有価証券報告書-第86期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/29 16:07
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当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
① 事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
a.事業全体の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、多発する自然災害や消費税率引き上げによる経済への影響があったものの、雇用情勢や所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調が続きました。一方、米国の保護主義的な通商政策による貿易摩擦、中国経済の減速懸念等、海外情勢の不確実性により先行きは依然として不透明な状況が続いております。さらには、新型コロナウイルス感染症(以下、「感染症」という。)の世界的な急拡大による深刻な影響が顕在化し始めております。
このような状況下、当社グループの連結業績の売上高は335億61百万円と前連結会計年度に比べ30億3百万円(8.2%)の減少、営業利益は15億23百万円と前連結会計年度に比べ1億40百万円(8.4%)の減少、経常利益は16億14百万円と前連結会計年度に比べ1億83百万円(10.2%)の減少、親会社株主に帰属する当期純利益は9億23百万円と前連結会計年度に比べ1億78百万円(16.2%)の減少となりました。
売上高
当連結会計年度における当社グループの売上高は、335億61百万円と前連結会計年度に比べ30億3百万円の減少となりました。ガス関連事業は液化石油ガス及び石油類が輸入価格の下落や暖冬の影響を受け、器具器材関連事業は大型工作機械等の出荷が減少し、自動車機器関連事業は自動車部品メーカーの設備投資需要の後退により、その他事業は製氷・冷凍機械等の大型物件の受注減少等を受けたことが減少要因であります。
売上総利益
当連結会計年度における当社グループの売上総利益は、100億10百万円と前連結会計年度に比べ2億89百万円の減少となりました。ガス関連事業は主に液化石油ガス及び石油類の輸入価格が下落したことによる原価低減となり増加しましたが、一方で、器具器材関連事業、自動車機器関連事業及びその他事業は、売上高の減少に伴い減少となりました。
販売費及び一般管理費、営業利益
当連結会計年度における当社グループの販売費及び一般管理費は、84億87百万円と前連結会計年度に比べ1億49百万円の減少となりました。人件費及び減価償却費等の減少により販売費及び一般管理費は減少しました。
以上の結果により、販売費及び一般管理費は減少しましたが、売上総利益の減少が大きく営業利益は15億23百万円と前連結会計年度に比べ1億40百万円の減少となりました。
営業外損益、経常利益
当連結会計年度における当社グループの営業外収益は、持分法による投資損益が当期においては損失となったこと等により1億66百万円と前連結会計年度に比べ50百万円減少し、営業外費用は、貸与設備に係る賃貸費用が減少したこと等により74百万円と前連結会計年度に比べ7百万円の減少となりました。
以上の結果により、経常利益は16億14百万円と前連結会計年度に比べ1億83百万円の減少となりました。
特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における当社グループの特別利益は、固定資産売却益11百万円を計上し、特別損失は、2019年10月に発生した台風19号に起因する災害による損失47百万円、固定資産除売却損17百万円、減損損失11百万円と合計額76百万円を計上いたしました。
以上の結果により、親会社株主に帰属する当期純利益は、9億23百万円と前連結会計年度に比べ1億78百万円の減少となりました。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況
ガス関連事業
ガス関連事業の売上高は187億92百万円と前連結会計年度に比べ8億27百万円(4.2%)の減少となりましたが、営業利益は17億31百万円と前連結会計年度に比べ67百万円(4.1%)の増加となりました。
当部門の売上高の状況といたしましては、溶解アセチレンは圧接業及び解体業の不振が長期化し需要の減少はあるものの販売価格の見直しにより、窒素は半導体・エレクトロニクス向けの需要の増加により売上高は増加となりました。一方で、酸素は電炉・鉄鋼向けの需要の減少により、液化石油ガス及び石油類は輸入価格の下落及び暖冬の影響により売上高は減少となりました。
利益面におきましては、セパレートガスは当社多賀城工場の稼働状況が効率的に維持されたこと、また液化石油ガスは輸入価格の低下傾向が続いたことで原価低減となり営業利益は増加となりました。
なお、特にエネルギー関連の液化石油ガス・灯油等石油製品の分野では、感染症による原油マーケットの低迷に伴い直近は価格の下落が見られています。また、食品用ガスの分野におきましても、感染症拡大の影響に加え、東京オリンピック・パラリンピック開催の延期も重なり飲食等の消費の落ち込み等販売数量の減少の可能性があります。一般高圧ガスは比較的堅調に推移するものと見込んでおりますが、コスト削減等に取り組んでまいります。
器具器材関連事業
器具器材関連事業の売上高は105億8百万円と前連結会計年度に比べ8億12百万円(7.2%)の減少、営業利益は2億35百万円と前連結会計年度に比べ41百万円(15.1%)の減少となりました。
当部門の状況といたしましては、溶接切断器具は大型工作機械の受注が大きく減少したこと、生活関連器具は住宅・工場向けに空調機器やガス消費機器類の出荷が低調であったことに加え消費税増税後の買い控え等の影響により減少となりました。また溶接材料も建設工事・鉄鋼向けの需要が減少したことにより売上高は減少し、営業利益も減少となりました。
なお、溶接切断器具につきましては鉄工所向け等の需要が引き続き厳しい状況にあり、一方で溶接材料及び生活関連器具は堅調に需要が推移するものと見込んでおりますが、さらなる拡販に努めてまいります。
自動車機器関連事業
自動車機器関連事業の売上高は25億2百万円と前連結会計年度に比べ11億93百万円(32.3%)の減少、営業利益は62百万円と前連結会計年度に比べ1億20百万円(65.8%)の減少となりました。
当部門の状況といたしましては、自動車部品メーカーの国内外の設備稼働状況や感染症拡大の影響から設備投資需要が後退したことにより売上高は減少し、営業利益も大幅に減少となりました。
なお、感染症拡大による自動車業界の事業環境の悪化で投資は抑制方向に向かう等当社グループの主要客先である自動車部品メーカーの需要減の可能性があり、弱含みで推移するものと見込んでおります。
その他事業
その他事業の売上高は17億58百万円と前連結会計年度に比べ1億70百万円(8.8%)の減少、営業利益は2億24百万円と前連結会計年度に比べ53百万円(19.2%)の減少となりました。
当部門の状況といたしましては、製氷・冷凍機械等の受注生産は堅調に推移したものの、大型物件減少の影響を受け売上高は減少し、また一部の納入先への追加工事等の費用が発生したことにより営業利益も減少となりました。
なお、製氷・冷凍機械の受注環境は厳しい状況にはありますが、新たな分野からの受注獲得に向け積極的な営業展開を行い、引き続き拡販に努めてまいります。
c.目標とする経営指標の達成状況等
当社グループは、中期経営計画「Challenge2021」を2019年5月21日に当社ホームページに掲載し、次なるステージに向け、ガス業界を超越した異業種との協業や新たな可能性を発掘することで事業の拡大を目指しております。また、収益確保のための施策として競争力向上のためにサプライチェーンの最適化、地域安定供給に向けた充填所の刷新や配送部門の共同化による更なる物流網の整備を推し進め、その効率化で得られた経営資源を成長が見込める分野へ重点的に投入し、さらに次の戦略に向けた投資を積極的に行ってまいります。
目標とする経営指標といたしましては、売上高400億円、経常利益率6%以上、親会社株主に帰属する当期純利益15億円、ROE(自己資本当期純利益率)は、資本コストを的確に把握した経営管理のもと、当社の株主資本コスト5%(当社試算)以上である8%を維持すること、また財務基盤強化の指標として自己資本比率50%以上とすること並びに株主還元の方針として配当性向25%以上の安定配当を継続して行うことを盛り込んでおります。現時点の進捗状況といたしましては、売上高は335億円、経常利益率4.8%、親会社株主に帰属する当期純利益9億円、ROE6.4%、自己資本比率50.1%、配当性向34.0%であります。中期経営計画における前提条件等に変化が生じており、事業環境は厳しい状況下にありますが、目標達成に向けて引き続き尽力してまいります。
② 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
ガス関連事業794,911△3.3
器具器材関連事業
自動車機器関連事業
その他事業1,169,700△8.0
合計1,964,612△6.2

(注) 1 金額は製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)
ガス関連事業10,128,169△7.7
器具器材関連事業9,060,110△5.5
自動車機器関連事業2,515,767△26.0
その他事業518,734△24.5
合計22,222,782△9.9

(注) 1 当連結会計年度において、自動車機器関連事業に著しい変動がありました。これは、自動車部品メーカー
の設備投資需要が後退したことによるものであります。
2 当連結会計年度において、その他事業に著しい変動がありました。これは、大型物件等の減少によるもの
であります。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
ガス関連事業18,792,038△4.2
器具器材関連事業10,508,935△7.2
自動車機器関連事業2,502,174△32.3
その他事業1,758,261△8.8
合計33,561,410△8.2

(注) 1 当連結会計年度において、自動車機器関連事業に著しい変動がありました。これは、自動車部品メーカー
の設備投資需要が後退したことによるものであります。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2) 財政状態の状況
流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は172億88百万円となり、前連結会計年度末に比べ18億99百万円の減少となりました。この主な要因は、ガス関連事業における液化石油ガス及び石油類、自動車機器関連事業の売上高の減少に伴い売上債権が減少したこと等によるものであります。
固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は121億25百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億24百万円の減少となりました。この主な要因は、有形固定資産の投資による増加がある一方で、減価償却費の計上による減少に加え、上場株式の時価額下落により投資有価証券が減少したこと等によるものであります。
流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は108億62百万円となり、前連結会計年度末に比べ23億89百万円の減少となりました。この主な要因は、前期末における器具器材関連事業の仕入債務の支払が進んだこと、またガス関連事業における液化石油ガス及び石油類や自動車機器関連事業の仕入高の減少等で仕入債務が減少したこと及び短期借入金の返済が進んだこと等によるものであります。
固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は20億87百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億17百万円の減少となりました。この主な要因は、長期借入金及び役員退職慰労引当金が減少したこと等によるものであります。
純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は164億63百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億82百万円の増加となりました。この主な要因は、期末配当及び中間配当の支払いによる減少がありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益を計上し利益剰余金が増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、77億30百万円となり、前連結会計年度末より1億55百万円(2.1%)の増加となりました。
営業活動で得られた資金は15億71百万円、投資活動で使用した資金は5億43百万円、財務活動で使用した資金は8億71百万円となり、現金及び現金同等物は増加となりました。
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益の減少及びたな卸資産の増加並びに仕入債務の支払が増加したこと等により、前連結会計年度に比べ17億34百万円(52.5%)減少しております。
投資活動によるキャッシュ・フロー
有形固定資産の取得による支出が減少しましたが、無形固定資産の取得による支出が増加したこと等により前連結会計年度に比べ9百万円(1.9%)支出が増加しております。
財務活動によるキャッシュ・フロー
借入金の返済及び株主への配当金の支払いが増加したこと等により、前連結会計年度に比べ1億41百万円(19.4%)支出が増加しております。
資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループにおける主な資金需要は、事業活動にかかる製品製造のための原料費及び商品仕入れの他、販売費及び一般管理費等の運転資金及び設備投資資金です。また、成長分野への投資と株主還元を両立させながら必要な資金の確保を行い、強固な財務基盤の維持を目指し安定的な営業キャッシュ・フローの創出に努めるとともに、総資産及び自己資本比率を適正な水準でコントロールを行っていく他、運転資金及び設備投資資金については、主に自己資金から充当し、必要に応じて金融機関からの借入により調達することとしております。
なお、感染症の拡大による経済の不安定な状況の払拭が難しいなかでは、この状況に一定の見通しがつくまで財務基盤の充実を優先し、十分に対応できる自己資本を保有してまいります。
資金の流動性については、手許の運転資金はグループファイナンスを通じて連結子会社の余剰資金を当社に集中させる等資金効率の向上を図っている他、金融機関との間で当座貸越契約等を行っており、流動性に一部支障が生じる事象が発生した場合でも一定の流動性が維持できると考えております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。
収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を判断するにあたっては、一時差異等の解消見込年度及び繰戻・繰越期間における課税所得を見積っております。課税所得は、中期経営計画の前提となった数値を、経営環境等の外部要因に関する情報や当社グループが用いている内部の情報(過去における経営計画の達成状況、予算等)と整合的に修正し見積っております。
当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。

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