四半期報告書-第77期第3四半期(平成30年10月1日-平成30年12月31日)

【提出】
2019/02/08 11:49
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【項目】
35項目
当社グループに関する財政状態、経営成績の分析及び検討内容は下記のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
また、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(1)財政状態及び経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間(2018年4月1日から2018年12月31日まで)における日本経済は、企業収益や雇用情勢の改善等を背景に緩やかな景気回復の基調で推移したものの、世界経済の不確実性の高まりや各国における通商政策の影響など、先行きに留意すべき状況となりました。化粧品業界におきましては、2018年度の経済産業省化粧品出荷統計(1月~11月)によりますと、販売個数・販売金額ともに前年と比べ増加いたしました。また、当社グループが主に事業展開しているアジア・米国経済につきましては、アジアでは総じて持ち直しの動きがみられ、米国では着実な景気回復が続きました。
このような市場環境の中、当社グループは、当期より新たな中期経営計画「グローバルブランド拡充と顧客接点の強化」をスタートさせ、企業の成長を支える強い経営基盤をベースとしながら、そのリソースを最大限に活用し、独自の価値創造を絶えず行っていくことにより、グローバルかつボーダレスな成長を目指してまいりました。
①財政状態
当第3四半期連結会計期間末の流動比率は348.4%、当座比率は235.0%であり、前連結会計年度末に比べそれぞれ50.4ポイントの増加、22.7ポイントの増加となりました。主な理由は下記のとおりであります。
資産は、前連結会計年度末に比べ17,285百万円の増加となりました。現金及び預金の増加9,497百万円、受取手形及び売掛金の増加617百万円、商品及び製品の増加4,603百万円、原材料及び貯蔵品の増加5,535百万円、仕掛品の増加906百万円、有価証券の減少7,720百万円、建物及び構築物の増加2,610百万円、工具、器具及び備品の増加1,255百万円、建設仮勘定の減少1,653百万円、のれんの減少585百万円等によるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ5,600百万円の減少となりました。支払手形及び買掛金の増加1,540百万円、電子記録債務の増加3,674百万円、未払金の減少4,853百万円、未払法人税等の減少3,128百万円、未払消費税等の減少1,140百万円、未払費用の減少2,917百万円、預り金の増加1,922百万円、退職給付に係る負債の減少928百万円等によるものであります。
なお、有利子負債残高は1,271百万円、デット・エクイティ・レシオは0.01倍となりました。
②経営成績
当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績につきましては、日本及びアジアでの販売が好調だった結果、売上高は前年同期比10.9%増の247,883百万円(為替の影響を除くと11.1%増)となり、同期間としては6期連続で過去最高となりました。なお、連結売上高に占める海外売上高の割合は26.8%となりました。
利益につきましては、積極的な販売費の投入による増収効果に加え、原価低減や一般管理費の効率的な運用により、営業利益は46,282百万円(前年同期比18.7%増)、経常利益は47,475百万円(同19.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は32,930百万円(同33.2%増)となり、いずれも過去最高となりました。
a.化粧品事業
化粧品事業につきましては、ハイプレステージ領域において、国内外の百貨店を中心に「リポソームREDキャンペーン」をグローバル展開した「コスメデコルテ」が業績を牽引したことに加え、高級化粧品を扱う㈱アルビオン、米国タルト社などが堅調に推移いたしました。また、プレステージ領域におきましては、国内では、薬用シワ改善クリーム「ザ リンクレス」(医薬部外品)を発売した高効能特化型ブランド「ONE BY KOSÉ」が好調だったほか、中価格帯の新スキンケアブランド「ルシェリ」等の育成を推進いたしました。海外では、重点グローバルブランドの販売が好調な韓国と中国が引き続き業績を牽引いたしました。また、国内外における免税チャネルの売上も高成長が継続いたしました。これらの結果、当事業の売上高は190,537百万円(前年同期比12.9%増)、営業利益は44,705百万円(同21.3%増)となりました。
b.コスメタリー事業
コスメタリー事業につきましては、洗顔・クレンジングを中心に展開する「ソフティモ」の販促キャンペーンが好評だったコーセーコスメポート㈱が好調に推移したほか、アイカラーが牽引したセルフメイクブランド「ヴィセ」等が売上を拡大いたしました。これらの結果、当事業の売上高は54,997百万円(同3.6%増)、営業利益は4,417百万円(同6.7%減)となりました。
c.その他
アメニティ製品の販売やOEM生産などを展開するその他の事業につきましては、売上高は2,348百万円(同31.9%増)、営業利益は1,171百万円(同35.4%増)となりました。
(2)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金調達の状況につきましては、事業継続に必要と考える資金は確保していると認識しております。
今後の資金使途につきましては、内部留保により財務体質の強化を図る一方、設備投資や更なるM&Aに取り組むことで将来のキャッシュ・フローの創出につなげ、資本効率の向上を図ってまいります。また、一時的な余剰資金の運用につきましても、安全性を第一に考慮し運用商品の選定を行ってまいります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について、重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間に支出した研究開発費の総額は4,033百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、前連結会計年度末に計画した重要な設備の新設、除却等について、重要な変更はありません。また、新たに確定した重要な設備の新設、拡充、改修、除却、売却等の計画はありません。