有価証券報告書-第115期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/24 12:07
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146項目
(1) 経営成績等の状況の概況
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、経済活動は大きく停滞し、景気の低迷は大変深刻な状況となりました。第2四半期以降、一部経済活動の再開による持ち直しの動きが見られたものの、同感染症の拡大傾向は継続し、緊急事態宣言が再発令されるなど依然として予断を許さない状況で推移いたしました。
また、当社の主要事業である塗料関連・自動車製品関連の両事業におきましても、環境規制の強化や様々な新技術の導入が急速に進展する中、新型コロナウイルス感染症の拡大が市場全体に大きな影響を及ぼし、事業環境の変化が大変大きな1年となりました。
こうした状況のもと、当社グループは、徹底した感染症拡大防止策を講じながら、売上規模の確保・拡大と収益基盤の強化に努めるとともに、持続的な成長に向けた新技術・新製品の開発やデジタル技術活用等による事業基盤の充実にも力を注ぎ、企業価値向上を図ってまいりました。
当連結会計年度における売上高は、主に自動車製品関連事業の減収により480億4百万円(前期比16.1%減)となりました。
損益面につきましては、一部原材料の価格低下に加え、原価低減活動・経費低減策に積極的かつ継続的に取り組んだものの、売上高の減少幅が大きく、営業利益は8億5千8百万円(前期比69.6%減)となりました。また、為替差益や持分法による投資利益の計上等により、経常利益は24億3百万円(前期比44.1%減)、投資有価証券売却に伴う特別利益の計上等により、親会社株主に帰属する当期純利益は13億1百万円(前期比43.9%減)となりました。
前年同期との比較については、以下のとおりとなっております。
売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
親会社株主に帰属
する当期純利益
(百万円)
当連結会計年度48,0048582,4031,301
前連結会計年度57,1912,8274,3032,318
増減率(%)△16.1%△69.6%△44.1%△43.9%

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります(各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高消去後の数値を記載)。
[ 塗料関連事業 ]
当セグメントの業績につきましては、感染症拡大防止のための営業活動自粛や工事の一時中止・工期変更等の継続的な影響が大きく、原材料価格低下、収益改善策徹底等の効果は一部にとどまりました。
品種別売上高につきましては、防水材は前期並みを確保したものの、建築・構築物用塗料は全般に低調に推移し、工事関連売上の集合住宅大規模改修工事についても前期を大きく下回りました。
この結果、当セグメントの売上高は148億4千6百万円(前期比8.3%減)、セグメント利益は1億9千9百万円(前期比28.0%減)となりました。
[ 自動車製品関連事業 ]
当セグメントにつきましては、年度後半にかけて、主に中国市場における需要回復や原材料価格低下、収益改善策徹底等の効果から、収益は回復基調に向かったものの、第2四半期連結累計期間において、主要顧客である自動車メーカーの生産台数減少に加え、中国・武漢市にあります連結子会社が感染症拡大防止のための一時的な工場稼働停止を行ったこと等の影響が大きく、業績は前期を大きく下回る結果となりました。
品種別売上高につきましては、上記の理由に加え、市場構造・製品構成の変化等から、防錆塗料等の塗材、吸・遮音材、制振材、金型等その他売上はいずれも前期を下回りました。
この結果、当セグメントの売上高は331億4千3百万円(前期比19.1%減)、セグメント利益は6億5千万円(前期比74.4%減)となりました。
[ その他 ]
保険代理業の売上高は1千5百万円(前期比8.6%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ14億4千6百万円減少し、65億1千8百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金は、30億8千5百万円の収入(前期比41億3百万円の減少)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益27億2千万円、売上債権の増加額6億7千万円、利息及び配当金の受取額11億3千5百万円、法人税等の支払額9億7千6百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金は、56億3千6百万円の支出(前期比9億1千万円の増加)となりました。この主な要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出51億5千5百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金は、10億5千9百万円の収入(前期比31億3千2百万円の増加)となりました。この主な要因は、短期借入金の純増額38億9千9百万円、長期借入金の返済による支出16億3百万円、自己株式の取得による支出3億6千9百万円、配当金の支払額8億3千9百万円によるものです。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
塗料関連事業8,577△5.5
自動車製品関連事業22,694△18.4
合計31,271△15.2

(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社グループは受注による生産は僅かであり、主として見込生産によっておりますので、受注並びに受注残高について特に記載すべき事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
塗料関連事業14,846△8.3
自動車製品関連事業33,143△19.1
その他158.6
合計48,004△16.1

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
本田技研工業㈱6,81711.94,81810.0
トヨタ自動車㈱5,71410.0

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 当連結会計年度のトヨタ自動車㈱に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が
10%未満であるため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1[連結財務諸表等] 連結財務諸表 注記事項 [重要な会計上の見積り]」に記載しております。
また、新型コロナウイルス感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 [連結財務諸表等] 連結財務諸表 注記事項 [追加情報]」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討
a.経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は、塗料関連事業セグメントでは前連結会計年度に比べ8.3%減の148億4千6百万円、自動車製品関連事業セグメントでは前期比19.1%減の331億4千3百万円となり、全体売上高は480億4百万円(前期比16.1%減)となりました。
地域別売上高では、海外売上が前期比6億3千1百万円減少(前期比7.8%減)し、国内売上は前期比85億5千5百万円の減少(前期比17.4%減)となりました。これは、主に自動車製品関連事業セグメントにおいて、国内外で自動車用防音材(制振材、吸・遮音材)や金型等その他売上が前期を大きく下回ったことによるものです。なお、報告セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、塗料関連事業が30.9%(前期は28.3%)、自動車製品関連事業が69.0%(前期は71.7%)となりました。
利益面では、一部原材料の価格低下に加え、原価低減活動・経費低減策に積極的かつ継続的に取り組んだものの、売上高の減少幅が大きく、営業利益は前連結会計年度に比べ19億6千8百万円減少し、8億5千8百万円(前期比69.6%減)となりました。
なお、セグメント利益につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
経常利益は、前連結会計年度に比べ18億9千9百万円減少し、24億3百万円(前期比44.1%減)となりました。これは営業外収益での雇用調整助成金や為替差益等が増加したものの、海外関連会社の持分法による投資利益が3億6千3百万円減少したことによるものです。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ10億1千6百万円減少し、13億1百万円(前期比43.9%減)となりました。これは主に特別利益での投資有価証券売却益の増加3億1千7百万円、非支配株主に帰属する当期純利益の減少1億7千7百万円によるものです。
b.財政状態の分析
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ34億3千4百万円増加し、755億2百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の減少14億4千6百万円、受取手形及び売掛金の増加7億7千3百万円、有形固定資産の増加6億8千4百万円、投資有価証券の増加21億3千4百万円、長期貸付金の増加11億2千1百万円によるものです。
負債については、前連結会計年度末に比べ13億4千2百万円増加し、283億4千7百万円となりました。主な要因は、借入金の増加23億9千2百万円、退職給付に係る負債の減少3億8千7百万円、繰延税金負債の増加10億8百万円によるものです。
純資産については、前連結会計年度末に比べ20億9千1百万円増加し、471億5千4百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加4億6千1百万円、自己株式の増加3億7千1百万円、その他有価証券評価差額金の増加18億1千6百万円、為替換算調整勘定の減少4億5千1百万円、非支配株主持分の増加4億7千5百万円によるものです。
以上の結果、自己資本比率は0.4%減少し56.4%となりました。
c.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用になります。投資を目的とした資金需要は、主に能力の増強及び更新に係る生産設備等への投資によるものです。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債は95億6千4百万円、営業キャッシュ・フロー対有利子負債比率は32.3%となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は65億1千8百万円となっております。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続可能な成長性を確保する観点から前期対比売上高成長率、売上高営業利益率及び売上高経常利益率を経営指標としております。
直近5期の実績は、以下のとおりとなっております(連結業績)。
2017年
3月期
2018年
3月期
2019年
3月期
2020年
3月期
2021年
3月期
売上高(百万円)47,99857,26059,41757,19148,004
前期対比売上高成長率(%)9.619.33.8△3.7△16.1
売上高営業利益率(%)6.65.75.04.91.8
売上高経常利益率(%)14.010.38.07.55.0

売上高成長率については、自動車製品関連事業における防音材(吸・遮音材)の伸張が貢献し、2018年3月期までは高い成長率を継続してまいりましたが、2019年3月期は塗料関連事業の減収等により成長率が低下、さらに2020年3月期以降は、主に自動車製品関連事業において、製品市場全体の需要低迷や市場構造・製品構成の変化等から売上高が減少しております。特に当連結会計年度(2021年3月期)におきましては、新型コロナウイルス感染症の甚大な影響を受け、売上高は大きく減収しマイナス成長となりました。
売上高営業利益率につきましては、2020年3月期までは概ね5.0%程度を維持しておりましたが、当連結会計年度は、前述のとおり売上高の減少幅が大きく、売上高営業利益率は1.8%と大幅な低下となりました。
売上高経常利益率につきましては、高い利益率を達成してきた主因は、持分法による投資利益でありましたが、近年は製品構成の変化等から持分法投資利益が低下傾向であること、また、当連結会計年度は新型コロナウイルス感染症の影響が大きく、売上高経常利益率は5.0%(前期比2.5%減)となりました。

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