有価証券報告書-第114期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概況
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等を背景に緩やかな回復基調で推移したものの、相次ぐ自然災害や消費税率の引き上げ、さらには中国の景気減速や世界的な貿易摩擦の長期化等の影響が懸念され、景気の先行きは不透明な状況が続いてまいりました。加えて、年度終盤には新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の停滞から、国内外の景気は急速な悪化傾向を示しており、不透明感が一層強まる状況となりました。
また、当社の主要事業である塗料関連・自動車製品関連の両事業においては、環境規制の強化、様々な新技術の導入、市場構造・競争環境の変化が進むなど、事業環境は大きな変革期にあります。
このような経営環境のなか、当社グループは、前期に策定した中期経営計画をベースに、国内外で収益力強化と収益基盤の構築、新技術・新製品の開発等に継続して取り組み、企業価値向上に努めてまいりました。
当連結会計年度における売上高は、主に自動車製品関連事業の減収により571億9千1百万円(前期比3.7%減)となりました。
損益面につきましては、一部原材料の価格低下に加え、経費低減策を推進したものの、営業利益は28億2千7百万円(前期比4.9%減)となりました。経常利益は、持分法による投資利益の減少等により43億3百万円(前期比9.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は23億1千8百万円(前期比17.1%減)となりました。
前年同期との比較については、以下のとおりとなっております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります(各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高消去後の数値を記載)。
[ 塗料関連事業 ]
当セグメントの業績につきましては、工事関連売上の増加に加え、一部原材料の価格低下等により、前期を上回る結果となりました。
品種別売上高につきましては、床用塗料、屋根用塗料等の建築・構築物用塗料が低調に推移した一方、工事関連売上の集合住宅大規模改修工事は前期比8.6%増となり、塗料関連事業の増収に貢献いたしました。
この結果、当セグメントの売上高は161億9千1百万円(前期比1.4%増)、セグメント利益は2億7千7百万円(前期比157.4%増)となりました。
[ 自動車製品関連事業 ]
当セグメントの業績につきましては、一部原材料の価格低下に加え、経費低減策を推進したものの、売上高減少の影響を強く受け、前期を大きく下回る結果となりました。
品種別売上高につきましては、製品市場全体の需要低迷や市場構造・製品構成の変化等から、防錆塗料等の塗材は前期を上回った一方、吸・遮音材、制振材、金型等その他売上は、いずれも前期を下回りました。
この結果、当セグメントの売上高は409億8千5百万円(前期比5.6%減)、セグメント利益は25億4千3百万円(前期比11.0%減)となりました。
[ その他 ]
保険代理業の売上高は1千3百万円(前期比2.0%増)となりました。
② キャッシュ・フロ-の状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3億1千9百万円増加し、79億6千4百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、71億8千8百万円の収入(前期比11億3百万円の減少)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益41億1千3百万円、売上債権の減少額23億5千7百万円、仕入債務の減少額19億2千9百万円、利息及び配当金の受取額10億1千4百万円、法人税等の支払額8億7千4百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、47億2千6百万円の支出(前期比20億3千4百万円の減少)となりました。この主な要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出46億8千5百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、20億7千3百万円の支出(前期比5億円の増加)となりました。この主な要因は、長期借入れによる収入15億円、長期借入金の返済による支出14億8千7百万円、配当金の支払額8億5千6百万円によるものです。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社グループは受注による生産は僅かであり、主として見込生産によっておりますので、受注並びに受注残高について特に記載すべき事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 前連結会計年度のトヨタ自動車㈱に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が
10%未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1[連結財務諸表等][連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項]」に記載のとおりであります。連結財務諸表の作成においては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報に基づき、会計上の見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性により、これら見積りと異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大による主な得意先である自動車メーカー各社の新車需要の低迷に伴い、当社グループにおいて、製品の売上高の減少の影響が生じております。
この環境下においては、新型コロナウイルス感染症の収束時期は未だ不透明であり、経済活動への影響を予測することが困難な状況となっております。このため、繰延税金資産の回収可能性の判断等の会計上の見積りを行うにあたっては、連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき、翌連結会計年度の前半の売上高は大幅に下落するものの、後半にかけて回復し、売上高が感染拡大前の水準程度まで回復するには、2021年3月末までの期間を要するものという仮定を置いております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討
a.経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は、塗料関連事業セグメントでは前連結会計年度に比べ1.4%増の161億9千1百万円、自動車製品関連事業セグメントでは前期比5.6%減の409億8千5百万円となり、全体売上高は571億9千1百万円(前期比3.7%減)となりました。
地域別売上高では、海外売上が前期比1億8千2百万円減少(前期比2.2%減)し、国内売上は前期比20億4千3百万円の減少(前期比4.0%減)となりました。これは主に塗料関連事業セグメントにおいて、工事関連売上が伸長した一方で、自動車製品関連事業セグメントにおいて、自動車用防音材(制振材、吸・遮音材)や金型等その他売上が前期を下回ったことによるものです。なお、報告セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、塗料関連事業が28.3%(前期比1.4%増)、自動車製品関連事業が71.7%(前期比1.4%減)となりました。
利益面では、両事業における一部原材料の価格低下や製造経費を中心とした原価低減活動に注力した効果が一定程度あったものの、売上高減少の影響が大きく、人員増強に伴う人件費増加等の影響も加わって、営業利益は28億2千7百万円(前期比4.9%減)となりました。
なお、セグメント利益につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
経常利益は、前連結会計年度に比べ4億3千1百万円減少し、43億3百万円(前期比9.1%減)となりました。これは主に海外関連会社の持分法による投資利益の減少2億4千4百万円、為替差損の増加9千5百万円によるものです。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ4億7千6百万円減少し、23億1千8百万円(前期比17.1%減)となりました。これは主に特別利益が増加したものの、特別損失のうち、固定資産処分損が前期比1億3百万円増加したことによるものです。
b.財政状態の分析
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ15億4百万円減少し、720億6千7百万円となりました。流動資産については、20億9千2百万円減少しておりますが、主な要因は、受取手形及び売掛金等の減少17億1百万円によるものです。また、固定資産については、前連結会計年度末に比べ5億8千7百万円増加しておりますが、主な要因は、有形固定資産の増加9億5千3百万円、投資有価証券の減少6億8千4百万円によるものです。
負債については、前連結会計年度末に比べ26億9百万円減少し、270億5百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金の減少15億5千4百万円、短期借入金の減少6億9千3百万円、繰延税金負債の減少2億4千5百万円によるものです。
純資産については、前連結会計年度末に比べ11億4百万円増加し、450億6千2百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加14億5千6百万円、その他有価証券評価差額金の減少7億3百万円、非支配株主持分の増加4億4百万円によるものです。
以上の結果、自己資本比率は2.1%増加し56.8%となりました。
c.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用になります。投資を目的とした資金需要は、主に能力の増強及び更新に係る生産設備等への投資によるものです。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債は72億7百万円、営業キャッシュ・フロー対有利子負債比率は99.7%となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は79億6千4百万円となっております。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続可能な成長性を確保する観点から前期対比売上高成長率、売上高営業利益率及び売上高経常利益率を経営指標としております。
直近5期の実績は、以下のとおりとなっております(連結業績)。
売上高成長率については、自動車製品関連事業における防音材(吸・遮音材)の連続的な伸張が貢献し、2018年3月期までは高い成長率を継続してまいりましたが、前連結会計年度(2019年3月期)に塗料関連事業の減収等により成長率が低下、当連結会計年度(2020年3月期)におきましては、塗料関連事業が増収に転じたものの、自動車製品関連事業において、製品市場全体の需要低迷や市場構造・製品構成の変化等から売上高が前期比5.6%減となったこと等により、マイナス成長となりました。
売上高営業利益率につきましては、直近5期の平均では5.8%を維持しておりますが、減収による限界利益の低下、人件費等の固定費増加により、当連結会計年度は前期比0.1%減少し、売上高営業利益率は4.9%となりました。
売上高経常利益率につきましては、2ケタの利益率を達成してきた主因は、海外関連会社の好業績を受けた持分法による投資利益の増加にありましたが、営業利益率の低下に加え、自動車製品関連事業における北米関連会社の業績が低調であったこと、主に中国元安の影響による為替差損の増加等により、当連結会計年度は前期比0.5%減少し、売上高経常利益率は7.5%となりました。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等を背景に緩やかな回復基調で推移したものの、相次ぐ自然災害や消費税率の引き上げ、さらには中国の景気減速や世界的な貿易摩擦の長期化等の影響が懸念され、景気の先行きは不透明な状況が続いてまいりました。加えて、年度終盤には新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の停滞から、国内外の景気は急速な悪化傾向を示しており、不透明感が一層強まる状況となりました。
また、当社の主要事業である塗料関連・自動車製品関連の両事業においては、環境規制の強化、様々な新技術の導入、市場構造・競争環境の変化が進むなど、事業環境は大きな変革期にあります。
このような経営環境のなか、当社グループは、前期に策定した中期経営計画をベースに、国内外で収益力強化と収益基盤の構築、新技術・新製品の開発等に継続して取り組み、企業価値向上に努めてまいりました。
当連結会計年度における売上高は、主に自動車製品関連事業の減収により571億9千1百万円(前期比3.7%減)となりました。
損益面につきましては、一部原材料の価格低下に加え、経費低減策を推進したものの、営業利益は28億2千7百万円(前期比4.9%減)となりました。経常利益は、持分法による投資利益の減少等により43億3百万円(前期比9.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は23億1千8百万円(前期比17.1%減)となりました。
前年同期との比較については、以下のとおりとなっております。
| 売上高 (百万円) | 営業利益 (百万円) | 経常利益 (百万円) | 親会社株主に帰属 する当期純利益 (百万円) | |
| 当連結会計年度 | 57,191 | 2,827 | 4,303 | 2,318 |
| 前連結会計年度 | 59,417 | 2,973 | 4,734 | 2,795 |
| 増減率(%) | △3.7% | △4.9% | △9.1% | △17.1% |
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります(各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高消去後の数値を記載)。
[ 塗料関連事業 ]
当セグメントの業績につきましては、工事関連売上の増加に加え、一部原材料の価格低下等により、前期を上回る結果となりました。
品種別売上高につきましては、床用塗料、屋根用塗料等の建築・構築物用塗料が低調に推移した一方、工事関連売上の集合住宅大規模改修工事は前期比8.6%増となり、塗料関連事業の増収に貢献いたしました。
この結果、当セグメントの売上高は161億9千1百万円(前期比1.4%増)、セグメント利益は2億7千7百万円(前期比157.4%増)となりました。
[ 自動車製品関連事業 ]
当セグメントの業績につきましては、一部原材料の価格低下に加え、経費低減策を推進したものの、売上高減少の影響を強く受け、前期を大きく下回る結果となりました。
品種別売上高につきましては、製品市場全体の需要低迷や市場構造・製品構成の変化等から、防錆塗料等の塗材は前期を上回った一方、吸・遮音材、制振材、金型等その他売上は、いずれも前期を下回りました。
この結果、当セグメントの売上高は409億8千5百万円(前期比5.6%減)、セグメント利益は25億4千3百万円(前期比11.0%減)となりました。
[ その他 ]
保険代理業の売上高は1千3百万円(前期比2.0%増)となりました。
② キャッシュ・フロ-の状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3億1千9百万円増加し、79億6千4百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、71億8千8百万円の収入(前期比11億3百万円の減少)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益41億1千3百万円、売上債権の減少額23億5千7百万円、仕入債務の減少額19億2千9百万円、利息及び配当金の受取額10億1千4百万円、法人税等の支払額8億7千4百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、47億2千6百万円の支出(前期比20億3千4百万円の減少)となりました。この主な要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出46億8千5百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、20億7千3百万円の支出(前期比5億円の増加)となりました。この主な要因は、長期借入れによる収入15億円、長期借入金の返済による支出14億8千7百万円、配当金の支払額8億5千6百万円によるものです。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 塗料関連事業 | 9,078 | △0.1 |
| 自動車製品関連事業 | 27,797 | △3.1 |
| 合計 | 36,876 | △2.4 |
(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社グループは受注による生産は僅かであり、主として見込生産によっておりますので、受注並びに受注残高について特に記載すべき事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 塗料関連事業 | 16,191 | 1.4 |
| 自動車製品関連事業 | 40,985 | △5.6 |
| その他 | 13 | 2.0 |
| 合計 | 57,191 | △3.7 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 本田技研工業㈱ | 8,326 | 14.0 | 6,817 | 11.9 |
| トヨタ自動車㈱ | ― | ― | 5,714 | 10.0 |
| ㈱中外 | 6,298 | 10.6 | 5,608 | 9.8 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 前連結会計年度のトヨタ自動車㈱に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が
10%未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1[連結財務諸表等][連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項]」に記載のとおりであります。連結財務諸表の作成においては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報に基づき、会計上の見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性により、これら見積りと異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大による主な得意先である自動車メーカー各社の新車需要の低迷に伴い、当社グループにおいて、製品の売上高の減少の影響が生じております。
この環境下においては、新型コロナウイルス感染症の収束時期は未だ不透明であり、経済活動への影響を予測することが困難な状況となっております。このため、繰延税金資産の回収可能性の判断等の会計上の見積りを行うにあたっては、連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき、翌連結会計年度の前半の売上高は大幅に下落するものの、後半にかけて回復し、売上高が感染拡大前の水準程度まで回復するには、2021年3月末までの期間を要するものという仮定を置いております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討
a.経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は、塗料関連事業セグメントでは前連結会計年度に比べ1.4%増の161億9千1百万円、自動車製品関連事業セグメントでは前期比5.6%減の409億8千5百万円となり、全体売上高は571億9千1百万円(前期比3.7%減)となりました。
地域別売上高では、海外売上が前期比1億8千2百万円減少(前期比2.2%減)し、国内売上は前期比20億4千3百万円の減少(前期比4.0%減)となりました。これは主に塗料関連事業セグメントにおいて、工事関連売上が伸長した一方で、自動車製品関連事業セグメントにおいて、自動車用防音材(制振材、吸・遮音材)や金型等その他売上が前期を下回ったことによるものです。なお、報告セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、塗料関連事業が28.3%(前期比1.4%増)、自動車製品関連事業が71.7%(前期比1.4%減)となりました。
利益面では、両事業における一部原材料の価格低下や製造経費を中心とした原価低減活動に注力した効果が一定程度あったものの、売上高減少の影響が大きく、人員増強に伴う人件費増加等の影響も加わって、営業利益は28億2千7百万円(前期比4.9%減)となりました。
なお、セグメント利益につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
経常利益は、前連結会計年度に比べ4億3千1百万円減少し、43億3百万円(前期比9.1%減)となりました。これは主に海外関連会社の持分法による投資利益の減少2億4千4百万円、為替差損の増加9千5百万円によるものです。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ4億7千6百万円減少し、23億1千8百万円(前期比17.1%減)となりました。これは主に特別利益が増加したものの、特別損失のうち、固定資産処分損が前期比1億3百万円増加したことによるものです。
b.財政状態の分析
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ15億4百万円減少し、720億6千7百万円となりました。流動資産については、20億9千2百万円減少しておりますが、主な要因は、受取手形及び売掛金等の減少17億1百万円によるものです。また、固定資産については、前連結会計年度末に比べ5億8千7百万円増加しておりますが、主な要因は、有形固定資産の増加9億5千3百万円、投資有価証券の減少6億8千4百万円によるものです。
負債については、前連結会計年度末に比べ26億9百万円減少し、270億5百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金の減少15億5千4百万円、短期借入金の減少6億9千3百万円、繰延税金負債の減少2億4千5百万円によるものです。
純資産については、前連結会計年度末に比べ11億4百万円増加し、450億6千2百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加14億5千6百万円、その他有価証券評価差額金の減少7億3百万円、非支配株主持分の増加4億4百万円によるものです。
以上の結果、自己資本比率は2.1%増加し56.8%となりました。
c.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用になります。投資を目的とした資金需要は、主に能力の増強及び更新に係る生産設備等への投資によるものです。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債は72億7百万円、営業キャッシュ・フロー対有利子負債比率は99.7%となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は79億6千4百万円となっております。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続可能な成長性を確保する観点から前期対比売上高成長率、売上高営業利益率及び売上高経常利益率を経営指標としております。
直近5期の実績は、以下のとおりとなっております(連結業績)。
| 2016年 3月期 | 2017年 3月期 | 2018年 3月期 | 2019年 3月期 | 2020年 3月期 | |
| 売上高(百万円) | 43,812 | 47,998 | 57,260 | 59,417 | 57,191 |
| 前期対比売上高成長率(%) | 10.7 | 9.6 | 19.3 | 3.8 | △3.7 |
| 売上高営業利益率(%) | 6.8 | 6.6 | 5.7 | 5.0 | 4.9 |
| 売上高経常利益率(%) | 12.6 | 14.0 | 10.3 | 8.0 | 7.5 |
売上高成長率については、自動車製品関連事業における防音材(吸・遮音材)の連続的な伸張が貢献し、2018年3月期までは高い成長率を継続してまいりましたが、前連結会計年度(2019年3月期)に塗料関連事業の減収等により成長率が低下、当連結会計年度(2020年3月期)におきましては、塗料関連事業が増収に転じたものの、自動車製品関連事業において、製品市場全体の需要低迷や市場構造・製品構成の変化等から売上高が前期比5.6%減となったこと等により、マイナス成長となりました。
売上高営業利益率につきましては、直近5期の平均では5.8%を維持しておりますが、減収による限界利益の低下、人件費等の固定費増加により、当連結会計年度は前期比0.1%減少し、売上高営業利益率は4.9%となりました。
売上高経常利益率につきましては、2ケタの利益率を達成してきた主因は、海外関連会社の好業績を受けた持分法による投資利益の増加にありましたが、営業利益率の低下に加え、自動車製品関連事業における北米関連会社の業績が低調であったこと、主に中国元安の影響による為替差損の増加等により、当連結会計年度は前期比0.5%減少し、売上高経常利益率は7.5%となりました。