有価証券報告書-第27期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1) 財政状態の状況
①事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
a.事業全体の状況
当連結会計年度末の流動資産につきましては、売上高増加による受取手形及び売掛金の増加はあったものの、有利子負債の返済等により現金及び預金が減少したため、前連結会計年度末に比べ44百万円減少し10,340百万円となりました。固定資産につきましては、保有する投資有価証券の売却等により、前連結会計年度末に比べ191百万円減少し2,210百万円となりました。
流動負債につきましては、賞与引当金や返品調整引当金の増加はあったものの、有利子負債の返済等により、116百万円減少し3,442百万円となりました。固定負債につきましては、投資有価証券の売却及び時価下落による繰延税金負債の減少等により、前連結会計年度末に比べ139百万円減少し1,418百万円となりました。
純資産につきましては、保有する投資有価証券の売却及び時価下落によるその他有価証券評価差額金の減少はあったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、前連結会計年度末に比べ19百万円増加し7,690百万円となりました。
純資産から新株予約権及び非支配株主持分を引いた自己資本は7,689百万円となり、自己資本比率は61.3%と前連結会計年度末(59.8%)と比べ1.5ポイント増加しました。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況
(a)IT
当連結会計年度につきましては、増収による売掛金の増加や、その回収により増加した現金及び余剰資金の当社に対する短期貸付金が増加、また継続的な収益力の向上により繰延税金資産を追加計上したこと等により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて269百万円増加し、3,842百万円となりました。
(b)音楽
当連結会計年度につきましては、楽器マーケットプレイス「デジマート」における決済代行の拡大による未収入金の増加等により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて62百万円増加し、1,530百万円となりました。
音楽セグメントでは、減収となったものの収益性の改善や販売管理費の削減により支出を抑えられたことにより、前連結会計年度末と比べ資産が増加となりました。
また、楽器マーケットプレイス「デジマート」における取扱高は好調に推移しており、より良質なサービスの提供のため引き続き事業投資を行っております。
(c)デザイン
当連結会計年度につきましては、商品及び製品、仕掛品の減少等により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて33百万円減少し、455百万円となりました。
趣味・実用分野での新たな取り組みであった「スクラッチアート」シリーズは、製造工程や初期製造ロット及び配本施策において従来の出版物とは異なっていることも要因であります。
(d)山岳・自然
当連結会計年度につきましては、増収により受取手形及び売掛金が増加したこと等により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて100百万円増加し、1,076百万円となりました。
(e)モバイルサービス
当連結会計年度につきましては、増収による売掛金の増加や、その回収により増加した現金及び余剰資金の当社に対する短期貸付金が増加したこと等により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて100百万円増加し、815百万円となりました。
(f)その他
当連結会計年度につきましては、増収による受取手形及び売掛金の増加に加え、当連結会計年度において音楽セグメントからの事業移管や新たに連結の範囲に含めました㈱天夢人による影響により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて174百万円増加し、960百万円となりました。
(g)全社
当連結会計年度につきましては、満期保有目的債券の償還、投資有価証券の売却に加え、保有する投資有価証券の時価下落はあったものの有利子負債の返済等により現金及び預金の増加が限定的であったことと等により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて74百万円減少し、6,681百万円となりました。
(2)経営成績の状況
①事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
a.事業全体の状況
当連結会計年度におきましては、大型季節商品である年賀状ムックの販売減少や、雑誌事業の減収、アジア市場向けSP(セールスプロモーション)の受託案件の減少はあったものの、書籍及び電子出版の販売増加、デジタル広告を中心としたネットメディア及びIT分野のビジネス向けイベント・セミナーの好調な推移等により、コンテンツ事業の売上高(連結消去前)は、前期(10,347百万円)に比べ5.9%増加し、10,955百万円となりました。
また、プラットフォーム事業では、コンテンツホルダーとの協業による電子コミックプラットフォーム事業が好調に推移し、著者向けPOD(プリントオンデマンド)出版プラットフォーム事業の拡大や、楽器マーケットプレイス「デジマート」における楽器店からの決済サービス収入の増加等により、売上高(連結消去前)が前期(1,654百万円)に比べ22.4%増加し、2,025百万円となりました。
これらの結果、売上高は前期(11,897百万円)に比べ7.9%(939百万円)増加し、12,837百万円となりました。営業損益は、人件費や地代家賃等の販売管理費の増加はあったものの、増収と収益性の改善により、前期(76百万円)に比べ131百万円増加し、208百万円の営業利益となりました。経常損益は、持分法による投資利益の計上等で、291百万円の経常利益となり、前期(171百万円)に比べ120百万円増加いたしました。親会社株主に帰属する当期純利益は、保有する投資有価証券の売却による投資有価証券売却益の計上額は前期と比べ半減したものの、前期に計上した投資有価証券評価損及び役員特別退職金の影響などにより、前期(437百万円)に比べ37百万円増加し、474百万円となりました。
当連結会計年度におきましては、中期経営課題に掲げておりました既存コンテンツ事業の競争力・収益力の強化により安定的な収益基盤を確保し、プラットフォーム事業の拡大や新たな成長基盤としての収益モデルの構築に取り組むことで事業ポートフォリオの構造転換に努めてまいりました。その結果、コンテンツ事業及びプラットフォーム事業のいずれにおいても増収を達成し、人材強化による人件費等の増加を増収と収益性の改善により吸収し、厳しい出事業環境下においても増益を達成しております。
また当社は、政策保有株式について「コーポレートガバナンス・コード」に記載の保有方針に従い売却を実行したことで、254百万円の投資有価証券売却益の特別利益を計上しております。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況
文中の事業セグメントの売上高は、セグメント間の内部振替高を含んでおり、セグメント利益は、営業利益をベースとしております。
なお、事業セグメント区分の変更はありませんが、当連結会計年度において事業区分を変更し、前連結会計年度については組替えを行っております。
(a)IT
ITセグメントにつきましては、アジア市場向けSPの受託案件の減少や刊行点数の減少によるムック及び年賀状ムック等の販売減少等はあったものの、25周年を迎えたパソコン解説書のできるシリーズやビジネス関連書等の書籍販売が増加、主力のデジタル総合ニュースサービス「Impress Watch」(https://www.watch. impress.co.jp/)等の広告収入の増加や、プログラミング関連のイベントの開催に加え、ターゲットメディアと連携したビジネスセミナー等が好調に推移したこと等により、コンテンツ事業の売上高は、前期(5,221百万円)に比べ3.1%増加し、5,381百万円となりました。
また、パートナー出版社へ出版・電子出版の販売プラットフォームの提供を行うプラットフォーム事業につきましては、パートナー出版社にヒット作があったことで手数料収入が増加し、売上高は前期(132百万円)に比べ17.5%増加し、155百万円となりました。
以上により、「IT」の売上高は、前期(5,354百万円)比3.4%増の5,537百万円となりました。セグメント利益では、増収と収益性の改善により、前期(54百万円)と比べ83百万円利益が増加し、138百万円となりました。
(b)音楽
音楽セグメントにつきましては、既刊書籍及び電子出版の販売増加はあったものの、刊行点数の減少及び一部の書籍レーベルを「(f)その他」へ事業移管した影響等による書籍の販売減少、雑誌事業の減収等によりコンテンツ事業の売上高は、前期(1,709百万円)に比べ10.6%減少し、1,527百万円となりました。
また、プラットフォーム事業につきましては、楽器マーケットプレイス「デジマート」における楽器店からの決済サービス収入の増加等により、売上高は前期(252百万円)に比べ13.1%増加し、285百万円となりました。
以上により、「音楽」の売上高は、前期(1,961百万円)比7.6%減の1,813百万円となりました。セグメント利益では、減収するも収益性の改善と販売管理費の削減により、前期(26百万円)と比べ11百万円利益が増加し、38百万円となりました。
(c)デザイン
デザインセグメントにつきましては、ヒット作のあった前期と比べ既刊書籍の販売が減少、加えて雑誌の刊行を隔月化にした影響等により雑誌事業が減収となったものの、刊行点数の増加に加えて趣味・実用分野での新たな取り組みである「スクラッチアート」シリーズの出荷が好調であったこと等により新刊書籍及びムック販売が増加、またアイドルグループのイベントプロデュースなどにより、コンテンツ事業は増収となりました。
以上により、「デザイン」の売上高は、前期(891百万円)比1.5%増の905百万円となりました。セグメント利益は、収益性は低下したものの増収と販売管理費の削減により、前期(11百万円)と比べ4百万円利益が増加し、15百万円となりました。
(d)山岳・自然
山岳・自然セグメントにつきましては、出版広告の減収や大型季節商品であるカレンダーの刊行点数減少による販売減少等はあったものの、フィギュアスケートを扱ったムック本や過去のヒット作の続編及びスキー指導者向けの技術書シリーズなどの新刊書籍に加え、2018年7月に創刊1000号となった雑誌「山と溪谷」の販売が好調に推移したことにより、コンテンツ事業は増収となりました 。
以上により、「山岳・自然」の売上高は、前期(1,756百万円)比6.9%増の1,878百万円となりました。セグメント利益では、増収と収益性の改善により、前期(60百万円)と比べ50百万円増加し、110百万円となりました。
(e)モバイルサービス
モバイルサービスセグメントにつきましては、英語教材の販売やデジタルファーストの電子出版等の自社メディアの拡大により、コンテンツ事業の売上高は、前期(284百万円)に比べ9.8%増加し、311百万円となりました。
プラットフォーム事業につきましては、コンテンツホルダーとの協業による電子コミックプラットフォーム事業が拡大基調を維持し、売上高は前期(1,188百万円)に比べ21.7%増加し、1,446百万円となりました。
以上により、「モバイルサービス」の売上高は、前期(1,472百万円)比19.4%増の1,758百万円となりました。セグメント利益では、増収と収益性の改善により、前期(154百万円)と比べ28百万円増加し、183百万円となりました。
(f)その他
その他区分につきましては、当連結会計年度において音楽セグメントからImpress Business Development(同)へ事業移管した書籍レーベル「立東舎」や新たに連結の範囲に含めました㈱天夢人、当連結会計年度におきまして決算期変更を行ったことにより15ヶ月の損益を取込むこととなりました㈱近代科学社による売上高の増加や、著書向けPOD出版プラットフォームサービスへの登録者拡大等により、売上高は前期(600百万円)比86.6%増の1,119百万円となりました。セグメント利益は、増収となったものの投資フェーズの事業が増加したことで販売管理費が増加し、前期(26百万円)と比べ32百万円減少し、5百万円の損失となりました。
(g)全社
全社区分につきましては、純粋持株会社である当社と、グループの経営管理及び販売・物流管理機能を担う㈱Impress Professional Worksで構成されており、グループ会社からの配当、情報システム等の経営インフラの使用料及びグループ会社や出版社を中心とするパートナー会社の物流・販売管理に伴う手数料収入を売上高として計上し、経営インフラ等の運営に係る費用を負担しております。
全社区分の売上高は、グループ運営費やグループ受取手数料、経営指導料の増加により、前期(1,365百万円)比2.5%増の1,398百万円となりました。セグメント利益は、増収するも人件費や地代家賃等の増加により、前期(47百万円損失)から32百万円損失が増加し、79百万円の損失となりました。
②生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
また、「その他」の金額には、報告セグメントの合計額と連結財務諸表計上額との差異調整が含まれております。
(注) 1.金額は当期製品製造原価により記載しており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.その他の増加の主な理由は、連結子会社の増加や決算期変更により15ヶ月の損益を取り込んだことによるものです。
b. 商品仕入実績
商品仕入実績については、全ての事業セグメントにおいて重要性が乏しいため、記載を省略しております。
c.受注実績
受注実績については、全ての事業セグメントにおいて売上に対する受注高の割合が低いため、記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2.その他の増加の主な理由は、連結子会社の増加や決算期変更により15ヶ月の損益を取り込んだことによるものです。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、売掛債権の増加(122百万円/前期比397百万円の減少)や法人税等の支払(155百万円/前期比76百万円の増加)等、資金の減少要因がありましたが、税金等調整前当期純利益524百万円(前期比32百万円の減少)を計上したこと等により、営業活動によるキャッシュ・フローは50百万円の資金の獲得となっております。(前期比99百万円の増加)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券と投資有価証券の取得により600百万円の支出があったものの、有価証券の償還及び投資有価証の売却により963百万円増加し、242百万円の資金を獲得しております。(前期比476百万円の減少)
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債211百万円の圧縮、自己株式の取得119百万円(前期比118百万円の増加)や配当金の支払82百万円(前期比62百万円の増加)等により、418百万円の資金が減少しております。(前期比354百万円の減少)
以上により、当連結会計年度末の資金残高は、前連結会計年度末と比べ90百万円の資金が減少し、4,312百万円となりました。
当連結会計年度におきましては、前連結会計年度におきまして当面の課題としておりました営業キャッシュ・フローの黒字化を達成いたしました。また前期に続き当期におきましても、保有する投資有価証券の売却による収入があったため、営業キャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを足し合わせたフリーキャッシュ・フローはプラスとなりました。これらにより獲得したキャッシュを基に、有利子負債の圧縮や、配当及び自己株式の取得による株主還元に勤めてまいりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率、時価ベースの自己資本比率、債務償還比率、インタレスト・カバレッジ・レシオの推移
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象にしております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※算出の結果、数値がマイナスとなる場合は「-」で表記しております。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「(3)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社は、グループ全体の資金効率を高めることを目的に、CMSを導入し、資金の一元管理を行っております。
また、運転資金の一部については銀行等の金融機関からの借入金で賄っており、手元資金と安全性の高い運用資金から有利子負債を差し引いたネット・キャッシュの当連結会計年度末の残高は3,939百万円であり、前連結会計年度末並み(6百万円の増加)となっております。
(5) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。
当社はこの連結財務諸表の作成にあたり、有価証券及びたな卸資産の評価基準及び評価方法、減価償却資産の減価償却の方法、引当金の計上基準及び繰延税金資産の計上等の重要な会計方針に関する見積りを行っております。
当社は過去の実績や将来の状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき、継続してこの見積りの評価を実施しております。
また、実際の結果は、前提条件の相違等によりこの見積りと異なる場合があります。
①事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
a.事業全体の状況
当連結会計年度末の流動資産につきましては、売上高増加による受取手形及び売掛金の増加はあったものの、有利子負債の返済等により現金及び預金が減少したため、前連結会計年度末に比べ44百万円減少し10,340百万円となりました。固定資産につきましては、保有する投資有価証券の売却等により、前連結会計年度末に比べ191百万円減少し2,210百万円となりました。
流動負債につきましては、賞与引当金や返品調整引当金の増加はあったものの、有利子負債の返済等により、116百万円減少し3,442百万円となりました。固定負債につきましては、投資有価証券の売却及び時価下落による繰延税金負債の減少等により、前連結会計年度末に比べ139百万円減少し1,418百万円となりました。
純資産につきましては、保有する投資有価証券の売却及び時価下落によるその他有価証券評価差額金の減少はあったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、前連結会計年度末に比べ19百万円増加し7,690百万円となりました。
純資産から新株予約権及び非支配株主持分を引いた自己資本は7,689百万円となり、自己資本比率は61.3%と前連結会計年度末(59.8%)と比べ1.5ポイント増加しました。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況
(a)IT
当連結会計年度につきましては、増収による売掛金の増加や、その回収により増加した現金及び余剰資金の当社に対する短期貸付金が増加、また継続的な収益力の向上により繰延税金資産を追加計上したこと等により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて269百万円増加し、3,842百万円となりました。
(b)音楽
当連結会計年度につきましては、楽器マーケットプレイス「デジマート」における決済代行の拡大による未収入金の増加等により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて62百万円増加し、1,530百万円となりました。
音楽セグメントでは、減収となったものの収益性の改善や販売管理費の削減により支出を抑えられたことにより、前連結会計年度末と比べ資産が増加となりました。
また、楽器マーケットプレイス「デジマート」における取扱高は好調に推移しており、より良質なサービスの提供のため引き続き事業投資を行っております。
(c)デザイン
当連結会計年度につきましては、商品及び製品、仕掛品の減少等により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて33百万円減少し、455百万円となりました。
趣味・実用分野での新たな取り組みであった「スクラッチアート」シリーズは、製造工程や初期製造ロット及び配本施策において従来の出版物とは異なっていることも要因であります。
(d)山岳・自然
当連結会計年度につきましては、増収により受取手形及び売掛金が増加したこと等により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて100百万円増加し、1,076百万円となりました。
(e)モバイルサービス
当連結会計年度につきましては、増収による売掛金の増加や、その回収により増加した現金及び余剰資金の当社に対する短期貸付金が増加したこと等により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて100百万円増加し、815百万円となりました。
(f)その他
当連結会計年度につきましては、増収による受取手形及び売掛金の増加に加え、当連結会計年度において音楽セグメントからの事業移管や新たに連結の範囲に含めました㈱天夢人による影響により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて174百万円増加し、960百万円となりました。
(g)全社
当連結会計年度につきましては、満期保有目的債券の償還、投資有価証券の売却に加え、保有する投資有価証券の時価下落はあったものの有利子負債の返済等により現金及び預金の増加が限定的であったことと等により、当連結会計年度末のセグメント資産は、前連結会計年度末と比べて74百万円減少し、6,681百万円となりました。
(2)経営成績の状況
①事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
a.事業全体の状況
当連結会計年度におきましては、大型季節商品である年賀状ムックの販売減少や、雑誌事業の減収、アジア市場向けSP(セールスプロモーション)の受託案件の減少はあったものの、書籍及び電子出版の販売増加、デジタル広告を中心としたネットメディア及びIT分野のビジネス向けイベント・セミナーの好調な推移等により、コンテンツ事業の売上高(連結消去前)は、前期(10,347百万円)に比べ5.9%増加し、10,955百万円となりました。
また、プラットフォーム事業では、コンテンツホルダーとの協業による電子コミックプラットフォーム事業が好調に推移し、著者向けPOD(プリントオンデマンド)出版プラットフォーム事業の拡大や、楽器マーケットプレイス「デジマート」における楽器店からの決済サービス収入の増加等により、売上高(連結消去前)が前期(1,654百万円)に比べ22.4%増加し、2,025百万円となりました。
これらの結果、売上高は前期(11,897百万円)に比べ7.9%(939百万円)増加し、12,837百万円となりました。営業損益は、人件費や地代家賃等の販売管理費の増加はあったものの、増収と収益性の改善により、前期(76百万円)に比べ131百万円増加し、208百万円の営業利益となりました。経常損益は、持分法による投資利益の計上等で、291百万円の経常利益となり、前期(171百万円)に比べ120百万円増加いたしました。親会社株主に帰属する当期純利益は、保有する投資有価証券の売却による投資有価証券売却益の計上額は前期と比べ半減したものの、前期に計上した投資有価証券評価損及び役員特別退職金の影響などにより、前期(437百万円)に比べ37百万円増加し、474百万円となりました。
当連結会計年度におきましては、中期経営課題に掲げておりました既存コンテンツ事業の競争力・収益力の強化により安定的な収益基盤を確保し、プラットフォーム事業の拡大や新たな成長基盤としての収益モデルの構築に取り組むことで事業ポートフォリオの構造転換に努めてまいりました。その結果、コンテンツ事業及びプラットフォーム事業のいずれにおいても増収を達成し、人材強化による人件費等の増加を増収と収益性の改善により吸収し、厳しい出事業環境下においても増益を達成しております。
また当社は、政策保有株式について「コーポレートガバナンス・コード」に記載の保有方針に従い売却を実行したことで、254百万円の投資有価証券売却益の特別利益を計上しております。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況
文中の事業セグメントの売上高は、セグメント間の内部振替高を含んでおり、セグメント利益は、営業利益をベースとしております。
なお、事業セグメント区分の変更はありませんが、当連結会計年度において事業区分を変更し、前連結会計年度については組替えを行っております。
(a)IT
ITセグメントにつきましては、アジア市場向けSPの受託案件の減少や刊行点数の減少によるムック及び年賀状ムック等の販売減少等はあったものの、25周年を迎えたパソコン解説書のできるシリーズやビジネス関連書等の書籍販売が増加、主力のデジタル総合ニュースサービス「Impress Watch」(https://www.watch. impress.co.jp/)等の広告収入の増加や、プログラミング関連のイベントの開催に加え、ターゲットメディアと連携したビジネスセミナー等が好調に推移したこと等により、コンテンツ事業の売上高は、前期(5,221百万円)に比べ3.1%増加し、5,381百万円となりました。
また、パートナー出版社へ出版・電子出版の販売プラットフォームの提供を行うプラットフォーム事業につきましては、パートナー出版社にヒット作があったことで手数料収入が増加し、売上高は前期(132百万円)に比べ17.5%増加し、155百万円となりました。
以上により、「IT」の売上高は、前期(5,354百万円)比3.4%増の5,537百万円となりました。セグメント利益では、増収と収益性の改善により、前期(54百万円)と比べ83百万円利益が増加し、138百万円となりました。
(b)音楽
音楽セグメントにつきましては、既刊書籍及び電子出版の販売増加はあったものの、刊行点数の減少及び一部の書籍レーベルを「(f)その他」へ事業移管した影響等による書籍の販売減少、雑誌事業の減収等によりコンテンツ事業の売上高は、前期(1,709百万円)に比べ10.6%減少し、1,527百万円となりました。
また、プラットフォーム事業につきましては、楽器マーケットプレイス「デジマート」における楽器店からの決済サービス収入の増加等により、売上高は前期(252百万円)に比べ13.1%増加し、285百万円となりました。
以上により、「音楽」の売上高は、前期(1,961百万円)比7.6%減の1,813百万円となりました。セグメント利益では、減収するも収益性の改善と販売管理費の削減により、前期(26百万円)と比べ11百万円利益が増加し、38百万円となりました。
(c)デザイン
デザインセグメントにつきましては、ヒット作のあった前期と比べ既刊書籍の販売が減少、加えて雑誌の刊行を隔月化にした影響等により雑誌事業が減収となったものの、刊行点数の増加に加えて趣味・実用分野での新たな取り組みである「スクラッチアート」シリーズの出荷が好調であったこと等により新刊書籍及びムック販売が増加、またアイドルグループのイベントプロデュースなどにより、コンテンツ事業は増収となりました。
以上により、「デザイン」の売上高は、前期(891百万円)比1.5%増の905百万円となりました。セグメント利益は、収益性は低下したものの増収と販売管理費の削減により、前期(11百万円)と比べ4百万円利益が増加し、15百万円となりました。
(d)山岳・自然
山岳・自然セグメントにつきましては、出版広告の減収や大型季節商品であるカレンダーの刊行点数減少による販売減少等はあったものの、フィギュアスケートを扱ったムック本や過去のヒット作の続編及びスキー指導者向けの技術書シリーズなどの新刊書籍に加え、2018年7月に創刊1000号となった雑誌「山と溪谷」の販売が好調に推移したことにより、コンテンツ事業は増収となりました 。
以上により、「山岳・自然」の売上高は、前期(1,756百万円)比6.9%増の1,878百万円となりました。セグメント利益では、増収と収益性の改善により、前期(60百万円)と比べ50百万円増加し、110百万円となりました。
(e)モバイルサービス
モバイルサービスセグメントにつきましては、英語教材の販売やデジタルファーストの電子出版等の自社メディアの拡大により、コンテンツ事業の売上高は、前期(284百万円)に比べ9.8%増加し、311百万円となりました。
プラットフォーム事業につきましては、コンテンツホルダーとの協業による電子コミックプラットフォーム事業が拡大基調を維持し、売上高は前期(1,188百万円)に比べ21.7%増加し、1,446百万円となりました。
以上により、「モバイルサービス」の売上高は、前期(1,472百万円)比19.4%増の1,758百万円となりました。セグメント利益では、増収と収益性の改善により、前期(154百万円)と比べ28百万円増加し、183百万円となりました。
(f)その他
その他区分につきましては、当連結会計年度において音楽セグメントからImpress Business Development(同)へ事業移管した書籍レーベル「立東舎」や新たに連結の範囲に含めました㈱天夢人、当連結会計年度におきまして決算期変更を行ったことにより15ヶ月の損益を取込むこととなりました㈱近代科学社による売上高の増加や、著書向けPOD出版プラットフォームサービスへの登録者拡大等により、売上高は前期(600百万円)比86.6%増の1,119百万円となりました。セグメント利益は、増収となったものの投資フェーズの事業が増加したことで販売管理費が増加し、前期(26百万円)と比べ32百万円減少し、5百万円の損失となりました。
(g)全社
全社区分につきましては、純粋持株会社である当社と、グループの経営管理及び販売・物流管理機能を担う㈱Impress Professional Worksで構成されており、グループ会社からの配当、情報システム等の経営インフラの使用料及びグループ会社や出版社を中心とするパートナー会社の物流・販売管理に伴う手数料収入を売上高として計上し、経営インフラ等の運営に係る費用を負担しております。
全社区分の売上高は、グループ運営費やグループ受取手数料、経営指導料の増加により、前期(1,365百万円)比2.5%増の1,398百万円となりました。セグメント利益は、増収するも人件費や地代家賃等の増加により、前期(47百万円損失)から32百万円損失が増加し、79百万円の損失となりました。
②生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
また、「その他」の金額には、報告セグメントの合計額と連結財務諸表計上額との差異調整が含まれております。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前期比(%) |
| IT | 3,594,872 | 103.6 |
| 音楽 | 1,119,091 | 90.0 |
| デザイン | 598,978 | 103.4 |
| 山岳・自然 | 1,200,129 | 102.1 |
| モバイルサービス | 838,100 | 113.2 |
| その他 | 770,376 | 188.2 |
| 合計 | 8,121,549 | 106.6 |
(注) 1.金額は当期製品製造原価により記載しており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.その他の増加の主な理由は、連結子会社の増加や決算期変更により15ヶ月の損益を取り込んだことによるものです。
b. 商品仕入実績
商品仕入実績については、全ての事業セグメントにおいて重要性が乏しいため、記載を省略しております。
c.受注実績
受注実績については、全ての事業セグメントにおいて売上に対する受注高の割合が低いため、記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前期比(%) |
| IT | 5,463,960 | 103.2 |
| 音楽 | 1,802,697 | 92.0 |
| デザイン | 888,685 | 101.3 |
| 山岳・自然 | 1,864,776 | 106.3 |
| モバイルサービス | 1,753,784 | 119.5 |
| その他 | 1,063,553 | 196.4 |
| 合計 | 12,837,458 | 107.9 |
(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2.その他の増加の主な理由は、連結子会社の増加や決算期変更により15ヶ月の損益を取り込んだことによるものです。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 日本出版販売㈱ | 2,105,207 | 17.69 | 2,210,281 | 17.22 |
| ㈱トーハン | 1,694,143 | 14.24 | 1,736,172 | 13.52 |
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、売掛債権の増加(122百万円/前期比397百万円の減少)や法人税等の支払(155百万円/前期比76百万円の増加)等、資金の減少要因がありましたが、税金等調整前当期純利益524百万円(前期比32百万円の減少)を計上したこと等により、営業活動によるキャッシュ・フローは50百万円の資金の獲得となっております。(前期比99百万円の増加)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券と投資有価証券の取得により600百万円の支出があったものの、有価証券の償還及び投資有価証の売却により963百万円増加し、242百万円の資金を獲得しております。(前期比476百万円の減少)
財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債211百万円の圧縮、自己株式の取得119百万円(前期比118百万円の増加)や配当金の支払82百万円(前期比62百万円の増加)等により、418百万円の資金が減少しております。(前期比354百万円の減少)
以上により、当連結会計年度末の資金残高は、前連結会計年度末と比べ90百万円の資金が減少し、4,312百万円となりました。
当連結会計年度におきましては、前連結会計年度におきまして当面の課題としておりました営業キャッシュ・フローの黒字化を達成いたしました。また前期に続き当期におきましても、保有する投資有価証券の売却による収入があったため、営業キャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを足し合わせたフリーキャッシュ・フローはプラスとなりました。これらにより獲得したキャッシュを基に、有利子負債の圧縮や、配当及び自己株式の取得による株主還元に勤めてまいりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率、時価ベースの自己資本比率、債務償還比率、インタレスト・カバレッジ・レシオの推移
| 2015年3月期 | 2016年3月期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | |
| 自己資本比率 | 59.7% | 58.6% | 61.0% | 59.8% | 61.3% |
| 時価ベースの自己資本比率 | 92.1% | 42.8% | 41.1% | 58.7% | 40.2% |
| キャッシュ・フロー対有利子 負債比率 | 14.4年 | 23.2年 | -年 | -年 | 13.2年 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 6.1 | 4.0 | - | - | 10.1 |
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象にしております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※算出の結果、数値がマイナスとなる場合は「-」で表記しております。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「(3)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社は、グループ全体の資金効率を高めることを目的に、CMSを導入し、資金の一元管理を行っております。
また、運転資金の一部については銀行等の金融機関からの借入金で賄っており、手元資金と安全性の高い運用資金から有利子負債を差し引いたネット・キャッシュの当連結会計年度末の残高は3,939百万円であり、前連結会計年度末並み(6百万円の増加)となっております。
(5) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されています。
当社はこの連結財務諸表の作成にあたり、有価証券及びたな卸資産の評価基準及び評価方法、減価償却資産の減価償却の方法、引当金の計上基準及び繰延税金資産の計上等の重要な会計方針に関する見積りを行っております。
当社は過去の実績や将来の状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき、継続してこの見積りの評価を実施しております。
また、実際の結果は、前提条件の相違等によりこの見積りと異なる場合があります。