資有価証の売却による収入が642百万円(前期比639百万円の増加)あったことで、719百万円の資金を獲得しております。(前期比1,030百万円の改善)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前期に引き続き有利子負債を42百万円圧縮した(前期は142百万円の圧縮)こと等により63百万円の資金が減少しております。(前期比113百万円の改善)
以上により、当連結会計年度末の資金残高は、前連結会計年度末と比べ608百万円の資金が増加し、4,402百万円となりました。
当連結会計年度におきましては、保有する投資有価証券の売却による収入があったため、営業キャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを足し合わせたフリーキャッシュ・フローは大幅なプラスとなりました。しかしながら、当連結会計年度も前連結会計年度におきましても、事業拡大による運転資本の増加により営業キャッシュ・フローがマイナスで推移しているため、営業キャッシュ・フローの黒字化が当面の課題であります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率、時価ベースの自己資本比率、債務償還比率、インタレスト・カバレッジ・レシオの推移
2014年3月期2015年3月期2016年3月期2017年3月期2018年3月期
自己資本比率60.1%59.7%58.6%61.0%59.8%
時価ベースの自己資本比率39.6%92.1%42.8%41.1%58.7%
キャッシュ・フロー対有利子負債比率4.3年14.4年23.2年-年-年
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)18.46.14.0--

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象にしております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※算出の結果、数値がマイナスとなる場合は「-」で表記しております。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「(3)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社は、グループ全体の資金効率を高めることを目的に、CMS(キャッシュ・マネージメント・サービス)を導入し、資金の一元管理を行っております。
また、運転資金の一部については銀行等の金融機関からの借入金で賄っており、手元資金と安全性の高い運用資金から有利子負債を差し引いたネット・キャッシュの当連結会計年度末の残高は3,932百万円と前連結会計年度末から450百万円増加しております。主な増加要因は当連結会計年度において、増収等による運転資金の増加があったものの、保有する投資有価証券の売却収入により補ったことであります。
(5) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。
当社はこの連結財務諸表の作成にあたり、有価証券及びたな卸資産の評価基準及び評価方法、減価償却資産の減価償却の方法、引当金の計上基準及び繰延税金資産の計上等の重要な会計方針に関する見積りを行っております。
当社は過去の実績や将来の状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき、継続してこの見積りの評価を実施しております。
また、実際の結果は、前提条件の相違等によりこの見積りと異なる場合があります。

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