有価証券報告書-第156期(2025/04/01-2026/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)の世界経済は、人工知能を含むテクノロジー分野への投資拡大や各国の財政・金融政策を背景に回復基調を示したものの、2026年2月の中東における軍事衝突以降、原燃料価格の高騰やサプライチェーンの混乱などの影響を受け、不透明感が高まりました。このような状況のもと、当社グループの事業につきましては、化学品セグメントは、基礎化学品、ファインケミカルともに増収となりました。機能性材料セグメントは、半導体材料が好調に推移し、大幅な増収となりました。農業化学品セグメントは、国内、海外向け農薬ともに増収となりました。ヘルスケアセグメントは、減収となりました。
この結果、当期間における業績は以下の結果となり、売上高、各利益ともに前年同期及び業績予想を上回りました。
(単位:百万円、百万円未満切捨て)
セグメント別概況は以下のとおりであります。
化学品セグメント
基礎化学品では、高純度硫酸(半導体用洗浄剤)、尿素・「アドブルー®*」(高品位尿素水)が増収となりました。ファインケミカルでは、ファインオキソコール(化粧品原料等)が増収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は393億13百万円(前年同期比14億78百万円増)、営業利益は11億7百万円(同7億37百万円増)となりました。業績予想比では、売上高は3億円の下ぶれ、営業利益は3億円の上ぶれとなりました。なお、基礎素材であるアンモニアの生産量は前連結会計年度を下回りました。
* アドブルー®はドイツ自動車工業会(VDA)の登録商標です。
機能性材料セグメント
ディスプレイ材料では、「サンエバー」(液晶配向材用ポリイミド)が減収となりました。半導体材料では、半導体用反射防止コーティング材(ARC®*)及び多層材料(OptiStack®*)が顧客の稼働好調を受けて大幅な増収となりました。無機コロイドでは、「スノーテックス」(電子材料用研磨剤、各種表面処理剤等)やオイル&ガス材料(シェールオイル・ガス採掘効率向上材)が増収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は1,133億77百万円(前年同期比132億79百万円増)、営業利益は353億31百万円(同60億9百万円増)となりました。業績予想比では、売上高は37億円の上ぶれ、営業利益は32億円の上ぶれとなりました。
* ARC®、OptiStack®はBrewer Science, Inc.の登録商標です。
農業化学品セグメント
フルララネル(動物用医薬品原薬)は増収となりました。国内向け農薬は、米価高騰に伴う需要の高まりを背景に、「アルテア」(水稲用除草剤)や「ベルダー」(水稲用除草剤)が伸長しました。海外向け農薬は、「ライメイ」(殺菌剤)が好調に推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は962億43百万円(前年同期比100億17百万円増)、営業利益は260億43百万円(同1億18百万円増)となりました。業績予想比では、売上高は3億円の上ぶれ、営業利益は予想通りとなりました。
ヘルスケアセグメント
「リバロ」(高コレステロール血症治療薬)原薬は前年並みの売上となりました。「ファインテック」(課題解決型受託事業および共同開発型事業)は減収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は52億24百万円(前年同期比7億69百万円減)、営業利益は13億52百万円(同5億91百万円減)となりました。業績予想比では、売上高は1億円の下ぶれ、営業利益は1億円の下ぶれとなりました。
卸売セグメント
当セグメントの売上高は1,288億99百万円(前年同期比117億43百万円増)、営業利益は38億13百万円(同2億76百万円減)となりました。業績予想比では、売上高は73億円の上ぶれ、営業利益は2億円の上ぶれとなりました。
その他のセグメント
当セグメントの売上高は317億55百万円(前年同期比25億80百万円増)、営業利益は20億38百万円(同14億43百万円増)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため、生産実績については、「(1) 経営成績」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
② 受注実績
当社グループは原則として、受注生産方式を採用しておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額は外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高の合計であります。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、現金及び預金、売上債権、投資有価証券が増加したことなどにより、前連結会計年度末比243億14百万円増の3,550億78百万円となりました。
負債は、買入債務、繰延税金負債が増加したことなどにより、前連結会計年度末比14億44百万円増の960億26百万円となりました。
また、純資産は前連結会計年度末比228億70百万円増の2,590億51百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末比1.4ポイント増加し、71.9%になりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益、減価償却費、運転資金の増減などから法人税等の支払額を控除した結果、641億64百万円の収入(前連結会計年度は591億78百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、工場などの設備投資を中心に211億78百万円の支出(前連結会計年度は176億12百万円の支出)となりました。
また、財務活動によるキャッシュ・フローでは、配当金の支払、自己株式の取得による支出などにより361億62百万円の支出(前連結会計年度は356億50百万円の支出)となりました。
現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、換算差額の増加額14億51百万円を調整した結果、前連結会計年度末に比較し82億74百万円増加しており、357億29百万円(前連結会計年度末は274億54百万円)となりました。
以上の営業活動・施策により、中期経営計画「Vista2027」の後半3ヵ年(2025年度~2027年度)のStageⅡにて掲げた以下の経営目標に対し、各指標は順調に推移しました。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
(1) 経営成績
当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)の世界経済は、人工知能を含むテクノロジー分野への投資拡大や各国の財政・金融政策を背景に回復基調を示したものの、2026年2月の中東における軍事衝突以降、原燃料価格の高騰やサプライチェーンの混乱などの影響を受け、不透明感が高まりました。このような状況のもと、当社グループの事業につきましては、化学品セグメントは、基礎化学品、ファインケミカルともに増収となりました。機能性材料セグメントは、半導体材料が好調に推移し、大幅な増収となりました。農業化学品セグメントは、国内、海外向け農薬ともに増収となりました。ヘルスケアセグメントは、減収となりました。
この結果、当期間における業績は以下の結果となり、売上高、各利益ともに前年同期及び業績予想を上回りました。
(単位:百万円、百万円未満切捨て)
| 2025年3月期 (実績) | 2026年3月期 (実績) | 前年比増減 | 2026年3月期 (業績予想) | 業績予想比 増減 | ||
| 売上高 | 251,365 | 279,586 | +28,221 | 272,200 | +7,386 | |
| 営業利益 | 56,833 | 63,552 | +6,719 | 59,000 | +4,552 | |
| 経常利益 | 58,018 | 65,897 | +7,878 | 59,000 | +6,897 | |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 43,043 | 49,707 | +6,664 | 44,000 | +5,707 |
セグメント別概況は以下のとおりであります。
化学品セグメント
基礎化学品では、高純度硫酸(半導体用洗浄剤)、尿素・「アドブルー®*」(高品位尿素水)が増収となりました。ファインケミカルでは、ファインオキソコール(化粧品原料等)が増収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は393億13百万円(前年同期比14億78百万円増)、営業利益は11億7百万円(同7億37百万円増)となりました。業績予想比では、売上高は3億円の下ぶれ、営業利益は3億円の上ぶれとなりました。なお、基礎素材であるアンモニアの生産量は前連結会計年度を下回りました。
* アドブルー®はドイツ自動車工業会(VDA)の登録商標です。
機能性材料セグメント
ディスプレイ材料では、「サンエバー」(液晶配向材用ポリイミド)が減収となりました。半導体材料では、半導体用反射防止コーティング材(ARC®*)及び多層材料(OptiStack®*)が顧客の稼働好調を受けて大幅な増収となりました。無機コロイドでは、「スノーテックス」(電子材料用研磨剤、各種表面処理剤等)やオイル&ガス材料(シェールオイル・ガス採掘効率向上材)が増収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は1,133億77百万円(前年同期比132億79百万円増)、営業利益は353億31百万円(同60億9百万円増)となりました。業績予想比では、売上高は37億円の上ぶれ、営業利益は32億円の上ぶれとなりました。
* ARC®、OptiStack®はBrewer Science, Inc.の登録商標です。
農業化学品セグメント
フルララネル(動物用医薬品原薬)は増収となりました。国内向け農薬は、米価高騰に伴う需要の高まりを背景に、「アルテア」(水稲用除草剤)や「ベルダー」(水稲用除草剤)が伸長しました。海外向け農薬は、「ライメイ」(殺菌剤)が好調に推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は962億43百万円(前年同期比100億17百万円増)、営業利益は260億43百万円(同1億18百万円増)となりました。業績予想比では、売上高は3億円の上ぶれ、営業利益は予想通りとなりました。
ヘルスケアセグメント
「リバロ」(高コレステロール血症治療薬)原薬は前年並みの売上となりました。「ファインテック」(課題解決型受託事業および共同開発型事業)は減収となりました。
この結果、当セグメントの売上高は52億24百万円(前年同期比7億69百万円減)、営業利益は13億52百万円(同5億91百万円減)となりました。業績予想比では、売上高は1億円の下ぶれ、営業利益は1億円の下ぶれとなりました。
卸売セグメント
当セグメントの売上高は1,288億99百万円(前年同期比117億43百万円増)、営業利益は38億13百万円(同2億76百万円減)となりました。業績予想比では、売上高は73億円の上ぶれ、営業利益は2億円の上ぶれとなりました。
その他のセグメント
当セグメントの売上高は317億55百万円(前年同期比25億80百万円増)、営業利益は20億38百万円(同14億43百万円増)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当社グループの生産品目は、広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため、生産実績については、「(1) 経営成績」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
② 受注実績
当社グループは原則として、受注生産方式を採用しておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前連結会計年度比 (%) |
| 金額(百万円) | ||
| 化学品セグメント | 39,313 | 3.9 |
| 機能性材料セグメント | 113,377 | 13.3 |
| 農業化学品セグメント | 96,243 | 11.6 |
| ヘルスケアセグメント | 5,224 | △12.8 |
| 卸売セグメント | 128,899 | 10.0 |
| その他のセグメント | 31,755 | 8.8 |
| セグメント間の内部売上高(消去) | △135,227 | 8.1 |
| 合計 | 279,586 | 11.2 |
(注) 上記の金額は外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高の合計であります。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、現金及び預金、売上債権、投資有価証券が増加したことなどにより、前連結会計年度末比243億14百万円増の3,550億78百万円となりました。
負債は、買入債務、繰延税金負債が増加したことなどにより、前連結会計年度末比14億44百万円増の960億26百万円となりました。
また、純資産は前連結会計年度末比228億70百万円増の2,590億51百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末比1.4ポイント増加し、71.9%になりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益、減価償却費、運転資金の増減などから法人税等の支払額を控除した結果、641億64百万円の収入(前連結会計年度は591億78百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、工場などの設備投資を中心に211億78百万円の支出(前連結会計年度は176億12百万円の支出)となりました。
また、財務活動によるキャッシュ・フローでは、配当金の支払、自己株式の取得による支出などにより361億62百万円の支出(前連結会計年度は356億50百万円の支出)となりました。
現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、換算差額の増加額14億51百万円を調整した結果、前連結会計年度末に比較し82億74百万円増加しており、357億29百万円(前連結会計年度末は274億54百万円)となりました。
以上の営業活動・施策により、中期経営計画「Vista2027」の後半3ヵ年(2025年度~2027年度)のStageⅡにて掲げた以下の経営目標に対し、各指標は順調に推移しました。
| 経営目標 | 2025年度実績 | |
| 売上高営業利益率 | 20%以上 | 22.7% |
| ROE | 18%以上 | 20.3% |
| 配当性向 | 55%以上 | 54.9% |
| 株主総還元性向 | 75%以上 | 75.7% |
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。