有価証券報告書-第72期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/25 11:00
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における米国経済は、雇用関係や企業業績の改善を背景に緩やかな景気の回復が続き、欧州経済においても輸出、設備投資の増加を背景にした景気の回復が続いています。中国経済は、外需増加による景気持ち直しの動きが見られ、日本経済においては、堅調な雇用・所得を背景に、緩やかな回復基調が続いています。
こうした中、当社グループは、主力製品であるソルダーレジストに大きく依存する事業構造からの脱却を図り、当社グループが持つ「化学」というキーワードを軸に、総合化学企業へと飛躍すべく、3ヶ年の中期経営計画「NEXT STAGE 2020」を策定しました。
中期経営計画の1年目である当連結会計年度は、医療・医薬品事業を展開する子会社として太陽ファルマ株式会社を設立するとともに、長期収載品13製品の製造販売承認及び製造販売権等の資産を譲り受けました。
このような状況の下、当連結会計年度の売上高は52,241百万円(前年同期比9.1%増)、営業利益は11,337百万円(前年同期比22.9%増)、経常利益は11,199百万円(前年同期比21.7%増)となりましたが、永勝泰科技股份有限公司に係るのれんの一時償却を行った結果、親会社株主に帰属する当期純利益は4,856百万円(前年同期比24.1%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
当社グループは、事業子会社を基礎としたセグメントから構成されており、「電子機器用部材事業」「医療・医薬品事業」の2区分を報告セグメントとしています。なお、当連結会計度より、報告セグメントの区分を変更しており以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しています。
電子機器用部材事業
電子機器用部材事業は、スマートフォン、仮想通貨用のサーバー、車載の各関連部材の需要が堅調に推移したことに加え、為替が円安に推移した影響も受けました。この結果、売上高は49,854百万円(前年同期比7.3%増)、セグメント利益は12,114百万円(前年同期比23.6%増)となりました。
医療・医薬品事業
医療・医薬品事業は、長期収載品13製品の製造販売承認及び製造販売権等の資産を譲り受け、2018年1月から本格的に事業を開始しました。この結果、売上高は819百万円、セグメント利益は8百万円となりました。なお、医療・医薬品事業は、当連結会計年度から事業を開始したため、前年同期との比較分析は行っていません。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の連結キャッシュ・フローの状況と大口要因は下表のとおりです。
前連結
会計年度
(百万円)
当連結
会計年度
(百万円)
大口要因
営業活動による
キャッシュ・フロー
9,0428,100税金等調整前当期純利益7,941百万円、のれん償却額3,535百万円、法人税等の支払1,918百万円
投資活動による
キャッシュ・フロー
△1,063△24,161無形固定資産の取得21,192百万円、有形固定資産の取得1,381百万円
財務活動による
キャッシュ・フロー
20,34211,319配当金の支払3,748百万円、長期借入金の借入れ15,100百万円
現金及び現金同等物の増減額28,233△4,844
現金及び現金同等物の期末残高46,66141,816

③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(単位:百万円)
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2017年 4月 1日
至 2018年 3月31日)
前年同期比(%)
電子機器用部材事業38,171106.2
医療・医薬品事業--
報告セグメント計38,171106.2
その他1,462107.0
合計39,634106.2

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
b 受注状況
当社グループは見込生産を主体としているため受注状況の記載を省略しています。
c 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(単位:百万円)
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2017年 4月 1日
至 2018年 3月31日)
前年同期比(%)
電子機器用部材事業49,854107.3
医療・医薬品事業819-
報告セグメント計50,673109.1
その他1,567110.8
合計52,241109.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたって、期末日の資産・負債の計上及び会計期間の収益・費用の適正な計上を行うため、見積りや仮定を行う必要があります。連結財務諸表に影響を与え、より重要な経営判断や見積りを必要とする会計方針は以下のとおりです。
a 貸倒引当金
当社グループは売掛債権等の貸倒損失に備えるため、主に一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権及び破産更生債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。相手先の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合、追加の引当金を計上する可能性があります。
b 固定資産の減損
当社グループは、市場価格、営業活動から生ずる損益等から減損の兆候が識別された場合、将来の事業計画等を考慮して、減損損失の認識の判定を行い、必要に応じて回収可能価額まで減損処理を行うこととしています。将来の市況悪化等により事業計画が修正される場合、減損処理を行う可能性があります。
c 投資有価証券
当社グループは、時価のある有価証券と時価のない有価証券を所有しています。
時価のある有価証券は、主に決算日の市場価格等に基づき時価評価を行い、税効果調整後の評価差額を純資産の部のその他有価証券評価差額金に計上しています。また、期末における時価等が取得原価に比べ50%以上下落した場合には原則減損処理を行い、30%~50%未満下落した場合には、当該金額の重要性、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行うこととしています。一方、時価のない有価証券は、主に実質価額が取得原価に比べ50%程度以上下落した場合には、回復可能性等を考慮して減損処理を行うこととしています。なお、将来の市況悪化又は投資先の業績不振等により、現在の帳簿価額に反映されていない損失が生じ、減損処理を行う可能性があります。
d 繰延税金資産
当社グループは、財務諸表と税務上の資産又は負債の額に相違が発生する場合、将来減算一時差異に係る税効果について、繰延税金資産を計上しています。繰延税金資産のうち、実現が不確実であると考えられる金額に対し評価性引当額を計上して繰延税金資産を減額しています。繰延税金資産の実現の可能性により、評価性引当額が変動し損益に影響を及ぼす可能性があります。
e 退職給付に係る資産及び負債
当社グループは、主に年金数理計算に基づいて退職給付に係る資産及び負債並びに退職給付費用を計上しています。年金数理計算は割引率、年金資産の長期期待運用収益率、昇給率、退職率等の前提条件に基づいて行われており、これらの前提条件の変更は連結財務諸表に影響を与えます。割引率の低下や年金資産運用における期待運用収益と実際運用収益の差異は、翌期以降の退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 当社グループの当連結会計年度の経営成績等
電子機器用部材事業は、スマートフォン、仮想通貨用のサーバー、車載の各関連部材の需要が堅調に推移した影響を受けました。スマートフォン関連部材は、スマートフォンの出荷台数の成長は鈍化しているものの、高機能化で一台当たりの電子部品の搭載点数は増えており、高付加価値品も求められる影響を受けました。仮想通貨用のサーバー関連部材は、仮想通貨市場の拡大が続いた影響を受けました。車載関連部材は、自動車の電子・電動化の進展により多種多様な電子制御システムが実用化され、1台の自動車に搭載されるECU(車載コンピューター)の数が増加し続けてきたところに自動運転技術の進化が加わったことで、自動車の電装化も急速に裾野が広がりつつある影響を受けました。
医療・医薬品事業は、長期収載品13製品の製造販売承認及び製造販売権等の資産を譲り受けました。本譲受を医療・医薬品事業への参入の足掛かりとし、今後、医療・医薬品事業の展開・拡大を通じて社会に貢献していきたいと考えています。
このような状況の下、為替が円安に推移した影響もあり、当連結会計年度の売上高は52,241百万円(前年同期比9.1%増)となりました。
以上の結果、営業利益は11,337百万円(前年同期比22.9%増)、経常利益は11,199百万円(前年同期比21.7%増)となりましたが、台湾の税制改正により、2018年12月末をもって、過年度に配当せずに留保してきた利益剰余金を配当した際の税額控除が認められなくなることを鑑み、永勝泰科技股份有限公司が留保してきた利益剰余金を2018年3月に配当し、のれんの一時償却を行った影響もあり、親会社株主に帰属する当期純利益は4,856百万円(前年同期比24.1%減)となりました。
b 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループが事業展開する業界は、原材料価格の上昇や販売価格の低下の動きが見られるほか、技術革新が速く製品ライフサイクルが短くなり、一方で研究開発用機器は高額化してきています。
また、当社グループにおいては海外事業の進展に伴い、為替相場の変動による影響や各国における各種法令の重大な改変又は遵守できなかった場合等、海外での事業活動を取り巻く様々なリスクが顕在化するという事態も懸念されます。
c 当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業活動のための適切な資金確保、適切な流動性の維持及び健全なバランスシートの維持を財務方針としています。必要資金については、主に営業活動から得られる資金及び銀行借入金などによりまかなっており、現在必要とされる資金水準を十分確保していると考えています。当連結会計年度末の短期借入金及び長期借入金の合計は24,184百万円です。当社及び連結子会社の借入必要額に、重要な季節的変動はありません。
また、当社グループは、当連結会計年度末の現金及び現金同等物41,816百万円を主に円建てを中心として保有していますが、その他の外貨建てでも保有しています。当社グループの現金及び現金同等物は、売上収益の約9.6ヶ月相当の水準となっており、当社及び連結子会社の事業運営上、十分な流動性を確保していると考えています。しかしながら、景気後退による市場の縮小や金融市場・為替市場の混乱などにより、流動性に一部支障をきたす場合も考えられます。このため、金融機関と限度額7,500百万円の当座借越契約を締結しています。
d 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2018年3月期を初年度とする3ヶ年の中期経営計画「NEXT STAGE 2020」を策定しました。2018年3月期の各指標の達成状況は次のとおりです。
経営指標目標当連結会計年度達成状況
営業利益率20%以上21.7%達成
ROE(自己資本利益率)11%以上6.8%未達成
DOE(株主資本配当率)5%以上6.5%達成
営業利益過去最高営業利益の更新
(2016年3月期 10,964百万円)
11,337百万円達成

ROEについては、SRの収益力の強化、SR以外のPWB関連領域の拡充、医療・医薬品事業の事業戦略の遂行、及び株主への利益還元及び経営環境の変化に対応した機動的な資本金政策の遂行等を行い、2020年3月期までに達成することを目標としています。
e セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
電子機器用部材事業は、スマートフォン、仮想通貨用のサーバー、車載の各関連部材の需要が堅調に推移したことに加え、為替が円安に推移した影響も受けました。この結果、売上高は49,854百万円(前年同期比7.3%増)、セグメント利益は12,114百万円(前年同期比23.6%増)となりました。また、利益剰余金の積み上げによる現預金の増加等により、セグメント資産は52,411百万円(前年同期比16.9%増)となりました。
医療・医薬品事業は、長期収載品13製品の製造販売承認及び製造販売権等の資産を譲り受け、2018年1月から本格的に事業を開始しました。この結果、売上高は819百万円、セグメント利益は8百万円となりました。また、長期収載品13製品の製造販売承認及び製造販売権等の資産を譲り受けによる販売権の増加等により、セグメント資産は26,580百万円となりました。なお、医療・医薬品事業は、当連結会計年度から事業を開始したため、前年同期との比較分析は行っていません。

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